2021年05月16日
もう一人の自分と2人暮らし「ジョナサン ふたつの顔の男」
2人で1つの体
ニューヨークの建設会社に勤めるジョナサン。勤勉で真面目、生活も規則的ですが大きな秘密を持っており、そのことが理由でフルタイム勤務ができません。その理由は「ジョナサンという人格」は朝7時〜夜7時まで、それから先は「ジョンという人格」の活動時間になるのです。
ジョンは法律事務所で働いており夜7時〜朝7時までが活動時間。2人はお互いの事を認識しており、ビデオメッセージを通じて「対話」しています。誰かと会った時につじつまが合うように今日の出来事を報告しあいます。そんな毎日の中、ジョナサンはジョンが何かを隠している事に気付き、ここから2人の心の乖離が始まっていきます。
2人の関係は親友
ジョナサンは几帳面で日課であるジョギングの時間ですら規則正しい。ジョンの分の食事も作り置きしてあり、真面目で折り目正しい性格。比べてジョンは大雑把。片付け・掃除等はほとんどせずにジョナサンに任せています。この性格の違いゆえに付き合う友人も異なり、あまり生活に問題が起きなかったのでしょう。
お互いに隠し事がなく(生活に支障をきたすので隠せない)、良い事も悪い事も共有しています。1つの体を共有しているため、体調不良すら共有になります。翌日の「ビデオメッセージ」はお互いに期待と不安の入り混じった物になりそうですが、その仲の良さゆえに喜びと悲しみを共有する電話のような軽い印象を受けます。
新品価格 |
なんとなく恐怖を感じる物語
夜7時からのジョンは「太陽」をほぼ知りません。暗い夜だけが彼の生きる世界です。ジョナサンは月と星をほぼ知りませんが、やはり昼は「活力」に溢れているのではないでしょうか。夜しか知らないジョンは快活な性格をしてはいますが、何かあって1人になった時には本当の暗闇・孤独に陥ります。
入れ替わっている時間は相手が何をしているのかわからない、という設定はなんだか怖いですね。ビデオメッセージが途絶えたり、相手に秘密が出来たりで不安になる様子が生々しくて恐怖を感じました。自分に置き換えると怖い作品でしたが、最後は少し心が軽くなる、これからを感じる物語でした。
1つの体に2人関連:「らんま1/2」はハチャメチャ学園物
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10731955
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック