角井 陽一 2000年 ドラゴンコミック 2巻
第二次世界大戦をモチーフにそのまま宇宙戦争ロボットに仕立て上げた作品、なので展開はほぼ史実通り進み、ドイツをモチーフにしたと思われるヴィーセランド帝国が戦争を始めて指導者が死亡して終戦までの流れを1パイロットの目線で描く。
が途中で主要キャラというかヒロイン的なポジションのキャラが戦死して、そこから一気に終了に向かう形になっており、多くの設定が出番なく終わってしまった形。
一応魔法とかいろいろ設定はあるみたいですが、あまり表に出てこなかった形。
正直この漫画自体のデータが調べてもほとんどなく、著者のデータも調べてもほとんど出てこない状態で
漫画に関して何か書こうとすると大体この状態、何もわからない、唯一の資料は単行本。
世界観
なんとなく第二次世界大戦のころの世界をモチーフにした宇宙、単行本内の図によれば5つの星系からなっており、ヨーロッパ、アジア、中東、日本、アメリカをモデルとした星系が存在する。
登場する国家は基本的に実在国家の名前をいじったもの、展開も第二次世界大戦の展開をなんとなくなぞったもの。
一応魔法がある世界であり、一連の兵器は魔法で動いているらしいが、単語などに魔法っぽいものが散見される程度であまり詳細な描写はない。
あらすじ
皇帝歴2599年9月1日4:45分ヴィーセランド帝国軍がローランド共和国へと侵攻した。しかしヴィーセランド帝国軍のアイリス小隊は国境沿いでずっと待機、エミール伍長は不満を募らせていた、がついにアイリス小隊にも出撃の命令が下る。
ローランド国境に侵入し、飛行場を一つ壊滅させるために出撃する、その際の戦闘で、ローランド兵士は少数の兵力で敵陣に乗り込んで内部を破壊する集団をペネトレイターと呼ぶことが語られる。
そしてその戦闘はアイリス隊長の力によってあっさり終了、飛行場は制圧、ヴィーセランド帝国軍はその後も進軍しあっさりとローランドを降伏させた。
その後アイリス小隊は衛星アスガルドにある聖テュリオン大帝国の軍港スカパフローを奇襲する作戦に参加、そこでも多大な戦果を挙げる。その後もノースウェー攻略の際には囮艦を護衛する任務に就きそれも成功。
ノースウェーも制圧、さらにルクレール共和国も降伏、残るは聖テュリオーン帝国の身となったのだが…。
メカ
登場兵器は現実の兵器がモチーフとなっている。所謂ロボット兵器は機甲猟兵と呼ばれている。
全体的に設定のみされて出番がなかったメカが多い模様(巻末解説参考)。
Bf109
ヴィーセランド帝国軍主力、巻末に詳細な解説がある。シリーズ全体で3万機が生産されたとある。
Bf109‐E3:エミール・ハルトマン、アイリス、ケンプ、ガンツ
バリュエーションの一つ、主役メカはこれ。
Me262
終盤に出てくるが出番はほとんどない。
スピリットファイヤー
聖テュリオーンの機甲猟兵。
零式戦闘猟兵52型
大ヤマト帝国の機甲猟兵、設定のみ。多分2巻で終了の予定ではなかったようで、全体的に設定のみの兵器がほとんど。
キャラ
エミール・ハルトマン伍長
最終的に少佐。実在人物がモデル、主人公。
アイリス少尉
アイリス小隊の隊長。バトルオブテュリオーンで戦死するまで、その小隊には戦死者がいなかったことから幸運の女神と呼ばれていた。
ケンプ軍曹
隊員の一人、隊長のアイリス中尉が戦死したのち隊が解散、その後中尉に昇進していた。
ガンツ軍曹
隊員の一人、途中で戦死したことが後半に伝えられる。
マリーベル少尉
アイリス少尉のライバル的なキャラだったが、着任後一気に展開が駆け足になったせいもあって出番はほぼない。
アシュタール・フォン・フューラー
ヴィーセランド帝国皇帝、金髪長身イケメン。
用語
惑星ミッドガルド
第四惑星、ヴィーセランド帝国などいくつもの国家がある惑星。主星の名前などは不明なままだった。
衛星アスガルド
ミッドガルドの衛星、聖テュリオーン帝国のある星。
感想等
あったまってきたところで終わった感じがすごい作品、ただ展開的にある意味すごく予定調和というかほぼ運命は決まっていたのでこんなところかと思わなくもないです。
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