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月々3円でiPhone5を使う方法があった



「春になって“2年縛り”もちょうど切れるし、ドコモからiPhoneが出ることも期待できないから、そろそろauかソフトバンクに乗り換えるかな」と考えている人も多いのではないか? MNP(モバイルナンバーポータビリティ)であることが前提だが、ある方法を使えば、auのiPhone5がなんと月々の利用料金を「最低3円」で使う方法が存在するという。スマホの料金プランに詳しいフリーライターの後藤一泰氏が解説する。

「auではMNPの場合、ウェルカム割として2年間は月々の基本料金(誰でも割)が0円になります。さらにLTEネットを外し、パケット通信契約のLTEフラットを外すと自動的に従量プラン(下限0円から上限2万1000円)に設定されます。そうすれば、理論的には月々3円での運用が可能です。外出先でパソコンを使うためにモバイルルーターを持っているという人は、Wi−FiでiPhone5をつなげばランニングコストが大きく削減できるでしょう」

ちなみに、この運用方法は3Gスマホでは成立しない。

「auの3Gスマホでは、ISネットを外してもau.netに自動接続しパケット代がかかることがありましたが、iPhone5ではLTEネットの契約がなければ自動接続することはないので、“パケ漏れ”の心配もありません」(後藤氏)

また、これを応用すれば、以下のような裏技も可能だ。

「もし手元に解約金のかからないドコモやソフトバンクのケータイがあるなら、auのiPhone5にMNPしてもいいでしょう。2年間の最低維持費は3円×24ヵ月で、わずか72円で済むので、格安のiPod touchとして使えます。2年経過時にそのまま解約してもOKですし、再びドコモやソフトバンクへMNPすれば、そこでまた優遇策を受けることができます」(後藤氏)

しかし、ここにきて疑問に思うのは、なぜauだけがこのような売り方をしているのかということだ。その背景を、ケータイ研究家の木暮祐一氏は次のように推測する。

「私の勝手な想像ですが、アップルはiPhoneを取り扱うキャリアに販売台数のノルマを課しているとされています。ソフトバンクはiPhone3G以来の実績がありますから、ほぼ達成可能な販売計画を練っていると思いますが、後発のauはiPhoneの取り扱いを焦るあまり、無理なノルマを背負ってしまったのかもしれません。このノルマを達成するために、やむを得ず赤字覚悟で販売してるのだろうと思います」

ノルマを達成するためなら、大々的に値引きキャンペーンを実施すればいい気もするが……。

「こうした赤字覚悟の乱売は公式にはできないということでしょう。アップルはブランド価値を重視するので、こうした売り方を嫌いますから。なので『情報を知っているお客さんにだけ、こっそりと』売っているのです。ただ、こうした売り方は正価で買っているお客さんに対して失礼です。しかも3円維持なんてことが可能なら、タダで端末をバラまいた損失を購入者の利用料金で回収することもできず、その分を既存契約者の支払う基本料金や通話料で埋め合わせていることになるのです」(木暮氏)

今回のauによる「iPhone5乱売」は、3月の年度末を越えていったんは縮小傾向にある。しかし、木暮氏の言うようにauがノルマ消化に苦しんでいるのであれば、同様の売り方が再燃するのは必至。ひょっとしたら最大のチャンスは、この夏とも予想される「iPhone5S(またはiPhone6?)」登場の前後かもしれない。






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