2020年12月11日
漂流教室
漂流教室とは楳図かずおにより執筆された非常に有名なマンガ。
ざっと内容を説明するならば、グロテスクヒューマンホラーSF作品。
地震が発生して、小学校そのものが壊滅状態となった未来へ飛ばされるものである。
なお戻って来たのは、小学生未満で巻き込まれたユウちゃん・三輪車と泥棒の腕と顔。
翔らは未来人のいないようにするため、奮闘している模様。
なお、我猛は天才で読者受けが良い。
【内容】
ストーリー冒頭、主人公である翔は母親と喧嘩をしてしまう。ユウちゃんは翔と遊ぶ約束をしていたため、三輪車で校庭に入り結果的に巻きこまれてしまうことになる。なお助かる可能性は十二分にあった。給食費や喧嘩云々を抜きにすれば助かっていただろうが、人理の未来のことを思えば、未来に行く必要があったようにも思えなくもない。
一人だけ難を逃れた男子小学生がいるが、「息子を亡くしたショックでおかしくなった」と周囲に思われていた主人公・翔の母親の味方をするようになる。夫も最初の方は妻も妄想だと真面目に取り合っていなかったが、その後若干の協力をすることになる。どうでも良いが、野球選手の体内にペストの支援物質をブチ込むのはおかしいと思う。
早速ネタバレすると、未来へ飛ばされたのは地震が原因ではなく翔の親友である優等生・大友が空虚な日々を破壊するためにダイナマイトを自作し、学校を爆破。
「地震や台風が来て学校がなくなればいいのにな」といった程度の凶行だったかもしれないが、まさかまさか未来へ飛ばされるというとんでもない事の元凶になってしまった。
ダイナマイトによる事件は、その後も尾を引き、リーダーシップで指揮を執る翔と仲違いになるだけではなく、小学生らはグループに分裂し抗争するまでに至る。翔と大友の二人は物語終盤にて修繕されるが、大友は負い目を感じていた。
学校の外は砂一面広がる荒廃とした場所で、建物らしいものは存在していない。学校は突如として広大な砂漠に出現したような状態。
給食などで生存を図るも、直に食糧難に陥ってしまう。
そして唯一の大人であった関谷は子供達に見下されているという劣等感を抱いており、残忍な性格をあらわにする。
当初は「小学校丸ごと未来へ飛ばされた」事実を求めず、救助を待つなどの様子を見せていたが、現実を受け入れたのか学校内の支配者として君臨するため動きだすも、中田の妄想で生み出された虫に襲われ一時期幼児退行してしまう。
小学生にも不愛想ながらにも食料を分けてもらっているが、その後、自我を取り戻して最後の最後まで悪あがきを見せていた。誰も愛さない悪役。
その後、生徒が飛び降り自殺を図ったり、せっかく手に入れた解毒材が人殺しをしたのにも関わらず無に帰す、女番長が現実逃避の走馬灯をみながら死亡したり、磔にされ火炙りにされる、津波が学校を襲う、未来博物館など、当初統制の取れていた学校内の人間関係をはじめとした序列関係が崩れていく。
疑心暗鬼とパニック、猜疑心・ストレスといった様々なものが生徒らの心を蝕んでいたものだと思われるが、そんな中テレパシーが使える女子生徒が過去と未来の懸け橋となり、ペストやナイフなどの物質支援の要となる。
未来人は癌の副作用により四つん這いで歩行する奇妙な姿をしているが、未来人もテレパシーを使うことが可能。もしかしたら彼女、未来人の要素が眠っているのかもしれない。作中で明確に未来人になったのは関谷に謎のキノコを毒見された、女子生徒一人であるが……。
未来人が往来の人間を排斥する理由は、癌の副作用により人間らしかぬ姿になったこと原因であるが、人類は完全に滅んでいないことが作中から伺える。地下施設に赴いた一行だが、死肉を食らい生き延びた往来の人などの存在が実在しているも、ショック死したかのような最期を迎えている。
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