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2020年03月21日

第7のイージス艦「まや」の能力が、自衛隊に「禁断の激変」をもたらす





 





 第7のイージス艦「まや」の能力が 自衛隊に「禁断の激変」をもたらす

            〜現代ビジネス 3/21(土) 7:31配信〜


         3-22-20.jpg

                写真:現代ビジネス

 初の共同交戦能力・CECシステム搭載
 
 海上自衛隊に取って7隻目のイージス護衛艦「まや」が19日、横浜市のジャパンマリンユナイテッドから防衛省に引き渡された。自衛隊としては初めて共同交戦能力・Cooperative Engagement Capability=CECシステムを搭載した武器と為り、米軍との連携の有り方によっては、憲法で禁じられた「武力行使の一体化」の問題が浮上する。

 元々海上自衛隊と米海軍の戦闘艦艇は「リンク11」や「リンク16」と呼ばれる戦術データ交換装置を搭載し、互いにレーダー情報等を遣り取りして居る。例えば、海上自衛隊の護衛艦が入手した情報は、ソックリ米海軍の空母や駆逐艦の戦闘指揮所の画面に映し出される仕組みと為って居る。
 この為、米国によるアフガニスタン攻撃の際、テロ対策特別措置法でインド洋に派遣されたイージス護衛艦「きりしま」と米艦艇との情報交換を巡り、野党から「イージス護衛艦がCECを搭載して居るとすれば、集団的自衛権の行使に当たるのではないか」との指摘があった。

 これに対し、当時の石破茂防衛庁長官は「CECは米海軍に於いても研究開発段階であって、未だ実用化されて居ない。当然私ドモのイージス艦もこの様なCEC能力を保持はして居ないと云う事だと、私は現在思って居ります。このCECと云うものが入って参りました時には、又議論は当然違って来るのだろうと思って居ります」(2002年11月21日参院外交防衛委員会)と答弁して居る。
 石破氏は、CECが未完成である事を理由に議論の深入りを避けたが、既に米軍がCECを完成させ、米艦艇ばかりで無く自衛隊のイージス護衛艦に迄搭載された現在、石破氏の云う通り「議論は当然違って来る」筈である。

 懸念される「武力行使の一体化」
 
 これ迄日米艦艇を繋いで居た「リンク11」や「リンク16」は互いの情報を交換し合うに過ぎず、相手が入手したレーダー情報を元にミサイルを発射する等の攻撃は出来なかったがCECは違う。例えば「まや」が入手したレーダー情報を元に、CECを搭載した米駆逐艦がミサイルを発射し敵を攻撃する事が出来るのだ。

 「単なる情報交換」から「腕力の相互運用」へと日米の連携は進化して居り「武力行使の一体化」の問題は避けられ無い。どの様な状況に為れば「武力行使の一体化」と認定されるのだろうか。「ミスター法制局長官」と呼ばれた大森政輔内閣法制局長官が示した「4条件」が、現在も有効とされて居る。

 (1) 戦闘活動が行われて居る、又は行われ様として居る地点と当該行動が為される場所との地理的関係
 (2) 当該行動等の具体的内容
 (3) 他国の武力の行使の任に当たる者との関係の密接性
 (4) 協力しようとする相手の活動の現況等


 ・・・これ等の諸般の事情を総合的に勘案して、個々的に判断さるべきものである 1997年2月13日衆院予算委員会、番号は筆者

 CECによる情報提供は、上記「4条件」の全てに該当する可能性が有り、特に(2)(3)が深く関わって居ると考えられる。何故なら、過つて野呂田芳成防衛庁長官は、

 「特定の国の武力行使を直接支援する事のみを目的として、或る目標に方位何度何分、角度何度で撃てと云う様な行為を行う事に付いては、憲法上問題を生ずる可能性があると考えている」(1999年4月26日衆院防衛指針特別委員会)と答弁して居り、CECを通じて提供されるレーダー情報は「方位何度何分、角度何度で撃て」

 と云う情報に当て嵌る可能性が高いからである。

       3-22-21.jpg 

              米軍が運用する早期警戒機E2D

 「済し崩し」に繋がり兼ねない

 海上自衛隊は「まや」が任務に就く迄マル1年掛けて慣熟訓練を実施し、CECに付いてもテストが行われる。在日米軍との連携も当然予定して居り、日米一体化がより進展するのは確実だ。
 CECは航空自衛隊が13機調達する早期警戒管制機「E2D」にも搭載される。先ずは「まや」と航空自衛隊のE2Dとの連接をテストする処から始まり「まや」と米軍、米軍とE2Dと云った日米連携の実証実験が繰り返される事に為るだろう。

 現在、政府は中東に海上自衛隊の護衛艦と哨戒機を派遣し、米国とイランとの対立によって生じた緊張状態下での情報収集を命じて居る。護衛艦は汎用の「たかなみ」が派遣されて居るものの、イージス護衛艦の派遣は禁止されて居る訳では無い。
 安全保障関連法が施行されて4年、安倍晋三政権以前の政権が憲法違反として来た「集団的自衛権行使」「戦闘地域における米軍支援」が現在では合憲とされて居る。
 「まや」が就役したのに合わせて、自衛隊に何をさせて何を禁じるのか、国会に於ける骨太の議論が欠かせ無い。現実が先行し、済し崩しの内に「武力行使の一体化」が解禁される様ではお話に為ら無い。.

 終わり無き「軍拡」の行く末

 ちなみにCECは、弾道ミサイル防衛・MDにも有効とされる。「まや」はMDシステムも搭載して居る。建造中の8隻目のイージス護衛艦「はぐろ」を含めれば、MD対応艦は8隻と為り、イージス護衛艦「こんごう」型4隻のみだった旧来のMD体制は倍増する。

 搭載する迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の射程が現行ミサイルの2倍に延びる事から、MD体制は格段に強化される事に為る。E2Dが探知した弾道ミサイルに対し「まや」がミサイルを探知して居なくとも、E2Dからの情報を元に迎撃ミサイルを発射し撃破する事も可能に為る。
 「まや」は巡航ミサイルに対処出来る新型の迎撃ミサイル「SM6」も搭載する為、弾道ミサイル・巡航ミサイル双方の攻撃に対処出来る。

 とは言え、北朝鮮は昨年夏から新型の弾道ミサイルと巡航ミサイルを異なる地域や海上から繰り返し発射し、敢えて探知困難の状況を作り上げて居る。ミサイルを「矛」とした場合、ミサイル防衛システムは「盾」である。中国の故事に「矛盾」の言葉がある通り、どの様な盾も何時かは強化された矛で打ち破られ、矛はより強く為った盾に弾かれる。
 「まや」の就役は、日本と北朝鮮の終わりの無い軍拡競争が、一層加速度を増して居る事の証でもある。


                半田 滋    以上













【地震のはなし】津波は繰り返す「歴史を変えた津波」が判明 アルプスでも




 【地震のはなし】津波は繰り返す「歴史を変えた津波」が判明 アルプスでも

         〜ナショナル ジオグラフィック日本版 3/21(土) 18:05配信〜


       3-21-50.jpg

 2004年 インド洋で発生した津波に依って露出した古い墓標を切っ掛けに、この地域を襲った過去の津波に付いて研究者等が調べ始めた。PHOTOGRAPH COURTESY PATRICKDALY

 14世紀のインドネシアのスマトラ島 11世紀のスイスのレマン湖でも

     3-21-53.gif

 東日本大震災のおよそ6年前の2004年12月26日、スマトラ沖を震源とする地震により、高さ30メートルに達する津波がインドネシア・スマトラ島北西のアチェ州を襲った。津波はインド洋に面する海岸の町を次々に飲み込み遥か遠くアフリカ大陸のソマリアに迄到達した。
 アチェ州だけで死者は16万人を超えた。日本に直接の被害は無かったものの、多数の被害者を出した津波だけに、覚えて居る人も居るのでは無いだろうか。

