一つは自民党の派閥パーティー券問題だ。
「あなたは何枚」とノルマを与えられ、それ以上の枚数を売った議員にはご褒美として現金がキックバックされていた。
唯、現金を受け取っていた議員たちは安倍派5人衆らを除けば、大半が名前も顔も知られていない、言わば無名の議員だ。
その一人は議員辞職すると決断して、会見でこう語った。
「力を付けたかった」。
これは偽りのない本音であろう。
恐らく他の議員たちも、現金を求めてと言うよりも、パーティー券を沢山売る事で派閥の幹部に気に入られたい、力を得たい、と思っていたのではないか。
自民党の上層部を占めるのは、殆どが世襲議員である。
岸田首相も安倍元首相も麻生元首相も3代目。
首相候補と持て囃される小泉進次郎氏は4代目。
彼らは親から地盤も政治資金も引き継ぐ。
一方、無名の非世襲議員たちは集金力を試され、必死になってパーティー券を売る。
そんな構図が透けて見える。
非課税で親の政治資金を受け継げる、親の地盤で立候補できる、と言った世襲政治家の特権を見直さなくては、根本的な解決とはならないのではないか。
もう一つ、大きな騒動となっているのが、吉本興業に所属する芸人、松本人志氏の性加害報道だ。
「週刊文春」によれば、後輩芸人たちが松本氏の為の「飲み会」を開き、女性たちは詳細を聞かされずに誘われ、松本氏から性関係を迫られていたと言う。
後輩芸人にとっては仰ぎ見る存在だ。
松本氏本人が露骨に指示しなくても、「気に入られたい」との思いで忖度して女性を集める役目を引き受け、「飲み会」を開き続けてきたのではないか。
政界と芸能界。
遠く離れている様でいて、同じ構図だ。
上の立場にいる人に認められたい、好かれたい、と言う思い。
自分が所属する集団における縦の人間関係を何よりも重んじる。
それが日本社会の特徴だと、且つて社会人類学者の中根千枝氏は自書「縦社会の人間関係」で説いた。
小さなコミュニティーの中で上ばかりを見る。
縦の論理を優先し、上の意向に従い、自分で善悪を判断せず、悪事にも自覚なく手を染める。
そんな事では、そのコミュニティーそのものが内向的になり、衰退を免れない。
個人の実力が正当に評価される風通しの良い社会に変えなけば、同じ事が繰り返され、やがては日本そのものが衰退してしまう。
石井 妙子 ノンフィクション作家 1969年神奈川県生まれ。
「原節子の真実」で新潮ドキュメント賞、「女帝 小池百合子」で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。
近著に「近代女列伝」など。
愛媛新聞 今月の随想から
流石に作家だけあって見方が鋭い。
芸能界は兎も角、政界は風通しの良い社会に変えなければいけない。
国民皆の為に。
根本的な解決しないといけない。
世襲議員をなくさないといけない。
自民党政権である限り全てをできないのが現状だ。
自民党政権を倒そう。
選挙で自民党に投票しなければいいだけだ。
宜しく。
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