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2017年10月11日

23運動器(筋・骨格)系【解説】

それでは、「運動器(筋・骨格)系」の問題の解説をします。


Q1.筋収縮に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)筋収縮のエネルギー供給には、クレアチンリン酸は関与しない。
(2)筋収縮に関与するのは、太いアクチンと細いミオシンの筋原線維である。
(3)筋収縮はアクチンフィラメントがミオシンフィラメントの間に滑り込むことによって起こる。
(4)筋収縮で生じた乳酸は、肝臓でトリグリセライドに再合成される。
(5)筋収縮に際して筋小胞体内のカルシウムの取り込みが起こる。


【解説】…正答(3)
(1)誤り。筋肉中に蓄えられたクレアリンリン酸からADPがリン酸を受け取ることで、ATPが合成される。
(2)誤り。アクチンは細くて長く、ミオシンは短いフィラメントである。
(3)正しい。
(4)誤り。筋肉で生じた乳酸は肝臓に過去ばれ、再びグルコースに合成される。
   これをコリ回路という。
(5)誤り。筋収縮に際して筋小胞体からカルシウムイオンが放出される。


Q2.骨疾患に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)骨粗鬆症では、血清カルシウム値が低下する。
(2)副甲状腺機能低下症は、骨粗鬆症発症の原因となる。
(3)ビタミンK摂取により、骨量は低下する。
(4)骨軟化症では、血清アルカリホスファターゼ活性が上昇する。
(5)腎性骨異栄養症では、副甲状腺ホルモンの血中濃度が低下する。


【解説】…正答(4)
(1)誤り。骨粗鬆症では、血清カルシウム値は正常範囲内である。
(2)誤り。副甲状腺機能亢進症が、骨粗鬆症発症の原因となる。
(3)誤り。ビタミンKは骨形成に関与するため、ビタミンK不足により、骨量は低下する。
(4)正しい。アルカリホスファターゼは、骨・肝臓・腎臓に多く分布している酵素で、
   これらの臓器に障害があると血液中に漏れ出て、活性が上昇する。
   ただし、骨粗鬆症では、血清アルカリホスファターゼ活性は上昇しない。
(5)誤り。腎性骨異栄養症では、副甲状腺ホルモンの血中濃度が上昇する。
   腎性骨異栄養症とは、慢性腎不全に合併する代謝性の骨障害の総称である。
   ビタミンD活性が障害されて血清カルシウム値が低下すると、
   それに反応して副甲状腺ホルモンの分泌が亢進し、骨量の減少が起こる。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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