 東日本大震災の115年前に明治三陸大津波が在った様に、600年以上前の14世紀にもアチェ州は大きな津波に襲われ、矢張り沿岸の村が甚大な被害を受けて居た。更に、それがこの地域で長く力を誇ったアチェ王国の誕生に繋がり、津波が歴史を大きく変えて居たと云う調査結果が、2019年に学術誌「米国科学アカデミー紀要・PNAS」に発表されて居る。

 スマトラ島北西の端に位置する州都バンダ・アチェは、ベンガル湾を渡る船が寄港する港町だ。此処にアチェ国が誕生したのは16世紀の事。しかし、17世紀以前に集落が在った確かな証拠は殆ど見付かって居らず、その歴史は多くの謎に包まれて居た。
 発見の発端は2006年の事。考古学者のパトリック・デイリー氏が、2004年の津波で破壊された文化財の保全作業に当たって居ると、美しい彫刻が施されたイスラム教の古い墓石が海辺で波に洗われて居た。

  「薙ぎ倒されたママ放置されて居る墓石を見て、心が痛みました」

 この時、過去にコノ地は何度同様の津波に襲われたのだろうか。それは人々にどの様な影響をもたらしたのだろうかとデイリー氏は考えた。

 全滅して居た海沿いの集落

 シンガポール地球観測所に所属するデイリー氏と、アチェに在るシアクアラ大学の研究チームは、アチェの海岸を系統立てて海岸沿いに在る約40の村々を調査した。すると11〜12世紀頃に集落が10カ所出現して居た事が明らかに為った。加えて、驚くべき事に、40キロメートルに渉る海岸沿いの低地に在った9つの集落が全て、西暦1400年前後に廃(すた)れて居たのだ。
 1394年に津波がコノ地域を襲って居た事は別の研究で報告されて居る。とは言え「ソレがどの程度の規模や破壊力だったのかは判って居ませんでした」とデイリー氏は言う。

          3-21-51.jpg アチェ王国

 その大津波を免れたのは只一つ、高台に在った集落だけだった。今回明らかに為った考古学的証拠から、当時の津波は2004年のものに匹敵する規模で、低地に在った村々は全て破壊されたと考えられる。では、この津波がアチェ王国の誕生とどう繋がったのだろうか。

 新しい人々が被災地で国を興した
 
 16世紀の初め頃、唯一津波の難を逃れた集落が急速に衰退し始めるのに対し、その数十年前から、津波の被害を受けた低地で村の再建が始まり、交易路がコチラを通る様に為った。この時期から、低地の村に質の高い陶器が増加し、マラッカ海峡の反対側に在るマレー半島出身のエリート達の名が刻まれた墓石が目立つ様に為った。
 過つて津波が襲った土地に村を造ったのは、津波の難を逃れた人々の子孫では無く、ムスリムの交易商人と云う新たな人々だったと研究チームは考えて居る。

 当時、アジアに欧州の勢力が拡大するに伴って、ムスリム達は居場所を失いつつ在った。1511年、この直ぐ近くのマラッカ王国はポルトガルの支配下に置かれた。こうして遣って来たムスリム達が中心と為って、強大なイスラム王国アチェが誕生したと見られる。
 「津波が起こった後にルネサンスが起こり、町が再建されると云うのは有り得ます」同じく過去の津波を研究して居るイスラエル・ハイファ大学の環境考古学者であるビバリー・グッドマン氏は言う。尚、同氏は今回の研究チームの一員では無い。

 何時起こるのか判ら無い災害

 地質学者と考古学者達は、過去の津波を研究する事で、現代のリスクをより好く理解出来る様に為ると期待する。

 「現在判って居る文献だけに頼って居ると、世界中で津波がドレだけ発生して居るのか、その影響はドレ程なのかを過小評価してしまいます」

 2004年の津波で、アチェが津波の被害に遭い易い事は判ったが、今回の研究と同じ方式により、近年津波の記録が無い場所でも危険度を認識出来る様に為るだろうと、グッドマン氏は言う。

 「この手の研究は、古い記録をマトメて、どんなリスク要因が有るのかを理解する為にトテモ重要です。こうした空白の部分を埋めるには、堆積物の記録や考古学的記録が欠かせません」

 だが、何時起こるのか判ら無い災害にどう備えるべきかの方が難しい問題だ。デイリー氏は言う。 

 「今後200年以内に又津波が起こって、町全体が消滅するかも知れないが、それが何時起こるかは判らないと云われても、多くの人はそのリスクと共に生きる事を選ぶのです」

 1500年前にスイスアルプスで起きた津波

 津波を起こすのは何も地震だけでは無い。山や氷河の崩落等によっても津波は発生し、中には大きな被害をもたらす事がある。

        3-21-52.jpg

 およそ1500年前の563年、当時交易の一大拠点だったスイス・レマン湖の畔にあるジュネーブで、大規模な洪水が発生し一帯の全てを押し流した。水車小屋や家屋・牛・更には教会堂迄もが跡形も無く消えたと云う記録が残されて居る。
 その原因が、アルプス山脈で発生した「津波」である事が2012年に学術誌「Nature Geoscience」に発表された論文で明らかにされた。しかも「現在も危険性がある」と云う。津波の原因は巨大な地滑りだった

 レマン湖は東西に伸びる三日月形の湖で、東からローヌ川が流れ込み西へと抜けて居る。ジュネーブはレマン湖の西の端に在る。研究チームは、ローヌ川が流れ込むレマン湖最東部の湖底から大量の土砂堆積を採取。分析の結果、本来は地上に在った岩石が一斉にローヌ川に滑り込んだと判明した。この地滑りで津波が発生し、長さ72キロ面積580平方キロの湖を端から端へと疾走。西端のジュネーブに襲い掛かったと云う。研究チームは、津波の高さを3〜8メートルと推定した。

 湖でも津波は繰り返す

 アルプスの津波は、決して過去の出来事では無い。同様の事態が起きれば、ローザンヌ、ニヨン、トノンレバンなど、スイスの多くの都市が影響を受けるだろう。中でも最も危険度が高いのはやはりジュネーブだ。
 ジュネーブには、国連欧州本部と云った国際機関や大手金融機関が在り、凡そ20万人が暮らして居る。そして、その住居はレマン湖に近い低地に集中して居る。更に、ジュネーブに近付くに連れて湖の幅が狭く為る為、漏斗の効果によって津波は増幅する。

 現在、ジュネーブを津波が襲う兆候は観られ無い。しかし、ジュネーブ付近から氷河が後退してから、何回も大規模な洪水が発生して居る事実も明らかに為った。研究チームの一員でジュネーブ大学の地質学者ガイ・シンプソン氏は「氷河が無くなった後、5〜6回は津波が起きて居る。今後も可能性が有ると考える方が妥当だ」と話す。


 「現代のジュネーブに取っては、3メートルの津波でも脅威に為るだろう」

 この記事はナショナル ジオグラフィック日本版とYahoo!ニュースによる連携企画記事です。世界のニュースを独自の視点でお伝えします。
 
 文 Megan Gannon Daniel Stone 訳=ルーバー荒井ハンナ    以上



 






 大津波は1896年にも東北を襲って居た

 ナショナル ジオグラフィック誌が伝えた 124年前の明治三陸大津波


           〜ナショナル ジオグラフィック日本版 2020.03.11〜

 東日本大震災から9年。この災害による死者・行方不明者は1万8000人を超え戦後最大の自然災害と為って居る。だが明治時代まで遡ると、これより多くの犠牲を伴った自然災害が二度も起きて居た。明治三陸大津波と関東大震災だ。

 1896年(明治29年)6月15日に発生した明治三陸大津波は、115年後の3月11日に起きた津波と同じく、東北、三陸沿岸の町や人々を飲み込んだ。後にナショナル ジオグラフィック協会の理事と為る女性ジャーナリスト、エライザ・シドモアは、同年9月号でその惨状を伝えた。

