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2017年08月20日

F消化・吸収と栄養素の体内動態【ポイント】

今日は、消化・吸収と栄養素の体内動態についてお話します。

【消化・吸収とは】
多くの食物はそのままでは利用できない高分子の形で摂取されるため、
これらを分解して消化管の粘膜を通過しやすい低分子にする過程が必要です。
この分解過程を消化といいます。
また、消化により分解された栄養素が、血液やリンパ液へ移送される過程を吸収と言い、
吸収の約90%は小腸で行われます。

【消化器系】
食事をすると食物は、口腔→咽頭→食道→胃→小腸(十二指腸、空腸、回腸)
→大腸(盲腸、虫垂、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸)→肛門を通り、
糞便として体外へ排出されます。
消化器系は、口腔から肛門まで続く消化管と、
分泌活動を行う唾液腺、肝臓、胆嚢、膵臓の副器官からなります。

【消化の種類】
・機械的消化
口腔内での咀嚼、異や超での蠕動運動や分節運動などによる消化をさします。
咀嚼によって食塊が細かく砕かれることにより、消化液の作用する表面を増加させます。
また、蠕動運動や分節運動によって、食塊と消化液が混和・攪拌されます。
・化学的消化
消化液中の消化酵素による加水分解、Bによる分解、アルカリによる中和、
胆汁による乳化などの消化をさします。
1日に7〜8Lの消化液が分泌されます。
化学的消化はさらに、管腔内消化と膜消化に分けられます。
管腔内消化とは、管腔内に分泌した唾液、胃液、膵液、胆汁、腸液などの
消化液によって行われる中間的な消化のことです。
幕消化とは、小腸の粘膜細胞の微絨毛膜表面に存在する消化酵素によって行われる最終的な消化のことです。
・生物学的消化
大腸での腸内細菌による発酵を伴う消化で、
大腸に到達するまでに消化されなかった物質が消化されます。

【消化過程の概要】
〇口腔
主な唾液腺には、耳下腺、舌下線、顎下腺の三つがあります。
・耳下腺:漿液性のさらさらした唾液を分泌、「αアミラーゼ」を含みでんぶんを分解。
・舌下腺:粘液性の唾液を分泌、「ムチン」を含む。
・顎下腺:漿液性と粘液の混合した唾液を分泌する。
※一日の分泌量は1〜1.5Lでほぼ中性(pH6〜7)

〇胃
食道から送り込まれた食塊は、胃の蠕動運動によって噴門から幽門へ運ばれます。
胃液と混ざって半流動状になり、十二指腸に移送されます。
胃内停滞時間は、糖質<タンパク質<脂質の順に長くなります。(脂質が一番消化に時間がかかる)
・主細胞:「ペプシノーゲン」を分泌。ペプシノーゲンはペプシンの前駆体。
・壁細胞:塩酸(胃B)を分泌。ビタミンB12の吸収に必要な内因シ(キャッスル因子)を分泌。
・副細胞:「ムチン」を主成分とする粘液を分泌。粘液は胃粘膜を保護する。
※一日の分泌量は1〜2Lで強酸性(pH1〜2)。

〇小腸
・膵液:膵臓で作られ十二指腸に分泌、炭酸水素イオンは胃から移送される酸性の消化粥を中和。
    糖質、脂質、たんぱく質を分解する種々の酵素を含んでいる。
※一日の分泌量は1〜2Lで弱アルカリ性(pH7〜8)

・胆汁:肝臓で作られ濃縮されて胆嚢に蓄えられ消化する際に胆嚢が収縮して十二指腸に分泌。
    胆汁は消化酵素を含んでいないが、主成分の胆汁酸の強い界面活性作用で脂質を乳化。
※一日の分泌量は0.5〜1Lで弱アルカリ性(pH7〜8)

・腸液
十二指腸腺(ブルンネル腺)、腸腺(リーベルキューン腺)から分泌。腸粘膜を保護。
※アルカリ性(pH8〜9)

【膜消化・吸収】
・吸収部位
 栄養素と水の吸収の約90%は小腸で行われ、残りの10%は胃と大腸で行われます。
 小腸での吸収は、小腸粘膜の吸収上皮細胞で膜消化と同時に進行します。
 小腸の中で吸収の最も盛んな部位は空腸です。
 胃の上皮細胞はほとんどの物質を透過させないので、
 胃で吸収される栄養素や水の量はほんのわずかであり、アルコールや単糖類などの一部を吸収します。
 また、大腸は、水や電解質を吸収する重要な器官であり、
 この他、短鎖脂肪酸やアミノ酸、腸内細菌の動静するビタミン類なども吸収します。
・小腸での吸収機構
 消化された栄養素が血管やリンパ管を通じて全身に供給されるには、
 小腸吸収上皮細胞を通過する必要があります。
 栄養素は微絨毛膜の透過、血管内の異動、側底膜の透過の過程を経て血管やリンパ管に移行します。
 栄養素が微絨毛膜あるいは側底膜を透過すつ機構には、
 濃度勾配に逆らう受動輸送と、濃度勾配に逆らう能動輸送があります。
 受動輸送には、輸送担体を必要としない単純拡散と、輸送担体を必要とする促進拡散があります。
 能動輸送には、一次性能動輸送、二次性能動輸送、三次性能動輸送があります。

【栄養素の体内動態】
・門脈系ー水溶性栄養素
 単糖類、アミノ酸、水溶性ビタミン、無機質、短鎖・中鎖脂肪酸、グリセロールなどの
 水溶性栄養素は、毛細血管→門脈→肝臓→心臓→全身へと運搬されます。
・リンパ系ー脂溶性栄養素
 モノアシルグリセロール、調査脂肪酸、コレステロール、脂溶性ビタミンなどの脂溶性栄養素は、
 胆汁酸塩とともにミセルを形成し、少量吸収上皮細胞に移行します。
 微絨毛膜の表面に達するとミセルは壊れ、ミセルに溶解していた脂溶性栄養素は細胞内に入ります。
 そして、細胞内でカイロミクロン(キロミクロン)を合成し、
 乳び管→リンパ管→胸管→心臓→全身へと運搬されます。

【プレバイオティクスとプロバイオティクス】
・プレバイオティクス
 腸内において有用な菌を増やし、腸内フローラの健常化を促進し、
 ヒトに有益な作用をもたらす難消化性食品成分。
 例)食物繊維、難消化性オリゴ糖(ラクツロース、フルクトオリゴ糖など)、レジスタントスターチ
・プロバイオティクス
 腸内フローラのバランスを改善することにより、ヒトの有益な作用をもたらす生きた微生物。
 例)ビフィズス菌、乳酸菌、納豆菌

【消化吸収率】
真の消化吸収率=摂取食品中の栄養素量ー(糞便中排泄量ー内因性損失量)/摂取食品中の栄養素量✕100
見かけの消化吸収率=摂取食品中の栄養素量ー糞便中の排泄量/摂取食品中の栄養素量✕100
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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