離婚の話し合いに離婚調停があり、夫婦関係を回復する為の場として円満調停と言う手続きもあるのです。
円満調停は、離婚するか如何か迷っている場合にも利用する事ができます。
その方は、一先ず婚姻生活の棚卸しノートを作る事にしました。
思い出も少しずつ引き出して、心の整理もされた様です。
その方は「私を見ていないと伝えました。然し夫は、それがよく分からない。」
「私の好きな事、何か知っていますか。今の私を見てください。私も今のあなたを知りたいと思います。
見えていても、見ていない、そんな夫婦を続けるなら終わりにしませんか」
円満調停は成立し、二人は新しいスタートを切りました。
数年後、その方が病気で逝ってしまったと聞きました。
あなたは、あなたの大切な人を見ていますか。
見る事と、見える事。
見ているだけで、見ていない。
見たいものしか、見ていない。
意志を持って見る事で気付く事があります。
それは、その人がそこにいると言う、存在の確かさです。
「見る」事で繋がる絆は、掛け替えのないものとなる様に思います。
射場 和子 弁護士
愛媛新聞 四季録から
俺は見ている。
死ぬまで君を見ている。
何時何時までも。
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