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2019年11月30日

ヒトラーに信長 独裁者の「人を動かす技術」を暴く



 ヒトラーに信長 独裁者の「人を動かす技術」を暴く


           12-1-7.jpg

 『独裁者達の人を動かす技術』 



           〜真山知幸著 すばる舎 2018.11.5 5:14〜

 〜「独裁者」と云う言葉から、どの様な印象を受けるだろうか。民衆を虐げ、敵対するものが居れば躊躇無く排除し恐怖で人々を支配する・・・そんな冷血で残虐な人間を思い浮かべるかも知れ無い。しかし本書『独裁者達の人を動かす技術』の著者によれば、独裁者達は人々を自発的に動かす為に「真っ当なリーダーシップ」を発揮して居たと云うのだ。
 独裁者達は民衆や臣下から熱烈な支持を集めるだけで無く、誤った方向へ舵を切って居る時でスラ誰にも止められ無い程の推進力を生み出す。彼等は如何にして生まれ支持を得るのか。本書では、古今東西の独裁者達の言動を詳述し、彼等の「人を動かす技術」を暴いて行く〜



 勿論、独裁者達の行った虐殺や暴力支配を肯定する事は出来無い。しかし、自分の思う様に事を運ぶ為に彼等が採った緻密な戦略の数々は驚きに値する。本書を読めば、人を従わせる為に必要なのは恐怖だけでは無いと云う事が好く判るだろう。
 著者が「人間の魅力は日々の言動の積み重ねだと気付かされた」と言う程、独裁者達が実現して来た熱狂の裏には弛まぬ努力があったのだ。独裁者達が用いたテクニックは一朝一夕に取り入れられるものばかりでは無いが、リーダーシップを発揮したいビジネスパーソンに良いヒントを与えて呉れる事だろう。(池田明季哉)

 本書の要点

 (1)独裁者達は、恐怖で民衆を支配するだけでは無かった。頼り甲斐のあるリーダーを演出し、大衆の支持を得られる様に戦略的に動いて居た。
 (2)配下の承認欲求を満たすには、優秀な人材を集めて気に入ったものを抜擢し、自分にもチャンスがあると思わせて全体の士気を高める事、ポジションを与える事が出来無い者に対しても別の報酬を与える事が有効だ。
 (3)人の心を動かす為に、独裁者達は自分の見た目に拘って居た。特に重要なのは、ハツラツとした若々しさである。








 要約本文【必読ポイント!】

 ◆心を掴む技術 ◇弱者に寄り添う
 
 独裁者は、必ずしも弱者の敵だと云う訳では無い。多くの独裁者が弱者救済の為の政策に取り組んで居る。アドルフ・ヒトラーが政権を握った時、ドイツの失業率は40%に達して居た。しかしヒトラーが抜本的な対策を講じた結果、僅か4年でホボ完全雇用を達成する事と為る。ドイツはその頃、第一次世界大戦に敗北し、多額の賠償金を払わざるを得なかった。そんな状況下、ドイツ国民は益々熱狂的にヒトラーを支持する様に為って行ったのだ。

 日本の独裁者、織田信長にも又、弱者に寄り添う心があった。彼は比叡山の焼き討ちや長島一向一揆での火攻め等、激しい宗教弾圧を行った人物である。しかし信長は、物乞いをする身体障害者を不憫に思い、町の人達に彼の世話をする様頼んだ事もあった。木綿20反を渡した上で、それを売った費用の半額を使って助けて遣って欲しいと云う具合に指示を出したと云う。これ等は、弱者に寄り添う事で頼り甲斐を演出し、信頼を獲得すると云う独裁者達の戦略のひとつだ。

 ワンフレーズを繰り返す 

 民衆は理解力に乏しく忘れっポイ。だから独裁者達は、印象的なワンフレーズをシツコイ程繰り返すと云う手法を採る。
 独裁者では無いが、日本でもこの手法を使った政治家が居る。小泉純一郎だ。彼は「私が自民党をブッ壊す!」と強いメッセージを発信して居た。バラク・オバマが繰り返した「Yes We Can」にも同様の狙いがあったのだろう。

