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2019年11月01日

ナイキが「マラソン厚底規制」に高笑いする理由



 ナイキが「マラソン厚底規制」に高笑いする理由

            〜プレジデントオンライン 10/31(木) 11:16配信〜

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       「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」 写真提供ナイキ

 〜この秋、ナイキ製の厚底シューズを履いたマラソン選手が好記録を連発して居る。それに対し、欧米メディアでは「国際陸連(IAAF)が調査に乗り出す」との見方が強まって居る。スポーツライターの酒井政人氏は「もし規制されても厚底への注目が集まるだけなので、ナイキは高笑いして居る筈だ」と云う〜

 



 ナイキの「ピンク」のシューズが世界を席巻して居る 

 9月15日に行われたマラソングラウンドチャンピオンシップ(以下、MGC)でピンク色のシューズに目を奪われた方も多いだろう。男子は出場30人の内16人が「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」(以下、ヴェイパーフライ)の新色「ピンクブラスト」を着用して居たからだ。
 「ヴェイパーフライ」は世界のマラソンを席巻して居るナイキ厚底シューズの最新モデル。そのピンクはMGC当日に一般発売されると、結果を求めるランナー達が直ぐに買い求めた。

 10月26日の第96回箱根駅伝予選会では「ヴェイパーフライ」を着用して居る選手が異様な程多かったのだ。個人100位以内に入った選手のシューズをテレビ画面でチェックした処、新色のピンクが48人、最初(7月)に発売されたグリーンが23人。その合計は71人だ。それにプラスして前モデルを履いて居た選手も居た。
 加速し続ける厚底シューズだが「待った」が掛かるかも知れ無いと云うニュースが飛び込んで来た。このシューズは言わばドーピングに引っ掛かるのでは無いかとの指摘が出て居るのだ。

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  2020東京五輪のマラソン日本代表に内定したトヨタ自動車の服部勇馬選手 写真提供ナイキ

 何故42.195kmを1時間59分40秒で走破出来たのか

 こうした声が出て来た背景には、この秋、ナイキで走ったランナーのタイムが劇的に伸びた事が挙げられる。9月29日のベルリンマラソンでケネニサ・ベケレ(エチオピア)が世界記録に2秒と迫る2時間1分41秒をマークすると、10月12日にウィーンで行われた「INEOS 1.59 Challenge」と云うイベントで世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)が飛んでも無い事を仕出かした。
 41人の世界トップクラスの選手が交代でペースメーカーを務める非公式レースながら、42.195kmを1時間59分40秒で走破したのだ。キプチョゲは一昨年5月にも「BREAKING2」と云う非公式レースを2時間0分23秒で走って居る。今回はシューズの進化もあり2時間切りを達成した。

 更に10月13日のシカゴマラソンではブリジット・コスゲイ(ケニア)が2時間14分4秒で連覇を達成。ポーラ・ラドクリフ(英国)が16年以上も保持して居た女子の世界記録(2時間15分25秒)を1分21秒も塗り替えた。
 コスゲイは前年のシカゴも制しているが、その時の優勝タイムは2時間18分35秒。従来の自己ベストは今年4月のロンドンでマークした2時間18分20秒で、そのタイムを一気に4分16秒も短縮した事に為る。

 ナイキのシューズはドーピング違反なのではないか?
 
 一寸想像が追い着か無い程の記録が立て続けに生まれた事で、ナイキを使用していないアスリートグループが不満を訴えた。そして、国際陸連(IAAF)が調査に乗り出すと、BBCやESPN等欧米主要メディアが10月19日までに報じた。
 両メディア共IAAFの「幾つかの技術がスポーツの価値とは相容れ無いサポートをアスリートに提供して居るのは明らかだ。国際陸連・IAAFの課題は新技術の開発と使用の促進と、普遍性、公平性の維持との間で適切なバランスの技術的ルールを見出す事」と云うコメントを掲載した。
 ESPNの見出しは「キプチョゲ、コスゲイの偉業によりシューズテクノロジーへの懸念が高まって居る」で、本文中には「より厳しい規則に繋がる可能性がある」と規制に発展する可能性を指摘して居る。

 



