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可愛い七つの子はフィドル弾き

 今回は、Alvin Crowのソロ・アルバムを聴きました。
 リリースは、多分96年か97年ころだと思います。
 Alvin Crow自身のレーベル、Broken Spoke Recrdsから出されています。
 (流通が少ないと思われますので、見つけたら躊躇せずにゲットしましょう。)

 Broken Spoke(折れた車軸)とは、馬車の壊れた車輪を指すと思いますが、いかにも現代のカウボーイ、Alvin Crowらしいネーミングだと思います。
 ちなみに、彼が経営するクラブ(ホンキートンク・バー?)の名前でもあります。


Texas Classic
Alvin Crow

1. Fiddler's Lady (Alvin Crow)
2. Sands Of Texas (Gene Autry)
3. One Foot In The Grave (Roger Crabtree)
4. Dynamite Dina (Alvin Crow)
5. Turkey Texas (Herb Steiner)
6. Rearview Mirror (Bobby Earl Smith)
7. Chains On Me (Alvin Crow)
8. Nyquil Blues (Herb Steiner)
9. When I Stop Lovin' You (Jesse Ashlock)
10. Foolish Faith (Leslie Simon)
11. Just Dropped By To See The Show (Judy Clark)

 今作の参加メンバーは以下のとおりです。
 
Alvin Crow : Guitars, Fiddles
Rick Crow : Guitars
Don Bacoch : Bass
John Chandler : Drums
Scott Walls : Steel Guitar

 リック・クロウさんは、アルヴィン・クロウの息子さんでしょうか?
 とてもシンプルな編成です。

 アルヴィン・クロウは、Takoma時代のSir Douglas Quintetのメンバーだった人で、当時からギターとフィドルを弾いていました。
 Sir Douglas Quintetのアルバムとしては、"Border Wave"と"Live(Texas Tornado)"に参加して、バディ・ホリーのカバーなどをやっていました。
 ヒーカップっぽいボーカルが特徴的な人です。

 また、ニューローズからリリースされた覆面バンド、"Texas Mavericks"(実態はSir Douglas Quintet)唯一のアルバムに、Rockin' Leonの変名で参加していました。

 そして、一番のおすすめは、Sir Douglas QuintetのAustin City Limitsでのライヴ盤です。
 もちろんCDもいいですが、動く姿を見ることが出来るDVDは必見です。

 私は当時、彼のことを、やんちゃなロカビリー好きの男というイメージを持っていましたが、ダグ・サームのもとを離れた彼が取り組んだ音楽は、ウエスタン・スイングでした。

 本作も、伝統的なウエスタン・スイング音楽が詰まっています。
 そのサウンドは、良く言えば外れのない定番のクオリティを保っています。
 しかし、一方で、スリルにかけるという点があるのも確かです。

 これを愛すべきワン・パターン、様式の美しさと捉えられるかどうか、ということが、リスナーの印象を左右すると思います。
 ホーンレスですので、ホンキートンク度の高いウエスタン・スイングが楽しめます。 

 実は、アルバム・タイトルの「テキサスの古典」の意味が気になります。
 収録曲は、私にとって未知のものが大半で、「古典」なのかどうかが判断できません。
 テキサスの人気曲なのだとしたら、どういったシンガーが歌っているのか知りたいものです。

 歌うカウボーイ、Gene Autryの"Sands Of Texas"は、私が持っているコロンビア音源のベスト盤CDには入っていません。

 私が知るAutryの有名曲は、"Back In The Saddle Again"と"Don't Fence Me In"です。
 どちらもカウボーイ・ソングです。
 "Back In The Saddle Again"は、多くのコンピに収録されている曲で、一般的にはこの曲が彼の代表曲でしょう。

 "Don't Fence Me In"は、Asleep at The Wheelがライヴ盤でやっていて知った曲です。
 「いい曲だなあ」と思った曲(の原曲)が、自分の手持ちのCDに入っていると知ったときは嬉しかったです。

 2曲入っているHerb Steinerという人が気になりますが、全く知らない人です。
 その他の人もそうで、テキサスの古い有名ソングライターって、他にいなかったですか?
 Bob Willsの曲をたくさん書いたCindy Walkerは、テキサスじゃなかったですか、オクラホマかな?

 とりあえず、Gene Autry以外で知っているのは、Bobby Earl Smithだけです。
 でも、Bobby Earl Smithは古典ではないです。
 今を生きるソングライターです。

 Bobby Earl Smithは、70年代のテキサスのルーツ・ロック・バンド、Freda & The Firedogsの主要メンバーで、ソングライターであり、ベーシストでした。
 Freda & The Firedogsは、若き日のMarcia Ballが参加していたバンドで、アトランティックのジェリー・ウェクスラーが、ダグ・サームやウイリー・ネルソンに次いでスカウトしようとしていたバンドです。

 事情により、メジャー・デビューすることなく消滅した伝説のバンドですが、完成してお蔵入りしていたスタジオ録音盤が数十年ぶりにCDリリースされ、近年、日の目をみています。

 近年でとても興味深かったのは、ダグ・サームのトリビュート盤、"Keep Your Soul"に、Freda & The Firedogs名義で新録音が寄せられていたことです。
 もちろん再結成したわけではなく、このときだけの同窓会録音だったのだと思います。

 Freda & The Firedogsの解散後、Marcia Ballはソロ活動を行い、その後成功しました。
 ギターのJohn X Reed、ドラムスのSteve McDaniels、そしてベースのBobby Earl Smithは、一時ダグ・サームと活動していたようです。
 (このうち、John X ReedとSteve McDanielsはダグとの録音が残っていて、容易に聴くことが出来ますが、Bobby Earl Smithのみ、文章で書かれているだけで、音源は未確認です。)

 その後、ダグと離れたあと、Bobby Earl Smithは、Alvin Crowと行動を共にしたと、オフィシャル・サイトに記載されています。
 しかし私は、ダグとの活動と同じく、実際の音源をまだ聴いたことがありません。

 今作で、Alvin CrowがBobby Earl Smithの曲、"Rearview Mirror"を録音していることは、初めてかすかな繋がりを見つけたという感じです。

 "Rearview Mirror"(バックミラーのこと)は、Bobby Earl Smithが00年にリリースしたカムバック・ソロ・アルバムのタイトル曲になりました。
 この曲は、本作で、作者自演盤より数年早く世に出たことになります。

 Bobby Earl SmithとAlvin Crowは、今後もさらに追っかけ続けたいと思っています。



One Foot In The Graveです。




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