それは崖から藤蔓にぶら下がっている旅人です。
その藤蔓は、白と黒のねずみがかわるがわるかじっています。
寿命を昼と夜が縮めて行っているということです。
人生はろうそくのようにどんどん短くなっています。
旅人はお腹すいたと思って、藤蔓をゆさぶると、上から何か、落ちてきました。
お腹がすいているのでなめてみるとはちみつでした。
五欲を蜂蜜に譬えられています。
五欲というのは、食欲、財欲、色欲、名誉欲、睡眠欲の5つの欲望です。
食欲というのは、食べたいという欲望です。
魚や牛は、食べるためと思っている人もいます。
そんな風に思っている動物はいません。
財欲というのは、お金が欲しいという欲望です。
儲かったということは、損した人がいるからです。
自分の業績が伸びるということは、ライバルは業績が落ちます。
借金を抱えて倒産してしまったりします。
事業を拡大すると人を困らせることがあります。
色欲というのは、男女間の欲です。
略奪愛というのがあって、他の人から奪います。
復縁を求めて親を殺した人もあります。
名誉欲というのは、誉められたい、悪口言われたくないという欲です。
睡眠欲というのは、眠たいという欲望です。
うるさいと隣の家に殺しに行きます。
そして欲望が妨げられると、怒ります。
怒ると赤くなります。
かっと腹立てて殴ったり、殺人事件になることもあります。
愚痴とは、嫉妬や怨み呪いの心です。
そして旅人は、藤つるが切れたら深海に落ちます。
これは死後にある一大事です。
これを後生の一大事といいます。
しかし、死んだらどうなるかまったく考えずに、
あっという間の人生、生きている間だけの
蜂蜜のことばかり考えています。
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