概要ポストヤマトとして作られた作品、ガンダムと同時期(79〜80)で主人公の中の人も同じ(古谷徹)。
かなりマイナーな作品なので視聴可能機会はあまりない。
戦艦の次は空母ということで空母、一応タイトルには宇宙空母と有るものの大半が海洋で潜水空母として使われ、敵に制圧された地球で潜水艦として奇襲攻撃を繰り返す形になっている。そのためほぼ海洋物、更に主人公はもっぱら潜水艦に乗り込んでいる上にブルーノアも大半潜航しているため、潜水艦メインの話になっている。
そもそも打ち切りのため3クール予定→2クールに、なので本来もっとブルーノアは宇宙空母としての出番があったそうだが、結局3話だけしか宇宙空母としての活躍はなかった。
そのせいか終盤の展開はやや強引、しかし伏線とかあまりない古いアニメなのでまあなんとかなった感。
ポストヤマトと言う事で鳴り物入りで始まったらしく、グッズは充実していた模様。しかし現在は入手困難。
1話は2時間スペシャルだったため、4話に分割されたバージョンが有る。
音楽担当はヤマトの宮川泰(他1名)のためか、ちょくちょくヤマト感が有る。
あらすじ地球人類は太陽系の各惑星に進出、平和と繁栄を謳歌していた、そこに母星を失ったゴドムが攻撃を仕掛け、地球はまたたく間に壊滅してしまう。ゴドムは第二の故郷であるゴドム人工惑星を地球の軌道上に浮かべ、地球改造計画を開始。ゴドムの攻撃を生き延びた真達は、父親の遺言でポイントN1に向かい、父から預かった起動キーであるペンダントを使い、ブルーノアを起動してしまう。その後ブルーノアの館長達がブルーノアのパーツでも有る潜水艦シイラに搭乗して合流、真たちはそのままブルーノアに志願、シイラの乗組員として訓練を受ける。
そしてシイラは訓練中に不時着した戦闘機を発見、そこで救出したパイロットのドメニコから、ポイントN9で反重力エンジンを付けて宇宙空母へ改造する事が出来ると聞かされる。
ブルーノアは南下し、ゴドムの基地を叩き、軌道エレベーターを破壊、収容所の民間人を救出しながらバミューダに有るポイントN9へと向かう、その途中でゴドムの地球改造のための重力コントロール基地を攻撃、南極基地を攻撃したブルーノアは奇襲に成功しあっさり南極基地を破壊、しかし独立して北極基地を攻撃したシイラは発見され清水艦長が戦死、その後真がシイラの指揮を引き継ぐことになる。そしてバミューダに到着したブルーノアはゴドムとの最終決戦を行うために宇宙空母へと改造されるのだった。
登場メカブルーノア:土門鋭以下多すぎるためクルー参照
戦略空母、本来の仮想敵は木星圏であり、木星圏が地球に独立戦争を挑んできたときのための対策として造られた。
武装として主砲、対空砲多数、他中性子ビーム砲、ミサイル、魚雷、フォノンメーサー等が装備されている。ミサイルは宇宙まで飛ぶものもあり、ゴドムの衛生攻撃に使われた。
空母のため艦載機多数他、潜水艦シイラと戦闘ヘリバイソンを搭載している。シイラとバイソンは搭載時はブルーノアの一部となる。他に水中探査用のバイオットと言う有機ロボットや、探査ドローンが搭載されている。
潜水能力を持っており、制空権を敵に握られているためにもっぱら潜航している事が多い、潜水中は飛行甲板を閉じているため一部の機能が使えなくなる。
氷山を改造して即席ドッグを作る機能があり、軌道エレベーター破壊作戦で大損害を受けたため、11話で大改修が行われ、対レーザー装甲が施された。
海中の微生物から食料の元を作る装置が搭載されている、なので食事のクオリティは高い。ただし海中の微生物次第で有毒な食事になってしまう。名前からわかるようにノアの方舟として造られており、動物のデータも保存していたりする。
宇宙空母へ改造後はシイラ、バイソンは外され、戦闘機も宇宙空母仕様の物が配備された。シイラのあった船首部分は格子状のスリット状のパーツとなった。宇宙空母へ改造後は短期間だったがアイキャッチが宇宙空母仕様へと変化している。
余談だがヤマトで同名の艦が登場している。
戦闘ヘリバイソン:ドメニコ他
戦闘ヘリとあるがローターはなく、81m有る大型の空中戦闘艇、大型で機体に余裕が有るので人員輸送にも使われる。大型レーザーを装備、通常時はブルーノアの後部に搭載されており、搭載時はレーザーはブルーノアの副砲として使われ、エンジンも補助動力として使われる。21話でサハラ基地を攻撃する際に基地本体に特攻。
