▼素晴らしい!!
これはフリーゲーム史上に残る、一大傑作だ!!
プレイヤーにテーマを投げかけ、昇華させる!
そして個々の中で初めて、ゲームが完成する!
答えはきっと、1つじゃない!
プレイヤーの中に、それぞれの真実がある!
ゲーム体験の中で何を見てきたか?何を信じたか?
…本作への思想が反映された真実がある
▼エンディングは途轍もない。
烈火のごとく血が煮え滾る。
長時間ヒロインたちとの想い出を作ってきたプレイヤーには、強烈なインパクトを与える
…
私は終盤からの怒涛の展開…
エンディングを見て、暫く放心状態になってしまった。
一見きれいに纏められた非業のストーリーだが、裏には恐ろしい、「母親」という女の情念が渦巻いている。
言葉に出来ない執念、そして愛憎だ。
しかしそれと同じぐらい、我が子や夫の〇〇〇への、美しい愛しさも感じさせる。
このアンビバレンツに、プレイヤーは翻弄される。
…
なんということだ。
やはりいくら考えても…答えが出ないじゃないか。
▼プレイヤーが翻弄される理由は、1つだろう。
「ひのせせらぎ」は…
…
ゲームクリアしても、ヒロインの真意が完全には読み解けない。
おそらく、最低でも2通りの解釈が出来る様、わざと仕向けている。
とんでもないリード力だ。
クリアしてもまだ、私の「ひのせせらぎ」は終わらない。
この物語が私につけた炎は、生涯消える事はないだろう。
▼ヒロインであるクオンの末路や物語の結末を見届けた時、
「ひのせせらぎ」という一見可愛らしいひらがなには、複数の意味がこめられていると気づいた。
「緋のせせらぎ」「悲のせせらぎ」と変化していくが、最終的には「秘のせせらぎ」だと私は思った。
ヒロインが秘するものが、最後まで解らない。
▼伏線回収の気持ちよさも堪能できた。
特に息子である主人公を愛でる事もあれば、時には道ばたに捨てるかの如く冷たくなる母、レイについてだ。
支離滅裂で理解できなかった彼女の言葉や行動すべてに意味があった事は、ただただ衝撃の一言だ(でも実を言うと8割は察した。父親の正体に気づいたあたりで…)。
▼グラフィック、音楽、演出も素晴らしい。
バトルシーンは圧倒的な迫力。
最早見るゲーを超えた「魅るゲー」だ。
上手くはねぇな
私の中でこのジャンルの最高傑作は「窓から見える」だったが、今作が超えてしまった
…
万人向けとはとてもいえないが、深く刻み込まれた者には忘れられない作品となる。
そんな「名作」と断言する。
評価S+
90点
母親のついた究極の嘘を見破るゲーム。
結構な長編でしたが、あっという間の3時間でした。
この鮮烈なゲームプレイ体験を、生涯忘れる事はないでしょう。
2024年にプレイしたフリーゲームの最高傑作です。
おすすめ!
…
ところで、キャラクターのネーミングには由来があるんですかねえ?
レイ(0)、クオン(9)、クロ(96)、…みたいに数字が入ってるので、何かあると思ったが…
…まあ9が2人いる時点でぶっちゃけただの偶然だと気づいた
【その他にプレイしたフリゲ】
▼「闇団廃淵」は、久々に上手な導入。
女性が殺人鬼から逃走するシーンからスタートするが、なんとプレイヤーが操作するのは殺人鬼のほう。
この時点で、「ほう。何か違うな」と思わせる。
ホラーアクションなのに昔のテキストADVのような画面も珍しい。
アイテムに意外な使い道がある事を売りにしているが、選択肢が少ないため死に要素か。そこは残念。
あくまで謎解きがメインで、実質、ホラー要素のある脱出ゲームだった。
▼いっぽう「仇華-体験版-」は面白そうな予感がしたがエラー乱発で、まともにプレイできず。
イラストは綺麗。
主人公の名前の通り、百合ものっぽい。
完成版に期待。
【1年前のその月に配信された良作フリーゲームをピックアップする、月イチコーナー】
▼今回紹介する2023年1月の良作は…
夏の少女 〜boy meets girl this summer〜
少年と幽霊少女の恋を描いたフリーゲーム。
ヒロインのお乳が大きい。
恋愛以外の要素が多く、奇抜な設定が目立つ不思議な一作。
前年12月配信だがクリア不可能という致命的なバグを抱えており
1月のアップデートでクリア可能になったため、このコーナーでは初めて例外的に(完成版が)1月配信とした。
しかしトゥルーエンドの攻略法が、いまだに分からない。
これもバグ?
…
だとすると「夏の少女 〜boy meets girl this summer〜」はまだ配信されてないという事になるな…
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