おもらし交流シミュレーション!
主人公は33歳の平凡な社会人。非モテで女性経験はないけど、それなりに悠々自適な毎日を送っていた。
だが、ある日突然サキュバスちゃんが押しかけてきたことで、彼の日常は崩壊した!
可愛いけどメスガキなサキュバスちゃんに、毎日おちょくられる日々。彼女は自分より年上だそうだけれど、警察だって呼ばれてもおかしくない。
彼は平穏な毎日を取り戻すため、サキュバスちゃんを恥ずかしめて追い出すことにした。
しかし相手はサキュバス。恥をかかせるのは容易ではない……でも、そんな彼女に唯一対抗できる手段があった!
それは……「おしっこをおもらしさせる」こと!
日常を取り戻すための戦いが、始まる――!
▼なんといってもおもらしである。ジャンルおもらし。
フリーゲームでもいまやすっかりおなじみで「おもらし戦線異常あり!?」などバズったアダルトフリーゲームもあるが、「サキュバスちゃんはおもらししたくない」には更に「メスガキ」が加わる!
メスガキといえばここ数年、創作界隈ですっかりお馴染みとなったヒロイン属性だが、ブームはいつなのか?
フリーゲームでは「ネコ実験室」の月乃が連想される。
「ネコ実験室」は2019年のちょうどいまごろに出たので、今思えば時代を先取りしていたのかもしれない(少なくとも2019年当時、フリーゲームにメスガキヒロインはあまりいなかった)
▼話を戻すと、「サキュバスちゃんはおもらししたくない」はそんな2大ブームを取り入れたフリーゲームなので、流行を2つミックスさせたことを、まずは評価したい。
作者は過去にもおもらしゲーを制作しているので、おもらしに自信ニキなのかもしれない(弐人にいたってはウ●コ漏らすゲームまで作ってやがる!)
おもらしの歴史は古い
▼ホラーゲームをプレイさせたり、ジュースを飲ませたりしてサキュバスをおもらしさせるゲームだが、ゲームバランスもよく、丁寧なメスガキおもらしゲーだった
クリアした!と確信しおもらしさせても思わぬところでゲームオーバーになってしまったり、攻略法や実績を模索する楽しみがあった
▼だが私が気に入ったのはストーリーだね。
メスガキを悪者だとイメージしていたが、やってみるや、意外や意外…
良い子で、どんどん好きになっていった。
ホラーゲームで怖くなった彼女が布団にもぐりこんできたときは、素直にかわいいと思った。
▼メスガキヒロインとしてどうなの?
結局ただのツンデレじゃないの?
…という是非は私にとって興味もなければ、意味もない。
そもそもメスガキ界隈のことになど知らないし、メスガキゲーをプレイしたのはおそらくこれが初めてだ(ツンデレが80年代からいたらしいのと同様に、メスガキも昔からいたにせよ)
だから個人的には大いにアリだ。
主人公とサキュバスが結ばれるトゥルーエンドはEND1で彼女に変な「申し訳なさ」があったので、満足度が高かった。
いやあ…良いゲームだったなあ…
…
そんないい気分になれた。
ヒロインおしっこ漏らしてるのに
評価B+
70点
ぶっちゃけるとメスガキ、おもらしの皮を被った恋愛SLGかもしれないですねぇ
ヒロインの台詞がバリエーション豊富なので、プレイ感覚は完全にギャルゲーですし
メスガキ通にはメスガキは主人公に靡いてはならない!みたいな拘り強めなお客さんもいるかもしれませんが、私はこのゲーム、かなーり好きです。評価しますよ
【長くなるためレビュー感想から割愛した「キミはボクを」の好きなシーンと、その台詞】
「特に目標がなく大学も周りが良いと評価する大学に決めただけ。
でも色んな事に挑戦してみて、やりたいことを探してる。だから一緒に探そうよ。
人は知らないこと、経験がないことは絶対に理解できない。
人の気持ちを知る事と一緒だよ。絶対に理解できないものなの。
何も経験してないのに、どうせこれはこうだって決めつけてもそれは何も分かってない。
でも挑戦すれば、経験すれば、理解すれば、自信が手に入る。
だからいっぱい挑戦して、いっぱい経験して、いっぱい自信を手に入れようよ。
人の原動力は自信から。
自信は私たちがやりたいことを見つけた時、その行動力の糧になるはずだよ。」
ヒロイン、ミサキのすごい早口で喋ってそうな台詞。
主人公アユトを励ますために言ってるが、
あとあと、振り向いてもらうために必死でもあったとわかるのが可愛い。
「無知は罪じゃない。無知は損だ。知らなければ知ればいいだけ。 最初は誰もがそうじゃないか」
それに対しての、アユトのアンサーかもしれない。
罪ではなく損とする考えが、少しだけ成長している。
「やめて。私はアユトくんをそんな風に思ってない。嫌な人でも優しく接する偽善者だと思ってるの?」
恋愛に於いて、ずるい言葉。
意中の女性にいわれたら、偽善者と思ってるとは返せない。
今までの想い出もあるから。
「嫌だ……嫌だ!ミサキさん!」
こんなに叫んだのはきっと産声以来だろう
ミサキ死亡シーンのアユト。
無口で内向的な青年が初めてさけぶシーンを「産声以来」とはなかなかうまい。
作者がニヤネチャってそう。
「彼は優しさの代名詞だと思った」
リバースシナリオの、ミサキのアユトへの言葉。
たった一言でアユトのどこが好きかをよく表現できている。
臆病だが優しい男であるアユトのキャラクターを一言で表してもいる。
リバースシナリオはシナリオが飛び飛びなので、逐一読みたかった気はする。
アユトに送ろうかと誘われたときの心情とか、完全に好意がないと突き付けられることが怖かったんだろうか。
…
どの台詞もストーリーを盛り上げていた。
展開がトラッドなのに面白いのは、そのため。
どんな媒体でも、良作には決まって印象的なセリフがあるものだ。
絵こそAIだが……音楽は自作のようだ(だから評価点もプラスした)。
リナに「やっぱりそうだ!」と言われるシーンの音楽、癒しの波動があるわ。「ICO」の「heal」や「FF]」の「ビサイド島」みたいに。
大学のシーンで流れる曲なので雑踏が紛れているのもまた良いが、
雑踏も音楽の一部なのか、音楽に雑踏の効果音を混ぜているのか、どちらだろう。
聴いたところ前者のはずだが……だとしたらまさにゲーム音楽らしくて、実に面白い。
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