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安全地帯・玉置浩二の音楽を語るブログ、管理人のトバです。安全地帯・玉置浩二の音楽こそが至高!と信じ続けて四十年くらい経ちました。よくそんなに信じられるものだと、自分でも驚きです。
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2023年07月17日

Inst.#2

横浜スタジアムライヴ〜ONE NIGHT THEATER 1985 [ 安全地帯 ]

価格:2,945円
(2023/7/8 10:59時点)
感想(3件)


安全地帯ライブアルバム『ONE NIGHT THEATER 1985』七曲目「Inst.#2」です。これも矢萩さん作曲で、玉置さん抜きの四人での演奏になります(もしかしたらBAnaNAも入って五人)。

暗い照明が落とされたステージになにやらシンセでフワフワしたイントロが響きます。映像では六土さんが定位置に戻ってベースを構えているのがわかります。田中さんのハットが響き、一気にズシーンとしたベース、矢萩さんのメロウながらに深い歪みの、以下にも安全地帯のソロという音が深めのリバーブで響きます。ほどなくクリーントーンでのリフレイン、この間武沢さんもアルペジオをしていることが聴いてわかります。

それにしてもこの矢萩さんのクリーントーン……これは素晴らしい音です。この丸さなのにこの響き!なぜ?どうしてこんなに芯がいつまでも残ったサスティンが出るの?と一生懸命アンプをいじくりまわして試してみるんですが、ギターをとっかえひっかえしても一向に似た感じになりません。武沢さんフリークのわたくしたまに矢萩さんのソロもコピーしてみることもあるんですが、矢萩さんってどういう指の力してるのか、とうていそうは動かんだろってグリグリなチョーキングやトリル等を組み合わせたソロをお弾きになられます。おそらくはギターの種類なりアンプのセッティング云々よりも、その指使いこそがこの強力なトーンの秘密なのでしょう。クラプトンとかベックとかは、ふるーいアンプやギターで小細工なしの指使い一発でそれぞれの音を出していたわけなんですが、わたくしにとっては矢萩さんのギターもその域に突入しているのです。

そしてその指使いのまま一気に歪ませて官能のオーバードライブを横浜スタジアムいっぱいに響かせたあと、また曲はクールダウン、クリーントーンのリフレインに戻り、さらにまたまた官能のオーバードライブ……基本的にはこの動静を繰り返すことで曲が成立しています。

そして今度は武沢さんがエレガットで例のリフレインを弾きます。「ワインレッドの心」や「ダンサー」で聴くことのできる武沢さんのガットギターはみなさんご存知のように、この時期の安全地帯においては欠かすことのできない特色です。ギターシンセを駆使した最新鋭デジタルのサウンドに、このアコースティックなサウンドが付け加わることによって安全地帯のアンサンブルはその深みを完成させていたといっていいでしょう。

そしてまた矢萩さんのオーバードライブ……このあたりから映像では例のアニメが始まりますのでもうどの音をどっちのギタリストが弾いているのか視覚では確認することができません。途中から二人のギタリストがハモリでリフレインを奏でるのですがこれが最高に美しく、何度でも身を委ねたい完璧なハモリになっています。それなのになんだよこのアニメは!と文句ばかり言ってもアニメの発注を受けた会社や、ここにアニメを挿入することを決断した御仁に悪いといや悪いので、これも説明しておきましょう。

まずは宇宙空間にピラミッドが浮かびます。ピラミッドの下にはバッテンマークが下敷きになっており、それぞれNSWEと方角を記されているのですが、やがてピラミッドがつむじ風によって砂のように巻き上げられ、宇宙空間に「安全地帯」の文字だけが残るのです。何言ってんのと思うかもわかりませんが、ホントにそうとしか言いようがないのです。そして非常にMSゴシックくさい「安全地帯」が青抜き文字に変わり、ズームインして画面は青空になります。その青空を紙飛行機が飛び交い……そのうち一つが海に着水、折り紙の舟の形にトランスフォーメーション!やがて日が暮れてきて海面が赤く染まり、それも暮れてやがて藍色になっていきます。何やら陸地に向かう舟がとつぜん光ったかと思うと金色の光となって一直線に舞い上がり満月に命中!満月は一瞬金色に輝きますがすぐに薄い青に戻り、なぜかその月が少女の眼になっている……その少女は観音開きの窓を開いて紙飛行機だらけの床に座っており、月を眺めているのです。やがて少女は手近にあった紙飛行機をひとつ手に取り、月に向かって投げますが、もちろん月になど届くはずもなく暗い地面に落ちてゆくのです……。

