空沼岳の廃墟: ホラー好きのフライマン
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2014年09月20日

空沼岳の廃墟

  8月20日のブログ「真駒内川で型物やまめ」の中で、記事の最後に「今回の釣果に不満はないが、なぜか高揚感はなかった。釣り下っている最中に、始終何かに見られているように感じたことや、流れの中に花束や墓に備えるお供物があったことも一因かもしれない」と書いた。 
 これに対して、ある人から「真駒内川の最上流部に近い空沼岳の登山道の脇に、開拓農民が住んでいた建物があったが、20年以上も前に廃墟となった。その後、廃墟は空沼の幽霊屋敷と呼ばれるようになった。その影響があるのでは」と言われた。

 この廃墟は、以前にテレビでも心霊スポットとして取り上げられたことがあるらしく、一家が惨殺された現場だという。この話を聞いてから、それが真実なのかあちこちで調べたが、裏づけは取れなかった。多分、廃墟となった後の朽ち落ちた印象で囁かれた風評だろう。
 廃墟は10年ほど前、空沼岳に登った際に目撃したことがある。その時は釣りのポイント探しも兼ねていた。ちょうど、廃墟の前を走る林道を横切って崖を下ると、真駒内川上流の大きな砂防ダムに行き着く。ダムの流れ出しの下にはやまめが溜まっていたという記憶がある。
写真1
写真2
写真3
写真4






















  その当時は「離農により朽ちた建物が廃墟になった」としか思わなかった。それが、まさか幽霊の噂の立つ廃墟だとは。
 今でも「単なる廃墟だ」という考えは変わらない。ただ、ブログにも書いたように「始終何かに見られているように感じた」ことは事実だ。それが人なのか、あるいは熊などの動物か、それとも全く別のものなのかは、今でも判らない。

 先日、札幌郊外の河川の大雨の影響を見るために、真駒内川上流の写真を撮った。そのついでに、気にかかっていた廃墟を見に行った。しかし、10年ぶりに訪れたその場所は、敷地が草木に覆われて、ブロックで築かれたサイロの破片やコンクリートの基礎を残すだけで、建物は跡形も無かった。
 ただ、その場所でも「何かに見られている」という気配が感じた。それはこの廃墟跡ではなく、この森全体から受ける印象ではないかと思うようになった。

写真左上:20年以上も前に廃墟となった建物跡。同右上:サイロを築いたブロックやコンクリートの基礎を残すだけで敷地は草木に覆われている。同左下:廃墟の前を走る空沼岳に向かう林道。大雨の後遺症で岩や土砂が道を塞ぎ、車の横行ができなくなった。同右下:真駒内川の上流部。まだ強い濁りが残っており、これが解消されない限り下流での釣りは好転しない
















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