2018年09月27日
スポーツ好きは剥離骨折に要注意!捻挫と間違われやすい症状の特徴
骨折には様々な種類があります。
骨が折れたりヒビが入るという症状は共通していますが、実は骨折に至るまでの経過によってもその種類が変わってきます。
今回はあまり聞き慣れない「剥離骨折」について詳しく解説していきましょう。
要チェック項目
□剥離骨折とは、強い外圧によって筋肉や靭帯と一緒に骨の一部が剥がれ落ちること
□事故や激しいスポーツ、そもそも骨の強度が弱いことが大きな原因
□捻挫に近い症状が現れることが多い
剥離骨折とはどのような状態?
剥離骨折という名前をあまり耳にしたことのない人は多いと思います。
そもそも骨折とは、骨が折れたり、一部分が欠け落ちたり、ヒビが入ってしまうことを指します。今回ご紹介する剥離骨折とは、靭帯や筋肉の収縮によって骨の一部分が剥がれ落ちてしまうという骨折です。
特に激しいスポーツなどで急激な外圧がかかった場合、それに対応しようと筋肉や靭帯は伸縮しますが、あまりにも急激で大きな力が加わった場合、筋肉や靭帯に繋がった骨の一部まで損傷することがあります。
剥離骨折とはこのように、まさに筋肉が骨の一部を「剥離」してしまうことからそのように呼ばれています。
剥離骨折が起きた時の症状は?
剥離骨折が起きた際の症状は、通常の骨折よりも痛みが比較的小さいことが挙げられます。特に捻挫と間違えられることが多く、症状も非常に似ています。
そのため、例えば足を剥離骨折しても立ち上がれないほどの激痛が走るということはないようです。
しかし、だからといって無理に動いたり中途半端な処置をすると、骨折した部分に筋肉や脂肪の一部が入り込み、後で慢性的な痛みにつながってしまうことも少なくありません。
捻挫のような症状がみられ、冷やしても一向に痛みや腫れが引かない場合、そして関節が何となく不安定だという症状が現れた場合、早急に医療機関で診てもらいましょう。
剥離骨折が起きる原因は?
もっとも多いケースとして挙げられるのは「事故」です。
不意に大きな外圧や衝撃が体の一部に加わった場合、筋肉もそれに応じて急激な伸縮を起こします。
あまりにも大きな衝撃の場合、筋肉や靭帯に繋がった骨の一部もそれに対応できずに剥がれ落ちてしまうことがあります。
事故の次に多いのが「運動」です。
剥離骨折はプロスポーツ選手も苦しめられることがあり、運動不足だからといって起きるものではありません。
むしろ継続的に激しい運動をする人ほど剥離骨折の危険度は上がるといえます。
また、これらの直接的な原因の他にも、そもそも骨自体が弱く脆い状態になっていることも剥離骨折が起きやすい状態になります。そのため、カルシウムなどを積極的に摂取し、強い骨を作る必要があります。
剥離骨折の治療法は?
基本的に骨折した際の治療法は、患部をギプスなどで固定し安静にすることです。これは剥離骨折にも言えることですが、加えて骨折箇所周辺の筋肉や靭帯のリハビリも必要になります。
そのため、通常の骨折に比べて剥離骨折の場合は治癒期間が長引くことが多いようです。
スポーツ選手など、職業柄一刻も早く治療する必要がある場合、体内に金属製のネジを入れて固定する方法もあります。
この場合、全身麻酔での手術が必要となり、当然のことながら治療費も高額になります。
また、ネジで固定した骨が安定し回復したらネジを取り出します。これは手術と呼ぶほど大掛かりなものではありませんが、かなりの痛みを伴うことが多いようです。
このように、いずれにしても剥離骨折の治療には医療機関での治療が不可欠です。単なる捻挫と勝手な判断をせずに、早めに診てもらうようにしましょう。
剥離骨折を防ぐための予防法は?
剥離骨折の原因の一つに「骨が弱く脆い状態にある」ことをご紹介しました。当然、カルシウムを補給し強い骨を作ることがもっとも重要なのですが、実は単にカルシウムだけを摂取すれば良いというわけでもありません。
カルシウムは必要であることは確かなのですが、骨にカルシウムを定着させるためにはタンパク質が非常に重要です。中でも重要な要素なのが「コラーゲン」と「コンドロイチン」の2つです。
どちらも一度は耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。
骨を強くするということは、言い方を変えれば骨密度を高めるということです。コラーゲンが不足すると骨の隙間がスカスカになり、骨密度が低下し骨が脆い状態になってしまいます。
コンドロイチンは、この骨の隙間にカルシウムを運び入れてくれる役割を果たします。
カルシウムというのはあくまでも骨の「素材」であって、それを運び入れるものがないと意味がありません。このように、カルシウム以外にも骨を強くするためには様々な要素が必要なのです。
あなたも知らないうちに剥離骨折になっている?
今回ご紹介したように、剥離骨折は通常の骨折に比べて痛みも少なく、捻挫と間違われることも多いものです。あなたも知らず知らずのうちに剥離骨折を起こしているかもしれません。
どこかに強くぶつけたりして、その痛みがしばらく続くようであれば剥離骨折の可能性もあります。早めに医療機関で診察してもらいましょう。
また、骨折しにくい丈夫な体をつくるためにも、カルシウムをはじめ、コラーゲンやコンドロイチンといった栄養素を意識的に摂取してみましょう。
タグ:健康
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