 ヒトラーが使ったのは「全ての労働者に職とパンを!」と云うフレーズだ。彼は大衆の理解力を全く信用して居無かった。小難しく述べるよりも、判り易いフレーズを只管繰り返す事が重要だと冷酷に分析して居たのだ。老若男女に思いを伝え、彼等彼女等から支持される為には、要点を絞り、短く判り易いフレーズを何度も繰り返す必要があると言え様。
 ワンフレーズの力は、マネジメントにおいても注目を集めて居る。アメリカのスポーツ界で生まれた「ペップトーク」だ。これは、監督等が試合前の選手達を鼓舞する為に行う短いスピーチで、選手達の士気が格段に上がる事が報告されて居る。転じてビジネスの現場でも、上司が部下のモチベーションを上げる為にペップトークを実践する様に為って居ると云う。

 ◆奮い立たせる技術 ◇抜擢する
 
 独裁者達が自らの野望を実現する為には、人の心を掴むだけでは足り無い。配下には、野望の実現の為にバリバリ働いて貰わねば為ら無いのだ。その為に必要なのは、彼等を奮い立たせる事である。
 人材育成に心を砕いたのが織田信長だ。農民の出身でありながらも政治工作の才があるとして、豊臣秀吉を重用した。才能を認められた秀吉は、信長の期待に応えるかのごとく主君亡き後に天下人と為った。信長は、人種すら気に留め無かった。信長の家臣であった「弥助」は、アフリカのモザンビーク出身であったと云う。出自よりも能力を重視する彼の様子を見た臣下達は「自分にもチャンスがある」と奮起したに違い無い。

 人材を登用したら、彼等のモチベーションを維持し、長く働いて貰わねば為ら無い。その為に効果的だったのが「抜擢」である。夫々に相応しいポジションを与える事でモチベーションを上げ、支配して居たと言える。

 功績を称える

 抜擢は効果的だが、全ての人間を出世させる事は出来無い。かと云って、人材を大切にして居ないとサボタージュされてしまう可能性がある。そこで重要に為るのが功績を称える事だ。

 古代ローマの独裁者、カエサルの例を挙げ様。彼は、自らが執筆した『ガリア戦記』や元老院の報告書に部下の功績を明記して居た。誰かを高く評価して居る事が周りの人間にも伝わる様にして居たのだ。
 織田信長も又、優秀な配下に褒美を与えて居た。彼が贈って居たのは茶器である。茶器の価値を浸透させる為に茶会を開いたり、許可無く茶会を開く事を禁じたりもした。その結果、配下達は、茶器を得る為に活躍しようとしたのだ。
 カエサルや信長がして居た事は、現代で言う「承認」だろう。独裁者達は、只見返りを与えるだけでは無くアラユル手段で配下を「承認」し、彼等のモチベーションを上げて居たのだ。







 ◆自分を魅せる技術 ◇見た目に拘る

 ヒトラーは、演説によって民衆の支持を獲得して行った。その演説の中には、労働者や中産階級、愛国者、インテリと云ったアラユル人の心に響く内容が含まれて居たと云う。
 そんなヒトラーが演説の内容以上に拘ったのが、演説をして居る自分の見た目だ。無名の頃から鏡に向かって演技の練習をして居た程である。更に、友人のカメラマンに依頼し、演説中の自分の姿を様々な角度から撮影させても居た。身振り手振りを研究し、民衆に取って頼もしく見える様に工夫を重ねて居たのだろう。
 彼は又、自分の好感度に関わる要素として、自分を護衛する私設警護部隊の見た目にも拘ったと言われて居る。外見と身長の基準を設け、その基準をクリアした者だけを側に置いて居た。

 ギャップを見せる

 話し方や見た目で自分のイメージを確立しても、大衆はヤガテそれに慣れてしまう。彼等に刺激を与え、自分の人間性に深みを持たせる為に効果的なのは、意外な一面を見せる事だ。そうすれば、自分のイメージを壊す事が出来る。
 ヒトラーは或る村に立ち寄った際、或る少女と知り合った。その日は少女の誕生日だった。するとヒトラーは、自ら車を運転して他の村に行きオモチャやケーキ等を買い込んで来たと云う。その他にも、秘書にプレゼントを欠かさ無かったり側近に気を遣ったりと、独裁者としての彼からは想像出来無い程の優しさを見せて居た。