 三陸の海岸線は大きく様相を変えた

 三陸地方を襲った津波による死者は2万6975人負傷者数は5890人・・・倒壊した家屋は9313戸・打ち上げられた大型船舶は約300隻・・・倒壊したり沖に押し流されたりした漁船は1万隻以上にも為ったと云う。使用不可能に為った農地は数千ヘクタールにも達し、三陸の海岸線は津波の前と後では大きく様相を変えた。(編注:被害データは当時の記事に掲載されたものです)
 現場は背後に高い山を控えた交通の不便な所で、電報局の施設も被災し、この大災害が東京へ伝わる迄には可成りの時間が掛かった様だ。しかし、その後全国各地から救援の物資や資金が続々と集まり、軍隊や警察の関係者、医療関係者等救援隊も続々現地入りした。

 この地域は昔から好く津波に襲われて来た。だが、6月15日は気圧計は何の異常も示して居なかったし、13回に及んだ小規模な地震も特に住民を驚かす様な事は無かった。この日、空模様は小雨で気温は27〜32℃と、可成り蒸し暑かったらしい。それが突然、大音響と共に海水が民家に押し寄せて来て、一瞬の内に人々を飲み込んだのである。

 波が黒い壁に為り襲い掛かって来た

 助かった住民の証言によると、高波が押し寄せる直前に、突然海の水が600メートル近くも沖へ向かって後退したのだそうだ。その後、波が高さ24メートルは有ろうかと云う真っ黒い壁に変身し、打ち付ける様に岸に向かって襲い掛かって来たと云う。
 生存者達は「津波だ」と大声で叫びながら一目散に高地へ殺到した。家の2階へ避難した人も大勢居たが、殆どの人は結局波に呑まれるか、漂流物にぶつかったりして命を落としたと云う。

 数少ない生存者達は、高波に浚われたものの沖の小島に幸運にも打ち上げられたり、浮遊物に必死に捉まって九死に一生を得た。一方、泳ぎの達者だった犠牲者程、海中の岩へ波によって叩き付けられたり、漂流物に挟まれて体を潰されたりで、遺体の損傷は激しかったと云う。
 津波の威力の大きさを示す例には事欠か無いが、例えば松の大木が殆ど根元から捥ぎ取られた様に折れたり鳥居が倒されたり、寺の御影石の門柱や石材が倒され、しかもそれが300メートルも押し流されたりした。犠牲者の多くは家の中に取り残された家族を助けようとして家に戻ったり、貴重品を取りに戻った人達だった。

 関東大震災と桜島噴火を比べてみた

 1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災を、ナショナル ジオグラフィック誌は1914年の桜島噴火(大正大噴火)と比べながら伝えて居る。 著者は、米国ハワイ火山観測所の所長だったT・A・ジャガー。噴火後の桜島や関東大震災後の東京を訪れ、二つの災害を地学的な観点から検証した。

 人類史上の二大天変地異が、最近相次いで日本を襲った。1923年9月に起きた関東大震災では40万人もの死者(編注 現在は10万人余りとされて居る)を出し、被害額も空前の規模に達した。一方、1914年の桜島の大噴火では、規模は最大級だったにも関わらず数十人の犠牲者が出ただけで済んだ。
 桜島噴火で犠牲者がそれ程多く無かった一因は、噴火が事前に可成り正確に予知出来て居た事と、噴火に際しての避難誘導が迅速且つ効率的だったからだと言われる。これに対し関東大震災の場合は、前触れも無く襲って来た大地震とソレに続く大火災とで、200万人の人口を抱える大都会東京と隣接する横浜で未曾有の犠牲者と被害が出た。

 桜島は、鹿児島湾を隔てて鹿児島の市街地に相対する標高1000メートル余りの活火山だ。噴火が起きる前、桜島には18の集落があり、農業や漁業を主に営む約2万2000人が生活して居た。鹿児島はこの地方の中心都市で人口は約7万人。桜島とは僅か4キロしか離れて居ない。

 噴火の予兆
 
 地震学者の間では、桜島は前から注目されて居た火山だった。小規模の地震が頻繁に起き、何れ近い内に大噴火が起きる前兆だと考えられて居た。鹿児島の火山観測所では1913年だけで91回もの地震を観測した。それ迄の観測では、この地域での地震発生回数は年間平均34回に過ぎ無かった。
 桜島の噴火が始まったのは、1914年1月12日の午前10時5分だった。桜島の中腹から突然真っ黒な噴煙が噴出し、忽ち周囲のミカン畑やサトウキビ畑、名物の桜島大根の畑等を覆い尽くした。噴火による火山灰は桜島周辺で1.7メートル。2日目には大阪で3日目には東京でも桜島噴火による降灰が記録された。

 一方、関東地方を襲った大地震は何の前触れも無く突然起こり、横浜の大部分と東京の3分の2の地域は廃墟と化した。この大地震は、富士山の南東数キロの深海底の地殻変動によって引き起こされた様だ。相模湾の海底は約270メートル沈下したが、それはマルで海底で大規模な陥没が起きた様なものだった。
 処が陸地の方は、隆起や陥没したと云っても、精々0.3〜3メートル程度だった。ココから推測されるのは、恐らく相模湾の広い範囲で、海底での地殻変動があったのでは無いかと云う事だ。

 桜島の爆発と関東大震災を比べて判ったのは、或る地点で異常な地殻変動が在った場合は、可成りの確率で近くの火山が爆発すると云う事だ。地震予知の信頼性をもっと高めるには、マダマダ未知の事が多過ぎる。今後の研究の成果に期待する処が大きい。

 危険の多い自然が培った 日本の風景と人々

 日本に暮らして居る限り、地震や火山噴火と無縁では居られ無い。だが、1921年7月号の「日本の地理(The Geography of Japan)」を執筆したウォルター・ウエストンは、こうした自然災害コソが日本の美しい地形を作り上げ、日本人の精神にも大きく影響して居ると論じた。ウエストンは、日本各地の自然を愛し、「日本アルプス」の名を世界に紹介した人物だ。

 日本は自然災害や危険が多いが、それを補って尚余り有る程の素晴らしいものが沢山ある。豊富な野菜や果物、野山を彩る様々な草木や花々、見事な風景、春夏秋冬がハッキリした四季の移り変わり。どれも日本以外では余り目にしたり経験する事の出来ないものばかりだ。こうした自然環境が日本人の精神構造を形作って居る。
 家屋の構造も日本人の精神構造とは切り離せ無い。木と紙とで出来た日本の家屋は水害や火事等の災害に脆い。だからと云って日本人は決して始終深刻そうな顔をして居ると云う訳でも無く、楽天的だし創造的でもある。芸術家肌と言え無くも無い。しかしながら、自然のもたらす災害や予期せぬ不幸から逃れられ無いと云う意識がある所為だろうか、日本人はどちらかと云うと運命論者なのでは無いだろうか。


 この記事は書籍『ナショナル ジオグラフィックが見た 日本の100年』を抜粋し、マトメたものです。
 
 文 ELIZA R. SCIDMORE T. A. JAGGER Walter Weston     以上



 



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『新聞記者』が選ばれ『宮本から君へ』は選外 なぜ日本アカデミー賞と専門誌の“良い映画の基準”は違うのか




 





  『新聞記者』が選ばれ『宮本から君へ』は選外 

  何故日本アカデミー賞と専門誌の良い映画の基準は違うのか


         〜文春オンライン ミヤザキ タケル 3/21(土) 11:00配信〜


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 昨年度、最優秀助演男優賞に輝いて居た松坂桃李は、今年『新聞記者』で最優秀主演男優賞を獲得した コピーライトマーク文藝春秋

 先日開催された第43回日本アカデミー賞授賞式においては『新聞記者』が最優秀作品賞・最優秀主演男優賞・最優秀主演女優賞の3冠に輝き話題と為った。米国の映画芸術科学アカデミー(本家アカデミー賞の選考等を行っている団体)より正式許諾を得て1978年に誕生した同映画賞は「日本映画人による日本映画人のための日本映画の祭典を」と云う理念を掲げ、日本の歴史ある映画賞のひとつとして今日迄存在し続けて居る。

