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2017年08月09日

午後体調を崩す

3 時起床.

数学をやる. 抑鬱感が無ければ朝は一日のうちで最も頭が働く時間のように思う.

10 時にプールに行く.
気持ちよく泳ぐことができた.

ところが帰宅してこれから昼食の準備をしようとしたあたりから気分が沈んできた.
夕方から調子が悪くなるのがこのところのパターンだったが...

ゆっくりとだが気持ちが落ちていくのが苦しい.
身体が硬直してくる. 頭も重くなってくる. ぼんやりとした灰色の重たい靄が頭の中にある感じ.
とりあえず横になって休んだ. 長引きそうな予感があったので頓服を飲む.

少し眠る. と言ってもゆるくまどろむ程度の眠り.

夜になって起きる. 身体が重い. 倦怠感が強い.
抑鬱感は少し治まっている.

ゆっくりと気をつけながら夕食の準備をした.
ラタトゥイユ, ベーコンエッグ, トマトとレタスとチーズのサラダ.
簡単にできるものばかりだが, 美味しかった.

結局今日は昼からほとんど寝込んでいた.
鬱の感じから, 原因はおそらく, ここ数回の認知療法で話し合いのテーマに挙がった自分のある種の意識だと思う.

自分で自分を認めてあげるということを絶対に許さないという意識.

今日は気持ちが沈んでいてパワーが出ないが, 早いうちにこれについて書いておきたい.
後から読み返したときに自信の参考になる.

それで, ちょうどいいタイミングなのだが明日は認知療法に参加する.
これは良いことだ.
posted by 底彦 at 22:27 | Comment(0) | TrackBack(0) |

数学: 圏の連結な部分圏への分解 (続き)

数学: 圏の連結な部分圏への分解 の続き.

ひとまず証明は書き終えたのでメモとして概略を書いておく.

この証明を考えているときはトポロジーか何かの問題を解いているようだった.
圏というもの自体がトポロジーにおける単体的複体のような構造を持っているので, 連結性とかそういう概念を考えることができるのだろう (†1).

†1: 昔, アメリカの雑誌 Times が出していた本 (当時の数学を紹介する一般向け書籍だったと思う) で代数的トポロジーの研究者で圏論の創始者の一人でもあるサミュエル・アイレンベルグ (Samuel Eilenberg) が紹介されていた.
そこに「サミュエル・アイレンベルグ博士は数学の中でも特に難解と言われる代数的位相幾何学を研究しています」と書いてあったのを覚えている.
特に難解 というのは当時の圏論的な方法がそういった印象を与えたのかも知れない.
あまりにも抽象的で言っていることがわからず無味乾燥な "アブストラクト・ナンセンス".
けれどもアイレンベルグ博士が代数的トポロジーの研究者であることを思い合わせると圏論が, それとは別に幾何学的な印象をも与える感じがわかるような気もする.



$\mathscr{C}$ を任意の圏とし, $O = \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$, $A = \mathrm{Ar}(\mathscr{C})$ とおく.
圏 $\mathscr{C}$ は集合 $A$, $O$ および関数
\begin{alignat*}{2}
\mathrm{source} &: A \to O & \quad & \mathrm{source}(f : X \to Y) = X \quad ((f : X \to Y) \in A), \\
\mathrm{target} &: A \to O & \quad & \mathrm{target}(f : X \to Y) = Y \quad ((f : X \to Y) \in A), \\
u &: O \to A & \quad & u(X) = (\mathrm{id}_{X} : X \to X) \quad (X \in O), \\
m &: P \to A & \quad & m(f, g) = f \circ g \quad ((f, g) \in P = \left\{\, (f, g) \mid f, g \in A.\, \mathrm{source}(f) = \mathrm{target}(g) \,\right\})
\end{alignat*}
によって 6 つ組
\begin{equation*}
\mathscr{C} = (A, O, \mathrm{source}, \mathrm{target}, u, m)
\end{equation*}
と表わされる.

$\mathscr{C}$ の射 $f$ と $g$ に対して, 式:
\begin{align*}
\mathrm{source}( f ) &= \mathrm{source}(g), \\
\mathrm{source}( f ) &= \mathrm{target}(g), \\
\mathrm{target}( f ) &= \mathrm{source}(g), \\
\mathrm{target}( f ) &= \mathrm{target}(g)
\end{align*}
の少なくとも一つが成り立つとき,
\begin{equation*}
f {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} g
\end{equation*}
と書くことにすると $\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,$ は反射率と対称律を満たす $A = \mathrm{Ar}(\mathscr{C})$ 上の関係になる.

