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2017年06月29日

鉄欠乏性貧血

貧血には色々な種類があります。
要因も違えば治療法も異なります。
違いが良く出題されるところなので、しっかり理解しておきましょう。
今日は「鉄欠乏性貧血」についてお話します。

鉄欠乏性貧血は、その名のとおり鉄欠乏によりヘモグロビン合成が障害されて起こる貧血です。
小球性低色素性貧血をきたします。

【原因】
・月経過多、子宮筋腫、消化管潰瘍、消化器癌などによる出血
・胃術後、慢性胃炎などによる鉄吸収障害
・偏食、ダイエット、ベジタリアンなどによる不適切な食事
・妊娠

【症状】
・貧血症状(全身倦怠感、皮膚・粘膜の蒼白、息切れ、動悸、頻脈、めまいなど)
・匙状爪(スプーンネイル)、四肢冷感、舌炎、口角炎

【診断】
・血液検査:網赤血球の減少、血清フェリチン低地、血清鉄の減少、UIBC(不飽和鉄結合能)の増加、
      TIBC(総鉄結合能)の増加
・骨髄検査:赤芽球の過形成、鉄芽球の減少

【治療】
〇経口鉄剤の服用について
・貧血が改善しても貯蔵鉄(フェリチン)を蓄積させるため、
 数カ月服用を継続する必要があるため、自己判断で中止しない。
・胃刺激作用があるため、食後に内服する。
・黒色便になることを説明する。
・非ヘム鉄の吸収を促進させるために、ビタミンCや動物性たんぱく質を補給する。
・副作用(胃腸障害、急性鉄中毒)の観察。
〇非経口的鉄剤:静脈外にもれたとき(局所の疼痛、膨張)は温湿布。

【食事療法】
鉄を十分に補い、食事摂取基準の推奨量・目安量を目標に、
良質のたんぱく質・ビタミンなどの栄養素も十分に補給する。
・吸収のよいヘム鉄を多く含むレバー・魚介類・肉類や
 ほうれん草(非ヘム鉄)などの食品を選択する。
・鉄を補強した食品(鉄教科牛乳など)を利用する。
・ビタミンCやクエン酸は鉄の吸収を促進するため、食後に柑橘類を摂るとよい。
・鉄の吸収は胃酸で増強するため、胃酸の分泌上昇目的で、
 柑橘類、梅干し、酢の物などの酸味の強い食品を摂るのもよい。

【覚えておきたいポイント】
・鉄欠乏性貧血は鉄の不足が原因
・小球性低色素性貧血
・血清フェリチン↓、UIBC・TIBC↑
・栄養食事指導においては、貧血が改善しても自己判断で服薬を中止しないこと、
 吸収のよいヘム鉄をビタミンCと一緒に摂取することなどを指導する。

次回は、再生不良性貧血についてお話します。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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