 大して映画に興味を持た無い人に取っては此処で終わる話だが、この映画賞には否定的な意見や感想も有る。映画監督としてヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞も受賞して居る北野武さんが「最優秀賞は松竹・東宝・東映、偶に日活の持ち回り。それ以外が獲った事は殆ど無い。アカデミー賞の会員何て何処に居るんだ。汚い事ばっか遣ってる」と痛烈批判した事もあった。
 確かに今年の日本アカデミー賞ノミネート作品と「キネマ旬報」「映画芸術」「映画秘宝」等の映画専門誌において選出される年間ベスト作品を見比べて見ると、その顔触れは大きく違う。どうして此処迄作品が違ってしまうのだろうか。

 「良い映画」の基準とは

 処で「良い映画」の定義とは何だろう。号泣出来る映画・爆笑出来る映画・恐怖出来る映画、勇気が漲る映画・考えさせられる映画等、ドンな形であれ観る者の心を強く突き動かす事の出来る映画の事を指すのだろうか。それとも、圧倒的な集客や興行収入を誇る映画の事を指すのだろうか。
 勿論、どちらの要素も兼ね備えて居る映画は存在するし、本来で有ればどの作品もそう在るべきだと思う。だが、日本においては必ずしもそれが成立するとは限ら無い。寧ろ、どちらか一方に為り勝ちな場合が多い。

 此処で知って置いて頂きたいのが「東京地区の同一劇場で1日3回以上、かつ2週間以上継続し上映された作品」と云う日本アカデミー賞の選考基準。ドンなに良い作品であっても、観さえすれば確実に観客の心を突き動かせる作品であっても、選考基準を満たして居なければノミネートされる事すら無い。
 こうしたルールから日本アカデミー賞と各映画専門誌とでは「良い映画」の基準が違うのだ。とは言え、一部作品を除き、各専門誌のベストテン上位の作品は殆どが選考対象に入って居る。では、具体的に日本アカデミー賞作品賞ノミネート作品と、各専門誌のベストテン作品を比べてみよう。

     3-21-45.png ミヤザキ タケル氏

 大手映画会社の意欲作である事が多い「日本アカデミー賞」

 ⊡先ず、2019年の日本アカデミー賞ノミネート作品は『新聞記者』『キングダム』『翔んで埼玉』『閉鎖病棟―それぞれの朝―』『蜜蜂と遠雷』の5本だった。共通点が有るとすれば、5本中5本とも原作があると云う点。そして、5作とも興行収入が億単位で有ると云う点だ。

 ⊡一方の映画専門誌(キネマ旬報・映画芸術)は、1〜3位迄が全く同じ作品に為って居る。その他、どちらにもランクインされて居る作品も挙げると『火口のふたり』『半世界』『宮本から君へ』『よこがお』『嵐電』の5本がある。特徴は、5本中3本がオリジナル作品・年齢制限(R18+、R15+、PG12)が設けられて居ると云う点。

 これ等の観点から双方のラインアップを比較すると、日本アカデミー賞ノミネート作品は全体的に総制作費が高く・大手映画会社の意欲作で有る事が多い。現に『キングダム』は佐藤信介監督が「日本映画としては最大規模の予算」と明言して居る。
 又原作がある作品が多い事もその特徴だと考えられる。原作がある作品のメリットとは、一定の面白さが担保されて居るからコソ実写化される点と原作ファンを引き込めるからだ。高い制作費に裏打ちされた一定水準の完成度は勿論の事、集客や興行収入を見越した商業至上主義的な作品が多く為る傾向があるかも知れない。
 だからコソ今年、テレビCMや番宣が無く制作費も上映館数も圧倒的に少なかった『新聞記者』の作品賞受賞に希望を持った人も居ただろう。

 作家性や芸術性に重きを置く専門誌のベストテン

 逆に、オリジナル作品や年齢制限が設けられた作品が多い様に感じるのが各専門誌のベストテン。テレビ東京で実写化ドラマ化されて居た『宮本から君へ』を除き、日本アカデミー賞ノミネート作品程テレビCMや番宣を見無かった作品が並ぶ。
 又、年齢制限が掛かって居る作品は当然ながら観られる層も限定的に為って来る。その点は興行収入と云った大衆性に大きく差が着けられる要因に為って来るかも知れない。そう云った大衆性や利益が伴わ無くても、作家性であったり芸術性であったり、物語の質を評価される傾向が専門誌のベストテンには有ると言えるだろう。

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 賞レース総なめ『宮本から君へ』は何故選ばれ無かったのか

 こう云った日本アカデミー賞と専門誌の映画作品への評価の違いは、寧ろ他の映画賞との差別化や棲み分けにも為るので大いに結構なのだが、個人的には昨年一番胸揺さぶられた真利子哲也監督・池松壮亮さん主演の『宮本から君へ』が日本アカデミー賞にノミネートされ無かった事が気に為った。
 選考基準を満たして居るのは勿論、キネマ旬報や映画芸術のみ為らず、日刊スポーツ映画大賞・ブルーリボン賞・TAMA映画祭・ヨコハマ映画祭・高崎映画祭、おおさかシネマフェスティバル2020・Filmarks2019年邦画満足度ランキング第1位等、作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞を多数受賞して居る作品で有るにも関わらず、日本アカデミー賞ではどの部門にもノミネートされ無かったのだ。

 要因として考えられるとすれば、キャストの一人で有るピエール瀧さんの逮捕や、それを受けての助成金交付内定取り消し問題等、昨今話題に為って居る「映画作品の自粛ムード」等業界内における忖度が窺える。
 超不器用人間ながら誰よりも真っ直ぐで無様で諦め無いサラリーマン・宮本浩(池松壮亮)の生き様を描く今作は、原作漫画が持つ熱量を余すこと無く実写として映し出し、ドラマ版とは又異なるアツさを、嫌、エグさを全身全霊で描いた。
 解釈の仕方次第な処もあるが「日本映画人による日本映画人のための日本映画の祭典を」と云う理念は一体何処へ消え失せてしまったのだろう。

 商業的に成功して居ても「文化」として定着して居ない

 2019年度の日本の映画における興行収入は2611億円と過去最高を更新して居る。だがその一方で、日本人の「映画」と云う文化に対する価値観は年々低く為って居る様に感じて為ら無い。先日、本家の米国アカデミー賞の作品賞に韓国映画の『パラサイト 半地下の家族』が選ばれ話題に為った。その韓国では「映画」の文化が根強く浸透して居る。
 総人口が日本の4割程である韓国では、2019年の観客動員数が2億2668万人なのに対し、日本の動員数は1億9400万人。更に、基本料金に関して言えば、日本が一般1900円なのに対し韓国は1000円。国民一人当たりの年間映画鑑賞本数が日本の約3倍と言われて居るのも納得である。

 又、大きく異なる点として、文化産業振興基本法等、長年に渡り国家戦略としてコンテンツ産業の強化に取り組んで来た韓国政府は、年間2600億円の文化予算を継ぎ込んで居り(日本の文化予算は1000億円)公的支援を受けて映画作りの出来る環境が整った韓国映画界と日本映画界に差が生じるのは至極当然だ。

 2017年の観客数が多い国を順に並べると、アメリカ・カナダ・韓国・フランス・日本・イギリス・ドイツ・オーストラリアと為るのだが、観客数を人口で割った国民1人当たりの映画館での年間鑑賞本数は韓国の4.3回が最も多く日本は最下位の1.4回である。
 ソレが今の日本映画界における現状。商売としては成立して居るのかも知れないが、同時に人々の芸術を追い求める心も養って行かなければ、映画人口の母数自体は増えて行かない。

 どちらの要素も兼ね備えた映画が生まれ易い環境を

 『新聞記者』が素晴らしい作品であるは間違い無いのだが、過去の受賞作品を考えると、日本アカデミー賞らしからぬ選出に違和感を覚えた人も居たと思う。それを前向きに「変化」と受け止める事も出来無くは無い 。
 只、観る者の心を強く突き動かす事の出来る映画・圧倒的な集客や興行収入を誇る映画・・・ドチラの要素も兼ね備えた映画が生まれ易い環境を確立させられ無い限り、日本映画界に取って希望と可能性に満ち溢れた明るい未来は訪れ無いだろうと強く思う。
 日本アカデミー賞でも数々の賞を受賞され、2018年にこの世を去った樹木希林さんは、第31回の受賞スピーチでこんな言葉を残して居る。