CD版ではそもそも映像はなくここで終わりなのですが、映像版には続きがあります。なんとこの紙飛行機が玉置さんの自室に届いており、エリック・サティ「ジムノペディ」が流れる中、玉置さんがその紙飛行機をやけに大きな仕掛け時計にむかって飛ばします。紙飛行機は白く部屋の調度も白く、ついでに玉置さんのシャツも白いです。大きな歯車が時計の内部で時を刻みます。玉置さんは曲作りに苦戦しているようでギターを抱え歌いつつもラジカセのボタンを何度もオンオフしています。コンサートの観客が大喜びしている様子、玉置さんがコンサートで歌っている様子、テレビで歌っている様子がそれぞれモノクロで一瞬映るのですが、大成功の陰にはこんな苦労があるんですよという対比となって玉置さんを苦しめます。思うようにいかずタバコを吸い、とうとう寝転んでしまった玉置さんのもとに、時計の内部から現れたらしい黒衣装で白い顔のデーモン閣下のようないでたちをした怪人が歩み寄ります。これはどうみても玉置さんなんですが、まあここでは本人がいうように「ともだち」ということにしておきましょう。そしてそのともだちは、苦しんでいる玉置さんを救うためにといって懐からプレゼントを取り出します。それは仕掛けオルゴールで、ピアノやラッパ、ギターを奏でる人形が動きながら回るタイプです。なぜかバカにするなと怒る玉置さんをよそに、オルゴールを残しともだち怪人は時計の中に消えてゆくのです。

そのオルゴールは「ワインレッドの心」のオルゴールで、スタジオにいる安全地帯のメンバーが機械仕掛けのオルゴール人形のような動きで口々にこの曲を絶賛します。「合わせてみよう」と武沢さんが言って映像ではふたたび横浜スタジアムに戻り「ワインレッドの心」が始まるという趣向になっているわけです。

いってみればこの映像は、デビュー直後に苦しんでいた玉置さんが悪魔に魂を売って売れセンをねらった曲を作ってしまった……という、暗い過去でありつつも輝かしい未来を開いたという現実を示唆しているわけなのです。その悪魔も、玉置さんが紙飛行機を時計に投げつけなければ現れなかったかもしれない、その紙飛行機も少女が飛ばさなければ玉置さんのもとに届かなかったかもしれない、あの夜に月が輝いていなければ少女は紙飛行機を飛ばさなかったかもしれない、その月が輝いていたのは……と、この名曲が生まれた因果はいくつもの要因と偶然が重ならなければ成立しなかったことを詩的に表現しているといえるでしょう。まあ、多賀さんでしょうねえこんな演出を思いつくのは。一人二役の小芝居をやらされた玉置さんはこっ恥ずかしかったでしょうし、人形の動きをしたメンバーも何だかわからなかったことと思います。純粋にライブ映像だけ楽しみたいわたくしのような人間にとってはジャマですらあります。ですが、まあ最初に観たときはそれなり感じるものはありました。現代からいえばずいぶん困ったちゃんな感じバリバリの映像ではあるのですが、当時はこれが標準というか最新の技法を使用した美麗なものでした。そして、安全地帯のイメージがこのように詩的でミステリアスなものでしたから、安全地帯を売っていくためにはこのイメージ戦略は有効だったのです。当時はツイッターもインスタグラムもありませんでしたし、テレビに出てもおすましさんであまりしゃべらないメンバーたちでしたから、安全地帯はその意志が見えにくい謎に包まれたバンドだったといってもいいでしょう。その物語を映像で抽象的に表現するという方針はかえって私たちの想像力をかきたて、安全地帯の魅力をブーストすることに貢献していたといえるでしょう。

ONE NIGHT THEATER〜横浜スタジアムライヴ〜 [ 安全地帯 ]

価格:3,439円
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感想(12件)



横浜スタジアムライヴ〜ONE NIGHT THEATER 1985 [ 安全地帯 ]

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この記事へのコメント
どっちも知りませんでした。北海道人のわたくしムックリは知っていてもよさそうなもんですが。奥が深い!

