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陽葵は、ひなたと読みます。仏教が好きな仏教ガールです。一緒に仏教を学びましょう。
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2020年08月06日

人生は「狂人主催のオリンピック」(芥川龍之介)

芥川龍之介は、
人生は狂人主催のオリンピックと言っています。

私たちの人生は、たとえてみると、次のようにいえます。

今日、この部屋に誰かから、頼まれてやってきた。
でも、何したらいいのか分からない、
とにかくいろ、と言われる。
そんな状態では、どうしたらいいか何をしたらいいか分からない。
居心地が悪い。

でも、次から次へといろんな人がやってきて何か、作業をしていく。
自分だけ、何しにきたのか、分からない。
不安になりませんか?

まあ、時間をつぶそう、ということでマンガ読み始める。
でも少しして、
「あれっ、こんなことしていていいのかなあ」って思ってしまう。
何か不安じゃない?
一時的に気が紛れても、何か落ち着かない。

・学校に来たけど、何が目的か分からないようなもの。
・役者がとりあえず舞台にあがった、だけど何していいか分からない。

ちょうど人生もそんなものになってしまう。
何をしたらいいのか。
何をすべきか分からない。
存在そのものの苦。


このオリンピックは、どこへ向って進んでいるのか分からない。
とにかく走るしかない。
でもいつまでも走ってはおれない。
そのうちにみんな疲れてバタバタバタバタ倒れてしまう。
まさに狂人だよね。
キチガイが主催したオリンピック大会みたいなもので
「お〜いこれゴールどこなんだ」
みんな走ってるけど
「ねえお前ゴール知ってる?」
「いや知らないお前は?」
「知らない」
「私も知らない」
「だけどしょうがないな、みんな走ってるんだから」

そのうちにみんな疲れて一人倒れ、二人倒れ、三人倒れ、
バタバタバタバタ倒れて、やがて自分も倒れていく。
そんなオリンピックだったら、
まさにそれは狂人の主催するオリンピックじゃないか。

何のために走っているのか。
どこへ向ってか。
それが分からないのに走らされることほど
頭が狂ってしまわなかったらできるわけない。
本当に虚しい。

その虚しさを仏教では心の闇という。
そしてこの心の闇は必ず、破れたということがあります。
それを破無明闇というんですね。

この心の闇が破れると、人間に生まれてよかったという明るい心になります。

posted by 陽葵 at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 仏教
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