2014年12月08日
妙福寺はパワースポット
札幌・西区福井から小林峠を経由して南区に抜ける道道西野真駒内清田線は、円山の裏道となっていることや、1車線で森の中を通ることからだろう「夜中に通るには気持ちが悪い」という話をよく聞く。しかしこの西野真駒内清田線の全線開通は、昭和41年(1966年)で、まだ60年ほど前と古くはない。もともと、円山から幌見峠を経由して福井に抜ける道路だったのが、小林峠の開通によって西区と南区がつながった。
小林峠にかかる手前から、キャンプ場に向かう脇道を盤渓山に30分ほど歩いて登っていくと日蓮宗の妙福寺に辿りつく。同寺は昭和元年の創立で、檀家寺でなく信者の参拝寺だった。参拝者は当時、市内より徒歩で幌見峠を越え、さらに盤渓山を登り参拝した。片道でも半日をこす道程。
現在は、参道も自動車道として整備され、周辺は四季を通じてレジャー・散策等のスポットとして親しまれている。
妙福寺には、「法竜水」と「妙竜水」の二つの泉に関した伝説が残されている。札幌の歴史と伝説をまとめた「さっぽろむかしあったとさ」(共同文化社、坪谷京子著)では、「妙福寺に棲む年老いた日精という尼が病気にかかり、この回復を祈った弟子の常隆という尼が、白石の願本寺から幌見峠を通って妙福寺に赴き1週間の断食を行った」
「その最後の日に、夢枕に白髪の老人が現れ、山奥に万物に効く白い水と赤い水の湧き出す場所を伝えた。二人がその言葉に従い、お題目をとなえて鍬を打ち込むと白い水が湧き出た。法竜水と名づけたこの水を飲むと胃の具合が良くなり、目の悪い人はこの水で洗うと良くなった。また、湯殿を作るためにもう一箇所を掘ったところ、今度は赤褐色の水が出た。妙竜水と名づけたこの水は、皮膚病や神経痛に効くと評判になり、湯につかる人が絶えなかった」という。
現在、「妙竜水」の湯殿は崖崩れですでに無く、「法龍水」は水の湧く場所に鍵のかかった社が設けられて、この霊水に触れることはできない。
こうしたことからも、妙福寺はパワースポットと言える場所で、決して心霊スポットでない。寺に続く長い参道を経て盤渓山に登ることができ、桜や紅葉時期のハイキングにはうってつけの場所だろう。一度、法龍水を飲んでみたいがその機会はあるだろうか。
写真上左:妙福寺の境内、同左:寺の前にも湧水が湧き出ている、写真下:社に囲まれた法龍水の涌水
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小林峠にかかる手前から、キャンプ場に向かう脇道を盤渓山に30分ほど歩いて登っていくと日蓮宗の妙福寺に辿りつく。同寺は昭和元年の創立で、檀家寺でなく信者の参拝寺だった。参拝者は当時、市内より徒歩で幌見峠を越え、さらに盤渓山を登り参拝した。片道でも半日をこす道程。
現在は、参道も自動車道として整備され、周辺は四季を通じてレジャー・散策等のスポットとして親しまれている。
妙福寺には、「法竜水」と「妙竜水」の二つの泉に関した伝説が残されている。札幌の歴史と伝説をまとめた「さっぽろむかしあったとさ」(共同文化社、坪谷京子著)では、「妙福寺に棲む年老いた日精という尼が病気にかかり、この回復を祈った弟子の常隆という尼が、白石の願本寺から幌見峠を通って妙福寺に赴き1週間の断食を行った」
「その最後の日に、夢枕に白髪の老人が現れ、山奥に万物に効く白い水と赤い水の湧き出す場所を伝えた。二人がその言葉に従い、お題目をとなえて鍬を打ち込むと白い水が湧き出た。法竜水と名づけたこの水を飲むと胃の具合が良くなり、目の悪い人はこの水で洗うと良くなった。また、湯殿を作るためにもう一箇所を掘ったところ、今度は赤褐色の水が出た。妙竜水と名づけたこの水は、皮膚病や神経痛に効くと評判になり、湯につかる人が絶えなかった」という。
現在、「妙竜水」の湯殿は崖崩れですでに無く、「法龍水」は水の湧く場所に鍵のかかった社が設けられて、この霊水に触れることはできない。
こうしたことからも、妙福寺はパワースポットと言える場所で、決して心霊スポットでない。寺に続く長い参道を経て盤渓山に登ることができ、桜や紅葉時期のハイキングにはうってつけの場所だろう。一度、法龍水を飲んでみたいがその機会はあるだろうか。
写真上左:妙福寺の境内、同左:寺の前にも湧水が湧き出ている、写真下:社に囲まれた法龍水の涌水
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