2022年12月09日
団地での新聞配達
「団地での新聞配達」とは洒落怖のひとつである。
【内容】
高校の時に新聞配達をしてた
その時とっても怖い思いをした話
配達していたのは、俺が住んでいた団地8棟。
朝五時前に起きて、俺が住んでる団地の1階の階段良くに行くと新聞が置かれてあって、それを自転車に積んで、1棟1棟配り回るんだ。
だから直接、新聞屋に行く必要はない。
団地というのが、4階建てで両端に階段があり階段と階段の間に通路が通っていてその間に、101、102…106という風に6部屋あるタイプの構造だ。
1階は駐車場だから、10*の部屋はなかったんだけどな。
うちもそうだったんだが、貧乏臭そうな連中ばかりが住んでいた団地だ。
その日も暗いうちから起きて配る俺だ。
いつものように、加齢に迅速にポストに新聞を入れる。
5棟目を配り終え、6棟目へと自転車を走らせた。
これまで配った5棟は道路側に面していたからか、街灯の明かりが差し込みわりかし遠くからも部屋番号が確認できる明るさだったがこれから配る棟の周りには、なぜか街灯がないので暗い。
半分くらい配り終えて5時半くらいか…冬だからかまだ真っ暗だ。
今思えば、他の4棟は階段に電気が点いていたが、その棟だけは点いていなかった。
俺が点けてもよかったんだが、別につけなくても階段の上り下りに不自由はない。
この棟の配達する部屋は、201、202、205、320、305、404〜406の8部屋。
まず道路から近い、1号室側の階段から2階に上り201からの順に、202、205、305、401、404〜406の、8部屋。
まず道路から近い、1号室側の階段から2階に上がり201からの順に204、205、206と配り、そのまま、6号室側の階段から4階まで上がって406、405、404、401の順に配り1号室側の階段を下り、302を配って1階まで降りる。
ドア側を正面に反対周りに、ぐるっと回る形で配る寸法だ。
1階の階段脇に自転車を停め、配る分の新聞を取っていると向こう側の階段を誰かがゆっくりと上がっていくのが見えた。
「ここに住んでいる住人の人なんだろうな」
と、特に気にせず2階へ駆け上がった…。
左の階段を駆け上がり、201のポストに新聞を入れる俺。
俺が6号室の階段に目をやると、さっきの奴が上がって来たのが見えた。
真っ暗でどんな格好しているのかわからなかったがシルエットくらいなら確認できる。
そいつの歩き方というのが上半身をやや後ろにのけ反り手をひじから先をゾンビのように前にダランと垂らし足を高く上げフラフラとしたかと思えば足を踏み出す非常にゆっくりとした歩き方。
ゆーっくりゆーっくり歩いている。
なんなんだあいつは?
生身の人間だったとしても気味が悪い。
ましてや得体の知れない物ならなおさら。
酔っ払いや人がふざけて歩いているようには思えない。
奴はそのまま3階へと上がって行った。
俺はと言うとまだ2階には配る部屋がある。
202、205と配り6号室側の階段を3階へ昇り始める。
このまま走って昇ると奴に会うんじゃないか?
すっかり奴に恐怖心を抱いてしまった俺だ。
出来るだけ距離を置こうと奴の歩くペースを想像して奴が3階くらいに着いたと思ったところで忍び足のごとく、一歩一歩ゆっくり緊張しながら昇っていく。
途中踊り場から曲がる時に、こっち向いて立ってるかもなんて思うと怖くて怖くて、ひざから下の力が抜けていく!
そ〜〜〜〜っと顔だけ出し階段を見上げると…誰もいなかった…
ホッとして階段を歩いて上がる。
3階に着き、305に入れている最中に
「もし6号室側から上って奴に会ったらいやだな。今日は先に302を配って1階側から上ろう」
305に新聞を入れ、302に向かおうとした次の瞬間!
なぜか奴が1号室側の階段から上がって来た。
「は?」
「なぜ?」
それにさっきより少しだけ姿もはっきり見える。
長めのレインコートのようなものを着ていてフードを被っている。
だが何かおかしい。
フードが縦につぶれているぞ。
つまり頭がないのだー!ぎゃー!
やっぱり得体の知れないものじゃねーか。
しかもこっちへ歩いてきた。
心臓が鼻から飛び出しそうな思いだ!
302に入るのをやめ、早歩きで6号室側の階段へ引き返し4階へ駆け上がりました。
ひえーなんなんだあいつは!?
早いとこ配っちまおう。
406から入れていく。
そこへ奴が1号室側の階段から上がって来たのが視界に入ってきた!
ひえー。
新聞を入れている姿勢のまま奴の様子を見る。
相変わらずゆっくりと奇妙な動きでこっちに歩いて来ているではないか。
怖い怖い!
逃げればいいものを配ってしまわなきゃならないという義務感のほうが先に働いた。
奴がこっちに来る前に30 、404と入れちまわないと。
新聞を入れている姿勢のまま奴の様子を見る。
急いで…405の…郵便受けに…入れる!
