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2016年05月21日

【海街diary】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【海街diary】
海街diary.jpg

【出演者】
香田幸(長女):綾瀬はるか
香田佳乃(次女):長澤まさみ
香田千佳(三女):夏帆
浅野すず(異母妹):広瀬すず
佐々木都(3姉妹の母):大竹しのぶ
菊池史代(叔母さん):樹木希林
二ノ宮さち子(海猫食堂店主):風吹ジュン
福田仙一(山猫亭店主):リリー・フランキー
椎名和也(幸の彼氏):堤真一
藤井朋章(佳乃の彼氏):坂口健太郎
坂下美海(佳乃の上司):加瀬亮
浜田三蔵(千佳の彼氏):池田貴史
尾崎風太(すずの同級生):前田旺志郎
井上泰之(湘南オクトパス監督):鈴木亮平
緒方将志(湘南オクトパス選手):関ファイト
金子美帆(湘南オクトパス選手):三上紗弥
高野日出子(看護師長):キムラ緑子
浅野陽子(すずの義母):中村優子

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【感想】
さすがアカデミー賞優秀作品。
さすが是枝監督。
世界観が良かったです。
何かジワジワ来る映画ですよね〜

泣けるわけでも無いんですが、
心温まる日常を描いている映画なんです。
だから共感もできる話ですし、
何度か見て更に見えてくるものもあるんだと思います。

私の場合、一度映画を見てから、
記事にするために2回目を見ます。
そして、文章を見直して記事にする。
つまり短期間に3回見ているようなものです。

この映画は見れば見るだけ変わる。
深い映画だと思いました。
それにしても、すずちゃんは可愛い・・・


【あらすじ】(ネタバレあり)
銀行員の香田佳乃は彼氏である藤井の家に居た。
携帯がなり、直ぐに身支度をした佳乃は、
藤井に数万円を渡して家を出ようとする。
それを見て藤井は言った。
「バイト代でたらすぐアレするからさ・・・」
佳乃は藤井にキスしてから返した。
「いつでもいいよ。」

朝帰りした佳乃。
姉の幸と妹の千佳と3人で住む家に帰った。
その日は山形にある温泉地に葬式に行く予定だった。
山形に住んでいた疎遠の父の葬儀。
父は母と離婚して、山形で再婚した。
しかしその家庭も上手くいかずに離婚し、
今の土地で再々婚したのであった。
その父が亡くなったと連絡が入り、
仕事のある姉の代わりに、佳乃と千佳が
2人で行くことになったのだった。

家を出て15年になり、それきり会ってない父。
父は再婚相手との間に娘がいて、
連れ子同士で3度目の結婚をしていた。
山形の向かう電車の中で、佳乃は言った。
「何か気が重い。」
「父親って言っても15年もあってないし。」
千佳は答えた。
「私よく覚えてないからな〜。」

そうして山形の駅に着いた2人。
妹にあたる浅野すずが向かえにきていた。
今夜泊まる温泉旅館まで案内してくれた、すず。
とてもしっかりしており、旅館に着くと、
「後で母がご挨拶に伺うと思いますから。」
と言って、2人に頭を下げて帰って行った。

翌日の葬式。
泣き続ける父の再婚相手の陽子。
その時、来られないはずの幸が葬儀場に来た。
到着すると直ぐに、すずに挨拶をした幸。
「始めまして、香田幸です。」
そして再婚相手の陽子にも挨拶をした。
「父が大変お世話になりました。」

挨拶も程々に、喪主の挨拶の話になった。
泣き続ける陽子は、
喪主の挨拶をすずにさせようと話を持ち出す。
それを聞いた幸は口を挟んだ。
「それはいけません。」
「これは大人の仕事です。」
「もしアレでしたら私がやりましょうか?」
それには納得せず渋々と、
自分が挨拶をすると陽子は言った。

葬儀が終わるり火葬場へ行くと、
煙突から上がる煙を見て姉妹3人で話をした。
千佳は言う。
「父さんって結構幸せだったんだね。」
「沢山お別れに来てくれて。」
それを聞いた佳乃も続けた。
「優しい人だったって皆言ってた。」
総括するように口を開いた幸。
「優しくて、ダメな人だったのよ。」
「友達の保証人になって借金背負って。」
「女の人に同情して、
    直ぐどうにかなっちゃうなんて・・・」

その時、すずが話しかけてきた。
「渡したいものがあって。」
「これお父さんの机の中に入っていて。」
それは3姉妹の写真であった。
その写真を見て思い出話をする3人。
3人を見て、唯一の身寄りを亡くしたすずは俯いた。
それに気付いた幸は、すずに声をかけた。
「時間ある?」
「この町で一番好きな場所ってどこ?」

すずはその町で一番好きな場所へと、
3姉妹を連れて行った。
道中話をする佳乃と千佳。
「大丈夫かなあの子?」
「ここでやっていけるのかな?と思って。」
「あの子と陽子さんは何の関係も無いんだもんね。」

連れて行ってもらった先は、
山道を抜けた高台にある見晴らしのいい場所。
「お父さんと良く一緒に着たんです。」
そう言ったすずに、幸は言う。
「すずちゃん。あなたが、
 お父さんのことお世話してくれたんだよね。」
静かに頷いたすず。
「お父さんきっと喜んだと思う。」
「本当にありがとう。」
佳乃も千佳も続けてお礼を言った。

そのまますずの見送りで駅に行った3人。
帰りの電車を待つ間、幸はすずに聞いた。
「この町好き?」
スズは答えた。
「好きって言うか・・・
 こっちに来てあまり経ってないんで。」
「でもお父さんが、何でこの町に
 住みたいって思ったのか分かります。」
そうしていると、電車がホームに入ってきた。
電車に乗り込んだ3姉妹。
見送るすずに、幸は言った。
「すずちゃん。鎌倉に来ない?」
「一緒に暮らさない?4人で・・・」
そう言って、佳乃と千佳の顔を見た幸。
佳乃と千佳も一瞬驚いたが、
直ぐにすずを見て微笑んだ。
「すぐアレしなくていいから考えてみて。」
すずは俯いて考えているようだったが、
直ぐに顔を上げて答えた。
「行きます。」

それから数日後。すずは鎌倉に引っ越してきた。
「今日からお世話になります。」
千佳が部屋を案内して、
幸と佳乃は昼食の準備をしようとした。
すずは気を使い幸に言った。
「私手伝います。」
幸は返した。
「すずはいいから、荷物の整理しないさい。」
「もう妹なんだから、ちゃんは付けないわよ。」
笑顔で頭を下げたすず。

準備を終えると、千佳に呼ばれたすず。
祖父と祖母の写真を見せて仏壇に手を合わした。
そして昼食。
引越しの手伝いをしてくれた、
千佳のバイト先の店長浜田も一緒に蕎麦を食べた。
千佳と浜田は、地元にある少年サッカーチーム
「湘南オクトパス」のサポーター。
サッカーをしていたと言うすずに、
湘南オクトパスの入団テストを進めた。

