ネコと贅沢　ボンビーライフ

開店直後を
狙いすましたように入ってくる客が
けっこういる。

もちろん
来ていただけるのは
大変有難いことだと思っている。

それだけに
心苦しくなる時があるのです。

作業が滞ってしまったり
思わぬ外出で開店時間までに
間に合わなかったりした時、
その客は
無駄足になってしまう。

そうならないように
商品の情報をHPに載せて
ネットを通じたり店頭で
予約を促しているのだけれど、
いまだに予約もせず
「行ったけど開いてなかったわよ」などと
クレームをつけたり
ネットに「怠慢だ」的な
書き込みをしたりする人がいる。

そういう人は来店したことがなく
ネットも見ない人なのかと思うと
開店時間は把握しているし
ちゃっかり新製品を大量に買っていく。

予約してくれれば
開店時間を気にすることもないし
万が一トラブルがあっても
事前に知らせてもらえるし
欲しい物を欲しいだけ手にすることができるし
丁寧な包装をしてもらえる。

予約してもらえれば
こちらとしても商品管理がしやすいし
何回も予約してもらえると嬉しいから
サービスの一つもしたくなるというものだ。

初めはそういったメリットに
単に考えが及ばないだけなのかと思っていたが
どうやらそうではないらしい。

前にも書いたが
わざわざ行列を作る心理に
似たものがあるような気がする。

そう
「わざわざ」が好きなのだ。

わざわざ何かをしている自分が好きなんだ。

わざわざと言うのは
その行動をする人が使うと
押し付けになる言葉だが
正しくそうで、
だからそれが成就しないと
クレームをつけたり書き込みをしたりする。
いや
それをしたい、
それを言いふらして楽しみたいのも
込みの行為なのだと思う。

そして
成就した場合は
わざわざすることによって手に入れたものは
それだけ価値が上がったような気もする。

予約するメリットよりも
そちらの快楽のほうが勝っているのだと
考えるに至ったわけです。