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     「この賞が、名実共に素晴らしい賞に為って行く事を願っています」


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           ミヤザキ タケル        以上



 



 










安倍よさらば 菅官房長官の「逆襲」がイヨイヨ加速して居る




 安倍よさらば 菅官房長官の「逆襲」がイヨイヨ加速して居る

        〜現代ビジネス 歳川 隆雄 3/21(土) 8:01配信〜


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               写真 現代ビジネス

 永田町・霞が関の「常識」


             3-21-41.jpg 歳川 隆雄氏

 勿論、新聞各紙には社論が有る。安倍晋三政権に対する取材のスタンスが異なるのは当然だ。永田町や霞が関での「常識」は、安倍政権(政策)に好意的なのが産経新聞・読売新聞、そして概ね寛容なのが日本経済新聞と云うものである。
 他方、同政権に手厳しい報道姿勢なのが東京新聞・朝日新聞・毎日新聞であると。(注 取材の立ち位置は記述の順番通りである)

 こうした視点から3月15日付朝刊の読売新聞・朝日新聞両紙を読み比べると、その「常識」に得心が行く。前者は「首相 危機管理に腹心―休校・入国制限決断を支える2人、新型コロナ菅長官存在感薄く・・・『ポスト安倍』思惑隔たり」の見出しを掲げて、首相官邸のキーマンで有る菅義偉官房長官と、首相最側近の北村滋国家安全保障局長・今井尚哉首相補佐官2人の安倍首相との現在の距離感に付いて言及して居る。

 同紙記事によれば、新型コロナウイルス感染の急拡大を受けて安倍首相が政治決断した「小中高一斉休校要請」(2月27日)は今井補佐官の、そして「中韓両国からの入国制限強化」(3月9日)は北村局長の進言を容れたものだと云う。
 だが、発表が唐突過ぎた・事前の根回しが無く独善的だ・・・と云った批判が政府与党内からも噴出した事は周知の通り。それだけでは無い。こうした重大決断のプロセスに菅官房長官が深く関与して居無かった事も明らかに為った。同紙の小見出し「菅長官存在感薄く」からもそれは窺える。

 加えて同紙は《首相と菅氏の隙間風を指摘する向きもある》と書いた上で、ポスト安倍に急浮上した菅氏が自民党の二階俊博幹事長や首相に批判的な古賀誠元幹事長に接近した事に言及し《首相が面白い筈が無い・自民党幹部との見方が専らだ》と続けて居る。

 石破派番頭の誘い

 次に、朝日新聞を見てみよう。7面ブチ抜きのコラム「政治フロントライン」「二つの保守・・・首相・石破氏の因縁」と題した政治部の石井潤一郎記者(前石破派・水月会担当)の長文記事が掲載されて居る。
 同記事を読んで驚いたのは《1月末の或る夜、都心のホテルのレストラン。石破派会長代行の山本有二・元農林水産相は、政権の番頭・菅官房長官と向き合った。誘いを掛けた山本氏の用件は明快だった。「次の総裁選、石破さんを支援して貰えないだろうか」ステーキを頬張りながらのお願いに、菅氏もハッキリ応じた。「任期が終わる迄安倍さんを支えます」菅氏が山本氏との会食に応じた事を、石破氏側は大きな収穫と受け止めた》の件である。

 安倍首相が石破氏を後継首相にしたく無いとの強い想いを持って居る事は十分に承知して居り、リークされる事も容易に想像出来た菅氏が、何故石破派番頭の誘いに乗ったのか。因みに、筆者は敢えて乗った可能性を排除すべきでは無いと観て居る。
 それは兎も角、菅官房長官はこの間の北村・今井両氏主導のコロナウイルス対策の政治決断から外される前から「覚悟」を決めて居たとの指摘がある。

 同氏は最近、長期病気療養から復帰した竹下亘元総務会長率いる党内第3派閥の竹下派(平成研)に依然として影響力を保持する青木幹雄元官房長官にも接触し、そして安倍首相の意中の人である岸田文雄政調会長が領袖の岸田派(宏池会)名誉会長でもある古賀氏にも接近して居る。明らかに今後の政局を見据えてウィングを広げて居るのだ。

 本当に「身も心もボロボロ」なのか?
 
 そうした中で、先の朝日新聞は《自民党内の一部には、次の衆院選を前に石破氏への世論の期待感が更に高まれば、過つての「小泉純一郎フィーバー」の様な「石破雪崩」が起き兼ね無いとの見方が出始めて居る》と報じたのである。安倍官邸が怒り心頭に発したのはホボ間違い無い。

 要は、安倍後継を巡るキナ臭い動きが顕在化して居ると云う事である。コロナウイルス感染対策で忙殺される安倍首相が世上で言われて居る「身も心もボロボロ」であると筆者は判断して居ない。
 15日の首相記者会見テレビ中継を具(つぶさ)に観察したが、安倍首相は意気消沈処か、批判の集中砲火を浴びる程「ナニクソ」精神が擡(もた)げると云う同氏の特質が見て取れた。

 コロナ対策は政局と密接に関わって居るのだ。現状ではウイルス感染者増加が不可避であるが、当面の結節点は一斉休校とした小中高等学校の早期再開であり、間も無く発表される零細・中小企業向け経済対策の「目玉」・・・法人事業税・法人住民税・消費税(1〜3月期決算)の納税期限の半年(1年)延期・・・に対する反応である。自信に満ちた安倍首相が自らのリーダーシップで現下の国家的危機を乗り切るとの野心を抱く日が遠からず来る予感がするのだが・・・如何に。


          歳川 隆雄 ジャーナリスト     以上



 





  「安倍首相・麻生大臣 貴方々は調査される側で『再調査しない』と言える立場に在りません」 自死職員の妻

       〜相澤冬樹 大阪日日新聞・編集局長・記者(元NHK記者)3/21(土) 17:24〜


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    安倍首相と麻生財務大臣に自死した赤木さんと妻の声は届くか?GettyImages

 今朝21日、1通のメッセージが携帯に届いた。財務省近畿財務局の上席国有財産管理官だった赤木俊夫さんの妻、昌子さん(仮名)からだ。

 俊夫さんは、森友事件で公文書の改ざんを上司に強要され心を病んで自ら命を絶った。昌子さんは18日、真相解明を求めて佐川宣寿元財務省理財局長と国を相手取り裁判を起こした。同日発売の週刊文春は俊夫さんが残した「手記」を初めて明らかにした。魂の叫びと言えるその手記には、これ迄知られて居なかった改ざんの経緯が生々しく綴られて居た。
 処が翌19日 安倍首相は国会で「検察で既に捜査を行い、結果が出て居ると考えて居る。麻生太郎副総理兼財務相の下、事実関係を徹底的に調査し明らかにした」と答弁。森友事件と公文書改ざんに付いて再調査し真相を解明して欲しいと云う遺族の願いを拒否した。
 又麻生財務大臣も「新たな事実が判明した事は無い」「2018年公表の財務省の報告書に尽きる」「再調査を行うと云う考えは無い」と突き放した。

 「安倍首相と麻生大臣は調査される側で、再調査し無いと発言する立場に無い」
 
 遺族の思いを拒絶するこれ等の発言。昌子さんはメッセージで次の様に綴って居た。

 「安倍首相は2017年2月17日の国会の発言で改ざんが始まる原因を作りました。麻生大臣は墓参に来て欲しいと伝えたのに国会で私の言葉をネジ曲げました。 この2人は調査される側で、再調査しないと発言する立場に無いと思います」
 
 余りにも理路整然とした見事な指摘に、私は暫しメッセージから目が離せ無かった。そして直ぐに昌子さんに電話した。

 「素晴らしい言葉ですね。本来ならマスコミや評論家が口にし無ければいけ無い言葉です。コノ言葉を記事で紹介しても宜しいですか?」  
 「ハイ、紹介して下さい。私は夫の死の真相が知りたいんです。どうして夫は改ざんを迫られ無ければ為ら無かったのか?改ざんの原因は森友学園への土地売却ですよね。どうしてアンナに値引きして売ら無ければ為ら無かったのかも知りたいです。夫の手記は新事実だと思います。もう一度調べて欲しいんです」

 安倍首相と麻生財務大臣は「財務省が2年前に出した報告書で調査は尽きて居る」「自死した赤木さんの手記に新事実は無い」と主張して居る。だが、そうだろうか?