翌日すずは転校先の中学校へ行った。
直ぐにできた友達もサッカーチーム所属で、
入団テストを受けることを決めた。
一方で家に遊びに来た叔母の史代に説教される幸。
「犬や猫じゃないのよ。」
「お母さんに相談したの?」
「子供育てるって大変よ。」
「あの子は妹は妹だけど、
  あんた達の家庭を壊した人の
      娘さんなんだからね〜。」
幸は答えた。
「関係ないでしょ。」
「あの子はまだ、産まれても無かったんだから。」
史代は嘆くように言った。
「これでまた嫁に行くのが遅れるわ。」

数日後。
すずは入団テストに見事合格していた。
そしてクラブチームのメンバーと、
サポーターの千佳と近くの定職屋「海猫食堂」にいた。
その定職屋は幼い頃からあり、
3姉妹もお世話になっていた。
「これ入団祝い。」
そう言って、おまけでおかずを出して店主の二ノ宮。
それを見ていた知人の福田に二ノ宮は言った。
「幸っちゃんとこの・・・」
「どことなく似ているわよね〜」

幸は病院勤務していた。
医者であるの椎名と付き合っていて、
葬儀に行くように言ったのも椎名であった。
「やっぱり行って良かった。葬式。」
「でなきゃ妹にも会えなかった。」
「ありがとう。」
そう素直にお礼を言った幸。

佳乃は藤井と会っていた。
素直な妹と、すずの話をする佳乃に、
一般的な指摘をする藤井。
「大変じゃない?」
「いわゆる腹違いっていう奴でしょ?」
そして、遺産も貰わずに引き取ったことを指摘した。
佳乃は何も言わずに笑っていたが、
顔は若干引きつっていた・・・

そんな幸と佳乃は、仕事から帰ってくると、
直ぐに喧嘩を始める。
心配するすずを裏目に、
幸から逃げて風呂に入る佳乃。
しかし風呂場にはカマドウマがいて、
それを見た佳乃は慌てて叫んだ。
「お姉ちゃ〜ん。」

ある日家にいたすずは、
千佳に自家製梅酒を見せてもらった。
「こっちが去年ので、これが一昨年の。」
「それで、これがおばあちゃんが漬けた10年物。」
いままで体験したこと無い、新鮮な生活をするすず。
朝は姉妹四人で慌しい朝食。
朝から喧嘩する幸と佳乃。
すずも慣れてきて、そんな日常を笑って見ていた。

朝は中学に行くすずと、出勤するは佳乃は、
駅に向かって猛ダッシュ。
「佳乃さん間に合います?」
そんなすずに対して佳乃は言う。
「すずさ〜。そろそろ、さん止めない。」
「よっちゃんでいいよ。」
そう言うとすずをからかって、
彼氏を作るように進めだす佳乃。
「世界が変わって見えるよ〜」

そんな会話をしていた佳乃だったが、
その日の勤務中に藤井が銀行に来た。
明らかに悪そうな男に連れられて来て、
こわばった顔で通帳の解約をした藤井。
佳乃は休憩中に、携帯に残された留守電を聞いた。
『もう少し、まともな人見つけてください。』

そのころ病院では幸が、
待受け室で診察を待つ二ノ宮を見かけた。
体調が悪いという二ノ宮を心配するが、
話を変えて、すずの話をする二ノ宮。
「すっかり店の人気者よ。」

その夜の佳乃は荒れて酔っ払っていた。
酔っ払ってコタツで寝る佳乃と、
一緒に寝ている千佳を尻目に勉強をしていたすず。
家に帰って来た幸はすずに聞いた。
「勉強できなかったんじゃない?」
「どうせまた振られたんでしょ?」
「懲りないのよ。何回降られても。」
そう言うとすずに代わり2人の面倒を見る幸。
続けてスズに言った。
「すず。困ったことがあったら何でも言ってね。」
すずは答えた。
「はい。」
「ありがとうございます。」

数日後。
チームにも馴染んだすず。
試合にも出て同級生たちにも活気が出た。
一方で幸は、末期患者を受け入れる、
ターミナル病棟への異動の相談を上司にされていた。
悩んだ幸は椎名の家に行き相談をした。
その話が、どれだけ過酷なことが分かる椎名は言う。
「亡くなるって言う患者さんに向き合うのはきついよ。」
「よく考えて決めたほうがいいよ。」
そう言うと、話を変えて言った。
「明日なんだけど・・・」
「向こうのお母さんから連絡があって、
 彼女不安定になっているらしいんだよ。」
「ちょっと様子見てくるよ・・・」
椎名には奥さんがいた。
単身で鎌倉で働いており、幸とは不倫関係であった。
素直に受け入れた幸ではあったが、
落ち込みながら家に帰った。

すると・・・
すずが梅酒を飲んで倒れていた。
酔っ払ったすずは言う。
「陽子さんなんて大嫌い。」
「お父さんのバ〜カ。」
普段は冷静で、自分のことを話さないすずの変貌に、
介抱していた佳乃は言った。
「あの子やっぱり煮詰まってたのね。」
すずの姿を見た幸は佳乃に言った。
「乱れ方があんたそっくり。」

その後布団にすずを寝せると、
3人はすずの顔を眺めていた。
「こんな所に、ほくろがある。」
「まつげ長いね〜。」
「耳の形お姉ちゃんと似てる。」
そんな話をしていると、すずは目を覚ました。
保護者としてすずを怒る幸。
すずは言った。
「だって・・・」
「自分家で作った梅酒飲んでみたかったんだもん。」
それを聞いた幸は答えた。
「分かった。」
「来年実がなったら、
 すず用にアルコール抜きのやつ作ってあげる。」
そう言うと、庭にある梅ノ木を4人で眺めた。
「早く取りたいな〜。」
そう言うすずに、毛虫も付くと話す千佳。
そんな2人のやり取りを聞き、幸は言う。
「生きているものは皆、手間がかかる。」
幸の言葉を指摘した佳乃。
「それおばあちゃんの口癖。」

数日後の休日。
すずは同級生の家のシラス漁の手伝いをした。
帰りにお土産でシラスを貰って帰るすず。
その日の昼食は、生シラス丼であった。
佳乃は仕事に生きると言い出して、
融資課課長補佐となったことを自慢するが、
振られて逃げていると指摘する幸。
ご飯前に喧嘩を始める2人を尻目に、
すずと千佳は
「いただきま〜す。」
そう言って生シラス丼を口にした。
喧嘩を中断して、すずが一口食べるのを見た3人。
「どう?」
「生シラスなんて他では食べれないからね〜。」
「初めて?」
すずは答えた。
「はい。」

昼食を食べ終わると、4人は障子の張替えをした。
張替えが終わると、
海沿いを歩いて4人揃って海猫食堂へと行った。
「みんな揃ってなんて初めてじゃない?」
そう言って温かく出迎えてくれた二ノ宮。
幼い頃の3人の話を始める二ノ宮。
店でお漏らしした千佳の話や、
テーブルに貝殻を並べた吉野の話等。
4人は温かい時間を過ごした。