$\mathscr{C}$ の対象 $X$ から $Y$ に射の連鎖を辿って辿り着くという考えを集合
\begin{equation*}
\mathrm{Path}_{n}(\mathscr{C})
= \left\{\, (f_{1},..., f_{n}) \mid
f_{i} {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} f_{i+1} \, (i = 0, 1,..., n - 1)
\,\right\}
\end{equation*}
とその全体の和集合
\begin{equation*}
\mathrm{Path}(\mathscr{C}) = \coprod_{n=0}^{\infty} \mathrm{Path}_{n}(\mathscr{C})
\end{equation*}
によって表わす. ここで特に
\begin{equation*}
\mathrm{Path}_{2}(\mathscr{C}) = \left\{\, (f, g) \mid f, g \in A.\, f {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} g \,\right\}
\end{equation*}
は $A$ 上の関係 $\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,$ に等しい.

圏 $\mathscr{C}$ の 2 つの対象 $X$, $Y$ に対して, ある $(f_{1},..., f_{n}) \in \mathrm{Path}(\mathscr{C})$ が存在して
\begin{equation*}
\mathrm{id}_{X} {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} f_{1}, f_{n} {\,\langle{\mathrm{\small comp}}\rangle\,} \mathrm{id}_{Y}
\end{equation*}
が成り立つとき (†2),
\begin{equation*}
X \sim Y
\end{equation*}
と表わす.
†2: この条件は
\begin{equation*}
(\mathrm{id}_{X}, f_{1}),\, (f_{n}, \mathrm{id}_{Y}) \in \mathrm{Path}_{2}(\mathscr{C})
\end{equation*}
と同値である.

任意の $X, Y \in \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ に対して $X \sim Y$ が成り立つとき, $\mathscr{C}$ は 連結 (connected) であるという.

$O = \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ 上の関係 $\sim$ は同値関係である. つまり.
(i) $X \in \mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ に対して $X \sim X$ (反射率);
(ii) $X \sim Y$ ならば $Y \sim X$ (対称律);
(iii) $X \sim Y$ かつ $Y \sim Z$ ならば $X \sim Z$ (推移律)
を満たす.

これにより $\mathrm{Ob}(\mathscr{C})$ の商空間
\begin{equation*}
\hat{O} = O\,\big/\,\sim
\end{equation*}
が一意的に定まる.

$O_0 \in \hat{O}$ を任意にとる. $O_0$ が圏だということを証明できれば, 任意の圏が連結な部分圏の非交和として一意的に表わされることが言える.

これは実際に正しく,
\begin{equation*}
A_0 = \left\{\, f \mid f \in A.\, \mathrm{source}(f), \mathrm{target}(f) \in O_0 \,\right\}
\end{equation*}
とおくと, 関数 $\mathrm{source}$, $\mathrm{target}$, $u$, $m$ が $O_0$ と $A_0$ 内で閉じていることがわかる.
すなわち
\begin{equation*}
P_0 = \left\{\, (f, g) \mid f, g \in A_0. \mathrm{source}(f) = \mathrm{target}(g) \,\right\}
\end{equation*}
とおけば圏 $\mathscr{C}$ を構成する 4 つの関数
\begin{align*}
\mathrm{source} &: A \to O, \\
\mathrm{target} &: A \to O, \\
u &: O \to A, \\
m &: P \to A
\end{align*}
を $O_0$ および $A_0$ に制限して得られる関数はすべて $O_0$ と $A_0$ を定義域または値域として持つ:
\begin{align*}
\mathrm{source}|A_0 &: A_0 \to O_0, \\
\mathrm{target}|A_0 &: A_0 \to O_0, \\
u|O_0 &: O_0 \to A_0, \\
m|P_0 &: P_0 \to A_0
\end{align*}

したがって 6 つ組
\begin{equation*}
\mathscr{C}_0 = (A_0, O_0, \mathrm{source}, \mathrm{target}, u, m)
\end{equation*}
は $\mathscr{C}$ の部分圏になる.
posted by 底彦 at 05:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学
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