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2021年12月02日

リゾートバイト(洒落怖) 4



お坊さんは書き手に対して「堂(二階)に行ったとき、違和感を覚えなかったか?」と尋ね、正直に話す。
爪で何かをひっかく音と呼吸音、そして2階のドアには札が貼られていたと答えると、お坊さんは「あそこには人でないものがいる」と知らされるが、書き手は薄々感づいていたのか特別驚かなかった。


音でのみ人外の存在を察知した書き手であるが、本来ならば人には感じられないもので「影」はひっそりと存在しているものであるらしいが、Bは現在進行形で壁をひっかく音が聞こえると知らせる。このひっかく音は、どうやら結界を引きはがそうとしているらしい。


完全に異形のモノを払うべく、とある場所へ向かうのだが、B曰く二本足で立ちながら一行の後をついてきているとお坊さんに知らせると、時間がないと告げられ小さな小屋に案内される。

ここで三人が一晩ここで過ごさなくてはならないのだが、暗闇の中、声を一言でも発してはダメだと言われる。また飲食もタブーなだけではなく、携帯電話などの明かりを発するものの持ち込みは禁止された。


払いの小屋の中に入る時、Bに異変が起こる。
それはBが小屋の中に入ろうとした瞬間、急に口元を押さえて外に飛び出し、嘔吐したのである。
Bの異変にお坊さんは「誰かから何かを受け取った」のか尋ねられると、女将さんから巾着を受け取ったことを思い出すのであった。巾着の中には赤黒い爪がびっちりと入っており、これが原因で事態を悪化させていることが判明する。
一行の荷物を全て預かってもらった三名は、おんどうと呼ばれる小屋の中に入り、明日の朝まで出ることの出来ない恐怖の一夜を過ごすことになるのであった。


建物の中は所々穴があいているボロのものであるが、まだ時間帯は太陽が昇っている時間なので、薄暗くそうして室内はひんやりとしている。

その内にAが秘密裏に持ちだしていた紙とペンで「大丈夫か?」とメッセージを送り、明るいうちに出来るだけこのような形で喋っておこうと提案するのであるが、ひと時の間とは言えども精神的安定剤になっている様子である。


やがて夕暮れ時になると蝉の鳴き声に混じって、何かの異音を察知する。段々とその音が明瞭になり、書き手は二階で聞いた呼吸音だと確信。しかも呼吸音だけではなく、異形の者が建物の周りをズルズルと徘徊していることに気が付く。


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