しばらくして、新学期となった。
すずと尾崎が付き合っているという噂が立つ。
そのころ佳乃は課長補佐として、
融資の外回りの手伝いをしていた。
課長の坂下はとても優しく、
親身になって顧客に接する人。
融資先への外回りで、坂下と佳乃が向った先は、
海猫食堂の二ノ宮のところだった。
家を出て行った弟が、母の遺産を半分渡すか、
渡せないなら店を売れといってきたという相談。
二ノ宮に変わり、話をする福田。
「何とかここだけは残せんかね。」
「おばちゃんにしたら、
 この店はたった一つの宝物やけん。」
それに対しても真摯な対応をする坂下。
「面倒臭いことをするのが私たちの仕事ですから。」

海猫食堂の帰り道。
昔勤めていた都市銀行を辞めた理由を、
坂下に聞いた佳乃。
坂下は答えた。
「なんか・・」
「自分の居場所はここじゃないって、
       突然気付いたって言うか・・・」
「そんな事ってない?」

数日後。
すずは福田の店である「山猫亭」で、
シラストーストを食べていた。
「この店って古いんですか?」
「シラストーストって、
 その頃からあるんですか?」
そう聞くすずに対して、
20年前にお客が食べたいと言って
商品化されたと教えてくれた。
その帰り道にすずは尾崎に言った。
「うちのお父さんさ〜、
 よくあの店行ってたのかもしれない。」
「お父さんと2人だった頃、よく作ってくれたの。」
尾崎は言う。
「お姉ちゃんたちに聞いてみたら?」
すずは答えた。
「お姉ちゃんたちには話しづらいんだよね。」
「お父さんのこと・・・」
そして散った桜の花びらを手にとったすず。
「お父さんの病気が分かったときね。」
「もう今年の桜は見られないかもって言われたの。」
「でもお父さん凄い頑張って、
       病院でお花見もしたんだよ。」
尾崎は言った。
「浅野。時間ある?」

尾崎は自転車の後ろにすずを乗せて走った。
それは桜並木の道。
満開の桜がトンネルのように見えた。
すずは風を受けながら、
桜を見上げて手を延ばした・・・

時が経ち梅の実が成った頃。
4人で庭に成る梅の実を収穫した。
とても大量に取れた梅の実を、
幸が近所に渡す分を分けていた。
すずに説明するように梅の木の話をした3人。
「おばあちゃんが生きていた頃は、
      もっと取れていたんだよ。」
「梅の木も、もう年だからね〜。」
「お母さんが生まれた年に、
 おじいちゃんが植えたんだから、もう55か〜。」

その時、史代から電話が入った。
おばあちゃんの法要に母が来るという連絡だった。
母と会うことに対して懸念を示す幸。
それに気を使ってすずは聞いた。
「私出ていいのかな?」
幸は答えた。
「すずのせいじゃない。」
「私たちに合わせる顔がないだけだよ。」
それでもすずが一番気後れしていた。

法要当日。
数年ぶりに再開した母。
佳乃と千佳は喜んでいた。
しかし幸は違っていた。
「今日は、わざわざどうも。」
他人事のように挨拶すると、母にすずを紹介した。
母はすずに聞いた。
「3人とうまくいってる?」
「幸、性格きついでしょ?」
「私の分もしっかりしちゃったの。」

法要が終わり家に帰って来た4姉妹。
もちろん母と史代も一緒に家に来た。
休むまもなく母は口を開いた。
「おばさんも居るし丁度いいわ。」
「この家なんだけどね、
 思い切って処分したらどうかと思って。」
「庭の手入れも大変だろうし・・・」
それを聞いて幸は怒り出した。
「勝手なこと言わないでよ。」
「お母さんにこの家のこと、
 どうこうする権利なんてないでしょ?」
「庭の手入れなんか、
 お母さん一度もしたこと無いじゃない。」
「管理って・・・」
「この家捨てて出て行ったのに何で分かるの?」
それに対して母も怒り出して言う。
「どうしてあんたはいつもそんな言い方するのよ。」
「悪かったって思ってるわよ。」
「でも元はといえば、
 お父さんが女の人作ったのが原因じゃない。」
それに対して言い返す幸。
「お母さんはいつだった人のせいじゃない。」
「私たちが居るから別れられない。」
「おばあちゃんが言ったから、
  あんたたちは連れて行けない。」
「いい年して子供みたいなこと言わないでよ。」

史代が止めに入って口喧嘩は終わった。
母と史代が帰った後も、空気は重かった。
その中で口を開いたのは佳乃だった。
「いつまでも皆でここで暮らすわけじゃないでしょ?」
「それが幸せ?」
よれに対して幸は返した。
「私には責任があるもん。」
「ここを守る。」
佳乃は言い返す。
「誰も頼んでないよそんなこと。」
「何、ムキになってるの?」
「お母さんに、
 ちゃんとやってるところ見せたいだけでしょ?」
「もうほとんど意地じゃん。」
「すず引き取って、何かあてつけみたいでさ。」
「お姉ちゃんはそれで満足かもしれないけど、
           かえってかわいそうじゃん。」
「今日みたいな目にあわせたら・・・」
千佳が間に入って姉妹喧嘩は収まった。

その日の夕食は幸とすずが行い、
買出しに佳乃と千佳が出かけた。
買い物をする佳乃は千佳に話した。
「後悔してなきゃいいけど。」
「ここに来たことをさ〜。」
「背負うんだよなあいつ。」
「幸姉に似て・・・」

一方料理をする幸とすず。
幸は母に最後に教えてもらった料理を作った。
するとすずが口を開いた。
「ごめんなさい。」
「うちのお母さんのこと。」
「奥さんの居る人を好きになるなんて、
           お母さん良くないよね。」
そんなすずに幸は言った。
「ごめんね。」
「私たちはすずを傷つけちゃったんだね。」
「でもね。誰のせいでもないんだよ。」

次の日。
夜勤出勤のため家に居た幸。
そこに母がやって来た。
「昨日あんなことになったから、
         渡しそびれちゃった。」
そう言うと4人へのお土産を渡した。
墓参りをして帰ると言い、直ぐに家を出た母。
「ちょっと待って、私も行くわ。」
そう言うと幸も一緒に墓参りに行った。
あの後に史代に怒られたと話した母。
それ以上、昨日の話は無かった。

墓参りを追え駅に向かう幸と母。
母は幸に聞いた。
「まだ梅酒作っているんだって?」
「毎年仕込むの手伝わされて大変だったけど、
 アレが終わると、
 あ〜夏が来るな〜って感じだった。」
それを聞いた幸は言った。
「少し持っていく?」
「駅で待ってて。直ぐに獲ってくるから。」
そう言って家に梅酒を取りに戻り、
梅酒をビンに移した。
駅で待つ母に梅酒を渡して言う。
「こっちが今年ので、
 こっちがおばあちゃんの。」
母は祖母の梅酒を見て聞いた。
「まだあったの?」
幸は答えた。
「これで最後。」
母は懐かしむように梅酒を見て言う。
「懐かしい。いい色。」
幸は母に言う。
「たまには遊びに来たら?」
母も答えた。
「うん。今度家にも遊びに来て頂戴。」

