2022年06月05日
なんだかんだで人情派闇金 「ミナミの帝王」
トイチの闇金「萬田金融」
「萬田金融」は困っている人に手を差し伸べる大阪ミナミを拠点とする金貸し業。経営者である萬田銀次郎の元には今日もお客が並びます。しかし相談に来る客はみんな一癖ある人ばかり。それもそのはず客の大半は借金だらけで、通常の消費者金融からも借りる事が出来ないような人ばかり。それでも萬田はお金を貸していきます。
借りる側からすればまさに神様ですが、しかしこの萬田金融は金利トイチ(10日で1割)の超高利貸し。10日毎に最低利息分を入れなければ鬼の取り立てが始まります。「命の次に大事な銭を貸す、返すのは当然」という確固たる意志を持つ萬田の取り立ては地獄を見るのか、それとも更生してまっとうな人生に帰れるのか・・・それは客の行動次第。
ミナミの帝王(1) (ニチブンコミックス) [ 天王寺大 ] 価格:544円 |
現実を見つめ直す
「ミナミの帝王」は何といいますか、超現実主義で色々思い知らされます。ルール厳守で「いかなる理由があっても10日毎に最低でも利息分は入金する」という普通のことですが、中々守れない人が多い金貸し業界。そんな場合の取り立てが恐ろしい手段。しかし「人に約束を守らせるからには自分も守る」というのも厳守しています。そんな萬田の言葉から現実を学べてしまいます。
借りるときには頭を下げ、返せなくなると逃げる・法律を出してくる客には「利息はトイチ。それを承知で借りたんは、あんたや」と諭します。さらにこの法律についても「法律いうもんは弱いもんの味方やない。知っとるもんの味方なんや」と、法律付け焼刃の客を一刀します。甘い考えを断つセリフが多く、別に借金してないのに反省してしまう漫画です。
難波金融道 ミナミの帝王1〜60 全64巻 ヤング編【全65巻セット】竹内力【中古】全巻【邦画】中古DVD 価格:62,000円 |
闇金は怖いが萬田は人情派
鬼の取り立てが目立つ萬田ですが実は、個別の事情や今後の回収が検討できそうな客に対して仕事をあてがったり、しばらく入金必要なしにする事もあります。漫画を通して読むと見えてくるのですが、逃げたり嘘をついてごまかしたりしない客に対しては、厳しくはありますが助かる方法を教えています。
「金のためや」と捨て台詞があり、「そっちのほうが儲かりまっしゃろ」と笑顔の萬田は少々怖い。しかし借金地獄から抜けていくには「覚悟」が必要で、尚且つ「真摯な態度」も必要だと思い知らされます。1992年から漫画がスタートし、映画やドラマでは竹内力也・千原ジュニア・小林豊といった面々が演じた萬田銀次郎。どの作品を観ても仏にも鬼にも見える逞しい男です。
【中古】難波金融伝・ミナミの帝王/漫画全巻セット◆C≪1〜166巻(既刊)≫【即納】 価格:43,000円 |
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/11440199
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック