世の中は今より外はなかりけり
昨日は過ぎつ明日は知られず
世の中は今しかないのだ。
昨日は過ぎてしまったし明日は当てにならないどうなるか分からない。
仏教は常に今を重視する。
今あなたがどう言う心構えで進むか。
現在の延長が未来ですから。
親鸞聖人の教えは今の教えですから。
平生業成、現生不退、不体失往生。
現在は過去と未来をとく鍵ですから。
世の中は今しかないのだ。
今救われずして未来救われることはありません。
昨日は過ぎつ明日は知られず
昔、楽しかったといっていても過ぎ去れば只の思い出にしか過ぎない。
どんなに昔楽しいことがあっても今喜べなければ喜べません。
昔、自分は美人だったハンサムだったでも今がそうでないなら喜べない。
今やせ衰えた人でも昔はボディービルダーだったと言っても嬉しくない。
我々はよい思い出を作るために生きているのではありません。
思い出を作るために生きているのか。
今が幸せで会ってこそ喜べるが、今苦しければ、昔、どれだけ幸福だったといっても喜べない。
問題は今です。
今今今がずっと続く。
臨終を迎えたときも今です。
臨終を迎えたときに喜べるか。
過去どんな楽しいことがあっても学生時代遊んでいて臨終を迎えていたら吹っ飛んでしまう。
あの時求めていれば良かったのに馬鹿だったと血の涙を流して後悔する。
あの芥川龍之介が落ち込んでいたとき萩原朔太郎が慰めようとした。
そんなに落ち込むなよ、君には後世に残る偉大な著作があるじゃないか、名声があるじゃないか、こう慰めようとした。
実際凄い本を残していますから。
素晴らしい名声があり著作が残っている。
こういう素晴らしいものを残したじゃないかと慰めようとしたとき
普段感情を隠していた男がムキになってこう言ったそうです。
『著作?名声??そんなものが何になる!』
今死んでいく自分にとってそれが何になるか。
例えノーベル賞を取ってもいざ死んでいくときに喜べるか。
著作?名声?そんなものが何になると言う心境になるニーチェもそう。
彼は俺は人類史以来の天才だといっている。
自惚れも甚だしいですが、神は死んだと言って
それまでの思想を壊していますから。
ニーチェが晩年こういった。
俺は少しばかりの良い本を残したかなと。
妹が、あなたは良いものを残しましたよ、実際名誉も勝ち取った。
その後ムキになっていったそうです。
著作?名声?そんなものが何になるか。
これは全ての人の心境。
どんなものを残したとしてもいざ臨終となれば何にも喜べない。
どんどん時代は流れ日は移っていく。
過ぎてしまえば一切は夢。
昨日は楽しかったことでも、友達とコンパして酒飲んだといっても昨日あなたが夢を見たことと余り変わりません。
違いがあるか。
時間が過ぎると区別が付かない。
実際あったんだよ。
昔彼女と喫茶店に行って一つのオレンジジュースを二人で飲んだといっても過去の夢と変わらない。
終われば全部幻です。
今しか無いんだぞ、今より外はなかりけり。
楽しかった思い出も過ぎれば夢。
明日は知られず。
未来は当てにはなりません。
今を全力で生きる。
今の心。
今あなたがどうするかで未来が決定する。
今あなたがどういう行いをしていくか。
未来は今の行動による。
現実の行動によって未来が生みだされ作られていく。
豊かな未来を作りたいなら良いことをして下さい。
よい業力を納めて下さい。
それには間断無き聴聞をしてこそ善い行いをしなければならないと思う。
気を抜くと平気で悪を作り続けるから。
日々あなたがどういう行いをするかで未来は決定しますから。
今を全力で生きる。
今を完全燃焼する。
そう言う生き方をして貰いたい。
これが私の精一杯ですとなってこそ自力が廃って他力の世界にいかされる。
出し惜しみしていたらなかなかできない。
自力いっぱい求めてこそ自力無功と切り落とされるから。
そこまで頑張って貰いたい。
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