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数日後に家に居たすずと千佳。
すずは千佳に本当のことを話した。
「千佳ちゃん。私嘘をついてた。」
「シラス丼・・・」
「本当は仙台にいた頃、
 よくお父さんが作ってくれてたの。」
千佳は答えた。
「そっか。」
「じゃああれ、お父さんの味なんだ。」
「私、お父さんのことあまり覚えてないんだよね。」
「すずのほうがいっぱい思い出あると思うよ。」
「いつか聞かせてね。」
「お父さんのこと・・・」
千佳の対応に笑顔になったすず。
「釣が好きだった。」
そう言って、初めてお父さんの話をした。

佳乃は海猫食堂のアドバイスに赴いていた。
今後について指南する課長と佳乃。
話の途中で謝りだした二ノ宮。
「この店、今月でいっぱいで閉めるの。」
「体の調子が良くなくて。」
治療に専念するのかを聞いた坂下。
二ノ宮は答えた。
「治療はもうしないの。」
「市民病院に新しく、
 ターミナルケアの病棟ができるでしょ?」
「そこ予約しているの。」

その帰り道、坂下に話した佳乃。
「すっごく腹立つな。神様ってやつに。」
それに対して坂下は答えた。
「さてと・・・」
「新しいプレゼン考えよう。」
「遺言作るのオススメしようかと思って。」
「あの弟さんじゃ、
 葬式の費用も出してくれそうにないし・・・」
「神様が考えてくれないなら、
       こっちで考えるしかないでしょ。」

幸は異動の話を悩んでいた。
そんな時、病院で亡くなった人に対して、
丁寧なケアをする同僚を見て、
こんな接し方があるのかと感心した。
その話を椎名にしたサチ。
幸の気持ち受け止めた後に聞き返した。
「俺アメリカ行くことになったんだ。」
「一緒に来てくれない?」
「女房とは別れる。」
「ずっと考えてたんだ。」

その夜。
幸は大量の梨を買って家に帰った。
それを見て直ぐに失恋と気付いた佳乃。
幸は彼氏についてのことを佳乃と千佳に話した。
それを聞いた佳乃は幸に皮肉を言った。
「お父さんと一緒じゃん。」
「弱くてダメな人じゃん。」
その言葉で喧嘩を始める2人。

話を聞いていたすずは、
幸が部屋に帰ったのを見て吉野に言った。
「幸ねえ、傷つけたかもしれない。」
「奥さんが居る人好きになるなんて良くないって、
              ひどいこと言っちゃった。」
「3人で話したい幸ねえのこと。」
佳乃は言った。
「面倒臭いな〜。」
「千佳梅酒。ロックで。」

3人で話した後、佳乃は幸の部屋へ行った。
「お姉ちゃんさ〜。この家なら大丈夫だよ。」
「私と千佳で、すずの面倒くらい見られるし。」
「もう昔とは違うんだから。」
「そんなんだと、
    嫁に行く前にお母さんになっちゃうよ。」
幸は佳乃の優しさを感じながら答えた。
「そういうことはさ〜。」
「シラフの時に言いなさいよ。」
佳乃は照れながら返した。
「こんなの酒飲まないで言えるはず無いじゃない。」

鎌倉の花火大会の日。
幸は自分の浴衣を、すずに着ていくように進めた。
千佳はそれを見て言う。
「風太に見せてあげなよ。」
茶化すように佳乃は言う。
「かっこいいの?」
茶化されてすずは照れて言う。
「ユニホームでいいよ。」
「今度にする。」

結局浴衣を着て花火大会に出かけたすず。
すずを見送った後、幸は椎名に会った。
「ごめん。私一緒に行けないや。」
「ターミナルケアをね・・・」
「ちゃんとやってみようかと思って。」
「私たちに合わせる顔無いって
 言ってたんだって、お父さん・・・」
「だからその分、
 すずが1人で抱え込んじゃって。」
「そばにいて上げられたら何か出来たかもなって。」
「お父さんにも、すずにも・・・」
「あの子。いろんなことがあって、
 子供自体を奪われちゃったのよ。」
椎名は答えた。
「それは幸ちゃんも同じだろ。」
「幸ちゃんも奪われちゃったんじゃない?」
「周りの大人に・・・」
「ゆっくり取り戻してください。」
「俺はそうしてあげられなかった。」
そう言って笑顔で手を振り帰って行った椎名。

花火大会の前に、海猫食堂でご飯を食べたすず。
食べ終わり店を出ようとした時、
すずに二ノ宮は話し掛けた。
「これ持っていって。」
「いろいろお世話になりましたって・・・」
そう言い、佳乃の好きなアジの南蛮漬けを渡した。
そして続けて言った。
「おばちゃん。」
「あなたのお父さんとお母さんが羨ましいわ。」
「あなたみたいな宝物、この世に残せたんだ物。」
すずは答えた。
「宝物なんかじゃないですよ。私。」
二ノ宮は言う。
「ダメよ。そんな事言ったらバチが当たるわよ。」
そう言うと、皆を送り出した二ノ宮。

友人の親に船を出してもらい、
船の上から花火を見たすず。
その頃、佳乃は銀行の屋上で同僚と花火を見ていた。
千佳はバイト先で浜田と花火の音を聞いていた。

花火大会の帰り道。
すずは尾崎に聞いた。
「私ここにいていいのかな?」
「仙台にいるときも、
 山形に居るときもずっと思ってた。」
「私が居るだけで、傷ついている人がいる。」
「それが時々苦しくなるんだよね。」
尾崎は励まそうと自分の話をした。
3人兄弟の末っ子で、女の子が欲しかった両親。
おかげで写真が少ないと話した。
それを聞いて笑顔を取り戻したすず。
別れ際で尾崎は言った。
「あさの・・・」
「その浴衣結構似合ってるよ。」

家に帰ったすず。
玄関で3人の姉が出迎えてくれた。
お姉ちゃんたちは浴衣を着ていた。
「花火やろうと思って・・・」
そして庭で4人で花火をした。
すずの顔は完全に笑顔になっていた。

夏になり、すずは姉妹として馴染んでいた。
風呂上りに裸で扇風機を浴びるすず。
「こら!人が着たらどうするの?」
そう言って幸は笑いながら怒る。

着替えたすずは、幸が作ってくれた、
アルコール抜きの梅酒を割っていた。
「お姉ちゃん。甘め酸っぱめ?」
「濃いめ?薄め?」
酸っぱめの梅酒を飲む幸。
それを飲ませてもらい酸っぱいと言ったすずに、
「子供だな。」
と言った幸。
すかさず言い返すすず。
「幸ねえに比べればね。」