 全て、佐川理財局長(当時)の指示です

 本省理財局中村総務課長(当時)を初め田村国有財産審理室長等から(近畿財務局の)楠部長に直接電話があり(改ざんに)応じる事は止むを得ないとし美並近畿財務局長(に)報告したと承知して居ます。
 美並局長が全責任を負うと言って居ました。 
 (会計)検査院への説明は「文書として保存して居ない」と説明する様事前に本省から指示がありました。
 平成30年2月の国会で(中略)麻生財務大臣や、太田理財局長(当時)の説明(中略)は、明らかに虚偽答弁なのです。


 ・・・これ等は財務省の報告書には無く全て新事実だ。他にも、改ざんに関わった財務省と近畿財務局の人物が実名で明らかにされて居る。新事実が満載なのだ。明らかに新事実が有るのに「新事実が無い」と言うのは、それ自体が虚偽であり、赤木俊夫さんが残した「手記」を貶める印象操作だと批判されても仕方あるまい。

 安倍首相の「心が痛む」に「それなら調査を」

 安倍首相は「真面目に職務に精励して居た方が自ら命を絶たれた事は、痛ましい出来事であり、本当に胸が痛む思いだ」とも述べた。この発言に付いて昌子さんに尋ねた。すると…

 「本当に胸が痛むんなら再調査しますよね。再調査しないのにコンな事言われても・・・何だか白々しい感じがします」

 相次ぐ激励のメッセージ

 首相と財務大臣が再調査を拒む一方で、報道で「手記」や提訴の事を知った大勢の方から赤木俊夫さんと昌子さんに共感と励ましのメッセージが相次いで居る。私と毎月、ユーチューブで「メディア酔談」と云う配信をして居る高校新聞部仲間でメディアコンサルタントの境治は、この話題をテーマにした20日の配信で「皆で『#赤木さんを忘れ無い』と云うハッシュタグを広め様」と呼び掛けた処、トレンド入りを果たした。

 その一人、東京新聞の望月衣朔子記者は次のようにツイートして居る。

 【赤木俊夫さんの奥さんは所々鋭い発言をして居る。赤木さんの死後「近畿財務局で働きませんか」とも言われた。支援する様に見せた口封じだ。その時、赤木さんの妻は「佐川さんの秘書なら好いですよ。そしたら私毒盛りますから」  #赤木さんを忘れない】

 又テレビ朝日「サンデーステーション」のキャスター、長野智子さんは、以下の様にツイートして居る。

 【文春「森友自殺職員遺書全文」を読んだ。体の震えが止まら無い。「嘘に嘘を塗り重ねると云う通常では有り得ない対応を本省(佐川)は引き起こした」と云う告発。「森友事案」の詳細な経緯。この様に実直な職員が命を絶ち、国会で嘘が罷り通る現実をこのママで終わらせては為らない】

 電通で過労自死した高橋まつりさんの母、高橋幸美さんは次の様な言葉をツイートした。

 【「悲し過ぎる…」森友で自死職員の妻 麻生財務相「再調査せず」発言に(相澤冬樹)  Y!ニュースhttps://news.yahoo.co.jp/byline/aizawafuyuki/20200319-00168661/
 勤務時間さえ判ら無い黒塗り公務災害認定記録 赤木さんが命を断った原因と責任を調査し遺族に開示説明謝罪して欲しい  死人に口無し 赤木さんもまつりも生きて訴えて欲しかった】


 久米宏さんはTBSラジオ「ラジオなんですけど」で文春の記事を読み上げて呉れた。

 私達に出来る事

 3連休が終わる明後日23日から再び国会審議が始まる。安倍首相と麻生財務大臣は何と答えるのだろう?また「新事実は無い。再調査はしない」と答えるのだろうか?
 「それは可笑しい」と思うなら、誰にでも出来る事がある。与党・自民党、公明党に意見を届ける事だ。党のウェブサイトには市民のご意見を受け付けるページがある。

 自民党https://www.jimin.jp/voice/
 公明党https://www.komei.or.jp/etc/contact/

 
 此処に意見を寄せるのだ。「再調査すべきだ」でも「遺族の声に耳を傾け無いのですか?」でも「遺族が納得出来る様に真相を解明すべきだ」でも好い。私はこれ迄の取材経験で、自民党にも公明党にも筋の通った人達が居る事を知って居る。多くの市民の声が寄せられれば、そう云う人達が「これはいけない」と動き易い様に為る。
 最後に、私が一度訪れた事のある大阪のバーのマスターが、はてなブログに綴った文章の末尾をご紹介する。

 【私は、この日本と言う国が好きで、日本国民で有る事に、誇りを持って居る。その気持ちが揺るが無いような、国であって欲しいと、唯々切に願う・・・】

 https://barin.hatenadiary.jp/entry/2020/03/20/%E4%B8%80%E5%A4%A7%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%97%EF%BC%81?fbclid=IwAR0NqMeK2MjP82kUqeY-c96lHLnsHVHtzQAjeuDM_Gkpzcd_OiPu4kAfPqk

 本当にその通り。コレぞ本物の愛国者だ私も切に願う。 #赤木さんを忘れない


            執筆・相澤冬樹      以上


 



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コロナ報道番組 視聴率分析で判った「本当の勝ち組」




 コロナ報道番組 視聴率分析で判った「本当の勝ち組」

     〜FRIDAY メディア・アナリスト 鈴木祐司 3/21(土) 11:58配信〜


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             メディア・アナリスト 鈴木祐司氏


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        地域別(北海道・山形・東京・鹿児島)TV総接触率の推移(平日24時間平均)

 出口が見え無い新型コロナウイルスの感染拡大

 この足掛け3ヵ月のTV報道を振り返ると、未だ感染を意識し無かった1月・不安が現実に為り始めた2月・感染拡大の影響が広がった3月で、ニュースの見られ方が大きく異為った。

 『アンナチュラル』が2年前に予言して居た「コロナの猛威」

 しかも全ての報道番組が一律では無く、番組によって明暗が分かれた。その要因を、視聴データを基に考えてみた。

 テレビ接触率の急増

 今年1月23日、中国湖北省武漢で「封鎖」と云う異例の強硬策が断行された。それ以前は感染者や死者が急増して居たにも関わらず、そのニュースは余り伝えられて居なかった。1月6日からの3週間、テレビの視聴者数は大きく変化して居なかったのである。
 処が「武漢封鎖」以降、テレビの接触率は少しだけ上昇した。それでも大半の日本人に取っては対岸の火事。2月17日の週迄は、自分達の問題と認識する人は少なかった様だ。

 しかし2月24日を境に状況は一変する。日本政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が「これからの1〜2週間が、急速な拡大に進むか収束かの瀬戸際」と公表したからだ。その2日後、安倍総理は「(大規模イベントに付いて)今後2週間は、中止、延期又は規模縮小等の対応を要請する」とした。
 更に2日後「(全国全ての小中高校に付いて)春休みに入る迄臨時休校とする様要請」する事態と為った。この週からテレビの接触率は急伸する。

 全国約160万台のインターネット接続テレビの視聴ログを分析するインテージ「Media Gauge」によれば、平日24時間の東京での平均接触率は、1月27日からは微増に留まって居たが、2月24日からは接触率が1%以上増えて一挙に1割以上も嵩上げされた。しかも2月25日に小中学校の休業要請に踏み切り、28日には緊急事態宣言をして居た北海道では、東京以上にテレビの接触率は高まった。

