2016年03月06日
蕁麻疹はどう治す?さまざまな治療法について
蕁麻疹(じんましん)は、いろんなものが原因で発症します。そんな蕁麻疹、どんな治療法があるのか知っていますか?軽い蕁麻疹から重症の場合によって、その治療法はざまざまです。今回は、蕁麻疹について、一般的な治療から、少し特殊な治療法まで、医師から聞いた話をお伝えします。
一般的な蕁麻疹の予防と治療
1.予防:原因になるものを避ける
まずは、原因がわかっているのであれば、それを避けることが予防法になります。
【食べ物】
・大人:エビ、カニなどの甲殻類や果物、ソバが代表的
・子供:卵、牛乳、小麦、ピーナッツなど が多い
・防腐剤や色素などの食品添加物を含む食品は控える
・青魚は新鮮なものを食べる
青魚は鮮度が落ちるとヒスタミン含有量が増えて、蕁麻疹の原因となります。新鮮なうちに食べ、再冷凍は控えましょう。肉も同様の注意が必要です。
【薬剤】
抗生物質、解熱鎮痛剤、高血圧の薬、CTやMRIの造影剤など。他の薬に変更するなど、対処しましょう。
【気温や日光】
寒暖の差に対応できるような服装を心がけましょう。帽子などで日よけ対策をし、汗をかいたら、すぐに拭き取りましょう。
【衣類】
・肌への負担の少ないやわらかい生地の服を着る
・選択洗剤を変えてみる
【ストレス】
心理的ストレスになるような状況はなるべく避けましょう。
2.治療:薬で症状を抑える
抗ヒスタミン薬の飲み薬が効果的です。ただし最終的には薬飲まないで、症状が出なくすることが目標です。
急性の蕁麻疹で数日以内でよくなるものもありますが、長くかかるものもあります。はっきりとした原因もなく、夕方などにムクムクした様々な形のふくらみが皮膚に出るのを繰り返すような慢性の蕁麻疹だと、数か月から、長いと数年かかるような場合もあります。
蕁麻疹の薬を中止することで、またぶり返してしまうこともあるので、症状がなくなっても、自分の判断で中止するのではなく、医師と相談してから服用を終えましょう。治療期間が長くなっても、最終的には改善して薬が必要なくなる人がほとんどです。
重症な蕁麻疹の治療
アナフィラキシーショックなどの呼吸困難を伴うものや、顔などを含む広い範囲に蕁麻疹がでた場合は、重症の蕁麻疹としてすぐに受診して治療を受ける必要があります。
その場合には点滴で抗ヒスタミン薬やステロイドを使用することがあります。呼吸や血圧を保つような救急処置も必要になることがあります。
特殊な蕁麻疹(遺伝性血管浮腫)の治療
一般的な蕁麻疹でイメージする赤くてムクムクとした膨らみのある湿疹ではなく、まぶたや口が腫れる血管性浮腫(けっかんせいふしゅ)というタイプの蕁麻疹あります。
この血管性浮腫が遺伝によるものである場合は、治療も特殊なものになります。予防的にトラネキサム酸、タンパク同化ホルモン製剤を内服します。重篤な発作時には、この病気で働きが低下しているC1インヒビターを点滴で補充します。
治療費について
治療が長引くこともある蕁麻疹。そうなると治療代について気になります。
【薬】
3割自己負担の場合、薬自体の負担額は1か月で千円前後です。ジェネリックを用いれば、より安く済むことが多いです。
【初診料・再診料】
点滴が必要であったか、何の検査を行ったか、また、深夜救急外来だった場合など、状況により一概にはいえません。検査に関しては、特に原因を特定する検査が比較的高価となりますので、金額面と検査の必要性について担当の先生とご相談ください。
蕁麻疹に加えて、全身の症状(発熱、関節痛、だるい感じ)などがあれば内臓の病気が隠れている可能性があります。その症状についてかかりつけの皮膚科の先生に相談して、必要があれば専門の科を紹介してもらいましょう。
タグ:健康
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