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2017年11月09日

A食事摂取基準(2015年版)の基礎的理解【ポイント】

今日は、「食事摂取基準(2015年版)の基礎的理解」のポイントをお話します。

【食事摂取基準の概要】
健康増進法に基づき厚生大臣が定めるものとされ、
国民の健康の保持・増進を図るうえで摂取することが望ましいエネルギー及び
栄養素の量の基準を示すものです。
「2015年版」の使用期間は、平成27(2015)年度かた平成31(2019)年度の5年間です。
対象:健康な個人並びに健康な人を中心として構成されている集団
・高血圧、脂質異常、高血糖、腎機能低下に関するリスクを有していて
 自立した日常生活を営んでいる者は含まれる。
・疾患を有していたり、疾患に関する高いリスクを有していたりする個人並びに集団に対して
 治療を目的とする場合は、食事摂取基準におけるエネルギー及び栄養素の摂取に関する
 基本的な考え方を理解した上で、その疾患に関連する治療ガイドライン等の
 栄養管理指針を用いることになる。
〇目標とするBMI範囲(18歳以上)
 18〜49歳:BMI18.5〜24.9
 50〜69歳:BMI20.0〜24.9
 70歳以上:BMI21.5〜24.9

【食事摂取基準の活用】
健康な個人又は集団を対象として、健康の保持・増進、生活習慣の予防のための食事改善に、
食事摂取基準を活用する場合は、PDCAサイクルに基づく活用を基本とします。
まず、食事摂取状況のアセスメントにより、エネルギー・栄養素の摂取量が適切かどうかを評価します。
食事評価に基づき、食事改善計画の立案、食事改善を実施し、それらの検証を行います。
検証を行う際には、食事評価を行います。
検証結果を踏まえ、計画や実施の内容を改善します。

【参考表として示された[推定エネルギー必要量]】
参考表.jpg
・推定エネルギー必要量の算定方法
 *推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル
 *基礎代謝量(kcal/日)=基礎代謝基準値(kcal/s体重/日)×参照体重
参照体重.png
・小児
 *推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル+エネルギー蓄積量(kcal/日)
・乳児
 *推定エネルギー必要量(kcal/日)=総エネルギー消費量(kcal/日)+エネルギー蓄積量(kcal/日)
・妊婦・授乳婦
 *授乳婦のエネルギー付加量(kcal/日)=母乳のエネルギー量(kcal/日)‐体重減少分のエネルギー量(kcal/日)

【たんぱく質の推定平均必要量、推奨量の設定方法】
推定平均必要量算定の参照値(g/s体重/日)=たんぱく質維持必要量÷消費率=0.65÷0.90=0.72
推定平均必要量(g/日=推定平均必要量算定の参照値(g/s体重/日)×参照体重(s)
推奨量(g/日)=推定平均必要量(g/日)×推奨量算定係数(1.25)

【エネルギー産生栄養素バランスの目標量の設定方法と活用上の注意】
・たんぱく質は13〜20%エネルギーと設定
・脂質は20〜30%エネルギー、飽和脂肪酸7%エネルギー以下と設定
・炭水化物は50〜65%エネルギーと設定

【ビタミン・ミネラルの推定平均必要量の設定方法(成人)】
ビタミン、ミネラル.jpg


次回、問題を出題します。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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