ネコと贅沢　ボンビーライフ

子供の頃

未来の機械化された世界では
仕事の大部分を機械がやってくれて

そのおかげで人間は
余暇を存分に楽しめる
バラ色の世界がくる

的な子供向け雑誌の記事に
心をときめかせたものだ。

あれから何十年と経ったわけだが
確かに機械化されて
人手が縮小されたり要らなくなった仕事もある。

ところがその分の人件費が圧縮されただけで
他の仕事の密度が高くなり
効率を求められ
なおのことあくせく働いている。

人手がかからなくなった分
会社から弾き飛ばされた人は
たしかに時間はできたが生活はできない。
余暇を楽しむ余裕はない。

産業革命の頃
どんどん機械化されていく時に
イギリスの労働者たちは
「自分たちの仕事がなくなってしまう」と
機械化に強く反発していたそうだ。

そういうのを聞くと
人間って進歩がないなぁ
と思うし、
機械化されることによって効率的になったけど
物が豊富になったけど
それによって幸福度っていうのは
どれだけ上がったのだろう
と思う。

時代の場面場面によって
長所短所があるのは当然だが
総合的に向上していないのなら
いろいろなことを躍起になって進歩させようとすることに
何の意味があるのか分からなくなる。

まあサーベルタイガーだって
気付いた時には
必要以上に無駄に牙が伸びていたんだろうから
そういうものなのかもしれない。

でも人間の場合は
気付けば修正できる可能性は
あると思うんだけど。