ネコと贅沢　ボンビーライフ

「丁寧な暮らし」とか言ってる中年サードウェーブ男は痛々しい
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151006-00953698-sspa-soci

丁寧に暮らす、という意味がよく分からなかったので
検索してみた。

トップに来たのがこれ↓
丁寧な暮らしとは？ていねいに暮らすためにすぐに実践できること。
http://matome.naver.jp/odai/2135512673244508201

これを読んでみると、
心構えみたいな宗教じみた気持ち悪い部分は脇に置いて、
やっていることが私の行動と結構合致する。

・コーヒー、紅茶、日本茶など丁寧に淹れて
お気に入りのカップでゆっくり楽しむ

コーヒーは生豆を選別して自分で焙煎しているんだから
文句なしだろう。

・パンやお菓子、ソースや生地類など出来るだけ良質な材料で手作り

お菓子に関しては商売だからね。
気が向くとパンを作るし、
いま挫折中だけどパスタも手打ちする。
マヨネーズは自分で作ったものじゃないと満足できなくなった。

・常に部屋に季節の花を飾る

花は飾っていないけど観葉植物は育てている。
それも食べ終わって残った金柑やデコポンの種の
芽が出たものを育てている。

同じような行動だけど、
動機が違うんだよね。
私は貧乏だからお金がかけられないので
ある意味「仕方なく」しているに過ぎない。

貧乏だけどおいしいコーヒーが飲みたいから
生豆を買って、自分で焙煎して飲んでいるだけ。
貧乏だけど美味しいご飯が食べたいし、
それを作る技術がたまたまあるから手作りするだけ。
貧乏だけど部屋に緑がほしいから
運良く芽を出した種を育てているだけ。

ただ昔から
お金を出せばできることを「すごい」という考えは
違うと考えてはいた。

私は若いころレストランのサービス係をしていたのだが、
その勉強のためにお金が貯まると
毎年のようにパリに行っていた。
そうすると会社の人たちはやっかみも含んでいるのだろうが
「すごいな」と言ってくれた。

私はそれを真に受ける気にはなれなかった。
なぜならそんなことはお金があれば誰にでもできることだから。
お金の使いかたが私の場合パリのレストラン巡りだっただけだし、
本場のサービスがどのようなものか
見たかったという興味から出た行動だったから。

もちろん仕事に対する前向きな姿勢と見ることもできるだろうが、
それは人のためではなく自分のためである。
たまたま会社の利益になることもあっただろうが、
その評価も私のものだからやっぱり自分の為でしかない。

例えばアクセルをベタ踏みすれば300キロ出せる車があったとする。
ベタ踏みして300キロ出した。
すごいのはベタ踏みした人だろうか？
いや違う。
その人はベタ踏みしただけだ。
すごいのは300キロ出る車であって、その人ではない。