キャラクターは「かまいたちの夜」のように、シルエット
パっと見スーファミのようだが、中身まで硬派かつ理不尽で、こんなにゲームオーバーしたのは久しぶりだ
謎解き探索も最低限の情報しか与えられず、マップもありません(作者の意図としては「覚えて欲しい」ようだ)
主人公は新聞部の少年、吉彦。豪雨が降り注ぎ、下校できなくなってしまう。
幼馴染の少女マリカと学校に残っていたら、化物による大量虐殺が起こる…
校内には惨殺された死体だらけ
果たして彼らは生き残れるのか…
というスプラッターホラー
まず特筆すべきポイントとして、繰り返すようにレトロゲーム風です
一言でいうと、とにかく難しい
HPとスタミナゲージが設定されており、HP0になるとゲームオーバーで、走り続けると動けなくなります
勿論オートダッシュなんて優しい仕様は、ありません
どちらもアイテムで回復可能だが所持数制限があり、少量しか持ち歩けない
スタミナゲージは走らずにいる事でも、徐々に回復
理不尽なゲームオーバーも多い。
そもそもクリーチャーの出現がランダム(?)で、思わぬところで遭遇する
女子トイレに入ったら、いきなり目の前にいたり(笑)。
鍵を開け入った部屋で瞬殺されるなんて、当たり前
セーブポイントが基本1か所しかないので、辿り着く前にゲームオーバーになることも…
……
この理不尽さ、まるでスーファミじゃないだろうか
更にもう1つ。
明言されていない裏ルールとして(ヒントはある)、あるミスをすると、強制的にゲームオーバーです
所謂初見殺しなので、1周で攻略できた人は少ないのでは
これが攻略の難しさに拍車をかけている。
しかし、意外と活路を見い出すのは早かった。
このゲーム、死体を調べると入手できるランダムアイテムが、無制限なんですよね(たぶん)
なので、ある程度ゴリ押しもできます。
…ただしここでも意地の悪さが本領発揮
調べた死体がゾンビ化していた場合、襲われます(笑)。
回復アイテムを取るはずが、そのまま食い殺される……なんてこともあるかもしれません(笑)。
ストーリーは謎が謎を呼ぶ展開で、意味深な事を語って消える少女の幽霊が、ストーリーテラーを担っている
オカルティックで続きが気になる話だ
これらの情報をまとめると「不親切なゲーム」に思われるかもしれませんが…
私は本作を、実は結構、好意的に見ています。
何故なら、「消えたあの時の叫び」レビューでも触れましたが…
「ゲームとは本来そういうもの」、だからです
ここ10年くらいで「クリアさせるためのゲーム」中心になり、それらは「ゆとり仕様」と揶揄されますが、ゲームとは本来知恵を絞って、指先のテクニックを磨き、トライアンドエラーしながら攻略するものなのです
勿論、無駄な作業やおつかいでプレイヤーの時間を浪費させるゲームは、問題外ですけどね
評価C
60点
対象年齢は25歳以上ってところですかねえ…
見た目がレトロゲーム風のゲームは多いけど、中身までそれというのは意外と少ないのでは
理不尽でも楽しめる、ホラーゲームやレトロゲームが好きな方にはおすすめです
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