焦るし、手はガクガクだし、うまく新聞を折れない。
ようやく入った。
見ると、奴は401のドアの前辺りまで来てる。
それでもまだ怖い。
団地での新聞配達 2へ
【内容】
高校の時に新聞配達をしてた
その時とっても怖い思いをした話
配達していたのは、俺が住んでいた団地8棟。
朝五時前に起きて、俺が住んでる団地の1階の階段良くに行くと新聞が置かれてあって、それを自転車に積んで、1棟1棟配り回るんだ。
だから直接、新聞屋に行く必要はない。
団地というのが、4階建てで両端に階段があり階段と階段の間に通路が通っていてその間に、101、102…106という風に6部屋あるタイプの構造だ。
1階は駐車場だから、10*の部屋はなかったんだけどな。
うちもそうだったんだが、貧乏臭そうな連中ばかりが住んでいた団地だ。
その日も暗いうちから起きて配る俺だ。
いつものように、加齢に迅速にポストに新聞を入れる。
5棟目を配り終え、6棟目へと自転車を走らせた。
これまで配った5棟は道路側に面していたからか、街灯の明かりが差し込みわりかし遠くからも部屋番号が確認できる明るさだったがこれから配る棟の周りには、なぜか街灯がないので暗い。
半分くらい配り終えて5時半くらいか…冬だからかまだ真っ暗だ。
今思えば、他の4棟は階段に電気が点いていたが、その棟だけは点いていなかった。
俺が点けてもよかったんだが、別につけなくても階段の上り下りに不自由はない。
この棟の配達する部屋は、201、202、205、320、305、404〜406の8部屋。
まず道路から近い、1号室側の階段から2階に上り201からの順に、202、205、305、401、404〜406の、8部屋。
まず道路から近い、1号室側の階段から2階に上がり201からの順に204、205、206と配り、そのまま、6号室側の階段から4階まで上がって406、405、404、401の順に配り1号室側の階段を下り、302を配って1階まで降りる。
ドア側を正面に反対周りに、ぐるっと回る形で配る寸法だ。
1階の階段脇に自転車を停め、配る分の新聞を取っていると向こう側の階段を誰かがゆっくりと上がっていくのが見えた。
「ここに住んでいる住人の人なんだろうな」
と、特に気にせず2階へ駆け上がった…。
左の階段を駆け上がり、201のポストに新聞を入れる俺。
俺が6号室の階段に目をやると、さっきの奴が上がって来たのが見えた。
真っ暗でどんな格好しているのかわからなかったがシルエットくらいなら確認できる。
そいつの歩き方というのが上半身をやや後ろにのけ反り手をひじから先をゾンビのように前にダランと垂らし足を高く上げフラフラとしたかと思えば足を踏み出す非常にゆっくりとした歩き方。
ゆーっくりゆーっくり歩いている。
なんなんだあいつは?
生身の人間だったとしても気味が悪い。
ましてや得体の知れない物ならなおさら。
酔っ払いや人がふざけて歩いているようには思えない。
奴はそのまま3階へと上がって行った。
俺はと言うとまだ2階には配る部屋がある。
202、205と配り6号室側の階段を3階へ昇り始める。
このまま走って昇ると奴に会うんじゃないか?
すっかり奴に恐怖心を抱いてしまった俺だ。
出来るだけ距離を置こうと奴の歩くペースを想像して奴が3階くらいに着いたと思ったところで忍び足のごとく、一歩一歩ゆっくり緊張しながら昇っていく。
途中踊り場から曲がる時に、こっち向いて立ってるかもなんて思うと怖くて怖くて、ひざから下の力が抜けていく!
そ〜〜〜〜っと顔だけ出し階段を見上げると…誰もいなかった…
ホッとして階段を歩いて上がる。
3階に着き、305に入れている最中に
「もし6号室側から上って奴に会ったらいやだな。今日は先に302を配って1階側から上ろう」
305に新聞を入れ、302に向かおうとした次の瞬間!
なぜか奴が1号室側の階段から上がって来た。
「は?」
「なぜ?」
それにさっきより少しだけ姿もはっきり見える。
長めのレインコートのようなものを着ていてフードを被っている。
だが何かおかしい。
フードが縦につぶれているぞ。
つまり頭がないのだー!ぎゃー!
やっぱり得体の知れないものじゃねーか。
しかもこっちへ歩いてきた。
心臓が鼻から飛び出しそうな思いだ!
302に入るのをやめ、早歩きで6号室側の階段へ引き返し4階へ駆け上がりました。
ひえーなんなんだあいつは!?
早いとこ配っちまおう。
406から入れていく。
そこへ奴が1号室側の階段から上がって来たのが視界に入ってきた!
ひえー。
新聞を入れている姿勢のまま奴の様子を見る。
相変わらずゆっくりと奇妙な動きでこっちに歩いて来ているではないか。
怖い怖い!
逃げればいいものを配ってしまわなきゃならないという義務感のほうが先に働いた。
奴がこっちに来る前に30 、404と入れちまわないと。
新聞を入れている姿勢のまま奴の様子を見る。
急いで…405の…郵便受けに…入れる!
焦るし、手はガクガクだし、うまく新聞を折れない。
ようやく入った。
見ると、奴は401のドアの前辺りまで来てる。
それでもまだ怖い。
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