 カーボンファイバーを航空宇宙産業で使う特殊素材フォームで挟む

 渦中のシューズは、反発力のあるカーボンファイバープレートを、航空宇宙産業で使う特殊素材のフォームで挟んでいる為「厚底」に為って居る。それなのに重量は28cmで片足184gと軽い。推進力が得られるだけで無く、脚へのダメージが少ないと云う画期的なモデルだ。

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 「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」の軽量のカーボンファイバー製プレートと厚底の分解図  画像 ナイキのウェブページより

 厚底シューズの初代とも言える「ズーム ヴェイパーフライ 4%」(2017年7月に一般発売)はナイキの代表的レーシングシューズよりランニング効率を平均4%高める事を目標に開発された。尚、南アフリカ・フリーステート大学の運動生理学者ロス・タッカー「ランニング効率が4%高まると、勾配が1〜1.5%の下り坂を走るのに相当する」と分析して居る。

 今年7月に一般発売された「ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」は、最大85%の高いエネルギーリターンだと云うフォームの量を全体で15%増量。その分、エネルギーリターンも増えた。本来ならシューズは重く為る処だが、アッパー部分の素材を軽量化した事で、シューズの重さは変わら無い。

 「厚底」シューズは普通の市民ランナーも入手可能

 ベケレとコスゲイは、最新モデルの「ヴェイパーフライ」を着用。キプチョゲだけは、これ迄の厚底シューズをカスマイズしたモデルを履いて居た。そのシューズは超厚底と言えるものだ。
 画像だけで無く、設計図も公開されて居るが、前足部は「エアユニット」が2段重ねで搭載されて居る。これ迄のナイキのシューズ戦略を考えると、キプチョゲの履いていたプロトタイプは、今後一般発売されるモデルの原型に為るものだと推測出来る。

 国際陸連・IAAFはシューズに関して「使用される靴は不公平な補助、アドバンテージを持たらすものであっては為らず、誰にでも比較的入手可能なもので無ければ為ら無い」と定めている。
 以前は品薄状態が続いて居たとは言え、ナイキの厚底シューズは限られた選手仕様では無い。普通のショップで市販されて居り、誰でも「入手可能」だと言える。問題は「不公平な補助、アドバンテージを持たらすもの」かどうかだ。

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       MGCでは3位だった大迫傑選手もナイキの厚底を履く 写真提供ナイキ

 カーボンファイバープレートの「厚底靴」を他メーカーも発売

 ナイキの厚底シューズで最も特徴的なのは、カーボンファイバープレートが使用されて居る事だろう。シューズの爪先が競り上がって居り、重心を前へ傾ける事で、前足部がググッと曲がり、カーボンファイバープレートが基の形に戻る時にグンッと前に進む。しかし、このシステムを採用して居るのは、最早ナイキだけでは無い。

 ホカオネオネは2月に「EVOカーボンロケット」を、ニューバランスは9月に「フューエルセル5280」と云うカーボンファイバープレートと高反発のフォームを組み合わせたモデルを発売している。
 他にも同様のシューズを開発中と云うメーカーの噂(うわさ)がある。ソモソモ陸上競技のスパイクにはカーボンタイプのソールを使用して居るものが少なく無い。見た目は随分と違うが、マラソンの厚底シューズは短距離のトップスプリンターが履くスパイクに似た原理と言える。又、両足義足のスプリンターで「ブレードランナー」の異名で注目を浴びた、パラリンピック・オリンピック陸上選手オスカー・ピストリウス(南アフリカ)の例もある。

 国際陸連・IAAFは、ピストリウスが一般選手と同じ速度で走る時、約25%少ないエネルギー消費で足りる事等の優位性をテストで実証。カーボンファイバー製の義足は「競技力向上を手助けする人工装置」に当たるとし、一般の大会への出場を禁じると発表した。
 しかし、スポーツ仲裁裁判所(CAS)「義足が身体的、機能的に他の選手に比べて有利と為る事を証明し切れたとは言えず、参加を禁じるだけの根拠は不十分」として退けて居る。と為ると、カーボンファイバープレート入りのナイキの厚底シューズも問題無いと判断される可能性が高いのではないか。

 