 地域と時間帯でより大きな差

 それでもテレビ接触率の動向は、地域差が可成り在った。3月19日現在で、感染者が一人も確認されて居ない山形県や鹿児島県では、接触率は余り大きく増加して居ない。

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        地域別(北海道・山形・東京・鹿児島)TV総接触率の推移(平日朝8時〜10時の平均)

 ちなみに朝8〜10時と、通常なら多くの人が仕事や学校に出掛ける時間帯で地域差はより大きく為った。1月6日からの3週間と2月24日からの3週間を比べると、東京都は2.3%上昇した。北海道では2.8%も上がった。学校が休校と為り在宅勤務も増えた為、午前中にテレビを見る人が増えて居たのである。
 処が感染者が確認されて居ない地域では様子が異なった。鹿児島県では、接触率は微増に留まり、山形県に至っては殆ど増え無かったのである。これを時間帯別の変化で見ると、差はより明らかに為る。

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            北海道と鹿児島のTV総接触率(平日24時間の推移)

 鹿児島県では、中国での感染拡大が伝えられると少し接触率が上昇したが、日本政府の対応で更に伸びる事は無かった。一方北海道では、中国のニュースでは大きく変化して居ない。処が現実に学校が休校と為り、緊急事態宣言が出されると、朝から夜迄接触率は大きく伸びた。より切迫した地域とそうで無いエリアでは、情報を求める状況が大きく異なって居たのである。

 ニュースの一人勝ち

 米国のトランプ大統領は3月18日「(自分は)戦時下の大統領」と述べ事態の深刻さを訴えた。同じ日にドイツのメルケル首相も「第2次世界大戦以来」最大の問題に直面して居るとした。日本国内でも、3月に為って「国難」と云う表現が使われる様に為った。こうした緊急事態に直面し、ニュースが圧倒的に好く見られる様に為った。例えば夜7時。

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          時間別 各CH接触率の推移−平日夜7時〜7時半の平均(東京)

 NHK『ニュース7』は、1月27日の週から接触率が平均で1%上昇した。そして2月24日の週からは、更に1%強も上がって居る。他局は基本的にバラエティ番組だ。2月24日で多少上がって居る局もあるが、上昇幅は1%未満。矢張り上昇分の大半は報道に向かって居た。夜9時も同様だった。

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          時間別 各CH接触率の推移−平日夜9時台の平均(東京)

 NHK『ニュースウオッチ9』だけが顕著に上昇した。処がバラエティ番組の多い局は上昇して居ない。中にはTBSやフジテレビの様に下降気味の局もある。
 夜10時台は、テレビ朝日だけがニュースを放送して居る。此処でも『報道ステーション』のみ上昇し、他は横ばい或いは下降気味と為った。ニュースの一人勝ちが3つの時間帯で確認出来る。

 ニュース複数時の明暗

 処が夜11時台は、複数局のニュースが激突する。 日本テレビが『news zero』TBS『NEWS23』テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』NHK『ニュースきょう一日』と『時論公論』フジテレビ『FNN Live News α』が並ぶ。この場合には、同じ様な報道でも、明暗がハッキリ別れる。

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          時間別 各CH接触率の推移 平日夜11時台の平均(東京)

 明確に上昇したのは日テレのみ。TBSやテレ東は少し上がって居るが、NHKやフジは下降気味だ。実は夕方6時台も同じ様な状況だった。

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           時間別 各CH接触率の推移−平日夕方6時台の平均(東京)

 日テレ『news every』テレ朝『スーパーJチャンネル』TBS『Nスタ』フジ『FNN Live News it!』NHK『首都圏ねーっとワーク』が並ぶが、一番上昇して居るのは日テレ。他局は少し上昇或いは横ばいに留まった。同じ様な現象は、全局が報道でブツカル特番でも見られて居た。例えば去年4月の新元号特番、5月の改元特番でも、矢張り日テレが一番躍進した。
 各局の明暗は、番組進行のテンポで別れた。局の記者やアナウンサーの解説やゲストのコメントが、日テレが一番コンパクトだ。又VTRや中継等でも、最もテンポを意識して構成してある。要は視聴者が途中で飽きて、チャンネルを変えたりテレビを消したりするのを防ぐ様に演出されて居たのである。

 もう1点は、視聴者が知りた行こと、見たいものを受け手の側に為って提示して居る点だ。例えばNHKには、緊急報道の際に多くの人が先ずNHKにチャンネルを合わせる。
 処が10〜20分で他局に移ってしまう人が少無く無い。最大の欠点は、同じ内容を何度も繰り返し見て居る側が飽きてしまう点だ。又行政の代弁と受け取られる報道に終始したり、送り手の論理が前面に出過ぎて本当に知りたい事を提示して呉れ無いと感ずる点もある。
 今回の一連の報道でも、政府の専門家会議に出席する学者が解説する事は多くても、異なる立場の専門家が登場する事は少ない。日テレ等民放のニュースとこの辺りが異なる。

 2つの特番の違い

 直近の例で云えば、3月14日にテレ朝が『池上彰のニュースそうだったのか!!2時間SP』を放送し、2日後にNHKが『新型コロナウイルス いま あなたの不安は何ですか?』を流した。前者の視聴率は13.2%後者は9.2%。同じ様なテーマでも、視聴者の数は大きく異なった。前者では、スタジオに専門家は一人も登場しない。
 制作陣が事前に取材した内容を、VTRにマトメるか池上彰が全て一人でコンパクトに解説した。視聴者の聞きたい事は、スタジオのひな壇に並んだ芸能人が代弁した。

  一方NHKの特番では、スタジオのひな壇に専門家や記者が並んだ。事前に集められた視聴者の質問はボードに掲示され、それに従って番組は構成された。両番組で視聴者が受ける印象は、実は可成り異なって居た。テレ朝の特番では、専門的な解説はVTRやグラフを多用し、判り易く簡潔にマトメられて居る。しかもそこで発生する次の疑問はスタジオゲストが代弁した。
 処がNHKの特番では、視聴者の質問にスタジオのゲストが答える。キャスターが追加の質問をするが、視聴者からの距離が遠く感じる。しかも解説は言葉による説明が多い為、抽象性が高く為ると同時に、説明が長く為り勝ちだ。
 より正確にキチンと伝えようと云う姿勢と、視聴者に自分事として分かり易く伝え様と云う方針の違いが、視聴率の差と為った。

 新型コロナウイルスの問題は、残念ながら長期化しそうだ。同じテーマを各局が何ヵ月にも渉って報道するのは、極稀な事例と為るだろう。各局が競い合う中で、視聴者に支持される報道が、これ迄以上に進化する事を願って止ま無い。


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 文 鈴木祐司 (すずきゆうじ)メディア・アナリスト 1958年愛知県出身 NHKを経て、2014年より次世代メディア研究所代表 デジタル化が進む中で、メディアがどう変貌するかを取材・分析 著作には「放送十五講」(2011年、共著)「メディアの将来を探る」(2014年 共著)

           FRIDAYデジタル     以上




 





 【管理人のひとこと】

 目で見て納得するレポートでした、有難う御座います。分析の目線も具体的で判り易い好い解析でした。何かの災害でもあると、管理人も同じで先ずはNHKを観ますが、ズーッと同じ内容を繰り返すVTRを観て居ると同じで直ぐに民放各局へと換えてしまいます。民放では各局独自の切り口があり、臨場感溢れた身近なニュースとして接する事が出来るのです。
 それにNHKは「都合の好い政府報道の代弁では無いのか・真実を隠してるのでは?」との疑問が残るのです。それは、普段の報道姿勢に偏りが強く信頼が無いのがそもそもの原因。報道以外のドラマやバラエティーに予算を使い果たして居るのでは無いでしょうか。杓子定規で無機質な報道は「大本営発表」を彷彿される信頼度しか視聴者には与えられ無い・・・政府報道・国営放送の宿命でも有りそうですね。



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森友自殺 遺書公開 スクープ記者が明かした「私がNHKを辞めた理由」




 森友自殺 遺書公開 スクープ記者が明かした
 
 「私がNHKを辞めた理由」


             〜文春オンライン 3/20(金) 20:06配信〜



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        赤木氏が妻に宛てた「メッセージ」(右)と死の2日前のメモ(左)