 人はギャップを見せられると、そちらが本質だと思い込んでしまうものだ。独裁者としてのイメージが強い分、こうした意外性が大きな効果を発揮して居たのだろう。

 若々しさを保つ
 
 政治の世界においては、若々しさが功を奏す事がある。第35代アメリカ合衆国大統領のジョン・F・ケネディは、1960年の大統領選でリチャード・ニクソンに勝利した。テレビ討論会で見せた若々しさが勝利の決め手だったと言われて居る。
 ケネディは、テレビ用のメイクアップを施してテレビ討論会に臨んだ。一方のニクソンは病み上がりで、顔色が悪かったにも関わらず、メイクアップの申し出を断って居る。ニクソンがメイクアップを断ったのは、内容の方が重要だと考えて居たからだろう。実際、ラジオで討論を聞いて居た聴衆達は「ニクソンが勝った」と思った程、討論ではニクソンの方が優れて居たそうだ。
 しかし蓋を開けてみると、勝利したのはケネディだった。映像を観た視聴者に取っては、若々しくハツラツとしたケネディの方が大統領に相応しく見えたのだ。実力よりも見た目が勝敗を分けたと言え様。

 ◆人を操る技術 ◇厳しい姿勢を見せる

 独裁者達は、ココぞと云うタイミングでは強硬手段も辞さ無い。人を従わせる為に恐怖を利用する事も多かった。
 ソ連のヨセフ・スターリンは、集団農業体制により、農村から穀物を調達しようとして居た。しかし農民達が反発し調達が思う様に進ま無い。スターリンは様々な緩和政策を講じたが事態は好転し無かった。そこでスターリンは、食糧を盗んだ者は容赦無く投獄若しくは銃殺刑に処する事にしたと云う。
 ルーマニアのヴラド・ツェペシュは、もっと厳しかった。窃盗や虚言が露呈するとスグサマ死刑としたのだ。盗人を鍋で煮て殺し仲間達に食べさせると云う刑に処す事もあった。この厳しさは、対象が部下であっても同じく発揮された。命令を遂行出来無い部下は串刺しの刑にされてしまったそうだ。浮気をした人妻や淫らな振る舞いをした女性も同じく串刺しの刑だった。その甲斐あってか、ワルキア国の治安は好転したそうだ。

 織田信長も又、冷酷な判断を下す事があった。彼は父の代からの忠臣である佐久間信盛を本願寺攻めの最高責任者に選んだが、5年に渉って戦線が停滞すると、信盛を高野山へ追放してしまう。長らく仕えた重臣であっても追放されると云う事実は、他の者の気を引き締めさせるのに十分だっただろう。

 裏切りを許す

「罰を科すこと」と「裏切りを許すこと」。これらは矛盾するように見えるかもしれない。しかし実際には、独裁者たちの統治にとってアクセルとブレーキのような役割を果たしている。

 魏王・曹操は、「徐州大虐殺」を行ったことで知られている。これは、徐州に逃れていた父が殺されたことをきっかけに怒りを爆発させ、徐州へ兵を向けて暴虐の限りを尽くしたというものだ。そんな彼は、意外にも裏切りに寛容な面を見せている。

 最大のライバルである袁紹を撃破したとき、曹操の軍勢は相手方の10分の1程度であった。曹操の敗北を予想した人が大半であったが、袁紹軍の兵糧庫への奇襲作戦が功を奏し、曹操軍が奇跡的な勝利を遂げたのである。これに驚いたのは曹操の家臣達だ。彼等は曹操が敗れるものと思い袁紹に書状を送って居た。袁紹軍本拠地が陥落すれば書状も発見されてしまう。裏切った臣下達は処刑を覚悟して居た事だろう。
 しかし曹操は、意外にも裏切りを許した。「私でさえ勝てると思って居なかったのだから仕方が無い」と言い、臣下達の手紙を焼いてしまったのだと云う。怒りに任せて処罰する一面と、処罰を覚悟する人間を許す一面。自分が生殺与奪の権利を握っていることを臣下に理解させ、アメとムチを使って忠誠を誓わせるという戦略だったのだろう。







