2021年09月02日
鋼の錬金術師
鋼の錬金術師とは、荒川弘により執筆された作品である。
ハレのちグゥや、東京スパイラルなどガンガン黄金期の一つの作品である。
ホムンクルスやセフィラ・ケテル、賢者の石などを踏まえた作品であるが、決してそれら設定は荒川弘のオリジナルではないので勘違いしないように。
著者曰く、「バイト中に思いついた」らしい。
ハリポタ作者といい、何気ない時に名作が生まれるのは運命なのだろうか……。
どうでも良いが、作者別作の銀の匙は「ひたすら主人公が正しいことを描写」しているような感じがあって受け入れられなかった。
「動物のお医者さん」を呼んだ方が、勉強になりそうな感じがある(偏見)。
【内容】
痛みを伴わない教訓には意義がない
人は何かの犠牲なくして何も得ることができないのだから
「畜生…アルフォンス、持って行かれた」
とのエピソードではじまる物語であるが、エドワード・エルリックが母親をよみがえらせる人体錬成を行って詩時点で、『真理』に何もかも搾取されていたのではなく、両手を合わせる(錬成陣を描かなくて良い超楽ちん)な技術と引き換えに、エドはかなり有益な能力を得ていたのである。
鎧に魂を定着させ、全身を『もっていかれた』アルフォンスはいがずもがな、人の中では最も真理に近い人物とされている。
アームストロング中尉の姉と接触して、アルフォンスは記憶が途切れ途切れになりながらも味方に食料を分け与える行為を行っているが、実はアルフォンスの肉体は心理の扉にあり、母親をよみがえらせる人体錬成の際にリンクしてしまい、エドの肉体は小柄かつアルの二人分の栄養素を摂取するため、よく眠りよく食べる肉体となっている。
その証拠に、第四話の扉絵をはじめとして異常な睡眠欲を発揮するだけでなく、その姿が随所にみられるようになっている。
エドとアルの肉体がリンクしていることを知ったのは、ストーリーの後編部分だが、最終回ではヒロインよりも小柄であったエドの伸長が大きくなっているなどの変化を見せている。
鋼の錬金術師の大まかなストーリーを分かり易く述べるなら、
賢者の石を探し、欠損した肉体を戻す
↓
賢者の石の材料が人間であることが判明
↓
軍事国家であったエドの国が引き起こしていた内乱戦争は意図的なもの
↓
国領土を大きな錬成陣と看做して、『お父様』が神とやらに届きうる野望を達成するためだった
ということになる。
かなり大雑把な説明をするならば。
因みにラースやグリード、プライドといった『お父様』から生み出されたホムンクルスは、お父様の断片的な片割れであり、厳密に述べるならある種同胞といって差し支えないものである。
その証拠に『お父様』が真っ先に切り離した同胞が、プライド(矜持)である。
ちなみに国家錬金術師で、金(かね)の製造と人体錬成を行ってはならないとなっているが、それは単純に人道云々の関係などではなく、軍資金と個人戦力の保持が問題視されているだけでしかなく、個人の細かい心の機微は関係ないものとなっている。
なお、鋼の錬金術師そのものは最終的に因果応報に因むもので、心理の扉が個人により異なるものであるといい、その結末は後腐れのないスッキリとしたものとなっている。
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