 〜「週刊文春」3月26日号 に掲載された「森友自殺〈財務省〉職員遺書全文公開 『すべて佐川局長の指示です』」が大きな反響を呼んで居る。
 このスクープを取材・執筆したのは、大阪日日新聞の記者である相澤冬樹氏だ。長きに渉って粘り強く取材し、遺書公開に漕ぎ着けたが、今回のスクープ、全ての始まりは相澤氏がNHKを辞め、自殺した財務省職員・赤木俊夫氏の妻と面会した事だった。
 相澤氏の来歴、そしてNHKを辞める迄の経緯とは・・・著書「 安倍官邸 vs. NHK   森友事件をスクープした私が辞めた理由 」(文藝春秋)から「はじめに」を全文公開する〜



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              大阪日々新聞記者 相澤 冬樹氏

 NHKを辞めた日の出来事

 この夏、2018年(平成30年)8月31日、私はNHKを辞めた。31年間記者として勤めたNHKを退職した。この日、NHK大阪放送局の最上階の18階の局長室で、私は角英夫局長から退職辞令を受け取った。
 角局長は10年程前、私が大阪でニュースデスクをして居た時に大型番組の担当でお世話に為った人。大阪の局長に為ってからも、司法担当記者としての私の仕事に理解を示して呉れた。私は局長にお願いした「最後に一緒に記念写真を撮らせて下さい」そして2人並んで写真に収まった。

 それから数時間後。上司を通して角局長から伝言があった「アノ写真はSNS等にアップし無い様に」・・・元よりその積りは無かったが、私は自分が思い違いをして居る事に気付かされた。
 局長が理解を示して呉れたのは、記者としてデスクとしてNHK報道の仕事に邁進して居た私であって、記者を外され退職の道を選んだ私では無いと云う事に。人はシバシバ相手の置かれた立場に依って態度を変える、心し無ければ・・・では、何故私はNHKを辞めたのか?それは記者を外されたから記者の仕事を続ける為・森友事件の取材を続ける為・私はNHKを辞めて大阪日日新聞に移った。

 NHKに就職 阪神・淡路大震災に直面

 1987年(昭和62年)昭和の終わりに大学を出た私はNHKに就職。初任地・山口で記者の産湯を遣い、原発誘致で大揺れの上関町・瀬戸内海の密漁の実態・保守政界が真っ二つに割れた山口県知事選挙等を取材し、記者の基礎を学んだ。同時に、維新の故郷・長州で吉田松陰先生の思想に染まり、より大切な人としての道を学んだ。
 次いで事件の本場・神戸でサツ回りの修業を重ね、1995年(平成7年)阪神・淡路大震災に直面。震災半年で避難所を閉鎖しようとする神戸市に対し、神戸局の記者が家族迄総出で避難所での聞き取り調査を行い、避難所を出られ無い被災者の思いを私が右代表でリポートした。NHK神戸ニュースの総力を挙げた調査報道だったと思う。

 震災半年で異動 東京社会部から徳島へ

 震災半年で異動した東京社会部では、介護保険制度創設・日の出町ごみ処分場の汚水漏れ・医療保険制度改革を取材。旧厚生省担当と為り、初の脳死臓器移植を経験した他、歯科医師国家試験漏洩事件で漏洩源を特定する特ダネを出して、13年間の記者生活に一旦ピリオドを打ち、ニュースデスクと為って徳島へ。

 3年の徳島勤務では、何故か3回の県知事選を経験する。1回目は通常の任期満了・2回目は現職知事が東京地検特捜部に逮捕された事に伴う出直し選挙・そして3回目は、出直し選挙で誕生した民主党系知事に対する、自民党県議等の不信任決議による再度の出直し選挙。
 現職が再度立候補するのかどうか報道陣に問われ、徳島1区選出の民主党の仙谷由人衆議院議員(当時)が「男の子は売られた喧嘩は買わ無きゃ駄目でしょ」と言い切ったのが懐かしい。対する自民党は総務省から徳島県庁に出向して居た部長を擁立。大接戦の末、20万対19万で自民が激戦を制した。

 大阪ではJR福知山線脱線事故を取材
 
 その直後、私は大阪府警キャップに。ハンナンBSE補助金詐欺事件・奈良女児誘拐殺害事件の修羅場を潜り、2005年(平成17年)に107人が死亡するJR福知山線脱線事故が発生。その日から脱線事故担当デスクと為り、更にアスベスト健康被害問題・発達障害のシリーズ企画も担当。
 同和行政の問題を追及する番組では部落解放同盟と部落差別の実態に迫る番組では、解放同盟と対峙し「部落差別は解消した」と主張する民権連=民主主義と人権を守る府民連合とガップリ四つに組んだ。脱北者の悲劇を描く番組では朝鮮総連と切り結び、在日差別発言訴訟では差別発言者と対峙。何れも相手方の主張を跳ね返した。真実の報道を貫き、圧力に負け無かったと自負して居る。

 志願して記者に戻り 森友事件に出会う

 その後、取材現場を外れて東京でBSニュースの制作担当者の一人に為るが、2011年(平成23年)の東日本大震災「ヤッパリ現場取材」と思い定め、翌年、志願して記者に戻して貰い、再度、大阪へ。
 子供の自殺を無かった事にする学校現場と教委を告発する番組・大阪市立桜宮高校の体罰自殺事件・生活保護の現場の取材を経て、大阪府北西部の豊中市と近隣市町の地域担当に。

 そして2016年(平成28年)7月、大阪司法担当キャップを任された。此処で森友事件と出会い「これは天命」と感じて取材する。そして迎えた2018年(平成30年)6月の人事異動・・・記者を外された私は、NHKを辞めて大阪日日新聞に移籍する事を決意した。

 「森友事件」は国と大阪府の事件である

 森友事件は森友学園の事件では無い。国と大阪府の事件である。コウ言うと違和感を持つ方が多いかも知れないが、可笑しな事をしたのは森友学園では無く、寧ろ国と大阪府の方だ。何故そう言えるのか? それを読者・視聴者に説明するのが私達記者の務めだ。その為には、根拠を示す事が欠かせ無い。

 この本で私は、自分が森友事件をどの様に取材し報道したか、そのプロセス・・・詰り記者の企業秘密を明かす事にする。根拠を示す為にそれが欠かせ無いと考えるからだ。取材源の秘匿との兼ね合いに配慮しつつ、取材先や関係各方面の方々のご理解も出来る限り頂いて極力明かす事にする。そして、森友事件の報道の背後で何が起きて居たのか、森友事件の真の問題点は何かを明らかにしたいと思う。


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                相澤 冬樹      以上




 






 【管理人のひとこと】

 相澤 冬樹氏にひとことお祝いを言いたいと存じます。新型コロナウィルス禍で大騒ぎして居る時節柄、この難しい時期にも関わらず、この様に努力され苦心されたものを・・・民事裁判での時効も在ったのでしょうが、今出される決心をされたのには何かと悩まれた事だろうと察します。
 ご覧の通り、このニュースに明けこのニュースで暮れる日々、人々の関心はこの一点に絞られてしまい、桜の話題を含めた安倍政権への非難攻撃が吹っ飛んで仕舞いました。正に安倍晋三氏に取っての「神風」「助け舟」と為って仕舞ったのです。
 しかし、この対策に全て後手後手を踏み続けブーイングを受ける安部氏にも、この神風の神通力を弱めてしまう一つの礫(つぶて)と為ったのが「遺書の発表」の貴方の記事でした。

 管理人は、このニュースを追い求め何度も取り上げましたが、恐らく新型コロナ禍と併せて大きなインパクトを多くの人達に与えた事は間違い無いでしょう。多くの人達には今も尚モリ・カケ問題は、胸に閊える未消化な嫌な記憶として残って居るのです。時期が悪いと云う人も居ますが、弁護士の方々にも多くの国民の声援を受けて居るのだと心を強くして頑張って頂きたい・・・ご苦労様でした有難うございました。ご遺族の方々にも多くの人達が応援して居るのだと心強く生き抜いてください。




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