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2017年01月13日

「神戸国際ギャング」高倉健、菅原文太、丹波哲郎

1975年の高倉健主演の「神戸国際ギャング」はボンノこと菅谷正雄の若き日の無頼の日々をモデルに

した映画である。ジャンルとしてはやくざ映画になるのだろうが、どこか洋風ギャング映画の香りがする作品である。

戦後の混乱期の昭和22年国際都市神戸は戦争による焼け跡から復興しつつあるとき、町では無法者や

愚連隊が群雄割拠していた。

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団正人(高倉健)はそんな無法地帯を腕と度胸で渡り歩いていた。団は荒くれものだが情に厚く多くの子分に

慕われていたのだ。そして補佐として冷血な大滝(菅原文太)が支えていた。

団率いるギャング団が、国際ギャングと呼ばれていたのは台湾人や韓国人など多国籍の集団だったからだ。

ある時団は強奪した物資を九龍同盟の楊徳元会長と取り分を巡って楊が約束をたがえたことから、楊を脅し

きっちり分け前を取り返した。

しかしこのトラブルが縁で団は九龍同盟と組むことになる。

このころ神戸では三国人連盟と呼ばれる第三国人で構成された組織が勢力を伸ばしていた。

そして九龍同盟の幹部の洪哲文(今井健二)が三国連盟に拉致されたことから、団は事務所に乗り込み

洪を取り戻す。しかしこのことが原因で三国人連盟と決定的に対立し血の雨が降ることになるのだ・・・

この映画は高倉健最後の東映作品である。映画には全体的にボンノが好きだったというセントルイスブルース

が流れる。また作品のトーンもどことなく明るいのも他のやくざ映画と異なっている。

ただ暴力シーンはえげつなく、団の子分を演じる田中邦衛が詫びを入れるシーンで石で自分の指を叩き割って

切断するシーンは見ているだけで痛くなる。戦後の混乱期に咲いた仇花が国際ギャング団であろうか。

監督は田中登


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posted by ハヤテ at 15:46| やくざ映画
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