梅酒を飲み終わると、
家にある柱を2人で見た。
3姉妹の成長が記された柱。
すずも幸に測ってもらい身長を柱に記した。
そして2人で散歩した。
幸はすずを、思い出の場所へ連れて行った。
そこの景色を見てすずは言う。
「本当だ。あの場所に似てるね。」
それは山形で見せた、思い出の景色に似ていた。
幸は思い出話をすずにした。
「小さい頃にお父さんとよく来たんだ。」
「お父さんがいなく成ったら、1人で・・・」
そう言うと幸は急に大声で叫んだ。
「お父さんの馬鹿〜。」
それを聞いて、すずも真似した。
「お母さんの馬鹿〜。」

初めて本音を大声言った、すず。
今までの辛さが込みあがって来て、
更なる本音を呟いた。
「もっと一緒に痛かったのに・・・」
それを聞いて幸はすずを抱きしめた。
「お母さんのこと、話していいんだよ。」
「すずは、ここに居ていいんだよ。」
「ずっと・・・」
すずは泣きながら答えた。
「ここにいたい。ずっと・・・」

それから少しして、二ノ宮は亡くなった。
葬儀に参列した4人。
4人をみて福田は言う。
「いい葬式や。」
「いい人生やったね。」
「あんたがそばにいてくれて、
 おばあちゃん安心して逝けたんやない。」
幸は答えた。
「写真の二ノ宮さん。いい顔してましたね。」
佳乃は聞いた。
「あれ福田さんが撮ったんでしょ?」
福田は答える。
「あれ最後のデートのときの・・・」
千佳は聞いた。
「あの桜そこの山道ですよね?」
福田は思い出したように話した。
「入院しとった時もよう言いよったね。」
「あの時の桜は本当綺麗かった〜って。」
「もう直ぐ死ぬって分かっとても、綺麗なものを、
  ちゃんと綺麗って思えるのが嬉しいって・・・」
頭を下げて帰ろうとする4人。
福田はすずに言った。
「すずちゃん。」
「お父さんの話聞きたくなったら、こそっとおいで。」

海辺を歩き家への帰り道。
すずが口を開いた。
「お父さんも同じこと言ってた。」
「亡くなる前に桜のこと。」
「まだ綺麗なものを、
 綺麗って思えるのは嬉しいって。」
佳乃は言った。
「いい人生だったんだね。」

幸は皆に聞いた。
「最後に何を思い出せるかな。」
佳乃は答えた。
「私は㊚か酒だよね〜。」
それを聞いて幸は言う。
「何だろ?縁側かな家の・・・」
「すずは?」
その質問にすずは答えた。
「いっぱいあるよ。」
「いっぱい出来た。」
その答えに佳乃は返す。
「まだ子供のくせに!」
すかさず、すずは言い返した。
「お姉ちゃんたちに比べらたらね。」
佳乃は笑いながら言った。
「50年も経てば、
 みんな同じおばあちゃんになるんだからね。」

そのやりとりを見て幸は言った。
「お父さん・・・」
「本当にダメだったけど、
    優しい人だったのかもね。」
「だって、こんな妹を残してくれたんだから。」
それを聞いた佳乃と千佳は頷いた。

(終わり)

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2016年01月27日

【万能鑑定士Q −モナ・リザの瞳−】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【万能鑑定士Q −モナ・リザの瞳−】
万能鑑定士Q.jpg

【出演者】
凛田莉子:綾瀬はるか
小笠原悠斗:松坂桃李
流泉寺美沙:初音映莉子
リシャール・ブレ:ピエール・ドゥラドンシヤン
朝比奈尚幸(ルーブル美術館の代理人):村上弘明
桜(リサイクルショップの店員):榮倉奈々
萩野甲陽:橋本じゅん
山田聡:村杉蝉之介
喜屋武友禅:児嶋一哉
江来香織:角替和枝

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【感想】
楽しいけど、浅い・・・
なんか物足りなく感じてしまいました。
サスペンス系の映画って、
どうしても謎が解けたら飽きちゃう!
しょうがないですよね〜

そんな私でも、楽しんで見れたので、
出来が良かったってことでしょうか?
情報は豊富で分かりやすかったし、
強いて言うのであれば、
ハラハラ感が欲しかったな〜
それがあれば更に評価は上がったのでは?

そんな感じに思えた映画です。


【あらすじ】(ネタバレあり)
レストランを貸切にして、
豪勢なパーティーを開催すると言う。
それを聞いて怪しいと思ったオーナーは、
貸切にした企業を調べようと凛田莉子に依頼した。
チラシを見るなり怪しい部分を指摘した凛田。

一方、角川書店の記者小笠原悠斗は、
自分の記事を編集長にダメ出しされて、
グルメ担当を強制的に任せられた。

グルメパーティーに参加した悠斗。
同じパーティーに潜入鑑定に来ていた凛田。
トルコ料理を作ろうとしていたシェフを見て、
凛田はすぐに指摘した。
調理の音が別の何かの音をマスキングしている。
クルミを割る音は、ガスバーナーの音を消し、
揚げ物の音は、ガラスの割る音を消す。

凛田は直ぐにオーナーに聞いた。
「ここ2階はなんですか?」
オーナーは答えた。
「ギャラリーですけど、今日は休館日で。」
それを聞いて凛田は言う。
「大変です。警察に電話してください。」
直ぐに2階に走った凛田。
2階のギャラリーにつくも一足違く、
すでに強盗に襲われていた。
しかし不幸中の幸い。
一番貴重な品をは盗まれずにいた。
それが悠斗と凛田の出会いであった。

翌日、凛田の元に訪れた悠斗。
そこに朝比奈が鑑定に依頼に訪れた。
ルーブル美術館のアジア圏の代理人である朝比奈。
来月日本に来るモナリザの鑑定を依頼した。
そのためにはルーブル美術館の、
学芸員になる必要があった。
こうしてルーブル美術館で行われる、
学芸員試験に参加することになった凛田。

会社に戻った悠斗は一部始終を記事にしたいと、
編集長に進言し、許可を得た。

悠斗は凛田とパリのルーブル美術館に向かった。
ルーブル美術館に着くと、直ぐに試験が始まる。
それは本物のモナリザを当てる試験。
通された部屋には複数のモナリザが飾られていた。
その中から、本物のモナリザを当てられれば合格。

試験管に、本物はどれか聞かれた凛田。
凛田は片言のフランス語で答えた。
「あの部屋にあるものは全部偽物。」
「通路にあったのが本物。」
それは見事に正解であった。
こうして学芸員の資格を得た凛田。

通路にあった本物のモナリザの後ろには、
『H29』の文字が書かれていた。


日本人で学芸員となったのは、
凛田ともう1人の女性、流泉寺美沙。
試験に合格した2人は、
日本で学芸員としての講義が始まることになる。
講義は12枚の絵から本物を直感で当てるもの。
それは2人で協力し、
1人が偽者と思う2枚の絵を直感で選び、
もう1人がその2枚のうちの1枚を排除する。
それを繰り返して最後に本物の絵を当てるもの。

講義はルーブル美術館の職員が立ち会い行う。
しかしフランス語の出来ない凛田。
足手まといの凛田に対して怒る美沙。
「学芸員がフランス語も出来ないなんて
「明日からは通訳しないから、何とかして。」

