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陽葵は、ひなたと読みます。仏教が好きな仏教ガールです。一緒に仏教を学びましょう。
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2020年08月13日

とりあえずの人生

「とりあえず」が流行らしい

大学生に何で大学に来たの?
と聞いてみると、
一番多く返ってくる答えは
「とりあえず」の一言。

決して受験勉強一生懸命にやっていなかったというわけではないけれど、
みんな大学に行くし、
高校出て就職するよりはいいかな、
そう答える人が案外多い。
だからとりあえず大学に行けば何とかなるかな?

山のあなたの空遠く
幸い住むと人の言う
ああ我一人尋めゆきて
涙さしぐみ帰りきぬ


幸せとは、山の向こう側にあるもの。
だから、その山の向こうを目指して頑張れ、頑張れ、と言われてきた。

とりあえず前に進むしかないのか。
とりあえず大学受験クリアーしても、
とりあえず就職できても、
とりあえず結婚しても、
今とりたてて幸福だとは思えないのは、
きっとまだ何かが足りないからなのだろうか、
と思う。

だからあの次の山の向こうにいけば、
そこには本当の幸せがまっている、
そう信じるしかない。
とりあえず行ってみよう。

しかし、案外行ってみると、そこには思っていたような幸せはない。
大学、入ってみると、こんなものかなって思ってしまうよね。
大学はいるまで少なくても1年間はみんな頑張って勉強している。
それなのに、その喜びが1年間続くかっていったら、
見てみれば周りはみんな大学生だし、こんなもんか。
1ヶ月もしないうちにさめてしまう。

あるいは結婚。
してみると「こんなはずじゃなかった」
今や、成田離婚を越えて、式場離婚、なんてのもある。

「おかしいなあ」まだあの山を越えたら楽になれる。
楽ができる。
だから、また山の彼方のなお遠く、
に向かって歩いていくしかないのかな。

これからの事はあまり想像がつかないかもしれないけど、今までは?
小学校から、中学校、それから高校。
小学校のとき、みんなで集団登校、集団下校。
一人でもそろわないと出発できない。
帰りに寄り道して、秘密の隠れ家に行くこともできない。
黒いランドセルに、なぜか黄色い「交通安全」マーク入りのカバー、
やめてくれー、私の自由を奪うなー、
と思った。

とりあえず、早く中学校に行きたい、そうすれば、自由だ。
そんな訳で中学校入った、ランドセルではなくなった。
でも今度はもっと大きなリュックサックを背負わされる。
そして制服。
学校から歩いて5分の私にとっては、学校に行ったらすぐに
ジャージになるんだから、
制服にいちいち着替えたりするのが嫌だった。
またまた「私に自由をー!」と叫びたくなった。

とりあえず高校に行けばきっと色んな事が自分で決められて楽しいに違いない。
高校に入る。
ところが、市郊外だった私は通学に1時間。
その当時としてはすごくつらかった。
歩いて5分が、バス通学で1時間だから、その時間が苦痛でならない。
寝坊して少し遅れようものなら、
もう席が埋まってて、立って行かねばならない。
おまけにナンダカンダと荷物が多かった。

何だ、高校もこんなものか。
どこまで越えても山がある。
中間テスト終わる、と思うと期末テスト、
ああ、と一息つくけど今度は模擬試験。
試験だけならまだいいけど、人間関係とか。
ああ、これで楽になったと思った側から、また目の前に山が現われる。
どこまで行ったら楽になれるのか。


タグ:生きる意味
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