2017年09月10日
L疾患診断の概要【解説】
それでは、「疾患診断の概要」の問題の解説をします。
【解説】…正答(2)、(4)
(1)誤り。チアノーゼは、ヘモグロビン濃度が高知を示す多血症で出現し易く、
ヘモグロビン濃度が低値を示す貧血では出現しにくい。
チアノーゼとは、酸素と結合していない還元ヘモグロビンが血中に増加し、
皮膚や粘膜が青紫色を呈した状態をいう。
(2)正しい。黄疸とは、血中ビリルビン濃度が上昇し、皮膚や眼球結膜などが黄染した状態をいう。
(3)誤り、喀血は呼吸器からの出血である。
上部消化管からの出血は吐血という。
(4)正しい。
(5)誤り。タール便は、上部消化管(食道、胃、十二指腸、小腸)からの出血でみられるもので、
下部消化管(結腸、直腸)からの出血では赤色いわゆる血便となる。
したがって、直腸がんでは鮮血便がみられる。
上部消化管からの出血は、腸内細菌によるヘモグロビンの酸化によって変色し、
悪臭のあるコールタール様の黒色便となり、タール便とよばれる。
(1)頻脈ー鉄欠乏性貧血
(2)肥満ークッシング症候群
(3)浮腫ーネフローゼ症候群
(4)黄疸ー非代償性肝硬変
(5)るいそうー甲状腺機能低下症
【解説】…正答(5)
(1)正しい。貧血では組織への酸素運搬能力が低下するので、
それを補うために心拍数・脈拍が多くなる。
(2)正しい。クッシング症候群は、糖質コルチコイドが過剰に分泌されることで起こるものであり、
糖質コルチコイドが脂肪細胞の分化と中性脂肪蓄積を促進するため、脂肪組織が増加する。
(3)正しい。ネフローゼ症候群では低アルブミン血症を呈するので、
血漿膠質浸透圧が低下して浮腫が生じる。
(4)正しい。肝機能低下によってビリルビン代謝障害が起こり、
血中ビリルビン濃度が上昇して黄疸が生じる。
(5)誤り。甲状腺機能が低下すると、基礎代謝が低下し、体重増加の傾向がみられる。
るいそうは、代謝が亢進する甲状腺機能亢進症でみられる。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。基準値は男性:450〜550×10⁴/μL、女性:350〜450×10⁴/μLであるので、低値である。
(2)誤り。基準値は男性:0.6〜1.2r/dL、女性:0.4〜0.9r/dLであるので、高値である。
(3)正しい。基準値は3.7〜4.9g/dLである。
(4)誤り。基準値は145〜149mEq/Lであり、低値である。
(5)誤り。基準値は22〜26mEq/Lであり、低値である。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。スパイロ目と理はスパイロメーターを用いた肺の換気機能検査であり、
肺疾患の診断や重症度の判定に用いられます。
(2)正しい。MRIで、悪性腫瘍の大きさ、位置、形状などをみることができる。
(3)誤り。パルスオキシメトリは動脈血酸素飽和度(SpO2)を計測する検査で、
呼吸不全のモニターとして用いられる。
(4)誤り。運動負荷心筋シンチグラフィは、心筋への血液供給状況を調べる検査である。
虚血性心疾患などにおいて、心電図より正確な診断が必要な場合に用いられる。
(5)誤り。ポリソムノグラフィは、睡眠障害の診断に用いられる検査である。
Q1.症候に関する記述である。
正しいのはどれか。2つ選べ。
正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)チアノーゼは、貧血で出現しやすい。
(2)黄疸では、血中ビリルビンが増加している。
(3)喀血は、上部消化管からの出血である。
(4)片麻痺は、身体一側の上下肢にみられる運動麻痺をいう。
(5)タール便は、直腸がんでみられる。
(2)黄疸では、血中ビリルビンが増加している。
(3)喀血は、上部消化管からの出血である。
(4)片麻痺は、身体一側の上下肢にみられる運動麻痺をいう。
(5)タール便は、直腸がんでみられる。
【解説】…正答(2)、(4)
(1)誤り。チアノーゼは、ヘモグロビン濃度が高知を示す多血症で出現し易く、
ヘモグロビン濃度が低値を示す貧血では出現しにくい。