 「レーザー・レーサー」禁止後、世界記録が23個更新された

 ギア(衣服・道具など)の規制で思い出されるのが、競泳水着の「レーザー・レーサー」だ。2008年の北京五輪ではトップクラスの選手の殆どがレーザー・レーサーを着用。世界記録が23個も更新されたものの、2010年からは着用が禁止と為る。国際水泳連盟(FINA)が水着素材を布地のみに制限する規定に変更したからだ。
 その後、記録が低迷したかと云うと、そうでは無い。当時の記録を多くの種目が越えて、続々と世界記録が誕生して居る。何かしらの規制があったとしても、それを上回る様な新たなテクノロジーが開発されて行くものだ。

 ナイキ幹部「2020東京五輪に向けて更に飛躍させたい」

 以前、筆者がナイキ ランニングフットウエア ヴァイスプレジデントのブレット・ホルツを取材した時、厚底シューズに付いてこんな事を語って居た。

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 ナイキ ランニング フットウェア ヴァイス・プレジデントのブレット・ホルツ氏   写真提供ナイキ

 以前、筆者がナイキ・ランニングフットウエア・ヴァイスプレジデントのブレット・ホルツを取材した時、厚底シューズに付いてこんな事を語って居た。
 
 「2017年の『BREAKING2』での使用を目指して、2016年のリオ五輪で試作品をテストしました。オリンピックに向けてイノベーションを開発して居る部分もあるので、2020年に向けて、更に大きく飛躍させたいと思って居ます。エネルギーリターンをもっと高めたいですね。勿論、その先の2021年・2022年に向けたプランも考えて居ますよ」

 今回の騒動で、ナイキの厚底シューズが「ドーピング」に該当する事に為れば大打撃を受けるのではないかとの見方もあるが、逆に更に厚底に注目が集まる結果と為って、ナイキは高笑いして居るのではないだろうか。スポーツはフィジカル、スキル、メンタル、更にテクノロジーの進化があって、パフォーマンスが高まって行くものなのだ。今のマラソン界はナイキの独壇場にあると言って好い。

 だがナイキだけで無く他メーカーも、今後も新たなイノベーションを搭載したシューズを登場させる筈だ。マラソンの公認レースで2時間を切る等、今後もタイムがドンドン短縮して行くと筆者は予想して居る。ギアが進化し続ける限り、アスリートに限界は無いのかも知れない。


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 酒井 政人(さかい・まさと)スポーツライター 1977年、愛知県生まれ。箱根駅伝に出場した経験を生かして、陸上競技・ランニングを中心に取材。現在は、『月刊陸上競技』を初め様々なメディアに執筆中。著書に『新・箱根駅伝 5区短縮で変わる勢力図』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』など。最新刊に『箱根駅伝ノート』(ベストセラーズ)

        スポーツライター 酒井 政人   以上 


 【管理人のひとこと】

 9月15日に行われたマラソングラウンドチャンピオンシップで、ピンク色のシューズに目を奪われた一人が管理人だ。まるで、ユニフォームの一部の様に大勢の選手が同じ色のシューズを履いて居る・・・或る種異様な光景に思えたものだった。
 ソーか・・・厚底軽量のマラソンシューズだったのだ。確かに短距離と異なり、マラソン競技は体力との勝負であり、如何に無駄な力を使わずに最後まで力を温存し持続するかに懸って居る。航空機に使うカーボン製の軽量ソールの反発力を使い体力の消耗を軽減するのだ。
 アスファルトの舗装の上を長時間走り続けるのは、相当な疲労が足や腰に負担を強い続ける。その何%を軽減する・・・との事は、選手に限らず一般のマラソン愛好者に取っては恰好の履物だろう・・・皆が一斉に履くのは頷けるものであり、身体の為にも好いと思う。
 パラリンピックの競技を散見すると、全てが最新式な器具を装着してプレーを行う様だ。普通では発揮出来ない動作や行動とスピードが得られ、新たな行動半径が拡がり続ける。スポーツは使用する器具や装備に依って幾らでも進化し続けるのだ。規制に負けず、ナイキには頑張って頂きたい・・・無論他のメーカーも新たな可能性を広げて頂きたいものだ。



 



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