凛田は幼い頃から絵が大好きだった。
しかし勉強はまったく出来なかったのだ。
しかも一般常識が一切無かった。
そんな凛田がある日たたどり着いた記憶法。
物事を匂いとセットで記憶するというもの。
凛田は、その日1日でフランス語を暗記した。

翌日の講義。
完璧にフランス語を使いこなしていた凛田。
講義はスムーズに進んでいった。

ダ・ヴィンチの書いたモナリザには噂がある。
モナリザの瞳にはLとVの文字が見えると言う。
それを見た鑑定士はその後、
認識能力に障害をきざすと言われた。
それは、ダ・ヴィンチが解剖学にも長けていて、
何らかの細工をモナリザにしたとされていた。

講義を続けた凛田と美沙。
しかし、一度も成功することがなかった。
講義の後も一人練習を続けた凛田。
それを見た美沙も一緒に練習を始めた。
その練習で始めて1枚の本物を当てた二人。
喜ぶ2人だったが、突然凛田を頭痛が襲った。
それからも講義は続きいろんな絵で行われた。
本物の絵を当てる度に強くなる凛田の頭痛。

頭痛が増す中で、講義は最終日を迎えた。
2人はルーブル美術館の職員に連れられ、
大きな美術館に移動した。
最後の講義は本物のモナリザを当てるもの。
手法は今までとまったく同じ。

2人で排除を続けていく。
講義は順調に進み、残るは2枚。
凛田と美沙が選んだ最後の1枚。
モナリザは本物であった。
しかし同時に倒れこんだ凛田。
職員たちが駆け寄るが、
凛田は急に立ち上がりモナリザの前へ歩いた。
凛田が見たモナリザの瞳の中には、
LとVの文字が見えていた。

講義も終わり、通常の仕事に戻った凛田。
しかし凛田は鑑定が出来なくなっていた。
人間国宝の作る壷とレプリカの見分けすらできない。
凛田は店を閉めていなくなった・・・

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取材を続けていた悠斗は、行方を追った。
美沙のもとに話を聞きに行った悠斗。
凛田が学芸員の資格を失ったとことを知る。
悠斗はモナリザの瞳の噂の真相を探るため、
医学的にありえるかを、医師に相談しに行く。
基本的には、あり得ないという見解であったが、
凛田の前後の行動次第とも言った。

悠人はその帰り道。
困り果てた悠斗が見たのは、
モナリザ来日に伴い駅に貼られたポスター。
悠斗は並んだポスターの違和感に気付いた。
急いで家に帰った悠斗は、
凛田が受けた講義を、
12枚のカードに置き換え実践した。
何度も繰返し、何かに気が付いた悠斗。
その時、一本の電話が入る。
凛田の居場所が分かったという内容だった。

悠斗は直ぐに、凛田のいる場所へ向かった。
そして凛田を見つけると、
「これを見て欲しいんです。」
そう言うと、講義と同様の直観テストを始めた。
12枚の写真を講義と同じように、
悠斗と凛田は排除していった。
そして、いとも簡単に成功した2人。
疑問に思った凛田に、種証をした悠人。
それはとても簡単なものだった。
悠斗は最初から正解を分かっていたのだ。
片方の人間が正解を分かっている以上、
外れることはない訓練。
正解があると思い講義を続けた凛田は、
間違ったことを繰り返し行ったことで、
正しい鑑定能力を狂わしたのだった。
つまり瞳の中の文字が原因ではなく、
講義自体が全て仕組まれていたのである。
凛田が見たモナリザも、おそらく全て偽者。
真相を伝えた悠斗は凛田に言う。
「あの書類を渡されたときから、
         嘘は始まっていたんです。」
「凛田さんは、
 大きな事件に巻き込まれているんです。」
それを聞いた凛田は我にかえり、
「急がないと大変なことになる。」
そう言うと直ぐに美術館へ向かった。

そのころ美沙は、
まもなくモナリザ展が開催される美術館にいた。
慎重に保管されている名画モナリザ。
しかし関係者である美沙には、
モナリザを持ち出すことは容易かった。
美沙の仲間は時間通りに美術館に電話して、
警備員の目をそらした。
その隙に防犯カメラを細工した美沙。
後は予め入手したパスワードで絵を持ち出した。
そして裏口に待機した仲間に渡す。

美術館に到着した凜田は美沙へ言う。
「モナリザを返してください。」
凜田に気付かれた美沙は否定むせずに言った。
「最初から脅威を感じていた。」
「この計画にはあなたが邪魔だったの。」
「だから能力を失わせて、
     学芸員から外れてもらうことにした。」
「あなたも世界中の人々も、
          ルーブルに騙されていたの。」
「私たちはモナリザを盗み出したんじゃない。」
「返したの。」
「今この美術館の収蔵庫にあるものこそ、
                 本物のモナリザ。」
「103年前、
  モナリザは一度盗みだされたことがある。」
「そして、無事ルーブルに戻ったとされている。」
「でもそれは嘘。」
「私たちはその嘘を正した。」

〜1911年のモナリザ盗難事件〜〜〜〜〜
ガラス職人のペルッチャが盗んだモナリザ。
しかし依頼人の詐欺師マルケスは、
そのモナリザを受け取りに現れなかった。
マルケスは本物がなくなったことで、
贋作を販売することが目的だったのだ。
業を煮やしたペルッチャは、
画商に本物のモナリザを売ろうとして捕まった。
そしてルーブルにモナリザは戻った。
Z〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

美沙はこの話が嘘だと凛田に伝えた。
ペルッチャが売ろうとしたものも偽者。
本物のモナリザは、
ペルッチャの隠した場所に今でも眠っている。
現代になり末裔に引き継がれたのだと。
それがルーブル職員のリシャール・ブレ。
本物のモナリザの裏には1503と書かれ、
バロア朝の紋章が刻印されている。
1910年にイタリア新聞にも載った事実と。

確かに現在本物とされるモナリザの裏には、
『M29』と書かれている。
しかし、その話に凛田は反論した。
それ自体がマルケスの仕組んだ嘘であり、
嘘の記事を書くことで贋作を作りやすくした。
ルーブルは反論をしないことで、
本物と偽者の区別がつくようにしたのだと。
更に、美沙もリシャール・ブレに騙されていると・・・

その時凛田に悠斗から電話が入った。
搬送業者を装って持ち出されたモナリザ。
悠斗は運ばれたモナリザを1人で追っていた。
そしてリシャール・ブレに捕まった。
電話越しに聞こえるリシャール・ブレの声。
「これから絵を燃やす。」
「偽りの歴史を正すために。」

凛田は電話から居場所の推測をした。
後ろで聞こえていた音と音楽。
高速エレベータの中と推測を立てた凛田。
美術館から20分以内で、40階以上のビル。
しかし東京の真ん中。
件数が多すぎて、探すには時間がかかる。

その時、凛田が目にしたのは、
美沙のジャケットに付いていたボタン。
ジャケットのボタンが1つだけ違ったのだ。
ボタンから再度推理をした凛田。
そのボタンは美沙が泊まっていたホテルで外れ、
付け替えてもらった代用品であると。
その柄のボタンを提供しているホテル。
直ぐに特定できたホテルに向かう凛田と警察。