40周年の録画みていたら、ギタリストいましたねえ。なにがなんでもギタリスト二人プラス玉置さんでそれらしく再現する!でなくて、別にもう一人いればいいじゃんって感じで肩の力が抜けたのかもしれませんね。わたくし初期の五人だけでやる音が好きですが。
Posted by トバ at 2023年07月22日 06:46
口琴は「ムックリ」ってやつじゃないでしょうか。
あるいは「ジョーハープ」ってやつかな、と。

ホーミーはまさに歌唱法ですから。

さて、安全地帯といえば、矢萩さんと武沢さんの唯一無二のツインギター、と思っていましたが、最近はサポートの方もいたようで、なんだか不思議な気分です。
Posted by せぼね at 2023年07月21日 23:58
ホーミーって発声術のことだと思ってましたが、何かの楽器なんですね。わかってませんでした。ちょっと興味が出てきましたよ。安いと聞いたらもう!(笑)
Posted by トバ at 2023年07月19日 22:11
すごい作業されてますね!

そうです、それです。
安いですし、普通に遊べますよ!
口で加えながら、指ではじいて、あとは口の中で響かせて、ワオワオさせながら
歌うこともできますし、お子さんにもおススメです。

Posted by ちゃちゃ丸 at 2023年07月19日 19:07
ボーカルのミックスをするとき、ボーカルの波形を見て音域をカットしたりブーストしたりするんですが、倍音のピークが数か所あるんですよ。そのピークを強調したり抑えたりして音を他の楽器と被らないようにするとか、特徴をはっきりさせたりするわけです。

ホーミーってあれですよね、たまにわたくし言及するやつ。実際にはどうやって音を出してるのかわたくし知らないんです。遊べるような感じです?
Posted by トバ at 2023年07月18日 21:25
倍音ってなんかいいですよね、口琴(ホーミー)という楽器、一時期ちょっと遊んでました。
Posted by ちゃちゃ丸 at 2023年07月18日 07:56
ははあなるほど、会場両脇のスクリーン的なものはそのためにあったのですね。そのわりにあの小さな字は不親切極まりない……。

このときは喉の絶好調期でしたね。玉置さんの声も次第に、倍音っていうんですか、同時に出る高音が小さくなって太くなっていきます。好き嫌いは人それぞれでしょうし、人間だから変わっていかないとおかしいわけですから、その時どきの妙味を楽しむようにしたいものです。
Posted by トバ at 2023年07月17日 16:32
この横浜スタジアムライヴが発売された当時、定価12800円だったように記憶しています。翌年のスターダストランデブーはどうにかしてゲットしましたが、このライヴ盤はレンタルをダビングしてもらったのを大事に大事に観ました(しかもベータ)

すみません生半可な知識で、インスト#2も矢萩さんが作られたのでしたか。確かにサビでの狂おしギターソロは矢萩節です。

サティの曲に玉置さんの作曲風景の運命的な暗示は実際にコンサート会場で流れて、その流れでワインレッドに入ったとのこと。私はこの横浜スタジアムライヴ辺りの玉置さんボイスが第一次安全地帯全盛期!と見ています、まず、喉が鍛えられ体調から何から全てがパーフェクト。暮れの紅白辺りでは、逆に悲しみにさよならを唱うのはしんどそうに感じます。常に新曲を求められ、サティの曲が流れ、また柱時計へ神飛行機を飛ばして新しい曲を貰おうか?試行錯誤していたのかもしれません。ありがとうございました。
Posted by よし at 2023年07月17日 16:02
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