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東京メトロ駅で相次ぐボヤの正体



 東京地下鉄(東京メトロ)の駅構内に設置された広告や案内表示の電飾看板で、照明部品の劣化が原因とみられるぼやが相次ぎ、同社が3都県170駅の電飾看板約5300か所のうち約1850か所を緊急に消灯したことがわかった。

 東京消防庁も1日で約640万人が利用する地下鉄構内での大規模災害につながりかねないとして、再発防止策をまとめるよう同社を指導した。

 東京消防庁や同社によると、4月21日午後1時頃、日比谷線人形町駅(東京都中央区)のホーム壁面に設置された電飾広告(縦1・2メートル、横1・8メートル)から白煙が上がった。5月6日午後2時前には、茅場町駅(同)の改札の電飾案内板(縦15センチ、横1・4メートル)でもぼやがあった。

 いずれも駅員が気付き、2件で消防車計17台が出動したが、すぐに消し止めたためけが人はなく、電車の遅れもなかった。

 同庁が調べたところ、2件とも蛍光灯の照明器具の電圧を調整する安定器が焦げていた。絶縁体などが劣化、内部が過熱してぼやを引き起こしたとみられる。

 さらに同社が過去にさかのぼって調べたところ、2008年4月に新橋駅コンコースの電飾案内板から煙が上がっていたほか、11年8月には東西線飯田橋駅でもぼやが起きていたことがわかった。

 メーカーによると、同社が採用している安定器の耐用年数は10年程度だが、同社では交換時期を15年に設定。人形町駅の安定器は導入から14年、茅場町駅は22年も経過していた。






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