2018年12月01日
アイアンマッスル
永井豪 83年 KCマガジン5巻 スターコミック3巻
掲載誌は少年マガジンであり、1983年に掲載。
単行本は3種類が刊行されている(83年KCマガジン5巻、88年KCスペシャル3巻、97年スターコミック3巻、私が読んだのは一番新しいもの)。
如何せん大量に作品描いている同作者の作品内ではかなり無名なほうなんで、データ不足。
ロボット同士の格闘技ハイパーグラップルが流行る世界で、世界チャンピオンに挑むべく戦う鋼光一の軌跡を描く形だが、世界チャンピオンと互角といわれるグラップラーに勝利し、世界チャンピオンに挑む寸前に話が終わっている。
多分あと1巻あれば完結というところで。
感想でも書いてますが、90年代から00年代によく見られたロボット格闘や試合モノでであり、80年代だとこのころモロリアル系ブームでこういった作品はあまり見られず(あまりなのか全くなのかわからない、アニメに関しては大体見たのですが)、
そういう意味で先駆け的な作品だったのかもしれない。ですが今一つ資料が不足しているので断言は避けます。
あらすじ+世界観
格闘用ロボット同士が戦うハイパーグラップルが世界的な流行を見せる世界。グラップルマシンは各国企業の技術のデモンストレーションという意味も持ち、そのため世界中の有力企業が参加、凄まじい盛り上がりを見せていた。
そのハイパーグラップルに58戦無敗の最強グラップラーーがいた、ウィルヘルム・オーディーンとそのぐらっぷらうマシンオーディン・ザ・グレートである。
オーディンに挑むべくJLV所属のグラップラー鋼勇次郎はポセイドンパレスに向かう、息子の鋼光一も応援のためにポセイドンパレスへと向かった。
試合は接戦となったが、最終的に鋼勇次郎のキング・アイアンの頭が落とされ勇次郎は敗北、その際にキング・アイアンの欠陥による逆転位症候群によって重傷を負ってしまう。
息子である鋼光一はその試合を見てオーディンの圧倒的な強さを見せつけられ、オーディンに勝つべく修行を始める。
そして3年後、JLVのジムにてグラップラー候補としてチンピラに絡まれつつも修行を続ける光一、そこにJLVグラップル社の社長が現れ新型グラップルマシンを見せてくれるのだったが、その場にオーディーンの弟子の2人が現れ、光一を挑発。
そのため光一と戦うことになるのだが、同時刻に少女がチンピラに襲われているところに新型グラップルマシンが介入し、少女を救出。
その新型こそキング・アイアンの後継機アイアン・マッスルだったのである。そしてアイアン・マッスルに乗っていたのが鋼勇次郎だった。
その時のごたごたからアイアンマッスルのデータが流出、ABMはアイアンマッスルの秘密研究所を軍用ロボで襲撃するが…。
登場メカ
アイアン・マッスル:鋼光一
キングアイアンの事実上の後継機、死亡した勇次郎のプランを引き継いでいる。成長する鋼の筋肉(アイアンマッスル)を持つグラップルマシン。
キング・アイアン:鋼勇次郎
アイアン・マッスルの前世代機とでもいうべきグラップルマシン、世界最強のオーディンに戦いを挑むが敗れて破壊される。
オーディン・ザ・グレート:ウィルヘルム・オーディーン
世界最強、出番としては最初のキングアイアンとの試合の身で、光一が挑戦権を手に入れたときに終わっているため、光一との試合はない。
ザ・ルシフェル:デビット・エルマン
デビット・エルマンのグラップルマシン。
ザ・サタン:デビット・エルマン
ザ・ルシフェルに偽装していたオーディンの兄弟機。あまりにも暴走事故が多く、その都度対戦相手を殺害したり観客を死傷させたりしていたために封印された。
その後ザ・ルシフェルに偽装したが、試合中に偽装がはがれて元に戻る、その後はやはり暴走する。
ゴッド・ゴーレム:ジャック・ゴッドマン