 ◇相手を油断させる

 新聞記者は、予告無く早朝や深夜に訪問し、相手の不意を突く事がある。独裁者も同じ様に、相手が油断して居る時を狙い、相手を思い通りに操るのだと云う。

 キューバの独裁者、フィディル・カストロは、早朝4時に会議を開く様にして居た。相手を不利な状況に追い込む為、人間の思考が働き難い時間帯を意識して異だのだろう。参加者達は、何が何かも判ら無い内に、カストロに丸め込まれてしまうと云う訳だ。
 ヒトラーも同じ様な戦略を取って居た。彼が好んだのは夕方の演説だ。人は夕方に為ると徐々に思考力が落ちて行く。「夕方に為れば、他人の支配的な力にも従順に為り易い」と云う理由で夕方を選んで居たと云う。独裁者達は、何時も力を使って屈服させて居る訳では無い。相手を上手く操る為の工夫を重ねて居たのだ。

 一読のすすめ

 本書では独裁者達が用いた22の手法が詳述されて居るが、その手法は決して目新しいものばかりでは無い。しかし単純な手法であっても、徹底する事は存外難しいものである。独裁者達はその様な努力を怠ら無かったからコソ、歴史に名を残したのかも知れない。
 独裁者としての彼等の所業は、多くの人を傷着けた。しかしそれが可能だったのは、彼等を支持する人達が居たからだ。彼等の手法と不断の努力には、現代のビジネスパーソンにも学ぶ処があるだろう。
 

 著者情報 真山知幸(まやま ともゆき)
 
 著述家 著作に『ざんねんな偉人伝』『ざんねんな歴史人物』(共に学研)『ざんねんな名言集』(彩図社)『君の歳にあの偉人は何を語ったか』(星海社新書)『不安な心をしずめる名言』(PHP研究所)『大富豪破天荒伝説 Best100』(東京書籍)、監修に『恋する文豪(日本文学編・海外文学編)』(東京書籍)『文豪聖地さんぽ』(一迅社)等 共著に『歴史感動物語 全12巻』(学研)。名古屋外国語大学現代国際学特殊講義 宮崎大学公開講座では講師を務めた
















ヒトラーが台頭した時代と酷似する現代 その本当の恐ろしさとは



 

 ヒトラーが台頭した時代と酷似する現代 その本当の恐ろしさとは

        〜ダイヤモンド・オンライン 11/29(金) 6:01配信〜


     12-1-6.jpg 舛添要一氏

 〜SNSを駆使して過激発言を連発するトランプ大統領 何故大衆を惹き付けるのか ヒトラーに付いて現代人は学ぶ必要がある。前東京都知事の舛添要一氏が『ヒトラーの正体』 (小学館新書)を出版した。自身の経験も織り交ぜながら、明快な文章で独裁者ヒトラーの実像に迫る入門書だ。長年に渉りヒトラーを研究し続けて来た舛添要一氏に、何故ヒトラーに付いて知ら無ければ為ら無いのか語って貰った(清談社 村田孔明)〜 


  ヒトラー研究は 政治学者の原点だった

 ヒトラーに付いて「独裁者・ユダヤ人の大虐殺・親衛隊」と、断片的なワードを知って居る人は多い。しかし全体像を把握 人は意外に少ないのではないか。実は舛添氏も 過ってはそうだったと云う。

 「初めてヒトラーに興味を持ったのは1965年公開の映画『サウンド・オブ・ミュージック』オーストリアの退役軍人の家族がナチスから逃れる為に、徒歩で山を越えてスイスに亡命するストーリーです。主演ジュリー・アンドリュースの美声と豊かなアルプスの自然に魅せられ、ヨーロッパへ留学する切っ掛けにも為りました。多感な高校生の時に見た事もあり、ヒトラーが憎くてしょうが無かったですね」(舛添氏)

 処が30歳手前の頃、留学先のミュンヘンで下宿屋の小父さんから「ヒトラーの時代が一番好かった」と告げられた。

 「下宿はアメリカの研究者が多く、日本人は私だけでした。70歳位の親父は『ヤパーナー(日本人)一寸来い』と、私をお茶に誘って呉れる。日本とドイツは同じ枢軸国だったので気に入って呉れたみたいで、古いアルバムを開いて『俺の人生の中で、ヒトラーの時代が一番好かった』と嬉しそうに話をして呉れたんです。
 ミュンヘン郊外にはダッハウ収容所跡があり、見学する度に余りにも悲惨なユダヤ人虐殺の歴史を教えて呉れました。それなのに下宿に戻れば、親父はヒトラーが好かったと云う。このギャップがズッと頭から離れませんでした」

