開業から10週年を経過したレクサスブランドでは、いくつかの方向転換がありましたが、その中でも2008年〜2010年頃のリーマン・ショック前後はさまざまな試行錯誤がおこなわれていたように思います。
その中でも個人的な印象が強いものを上げてみました。
(変更された理由はいずれも「都市伝説か?」と思われるもので、ソースなしですが)
2007年レクサス初の「ドアミラーウィンカー」(サイドターンランプ)の採用について
当初、レクサスでは「ドアミラーウィンカーは(あえて)つけない」という話(だったはず)でした。
GSはおろか、フラッグシップの「LS」でも当初は装備されていませんでした。
これは意図的なもので、セールスコンサルタントからそのような説明を受けたオーナーさんもいらっしゃるとか。(メルセデス・ベンツなどの欧州車の単なる真似になってしまうからという噂が?)
また、当時流行していたドアミラーウィンカーの多くがそのデザインが汎用的なものであり、レクサスならではのデザインを開発するのに時間を要したということもあるのかもしれません。
しかし、市場からの要望(視認性の向上)や当時の”高級車御用達アイテム”ということもあってか、2007年「レクサスGS」マイナーチェンジでと突然方向転換し、採用されます。
当時は嬉しい半面、「当初の志は?」と感じたオーナーさんも一定数いらっしゃったはず。
なお、この新意匠のドアミラーウィンカーは他メーカーと比べてもかなりデザイン的に秀逸で、ほぼ同様のものが2016年の今も継続されており、そろそろ10年が経過しようとしています。「LC500/500h」では新デザインのものが採用されるようですが、その他の車種でもどうなるか楽しみです
一方、レクサスLFAを除き採用されているこの装備ですが、空力的な問題もあったのか、ISFでは最終モデルまでドアミラーウィンカーが装備されることがありませんでした。
また、ベースモデルのISのマイナーチェンジにもかかわらずリヤテールランプはISと共有化しない別デザインであるなどこだわりがあるようでした。
しかし、「RCF」や「GSF」では普通にドアミラーウィンカーが採用されていますので、「空力対策」というのも都市伝説であったのかもしれません・・・
次はレクサスIS(20系)の「パドルシフト」
ISはスポーツセダンの位置づけのため、全車「パドルシフト」が標準装備でした。
当時の国産車でパドルシフトが標準装備のクルマはレクサスのみならず、まだ珍しかったと思います。
2009年夏のマイナーチェンジにて、なんと「パドルシフトレス」の設定が!
(ちなみに私は一度もパドルシフトレス仕様のISを見たことがありません・・・)
噂では、セカンドカーに使用する富裕層の配偶者の方から「こんなレバー、邪魔で運転しづらい!」とのクレームが一定数寄せられたとか・・・
その後、ほどなくしてレス設定はなくなりましたが、真偽はともかく、年次改良やマイナーチェンジでなんどもサスペンションセッティングが変更され、乗り心地重視のモデルになったり、ステアリングの操舵性が変更されたり、方向性が当初のスポーツセダン的なものからぶれていた印象です。当初ISを担当されていたチーフエンジニアの方が開発から離れられたのも大きかったのでしょう。
そのほか、市場でもほとんどみかけることのない「16インチホイール」の設定や2010年1月から販売開始された、特別仕様車「X-edition」(廉価モデル)でパワーシートレス、ハロゲンヘッドライトの採用、そして未だかつてレクサスブランドで追従例がない「バックカメラの廃止」や「クルーズコントロールの廃止」、「スピーカー数の削減」など、ISはなにかとチャレンジングな改良をしていた印象ですが、市場からの支持が得られなかったのか、その後は他のモデルでも同様の改良・設定はありませんでした。
(久々に見ると、本杢目のステアリング、なつかしいですね。これはこれで味があると思うのですが。)
最後はLS600hの「ファイングラフィックメーター」
2009年のLS系のマイナーチェンジで登場。(実際は、その前年のクラウンHVで世界初採用)
とともに登場し、結構話題になりましたが、2012年のビッグマイナーチェンジでなんと廃止!!
噂では、(年齢層の高い)オーナーが、「焦点が合わない」「玩具みたいだ」などのクレームがあったとか。
そのほか高級車には「アナログ式」が好まれるので「高級感に欠ける」というのも理由のようですが・・・
結局、先進性を捨てたのか、BMWライクなシンプルな2眼メーターに回帰しましたが、その後タイミング的に、(偶然か?)欧州車が続々と「フル液晶メーター」を導入しはじめたのが印象深いです。
BMWも上級セダンからフル液晶化が進み、結局、レクサスもF SPORTモデルや「F」モデルを中心に大型液晶メーターを再び導入し始めます。
2017年以降発売されるLCやLSはも当然フル液晶と思われます。
結局、トヨタの試みが早すぎたのか、それともマーケティング不足だったのでしょうか?
そのほか、今ではその存在がなかったかのように取り扱われている?評判のよくないLS600hの「鉄仮面グリル」やグリルをヘッドランプよりも下部に位置した統一デザイン、「レゾリュート・ルック」を無理やり(強引?)に解釈し、グリルとヘッドランプがつながったHS250hの金属調フロントグリル、そのほか、バンパー埋込み型丸型フォグランプの汎用化など、2008-2010年頃のレクサスはデザインのブレも目立ちます。これらはは現在はなかったかのように解消されていますが・・・
現在ではあまり見かけなくなったような気がする、「LS600h」中期バージョン。
これを「レゾリュート・ルック」と呼ぶるのはかなり無理がありましたね・・・
ホンダ車やアリオン/プレミオと似ているとも評判でした。
いくつかの画像、古くからのオーナーさんのなかには「懐かしい」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
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今回はちょっとマニアックな内容でした。
ISにしてもLSにしても中期モデルは不遇の運命をたどることが多い印象です。
でもさすがにパドルシフトレスの設定はないだろう・・・と当時は結構話題になったと記憶しています。
そういえば、欧州車だとイヤーモデルでどんどん変わりますね。
しかし600h中期ほどの変貌はなかなかないですよね。
クラウンHVももったいなかったですよね〜
世界初でしたし、あれをオプションでも良いので継続採用してさらに進化していればさらに先進性が増したのと思うのですが、メインユーザーに不評ではコストをかけてまで継続採用するということができなかったのでしょうね。
なお、LS600hでスピード表示がTFT液晶にデジタル表示対応していなかったのは気づきませんでした!
そ、そうだったんですね・・・
ISのパドルレスや廉価版があること自体知りませんでした
中期の600hは何だったんでしょうね(笑)中期だけになってしまいましたが、LS460SZはかなり好きで購入を考えたほどです
クラウンハイブリッドのメーターは、私の回りでは好評で、友人と試乗の際スポーツモードの切り替えを何度も試したり動画を撮影したりとキャッキャしてました(笑)
LSのTFTが不評なのはオーナーに保守派が多いことや字の小ささに加え、スピード表示がメモリのみでクラウンハイブリッドやジャガーXJのようにデジタル表示に対応していなかったこともあると思います