潜水艦シイラ:清水忠治、日下真、土門慶、和泉洋、田村道郎、三好勝彦、井上達也、河内山健太、ヤコペッティ
実質主役メカであり、主人公の真は戦闘時は主にシイラに乗船している、通常時はブルーノアの球状船首になっている。武装は魚雷、2連装レーザー砲、ミサイル等。他に試作水中戦闘機が3機。ブルーノアが航行不能になっている時等はシイラが単独で作戦行動を行う事も多い。名前のモチーフは魚のシイラだが、微妙にマイナーなためにあまり通じない(極稀にスーパーで売っている)。
妙に出番が多いのは潜水艦なので凸凹が無いため描きやすいからな気がする…。
護衛艦:平賀一臣、松倉征士、中平卓、土門慶
ブルーノアの護衛艦としてバミューダのポイントN9で3隻が建造された、特に目立った特徴はない、艦名は不明。1〜3番艦の内、2番艦はゴドム近辺での戦闘で失われ、艦長以下乗組員は全員戦死したと思われる。1、3番艦はその後も残り生還している。
戦闘機:ドメニコ、飛鷹翔
一応空母なので戦闘機の出番は多い…かと思えばそこまで出てこない。
ゴドム兵器に関しては明確な名が有るわけではない。
戦艦:ユルゲンス他
そのとおり戦艦。艦首に顔のようなパーツが有る。巡洋艦なども近いデザイン。
空母
そのとおり空母。そんなに出番はない。
潜水艦:ユルゲンス
ユルゲンスブルーノアに対抗するために建造させた潜水艦。
戦闘機
OPに出てくる戦闘機。小さい。
新型戦闘機
後半に出てくる、ヤマトとかに出てきそうな外見。
宇宙戦艦
ゴドムの宇宙戦艦。
旗艦:ユルゲンス
ヘーゲラーの旗艦、しかしユルゲンスが代わりに乗船して指揮を取る。最後にブルーノアに一騎打ちを挑んで沈んだ。
地球総督府
サハラに存在する、建物の下に巨大な飛行要塞が眠っていた。打ち切りのためかえらくあっけない出番。
ゴドム人工惑星:ザイデル他
ゴドム人の第二の故郷。ザイデルの設計。2億人のゴドム人を収容して宇宙を航行できる。しかし地球に近づいたときには設計ミスからすでに内部環境は悪化し始めており、最終的に死の星となってしまう。そのため兵士の補充すらままなくなっていた。その後エンジンが故障、地球へと墜落軌道を取るが、へーゲラーがなんとかコントロールして回避するも、そのまま完全にコントロール不能となり太陽へと墜落する。
登場キャラブルーノア土門鋭
ブルーノア艦長。ヒゲは生えていない。任務を優先するあまり、妻の危篤時にも帰ってこなかったこともあり、娘の慶との関係はギクシャクしている。基本的に非情に真面目な人物。
最後のユルゲンスとの戦闘で負傷、その後慶に看取られる形で死亡した。
平賀一臣
ブルーノア戦務長、後に護衛艦艦長。
松倉征士
ブルーノア航海長、後に護衛艦艦長、宇宙での戦闘で戦死。
中平卓
ブルーノア通信長、やはり後に護衛艦艦長。
島貫文蔵
ブルーノア機関長。
ドメニコ
ブルーノア第一航空隊長、ポイントN9からブルーノアに宇宙空母への改造計画を伝えるために飛んできた。戦闘機以外にバイソンの操縦もこなす。サハラの地球総督府を攻撃する際に特攻して戦死。
飛鷹翔
ブルーノア第二航空隊長、収容所から救出された。カピラ達とは以前からの友人。
ブルーノア(シイラ乗組員)清水忠治
ブルーノア戦務長、シイラ艦長。真たちの上官。北極のゴドム重力制御コントロールセンターを攻撃するも失敗し戦死、その前に身の上話(土門艦長が帰ってこなかったのは清水の結婚式を優先して清水を帰してくれたため)をして死亡フラグっぽい雰囲気を醸し出している。
日下真
主人公、ブルーノアの設計者の息子で、事切れる寸前の父からブルーノアの起動ペンダントとブルーノアの名前、ブルーノアの場所を教えられる。シイラクルーを別カテにしたせいでこの位置。志願後は同期とともにシイラクルーになり、シイラの副長となる。その後シイラ艦長代理、シイラ引退後はブルーノア戦務長、艦長負傷後はブルーノアの指揮を引き継ぐ。
土門慶
土門艦長の娘、仕事を優先し続けた父との関係はギクシャクしている。ゴドムの攻撃で家族を失い、そこを真に救出される。初登場時はろくにセリフがなく、謎めいていたが特に何も無かった。
その後はシイラクルーとして魚雷を担当。他のシイラクルーがブルーノアに配置換えになる中で一人降ろされるが、護衛艦に勝手に乗り込む、結果的に宇宙で父の死に立ち会う事になった。