 
 それから50年間近くヒトラーの研究を続けて来た舛添氏だが、何故今に為って、専門書では無く入門書と云う形で発表したのだろうか。

 「子供が大学生と高校生に為りました。父として、子供達が社会に出る前に、どうしてもヒトラーの事を語り聞かせたかった。民主主義の対極は独裁です。それなのに民主主義から独裁者が生まれてしまった。この歴史を知ら無ければ民主主義は守れません。現代はトランプ大統領の誕生、ブレグジット、移民排斥を主張する極右政党の躍進等、世界中でポピュリズムが広がって居る。ヒトラーが誕生した時代に似て来て居ます」

 何故ヒトラーがノーベル平和賞候補に為ったのか

 もしヒトラーが第2次世界大戦前に死んで居たら「ドイツ史上最も偉大な宰相に為って居た」と舛添氏は分析する。

 「ナチスの正式名称は『国家社会主義ドイツ労働者党』です。ヒトラーの率いたナチスは右翼政党と思われて居ますが、政治手法は左翼のポピュリズムそのもの。労働者の為の政策を次々と打ち出し、熱烈な支持を受けました」

 第1次世界大戦に敗れたドイツは、国内総生産(GDP)の約20倍に及ぶ賠償金に苦しめられる。そこに1929年のウォール街大暴落に端を発した世界恐慌が重なり、1933年にヒトラーが政権を執る頃には、ドイツ全土に大量の失業者が溢れ返って居た。

 「ヒトラーはアウトバーンと呼ばれる高速道路等の公共事業を推進し、僅か3年で600万人居た失業者を完全雇用状態にしました。天文学的だったインフレの抑制にも成功し経済は安定します。今で言う働き方改革も行い、労働時間を8時間に制限し長期休暇も取得し易くした。財形貯蓄の制度を整え、大型客船で労働者を海外旅行にも連れて行ったのです」
 
 外交でもヒトラーは手腕を発揮する。

 「ヒトラーは戦争で失った土地を外交と国民投票で次々と取り戻しました。自信と誇りを回復した国民は更に熱狂します。そして1938年のミュンヘン会談では、これ以上の領土は求め無いと声明を出し、戦争を回避したとノーベル平和賞の候補にも為ったんです。最も、この声明はイギリス・フランスを欺いたもの。詰まり、ヒトラーは約束を守る積りは無かったのですが」
 
 着々と積み上げる業績の裏で、ヒトラーは独裁体制の強化と戦争の準備を進め、ユダヤ人や障害者、同性愛者等への激しい迫害も徹底して行う様に為ったのだ。

 トランプ大統領・ブレグジット・・・ 世界各地のミニ・ヒトラー現象
 
 舛添氏は、現在の国際情勢はヒトラーが誕生したドイツに似て居ると危機感を募らせる。

 「ベルリンの壁が崩壊して30年。ライバルが居なく為った資本主義は、リーマンショック、タックスヘイブンと遣りたい放題で、格差も広がって行くばかりです。過つてのドイツの様に職が見付から無い、働いても報われ無いと、世界各地で人々が自信を失い、自国第一主義・移民排斥を主張するミニ・ヒトラーに投票する。そして、そんな大衆の不満の捌け口に利用されるのが移民です。ユダヤ人がスケープゴートにされたのと同じ構造ですよ」
 
 更にヒトラーの編み出した宣伝活動は、SNSの登場でより効果的に為って居る。

 「ヒトラーは『真実で無くても、自分だけを一方的に褒め、責任は敵に負わせる事』が宣伝の主眼だと述べて居ます。まさにトランプ大統領がSNSでフェイクニュースを拡散させる手法です。『パンとサーカス』を求める大衆も真実かどうかは気にせず、面白いものなら受け入れてしまう。『ウソは大きければ大きい程好い』ともヒトラーは言って居ます。日本でも『NHKをぶっ壊す』『消費税廃止』としか言って居ない政治家に、面白そうだと思って投票した人が相当数居たのではないでしょうか」
 
 舛添氏は「ヒトラーを正しく知ら無ければ、再びヒトラーの様な独裁者が現れたとしても恐れる事も出来無い」と、ヒトラーの本当の恐ろしさを訴える。


             村田孔明  
  
     つづきは・・・ヒトラーに信長 独裁者の「人を動かす技術」を暴く












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