その頃リシャール・ブレは、
悠斗とモナリザの置かれた部屋に火を放った。

ホテルに到着した凛田は、
手がかりを探すべくゴミ庫をあさった。
ある1つのゴミ袋の中から出てきたレシート。
その全てが『勝鬨』の店のものであることに気付く。
勝鬨にある高層ビルと範囲が絞られ、
居場所が特定出来た凛田。
急いで向かうが、
ビルの最上階からは煙が上がっていた。

最上階の煙の出る部屋を開けると、
モナリザは既に燃えており、
手足を縛られた状態で必死に阻止しようとした、
悠斗のみが助かったのであった。
凛田に着いて来た美沙。
美沙は燃えたモナリザを見て凛田に言った。
「最後の試験で鑑定したモナリザを覚えている。」
「あのとき私だけに分かるように仕掛けた印。」
そう言うと、燃えたモナリザの額縁から、
小さなピンを取り出した。
「この絵はあの試験に使っていた偽者。」
「瞳の中に、
  あなたを騙すために付けたLとVもある。」

その証言を聞いた凛田は言った。
「つまり彼は本物のモナリザを持っている。」
「美沙さんの贋作を憎む気持ちに付け込んで、
           彼はあなたを騙し続けていた。」
「この絵を燃やしたのも、
         本物を持ち去るための時間稼ぎ。」
それを聞いていた警察は、
簡単に日本から持ち出すことは出来ないと言う。
しかしそれに対して凛田は言い返した。
「ある!」
「ルーブルでも使われた方法です。」
そう言い、警察を連れて直ぐに横浜港に向かった。

その頃本物のモナリザを盗んだリシャール・ブレ。
日本から持ち運ぶためにX線検査を受けていた。
そしてフランス政府に対して、
身代金を要求する手はずを進めていた。

モナリザのX線検査を終えて、
横浜港から出航しようとしたリシャール・ブレ。
そこを警察が囲い込んだ。
無条件で逮捕されるリシャール・ブレ。
連行されるリシャール・ブレに美沙は言った。
「この4年間は、
 偽者だったかもしれないけど、
 そこに私にとっての真実があったと、
             今でも思ってる。」
「あなたには分からないでしょうね。」

モナリザを持ち出した手口は、
無数にあるモナリザの看板を、
フランスに持ち帰ると見せかけ、
本物を看板に埋め込んだもの。
本物のモナリザを探すには大変な労力がかかる。
凛田は美沙に言った。
「私には人の心を鑑定することはできません。」
「でもあなたの芸術を愛する気持ちだけは、
            真実だと確信しています。」
そして、全看板を没収する警察に対して言う。
「私たちに選ばせてください。」
「私と彼女で鑑定します。」
それを聞いた美沙は言った。
「私にそんな資格は無。」
しかし、凛田は遮るように言った。
「本物をルーブルに返しましょう。」
「それがあなたの本当の願いなんでしょう?」

警察たちによって港に並べられた、
無数のモナリザの看板。
2人が指を差したモナリザは同じものだった。
慎重に解体する警察。
絵の裏には『H29』の刻印が・・・
悠斗は遠くから、2人を写真におさめていた。

共犯として連行される美沙に凛田は言った。
「どこかでまた、鑑定しましょうね。」
その言葉に美沙は泣き崩れていた。
美沙を暖かく抱きしめる凛田であった。


数日後。
モナリザ展は無事開催された。
凛田と悠斗はモナリザ展に足を運んだ。
そこで悠斗は凛田に聞いた。
「再度学芸員として迎え入れたいって、
      言われたんじゃないんですか?」
凛田は答えた。
「いいんです。」
「私はやっぱりあの店が似合ってます。」
悠斗は続けて凛田に聞いた。
「大事なこと・・・」
「ずっと気になってたんですが、
       Qってどういう意味ですか?」
「色々考えたんですよ。」
「Qってクイーンでしょ?」
凛田は前を向いたまま言った。
「教えません。」

そんな話をしながらモナリザの前に立った2人。
モナリザを見た凛田は呟いた。
「穏やかな目をしてる。」
それを聞いた悠斗は凛田に言う。
「モナリザはこんな事件に巻き込まれて、
 どんな目で僕らを見ているんでしょうね?」
そして続けて凛田に聞く。
「聞きたいんですけど・・・」
「これ本物?」

凛田は微笑みながら答えた。
「さあね〜。」

(終わり)


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2016年01月23日

【おっぱいバレー】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【おっぱいバレー】
おっぱいバレー.jpg

【出演者】
寺嶋美香子:綾瀬はるか
堀内健次(先生):青木崇高
平田育夫(バレー部):木村遼希
楠木靖男(バレー部):高橋賢人
杉浦健吾(バレー部):本庄正季
江口拓(バレー部):恵隆一郎
岩崎耕平(バレー部):吉原拓弥
城良樹(バレー部):橘義尋
城和樹(良樹の父):仲村トオル
竜王中コーチ:田口浩正
原田幸次郎(美香子の恩師):小林勝也
原田の妻(幸次郎の妻):市毛良枝
戸畑第三中学校の教頭:光石研
ナカイ先輩:石田卓也
寺嶋美香子(中学時代):大後寿々花
寺嶋美香子の元カレ:福士誠治

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【感想】
少しだけ何かが足りない・・・
性に対する探究心?
そんな時の青春時代?
作りたいものは分かるんですけど・・・

何かが足りないんですよね〜
感動なのか?コメディなのか?
どちらかを重点的に描いたほうが、
良かった気がするんです・・・
詰め込もうとしすぎたんですかね〜
笑いきれずに、感動しきれない感じでした。

バランスはいまいちでしたが、
綾瀬はるかさんは上手ですね〜
実際の天然がそのまま出てた気がします。
なんか弾き付けられる魅力があります。

すみません。
感想はこんなことしか書けませんでした・・・


【あらすじ】(ネタバレあり)
自転車を漕ぎながら手を上げ、
風を感じる戸畑三中の5人。
「ダメだこんなんじゃない。」
「時速80キロ以上じゃないと、
 おっぱいの感触味わえないらしい。」
次に試したのは、改造した車イス。
ヘルメットをして坂道を下った。
猛スピードで坂を下りながら言う。
「コレがおっぱいの感触・・・」
本物ではないが始めて体験する感触。
幸せを感じると同時に、
ガードレールを突き破り崖へと落ちた・・・

数日後の朝礼中、
教頭の話を聞かずに雑談をする5人。
「時速60キロがAカップ。」
「時速80キロがBカップ。」
「そして時速100キロがCカップ。」
その朝礼で教頭は赴任して来た国語の先生、
寺嶋美香子を紹介した。
紹介を受け生徒に挨拶をする寺嶋。
国語教師の彼女は自分の好きな本を紹介した。
紹介したのは高村光太郎の詩集『道程』。
「私の大好きな『道程』です。」
「私はこの『道程』が大好きです。」
「『道程』の意味、
 『道程』の素晴らしさに触れてください。」
男子生徒はザワザワと騒ぎ出した。
鼻血を出す男子生徒もでて、
更にザワつきは大きくなった。

