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2017年07月21日

給食の施設・設備

まずは、昨日の「損益分岐点分析」の解答から説明します。

例題

ある給食会社において月間の売上高が800万円、変動費が600万円、固定費が300万円であった。
この会社の損益分岐点での売上高を求めよ。
<ヒント>損益分岐点の算出公式
・損益分岐点=固定費÷(1−変動費率)
・変動費率=変動費÷売上高
⇒変動費率=600万円÷800万円=0.75
 損益分岐点=300万円÷(1‐0.75)=1200万円

損益分岐点を計算する公式は覚えてしまいましょう。





では、本題に入ります。

給食システムを合理的・効率的に運営するための施設・設備管理体制においては、衛生的に作業が行われ、
調理従事者の安全を守ること、メンテナンスのよい施設設備を整えることが大切です。

【調理室の基準】
〇機器の配置
・作業動線に沿って機器を配置する。
・検収、保管、下処理、調理、配膳、洗浄などの作業区分に沿って機器を配置する。
・厨房の配置は、作業スペースと床置き機器占有面積の確保を考慮する。
・流しはゆとりのある大きさの多層式とし、加熱調理食材、非加熱調理食材、食器・器具用に区分する。
・器具・容器は作業区域別、用途別に適切に配置する。

〇調理室の形態
作業効率及びスペースの有効利用の観点から、1:1.5〜2の凹凸のない長方形が望ましい。

〇面積
大規模施設の場合は「機器含有面積×3~4倍」、小規模施設の場合は「機器含有面積×2〜2.5倍」程度が目安。

〇床
・材質は、安全性、衛生性、耐久性、耐火性、耐水性、価格の他、
 滑りにくい、清掃し易いなどの条件を考慮する。
・勾配は、性当時に水はけがよいよう、排水溝に向かって100分の2程度が適当。
・清掃作業区域の床は衛生上、ドライシステムが望ましい。
 水はね防止加工を施した機器類の使用を考慮する。
※ドライシステムの利点
・水・蒸気・熱・周期などの放散を防ぎ、調理室の高温多湿を防止する。
・床からのはね水による二次汚染を防ぐ。
・微生物が繁殖しにくい。
・掃除がしやすく水資源の節約となり、危機の損傷が軽減される。
・床が滑りにくいため、作業の安全性・能率性が高く、軽装で作業を行える。

〇天井
パイプを露出させない二重天井が望ましい。

〇壁
材質は、耐久性、耐水性、耐火性、耐腐食性に優れ、汚れのつきにくい、清掃し易いものが望ましい。

〇照度
JIS基準による。内装の色は反射率50%以上が望ましい。

〇環境
・調理室は、室温25℃以下湿度80%以下とする。
・排水溝のグリストラップは、清掃し易い位置と構造にする。
・食器洗浄機の排水は間接排水とする。
・食堂と厨房は区別して設け、換気が十分で掃除が容易にできるものにする。

太字の部分は、国家試験で狙われやすい部分なので、必ず覚えておいてくださいね。

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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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