蒸し暑い一日です
それにしても、黄色いデンシャはどうして毎日のように遅延するのだろう?
運転見合わせとか遅延の知らせが「チロリン」と毎日鳴るのですよ
今日は6月最後の稽古です
「序の舞」(小さん師匠の出囃子)の稽古です
私の前の生徒Nさんもちょうど同じ「序の舞」をやっている
小唄をやっていたというNさん
小唄はつま弾きなので今までバチで弾いたことがないそうです
私はNさんが落語家に見えてしょうがないんですが・・・
先生は麻の着物です
今頃にぴったり
40年くらい前のお下がりの着物で、さすがに洗って着ようと思って洗ったら、
着物部分が縮んで、内側の居敷当てと寸法が変わってしまい、はみ出した裏地を縫ったのだとか
着物談議は楽しいです
いつも稽古場の防音室に入ると姿勢チェックのために鏡を見ます
湿気で髪の毛がボサボサだ
ここへ入ると、これまでの感覚で端唄にリセットされてしまう
三味線の太さの違いを忘れ、バチのサイズと重さを忘れ、
練習してきたときよりすごく下手になっていて、出だしはいつもガタガタ
何回か引いているうちにやっと調子を取り戻す
・序の舞
序の舞には、9〜10の坪を両方とも人差し指で押さえるところがあります
通常は薬指に移動するのでどうしてもクセで薬指が出てしまう
何故わざわざ両方とも人差し指なのか?というと実はこっそり「スリ」をするため
出囃子は本来の長唄より砕けた感じに弾くので、こういうところがよくあるのです
なるほどなぁ〜やはり楽譜に書かれていない技があちこちにあります
全体的には、
・坪を押さえる手が、受け手になっているので、もっと立てる
・着地が下手なので、ピシッとバチ皮を打つ
端唄の時からずっと言われていたこと
出囃子の先生からは、受け手を直すときは
「鉛筆を持つようなカタチで持つと良い」
直感的に分かりやすいアドバイスをもらいました
竿に対して直角になるようにとか、立てるようにとか、一般的には、よくそう言われるが、
頭で分かっていてもなかなか感覚として結びつかない
鉛筆
これは初めて聞く例えだけど分かりやすい
(左手では鉛筆は持たないが)確かに、持つカタチとして鉛筆は寝かせて握ったりしない
竿を太い鉛筆だと思って、線を引くつもりで坪を移動すればよいのだ
いろんな先生がいろんな表現で教えてくれますが、
自分がピンと来る表現でアドバイスをもらったとき、やっと気がつくことが出来る
自分で気づかない限り、間違いも直らないし上達しないのです
端唄の先輩も「気がつくことが大事」と言っていました・・・
そうすれば、第一関節を立てやすいし、薬指も届きやすくなる
松永鉄九郎先生(長唄の有名な先生)は、正面から見たとき、
「坪を押さえる爪が見えてはいけない」と教えるのだそう
曲を次から次へとやっていると、その曲を弾けるようにするのが精一杯で
気づく余裕がないまま次に行ってしまう
今は、基本センテンスのとても短い練習曲なので、
こういうことを再確認出来るのです
来週は、裏拍子の練習
休符が先に来る「・4・4、・44」「すっちすっちすっちち」というやつ
お伊勢参りとか木遣りくずしで出てきたやつです
長唄は、ほぼほぼ1、2,1、2、の偶数リズム
メトロノームの8ビートがちょうど良いのだそうです
メトロノームのアプリで練習したこともあったけど、
端唄は早くなったり遅くなったりして一定でない(唄に合わせる)
メトロノームだと当てはまらないので、そのうち使わなくなって削除してしまった
「チーン、2、3、4、5、6、7、8、チーン、2、3、4、5、6、7、8、」
8ビートでやってみよう!
出囃子コースを一からやるに当たっての密かな目標
・押さえ方を直すこと
・着地をピタッと決めること
・譜尺を見ないこと
頑張って練習しよう!
帰りに受付の山口先生が「あれ?いつものバチ入れじゃないね」と言うので、
(いつものは端唄用のバチを入れてる)
バチケース要らず、バチの手拭い包みをご紹介してきました
鉄九郎先生も「バチ要らず」という手拭い包みをYouTubeで公開していますが
バチ全体を包むやり方なのです
私のはバチ先だけを包むやり方で、バチの形状を生かした粋な雰囲気の包み方
しかもひざを巻いた手拭いの長いカタチのまま包むことが出来ます
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