チアノーゼとは、酸素と結合していない還元ヘモグロビンが血中に増加し、
皮膚や粘膜が青紫色を呈した状態をいう。
(2)正しい。黄疸とは、血中ビリルビン濃度が上昇し、皮膚や眼球結膜などが黄染した状態をいう。
(3)誤り、喀血は呼吸器からの出血である。
上部消化管からの出血は吐血という。
(4)正しい。
(5)誤り。タール便は、上部消化管(食道、胃、十二指腸、小腸)からの出血でみられるもので、
下部消化管(結腸、直腸)からの出血では赤色いわゆる血便となる。
したがって、直腸がんでは鮮血便がみられる。
上部消化管からの出血は、腸内細菌によるヘモグロビンの酸化によって変色し、
悪臭のあるコールタール様の黒色便となり、タール便とよばれる。
Q2.症候と疾患に関する組合せである。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)頻脈ー鉄欠乏性貧血
(2)肥満ークッシング症候群
(3)浮腫ーネフローゼ症候群
(4)黄疸ー非代償性肝硬変
(5)るいそうー甲状腺機能低下症
【解説】…正答(5)
(1)正しい。貧血では組織への酸素運搬能力が低下するので、
それを補うために心拍数・脈拍が多くなる。
(2)正しい。クッシング症候群は、糖質コルチコイドが過剰に分泌されることで起こるものであり、
糖質コルチコイドが脂肪細胞の分化と中性脂肪蓄積を促進するため、脂肪組織が増加する。
(3)正しい。ネフローゼ症候群では低アルブミン血症を呈するので、
血漿膠質浸透圧が低下して浮腫が生じる。
(4)正しい。肝機能低下によってビリルビン代謝障害が起こり、
血中ビリルビン濃度が上昇して黄疸が生じる。
(5)誤り。甲状腺機能が低下すると、基礎代謝が低下し、体重増加の傾向がみられる。
るいそうは、代謝が亢進する甲状腺機能亢進症でみられる。
Q3.臨床検査項目と健常者の値の組み合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)血中赤血球ー260×10⁴/μL
(2)血中クレアチニン値ー2.0r/dL
(3)血清アルブミン値ー4.0g/dL
(4)血清ナトリウム値ー120mEq/L
(5)血中重炭酸イオン濃度ー18mEq/L
(2)血中クレアチニン値ー2.0r/dL
(3)血清アルブミン値ー4.0g/dL
(4)血清ナトリウム値ー120mEq/L
(5)血中重炭酸イオン濃度ー18mEq/L
【解説】…正答(3)
(1)誤り。基準値は男性:450〜550×10⁴/μL、女性:350〜450×10⁴/μLであるので、低値である。
(2)誤り。基準値は男性:0.6〜1.2r/dL、女性:0.4〜0.9r/dLであるので、高値である。
(3)正しい。基準値は3.7〜4.9g/dLである。
(4)誤り。基準値は145〜149mEq/Lであり、低値である。
(5)誤り。基準値は22〜26mEq/Lであり、低値である。
Q4.悪性腫瘍の診断に用いる検査である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)スパイロメトリ
(2)磁気共鳴イメージング(MRI)
(3)パルスオキシメトリ
(4)運動負荷心筋シンチグラフィ
(5)ポリソムノグラフィ
(2)磁気共鳴イメージング(MRI)
(3)パルスオキシメトリ
(4)運動負荷心筋シンチグラフィ
(5)ポリソムノグラフィ
【解説】…正答(2)
(1)誤り。スパイロ目と理はスパイロメーターを用いた肺の換気機能検査であり、
肺疾患の診断や重症度の判定に用いられます。
(2)正しい。MRIで、悪性腫瘍の大きさ、位置、形状などをみることができる。
(3)誤り。パルスオキシメトリは動脈血酸素飽和度(SpO2)を計測する検査で、
呼吸不全のモニターとして用いられる。
(4)誤り。運動負荷心筋シンチグラフィは、心筋への血液供給状況を調べる検査である。
虚血性心疾患などにおいて、心電図より正確な診断が必要な場合に用いられる。
(5)誤り。ポリソムノグラフィは、睡眠障害の診断に用いられる検査である。
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