ジャック・ゴッドマンのグラップルマシン。軍用をグラップルマシンとして使用していた。そのため反則(と思われる)ミサイルなどを積んでおり、闇試合などでぶっ放す。
ファイヤー・ビューナス:炎桜子
ビューナスAをモデルとしている(と思われる)グラップルマシン。太平洋トーナメントシップ出場機体の一つ。
ボロボット・ボボット
ボスボロット、強引に太平洋トーナメントシップに出場し、運で予選を勝ち上がる。実況に日本の恥扱いされていた。
その後はゴッド・ゴーレムとの試合に怖気づいて逃走。その後は別の大会に出場して敗北。
エイリアン・ゾバダ:エミール・ゾバダ
ハリウッドのエイリアン風のグラップルマシン、グロ系。
マッド・ガイアス:マイク・ガイアス
オーディンと並ぶ機体らしく、ファイヤー・ビューナスをいともたやすく破っていた。打ち切りっぽいラストだったためラスボス枠だが試合内容はあっけなかった。
軍用ロボ
ABMの差し金でアイアンマッスルを奪うべく秘密研究所を襲撃。
キャラ
鋼光一
鋼勇次郎の息子、世界チャンピオンのオーディーンの強さを見せつけられ、オーディーンを倒すことを目標として修業を積む。
鋼勇次郎
世界チャンピオンのオーディンに挑んだが、その時のオーディンとの試合でキング・アイアンが首をもぎ取られその時の逆転位症候群によって重傷を負うがその後生きていたことが伝えられる(が実際は偽装のためのアンドロイドで試合の後に死亡している)。
初登場時だけはやたら濃く描かれていたが、その後は普通に描かれている。
ウィルヘルム・オーディーン
世界チャンピオン、セリフなどはあまりない。
炎桜子
炎ジュンをイメージしたと思われる女性ファイター、非常にマッチョ。初登場時は全裸で描かれていたが気のせいや錯覚扱いされており、次に登場したときは服を着ていた。
デビット・エルマン
オーディーンの弟子の一人、美貌が売り。ヒール的なキャラで、危険なグラップルマシンサタンに乗って暴走した挙句ヘドショされて死亡、最終的にサタンと一体化した挙句幻影になってゴッドマンをそそのかすなど危険な人物。
ジャック・ゴッドマン
デビットとはよくタッグを組んでいたらしい、デビットが死亡したときに復讐を誓ったが、その後デビットにそそのかされて光一に闇試合を挑んでくる。
エミール・ゾバダ
フランケン的な外見のグラップラー。
マイク・ガイアス
オーディーンに匹敵する実力者らしい。
緋々木麗子
親の七光りでJLVグラップルの社長になった(本人談)人物。
用語
ハイパーグラップル
ロボットを使った格闘技。
JLV
ハイパーグラップルに参加している企業の一つ、光一が所属する。
AMB
ハイパーグラップルに参加している企業の一つ。オーディーンが所属する。
逆転位症候群(インバージョン・シンドローム)
グラップルマシンとグラップラーは神経でつながっているため、その感度を高めることでマシンの戦闘力が強化されるが、そのためマシンのダメージをグラップラーが受ける現象。下手をすると廃人化、死亡する。
感想
マイナーよりの作品ながら、さすがに一時代を築いた作者だけはあるなと、読みやすい。ただ面白かった試合が前半に多かった気がするのも漫画だなと思う(これほぼ毎回書いている気がする)。
意外と思うのが、ロボットによる格闘技やスポーツ系は割とよくあるタイプのコンセプトながら、よく考えるとこのコンセプトって多くが90年代に見られて80年代には私が知る限り…あったっけ?状態。
調べようにも…もうアニメ部分は大体が視聴済みなので何とも言えない。
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8347881
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
懐かしいです。アイアンマッスル。それではさようなら