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2022年02月08日
庭に自然を 「フラワーショウ!」
自宅でも自然が見れる
幼い頃から自然の中で育ったメアリー。日に日に自然が少なくなっていく事を嘆いています。そんな折、有名なガーデニングデザイナーのシャーロットがアシスタント募集を出している雑誌を目にします。家族の反対を押し切って都会へ向かいシャーロットと面接をします。メアリーのデザインがを見たシャーロットは驚き、そして採用が決まったのでした。
浮かれ喜ぶメアリーですが、シャーロットに利用されデザインを取られていきます。さらにシャーロットは世界最高峰ガーデニング大会「チェルシー・フラワーショウ」への出店が決まると、メアリーをクビにしデザインノートまで奪うのでした。絶望と諦めの中、友人達の力もあり立ち上がったメアリーは「自分もフラワーショウに出て金メダルを目指す」ことを決意。しかし世界最高峰の大会に出店するには大きな壁をいくつも超えなければならないのでした・・・
価格:3,344円 |
メアリーは実在の人物
本作はメアリーレイノルズが実際にチェルシーフラワーショウで金メダルを獲得したことを基にして作られています。デザインエントリーの際のテキストには「自然の美しさを見るために旅行するが、現代の庭園にはそのシンプルな美しさが感じられません。」と話すように、「自宅から見える場所に自然を」という考えの基でデザインされています。
フラワーショウに出品した作品「ケルトの聖域」は、精霊界と自然界が交差する場所で自然の力が感じられる地、と話しています。かなりスピリチュアルな方で、「世界の自然を守る事で地球の守護者になれる」と語っています。アイルランドもですが日本も自然が多く、同じような視点(自然に魂や神が宿る)があります。この「ケルトの聖域」にも魔法的な雰囲気を感じる日本人は多いと思います。
価格:3,480円 |
綺麗な庭で尚且つ自然的に
テーマはもちろん「自然保護」。自然破壊をしている人間ですが、「庭」という身近にあるもので自然保護を訴えます。また才能はあっても若さと金持ちではない事でチャンスをものにできないもどかしさも問題視されています。その反面「諦めない強さが必要」なサクセスストーリー。しかも実話なのでメアリーさん尊敬の一言に尽きました。
作品自体は少し中だるみはありますが、美しい風景に癒されます。パッケージが明るく、いかにも花と緑の大自然な作品と思いましたが、思惑物静かな進行でした。あと気になるのが「かおり」という名前のみ出演の日本人ですが、どうやらこの方「フー太郎の森基金」というボランティア団体の代表者のようです。「この法人は、エチオピア連邦民主共和国とソマリア、日本において、環境教育、植林、森林保護、水資源開発、生活改善などに関する事業を行ない、地球環境の保全に寄与することを目的とする。(内閣府NPOホームページから引用)」団体で、自然保護に興味ある方は一見の価値ありです。
価格:1,256円 |
2021年12月13日
パラリンピック・オリンピック共に出場した南アフリカの星に殺人容疑 「疑惑の金メダリスト オスカー・ピストリウス」
生まれてすぐ両脚を失ったスプリンター
南アフリカ共和国に生まれたオスカー・ピストリウス。彼は先天性の障害によって膝から下を切断されます。しかしとても優れた身体能力を有しており、北京パラリンピックで金メダル3冠、韓国世界陸上に出場と南アフリカに大きな夢と期待をもたらした英雄です。そして彼は「運命の女性」と出会います。
出会ってすぐに恋に落ちたピストリウスの強いアピールによって、モデルをしているリーバ・スティンカンプと恋人の仲になります。しかし彼は紳士的な一面の裏に、短気で暴力的な面を持っていました。喧嘩を繰り返しながら続く関係のなか、ある日事件が起きます。ピストリウスの自宅で2人過ごしていると、突然侵入者が・・・ピストリウスは自衛の為に発砲しますが、その先には恋人のスティンカンプが・・・その発砲により恋人失ってしまいますが、警察の捜査が続くと証言に食い違いが・・・容疑者へと変わったピストリウスと真実は何処にあるのか。
価格:2,090円 |
実在した英雄
人物・出来事は実際の内容です。ピストリウスは現地では本当に英雄扱いでした。両脚義足でありながらもアテネ・北京パラリンピック、世界陸上に出場。そして2012年にはロンドンオリンピック(両脚義足の選手では初)と閉幕後のロンドンパラリンピックの双方の出場を果たしました。まさに期待の星です。
そして現在では恋人射殺は誤射ではなく計画殺人とされ2017年に禁固13年を言い渡されました。更に今回の警察による捜査で自宅から発見された筋肉増強剤と注射器。ドーピングとして調査されています。ただし。これに関しては慎重な扱いで「薬物の内容はまだ定かではなく、ドーピングに当たる薬剤かは不明」とされています。
価格:2,200円 |
話題になった金メダリスト
日本でも新聞掲載された事件で、当時は週刊誌で姿を見かけ(?)ました。映画作品自体は中々重いもので、ジャンルは「サイコパス」モノに扱われていそう。確かに過去の暴行や性格的な部分、恋人に放った銃弾4発と考えると普通ではなさそうです。しかし「金メダル」によって美化され、小さな犯罪は見逃されてきたのでしょう。身近ではないのですが、やはり信用できそうな肩書だけで人を見ては痛い目合うという教訓。
Huluで見たのですが、DVDなんかは見つかりませんねえ・・・思惑マニアックな作品だったのかと思い知りました。2013年の事件で映画が2017年なら話題ありそうなのに・・・ちなみに威嚇射撃がなかった事に疑問を抱く人が多いと記事を見たことがありますが、この部分に関しては映画挿入が上手い。義足を付けていない状態で、侵入者が襲ってくればひとたまりもないと感じる緊張状態を表現しており、確かに私自身も怖いと感じました。そんな感じで証言に則ったピストリウス側の描写もキチンと映し出されている本作は、事件を詳しく知る事ができるものでした。
価格:1,026円 |
2021年09月19日
悲しみからの回復 「幸せへのキセキ」
1戸建て動物園付き物件??
