2015年03月21日
イタリア製サンダル映画セルジオレオーネ「ロード島の要塞」
1961年のイタリアで作られた「ロード島の要塞」は、紀元前のロドス島の巨像をモチーフにしたいわゆる
サンダル映画で史劇アクションである。私の初見はテレビの日曜洋画劇場だったと思う。
監督は、マカロニウエスタンで売り出す前のセルジオレオーネで主演にアメリカよりロリーカルホーンを
迎え、B級ながらそこそこ面白い作品となっている。
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舞台は、紀元前3世紀のエーゲ海にうかぶ平和な島ロード島、この地に休息のため訪れていたアテネの戦士
ダリオ(ロリーカルホーン)が、島を侵略しようと野望を燃やすフェニキア人とその手先の売国奴と戦う物語である。
前半は、テンポも遅くあまり見せ場もないためだるいが、中盤からレオーネは俄然器量を発揮してくる。
剣によるアクションは見ごたえがあるし、奴隷を鐘に中に入れて鉄棒で叩く拷問シーンは見るだけでつらい。
奴隷をライオンのいる穴ぐらに落とそうと処刑人が矢を放つが逆に穴に落とされたり、ベンハーに出てくるような
チャリオットも登場し飽きさせない。
レオーネは、このとき既に、アメリカ映画「ベンハー」でサブ監督をつとめていて史劇はお手の物だったわけだ。
ロード島につれてこられた奴隷が実は奴隷に扮したフェニキア人の兵隊だったエピソードは、トロイの木馬を
思い出すエピソードである。
まだまだ未完成で脚本も甘く、構成もよくないがレオーネの後の活躍の萌芽は見られる。カルホーンは正統派の
役者だが、この作品では演技はいまいちという気がする。
しかし無数に作られたイタリア製史劇のなかではいいほうではないだろうか。
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