九州大学や大阪大学、国立精神神経医療研究センターの合同の研究成果として
うつ病での感情に影響する脳内代謝物の研究成果が発表された。
その中で、死にたい気持ち(自殺念慮)の感情にはキヌレン酸、3ヒドロキシキヌレニン、キヌレニン
の血液濃度が低下していることが示された。
これらの物質はトリプトファンという必須アミノ酸の代謝物である。
トリプトファンは豆乳などの大豆食品やバナナ、チーズ、卵、牛乳などに含まれるが
トリプトファンからセロトニンに合成するにはビタミンB6が必要である。
よって、自殺念慮の感情はトリプトファンの摂取が少ないか、脳の機能不全で代謝がうまくゆかずに
摂取してもビタミンB6などが足りなくてセロトニンに合成されずに、
キヌレンなどの上記物質の代謝物として血液に検出される可能性が考えられる。
うつ病をはじめとして強迫性障害や不安障害など精神神経疾患とセロトニン代謝の低下には大きな相関関係があるといわれており
上記の病気の治療にはSSRIなどセロトニンの働きを高める薬が使用されることが最近多いといわれている。
うつ病では自殺念慮以外に罪悪感、抑うつ気分、興味や喜びの喪失、思考抑制や落ち着きのなさ、などの感情が起きるといわれているが、
全般的に言えることは必須アミノ酸類の代謝低下とエネルギー生産ATP(アデノシン三リン酸)の低下があるように思える。
うつ病の感情障害での血液検査ではアラニン、5ヒドロキシトリプトファン、クエン酸の濃度も高いことから
これらを代謝するためのビタミンや酵素の不足も考えられ、
ATPの低下は老化現象や運動不足以外に何らかの原因でアデノシン三リン酸の体内合成低下、
コエンザイムQ10や鉄分、葉酸の不足などによって起きるのではと推測される。
クエン酸といえばレモンや梅干しに多く含まれる物質であり、代謝に関係している。
よって、自殺念慮の改善にセロトニンの材料となるトリプトファンとビタミンB系列、葉酸
鉄、マグネシウムなどのミネラルの摂取などが必要と考えられる。
また、L−フェルニアラニンなど快感物質ドーパミンや元気物質ノルアドレナリンの原料となる
必須アミノ酸類の代謝低下も考えられることから、ドーパミンの材料になるアミノ酸類の摂取も必要と考えられる。
食事の追跡調査で緑黄色野菜を多く食べる人は食べない人と比べ自殺率が半分以下というデータは
緑黄色野菜に多く含まれる葉酸とトリプトファンの摂取量と関係しているかもしれない。
上記の述べた必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルの同時摂取は最低1カ月程度続けてみることと、
体内の代謝を促進するためには適度な運動が必要だと考えられる。
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