ロサンゼルスでコラムニストとして取材に勤しむベンジャミン・ミー。彼は大型台風・テロリストといった危険な取材にも体を張って取材をしています。命がけな仕事を支えるのは妻・キャサリンと息子ディランと娘ロージー。幸せな家庭ですがキャサリンが病気で他界すると、その後は仕事も上手く行かず、息子のディランも学校で問題を・・・ベンジャミンは悩みます。
「環境を変える」と決意し、早速不動産屋で3人で楽しく暮らせる家を探すことに。都会では中々良い物件はみつかりませんが、1件だけ自然に囲まれた場所で家自体も大きい物件を見つけ即断。しかしこの物件なんと「戸建て動物園付き」という異色なモノ。閉鎖した動物園ですが、元従業員と付近町民が「動物園の復活」を期待します。ベンジャミンの家族と楽しく暮らす生活計画は上手くいくのでしょうか・・・
題名の解釈は「奇跡」と「軌跡」の両方
キャサリンの死で今までの幸せが崩壊します。14歳のディランと7歳のロージーのため、今までのような危険な仕事をするわけにはいきません。購入した動物園(自宅)はというと、閉鎖しているだけあって環境を整えるのに予算が必要になります。周囲の助けはありますが、それだけでは・・・ベンジャミン一家と動物園の「軌跡」を辿ったストーリーです。
一度崩れた幸せをもう一度というのは困難を極めます。本作ではベンジャミン一家の再生と閉鎖した動物園の復興という2つの課題に取り組んでいます。この両方が共に成るには、それこそ何かしらの「奇跡」が必要になるでしょう。題名のキセキは「軌跡」の方に係っている(幸せへの奇跡では文面的におかしいから)ですが、感想としては奇跡+軌跡でした。
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涙腺崩壊コメディ・ヒューマン作品
ロージー(マギー・エリザベス・ジョーンズ)の愛らしさと+動物の愛らしさで既に高評価してしまいました。序盤からコメディ感もはっきり出ていますので、重くなり過ぎず観れます。しかし重くない=感動しないではありません!胸が詰まる・熱くなる、そんな涙を誘ってきます。劇中繰り返し使用されるセリフ「why not?」には最後で膝が崩れます。
実話を基にされているが故の重さを感じさせてくれました。しかし一点、この邦題よりも原題そのままを和訳して「私たちは動物園を買いました(We Bought a Zoo)」の方が興味を誘えたのではないでしょうか(本編とは関係ない話です(;´Д`))。と題名に難癖書きましたが、内容は満足。色々あった時に共感して観ながらも「希望はある」と感じさせてくれる名作でした。
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2021年08月12日
山あり谷ありな幸せ 「ストーリー オブ ライフ / わたしの若草物語」
四人姉妹の物語
1868年、作家志望のジョーは家族の元を離れてニューヨークで家庭教師をしています。出来上がった作品を持ち込むも編集長からは「今時ウケないからもっと万人向けの物を」と大きな変更を求められ、友人からも酷評を受けてしまいます。そこに妹ベスの病気悪化の知らせが届き、今の環境から逃げるように帰郷します。
同じころ末っ子エイミーは伯母であるマーチの付き添いでパリに在住。幼馴染のローリーに道端で会いパーティーに誘い、久しぶりの再会をとても楽しみにしています。しかしローリーの態度は悪くエイミーとも険悪ムード。密かに好意を抱くエイミーは落ち込みます。
長女のメグはローリーの家庭教師ジョンと結婚しており、裕福ではありませんが温かい生活を送っています。今は実家で母と共にベスの看病を行っています。ジョーの帰郷、エイミーの恋の行方、ベスの病状を過去の記憶を振り返りながらそれぞれの想いと未来が描かれていきます。
四人姉妹の日常が温かい
本作は作者ルイーザ・メイ・オルコットを元にしている自叙伝的な作品ということもあって、本当に日常的な作品。ジョーがオルコットに当たりますが、1860年代の生活をとてもリアルに描いています。特に作品背景に見えるのは「女性の自立の難しさ」。
当時は女性は当然の如く結婚して家を守る・家事をするものと考えられています。自立を目指すジョーとメアリーは幾度も心を折られています。しかしどんな困難があっても四人姉妹の絆は変わらず支え合います。この四人の女性の強さと温かさが長年に渡って愛される作品となった理由でしょう。
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若草物語を読むように観れる
とても入りやすく完成していました。原作「若草物語」を読んでなくても楽しめる、むしろ読みたいけど小説が苦手という方には凄くお勧めです。若草物語を題材にした作品は複数ありますが、どれも要点を端折りすぎており「原作を読んだ人は楽しめる」と感じる物が多いのですが、今作は未読の方にもお勧めしたい名作!
家族愛と恋愛、女性の自立と才能、夢と現実といった2021年と100年以上過ぎた現在でも共感できる「日常」が表現されていました。生活の中で見つける幸せの形は皆が異なっています。この四人姉妹のそれぞれの幸せの形と答えは本編を観てからのお楽しみです。
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