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2017年08月01日

「毒婦高橋お伝」中川信夫若杉嘉津子丹波哲郎


稀代の毒婦高橋お伝は、怪談映画の巨匠中川信夫も1958年に新東宝で映画化している。

道楽亭主の古賀陣十郎と別れた高橋お伝(若杉嘉津子)は今は女スリとして身をやつしていた。

ある日お伝は宝石屋でダイヤを買うふりをしながら、傘の先にダイヤを隠して盗み取るの

だった。しかし店の主人らに疑われ衣服を脱いで無実を主張する。ダイヤは出てこなかったが

宝石屋は釈然としない。

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だが警邏の並河和馬はお伝の貴婦人のようないでたちに騙され、お伝の弁明を信じてしまう。

しかし傘の先にしこまれたダイヤを見て並河は、署まで連行しようとした。

それでもお伝は曲者だった。並河を色仕掛けでたぶらかしてしまったのだ。

お伝には高橋浪之助という夫があったが、病にふせっていた。お伝はこの病身の夫の面倒を

甲斐甲斐しく見ていた。


そんなある日舶来堂という古物商の番頭市三に脅迫され、主人伊兵衛(丹波哲郎)にひき合されて

無理やり仲間に引き入れられる。

舶来堂が古物商というのは表看板で、裏では女をかどあかして売りとばしていたのだ。

伊兵衛はお伝を情婦にして仕事をさせてお伝に才能があったのか、次々と若い女をだまして


いく。

しかしそんなお伝にも気がかりなことがあった。前夫との間にできた一人娘おみつの

ことだった・・・

高橋お伝は日本最後の斬首刑に処せられた女性であり、明治時代稀代の毒婦と呼ばれた


強盗殺人囚である。映画のクライマックスは銃撃戦となり、現実のお伝とはかなり違うが

そこそこ楽しめる。悪徳古物商に若き日の丹波哲郎が扮し、警邏部長に「燃えよ剣」で


近藤勇を演じた舟橋元が演じている。


現実の高橋お伝は強盗殺人容疑で明治12年死刑判決を受けて、市ヶ谷監獄で死刑執行されている。
posted by ハヤテ at 14:22| 犯罪映画
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