和泉洋
1話で真とともに行動していた学生、その後真とともにブルーノアに志願、シイラ操舵種。シイラ引退後はブルーノアのブリッジクルーへ、これは他のシイラクルー全員に言える。
田村道郎
真の同期の1人、シイラのレーダー担当。後にブルーノアクルー。
三好勝彦
真の同期、シイラクルー、後にブルーノア。
井上達也
真の同期、シイラクルー、武器担当、後にブルーノア。
河内山健太
真の同期、シイラクルー、後にブルーノアへ。ユルゲンスの潜水艦との戦闘で負傷するもヤコペッティに救われるがヤコペッティは死亡してしまう。
ブルーノア(非戦闘員、その他)カピラ
太平洋の島、クエゼリン島の住民、ゴドムの収容所に捕まっていたが救出される、一度望郷の念からブルーノアを降りるもブルーノアの補給基地を建設していると勘違いした敵の攻撃によって足を失いブルーノアに戻る事に。その後はブルーノアのクルーになる。
タラ
カピラの恋人、後に結婚。
ヤコペッティ
ブルーノアのコック長、たまにシイラにも乗り込む、ゴドムの攻撃で家族を失っており、その敵討ちのためにブルーノアに乗り込んだ。ユルゲンスの潜水艦との戦闘で戦死。
サヨコ
ヤコペッティの愛犬。ゴドム兵の弱点(ヘルメットの後ろのパイプ)を知り尽くしており、ゴドム兵を多く葬り去っている。
桜町小夜子
医者、おばちゃん。犬のサヨコとの名前のつながりは不明。
ファラ・アルヌール
生物学者、オーストラリアで生物のデータを集めていたがブルーノアに救出される。夫(ゴドムの攻撃で故人)も生物学者であったが、ブルーノアに少し関わっており、ブルーノアの生物データベースを開発したらしい。ブルーノアで食中毒が発生した時はその治療に尽力する。
その他地球日下健次郎
真の父親、冒頭で死亡、そのときにブルーノアのことを真に伝える。
加倉井
ポイントN9の司令官。
土門保&土門良
慶の妹、記憶喪失、日本で死亡したと思われていたが、どういうわけかバミューダのポイントN9で保護されていた。
ゴドムユルゲンス
ゴドムの太平洋方面軍第一航空機動部隊司令、ブルーノアを警戒してブルーノア対策を進言するも上の反応は鈍く、ブルーノアの行動の自由を許してしまう。ブルーノア対策のために潜水艦を開発するが、シイラに敗れる。その後は最後に残った旗艦にのりブルーノアに一騎打ちを挑むも敗北し戦死。
ガルフ
ハゲ、地球総督。相次ぐ作戦失敗から解任され、逃走しようと企んで刺殺された。
ゾルゲル
ユルゲンスの上官、左遷された後に基地のダムを破壊されて死亡。
ウスリー
ゾルゲルの後任として太平洋方面軍司令長官になるが、ブルーノアに敗れ戦死。
ヘーゲラー
ゴドムの総督、ザイデルに不満をいだき、最後はザイデルの隠していた真実を知りザイデルを殺すもそのままゴドム人工惑星が暴走、最後に手動でコントロールを行い太陽をスイングバイして太陽系外へ飛びさろうとするが失敗、間違った指導者を選んだことを悔やみ、地球が同じようにならないよう警告して太陽へと落ちていった。
ザイテル
ゴドムの総帥、ゴドム人工惑星を作った科学者でもある。ゴドム人工惑星の欠陥を隠し地球侵略を結構するも失敗、ゴドム人工惑星は死の星となる。
感想一言で言えば松本要素のないヤマト、ざっくり言うとヤマトがちょっと地味になった感じ、話とかの雰囲気は後期ヤマトっぽい感じ、良い点は有るんだけど有る種の商売っ気が薄いというか、総合的に華がない感じなのが最大の難点だと思います…と言うより全体的にキャラが地味(比較対象同時期の某白いアレ)。
基本的に西崎Pはミリタリー物と言うよりは海洋物がやりたいのかな(というより海洋物で育ったのかな)と、ヤマト→ブルーノア→オーディーンの流れを見て思います。と言っても私はそのジャンルはからっきしなのであまりわからないのですが。
後西崎要素が無いヤマトがハーロックなのかなとも思います。
ちょっともったいない要素として、戦闘機などの描写はこの作品からの数年間で一気に進歩する時期なんですよね。
ふと思ったのが、昨画面でダメージ描写の作画ミスっぽいシーンが何箇所かあり、ヤマトの第三艦橋がやたらめったら破壊されるのは、ダメージ描写の作画ミスを避けるためなのではないかと思ったり、複数有る砲なんかは作画ミスでの復活の可能性があるが、第三艦橋なら復活しない。