朝礼が終わると教頭は寺嶋に、
「今後あまり刺激しないようにお願いしますよ。」
そういって、今後受け持つ部活を伝えた。
それは、男子バレー部であった。
「はい。頑張ります。」
何も知らずに快諾した寺嶋。
しかしバレー部は、おっぱいバカの5人。

何も知らず張り切る寺嶋に、
同僚の堀内は言った。
「あいつら練習したとこなんて、
       見たこと無いですよ。」
「そもそも頑張るというやつに、
  一番無縁な奴等なんですよ。」
それを聞いた寺嶋は返す。
「教師がそんな事言ってどうするんですか。」
「頑張るのを教えるのが私たちじゃないですか。」

翌日、部室に行った寺嶋。
クラッカーを鳴らして歓迎する5人。
「歓迎してくれるのは嬉しいけど、練習は?」
寺嶋に言われて準備運動をする5人。
寺嶋は言う。
「今日は女子と練習試合するから。」
「女子だし手加減してあげてね。」
それを聞いた5人は言った。
「無理です。無理です。」
「だって僕ら5人しかいませんから。」
と、そこに1年の城が声をかけてきた。
「バレー部に入りたいんですけど。」
「小学校からバレーやってたんですけど。」
タイミングよく6人が揃った。

寺嶋は予定通り練習試合を進めた。
しかし結果は・・・
女子相手に15対0の圧倒的な敗北。
唖然とする寺嶋。
落ち込む様子もない5人。
それを見た城は怒って言う。
「本当にバレー部なんですか?」
「Aクイックも出来ないんですか?」
真剣な城とは違い5人は、
「Aっていやらしいこと?」
呆れた城は言った。
「僕。辞めます。」

部室に戻った5人と寺嶋。
歓迎会の続きをしようとする5人。
その行動に更に呆れ寺嶋は言う。
「みんなバレーボールやりたくないの?」
すると5人は、
「バレーボールやったことないし・・・」
「僕たち入部以来、
 バレーボールやらせてもらって無いんです。」
1つ上の先輩にナカイという怖い先輩がいて、
卒業するまで、ずっといびられていたと話した。
くだらないことを続けさせられたせいで、
周りからわ「バカ部」と呼ばれていた。
それからは体育館は使えなく、
コートも女子部に占領された。
こうして今があることを伝えると、
「バレーボールなんて忘れて、
         みんなで楽しみましょうよ。」
と言って歓迎会の続きを始めようとする。

その話を聞いた寺嶋は言った。
「バカにされたまんまで悔しくないの?」
「試合で勝ってみたいとか、
           そんな気持ち無いの?」
「なんで頑張りもしないで諦めてるのよ。」
「朝礼でも言ったでしょ。」
そう言って『道程』の一説を言う寺嶋。
「僕の前に道はない。」
「僕の後ろに道はできる。」
そして続けて寺嶋は言った。
「もしあなたたちが頑張るなら、
         先生なんでもするから。」

5人はこの言葉に食いついた。
「何でも?ってことは・・・」
「分かりました。」
「先生は僕らが頑張るなら、
      何でもしてくれるんですよね?」
「もし僕らが今度の大会で1勝したら・・・」
「先生のおっぱいを見せてください。」
「お願いしま〜す。」

寺嶋は焦って返す。
「そんな事できる訳無いじゃない。」
5人は寺嶋の反応を弄ぶように言う。
「ですよね・・・」
「先生ってそんなものですよね・・・」
「嘘つき・・・」
更に焦った寺嶋は言った。
「嘘なんてつかないわよ。」
「私は嘘はつかない。」
思惑通りの発言に、5人は喜んだ。

勝てないことを祈るも、
顧問として勝ちたい寺嶋。
その話を堀内にすると、堀内は言う。
「学校に知れたら大騒ぎになりますよ。」
「そもそも教師として間違ってますよ。」
寺嶋はそんなことは分かっていた。
「そんな約束無しで頑張らせなきゃダメだよね。」
「約束は無しって明日はっきり言います。」

翌日。
5人は強豪校へ視察に行った。
コートにはコーチの激が飛んでいた。
「お前ら命かけてやってるのか?」
「死ぬまで走って来い。」
そんな厳しい練習を見た5人は考えた。
「俺たちとは違うみたい。」
「とりあえず練習の邪魔をするって言うのは?」
早速バレーボールに穴を開けようと、
用具庫に忍び込んだ5人。
同時に体育館に入ってくる新体操部。
レオタードに目が行っている隙に、
直ぐに他校の先生に見つかった。

寺嶋のもとに電話が入り、
5人を引き取りに行った寺嶋。
部室に戻った5人に寺嶋は怒った。
しかし5人の反応は
「だって俺ら普通にやっても勝てないから・・・」
呆れた寺嶋は続けた。
「だからって相手の足ひっぱっていいの?」
「自分たちは努力もせず、
 汗も流さず、死ぬ気で頑張りもせず、
 私のおっぱいを見ようっていう根性な訳?」
「私に対して失礼じゃないの?」
「そんなに簡単に見れると思ったら大間違い。」
少し違う怒り方・・・
自分自身言ったことに疑問を持った寺嶋。
すると5人は素直に受け止め、
「寺嶋先生の言うとおりです。」
「僕ら卑怯でした。」
「せっかく先生が約束してくれたのに・・・」
「すみませんでした。」
「先生の言うとおり、
  死ぬ気で頑張って、
    今度の大会1勝して、
      寺島先生のおっぱい見ます。」
「やるぞ!おっぱい見るぞ!」
何か違った感じで意欲がでた5人。

次の日から、
女子部の使うコートを占領して練習を始めた。
それを見た女子バレー部の顧問は、
「何を言ったか知りませんけど、
 今更何をやらせたって無理なんですから。」
寺嶋は返した。
「無理なんてことは無いです。」
「彼らは本気で頑張り始めたんです。」

必死に練習を始めた5人。
寺嶋も監督としての勉強を始めた。
しかし5人では試合はできない。
そこで、寺嶋と育夫は城を再度誘いに行った。
家にいたのは城の父。
家の中には城の父が獲った、
バレーボールのトロフィーが並んでいた。
城の父は2人に聞いた。
「あいつ練習頑張ってますか?」
城がバレーボールをやっていると思っていた。
慌てた育夫は話を変えて聞いた。
「今日は城君のお父さんに、
  バレーボールのことを、
    色々教えてもらおうと思って。」
城の父親はアドバイスをしてから、
息子について話した。
「あいつバレーボール楽しんでますかね?」
「私が怪我でバレーボール諦めてから、
  あいつきっと自分が続けることで、
           私を喜ばせようとしてる。」
「そう思えるんですよ。」

家を出た育夫は4人にその話をした。
そして手分けをして城を探すことにした。
城を見つけた育夫は言った。
「また俺たちとバレーボールをやろう。」
しかし城は答える。
「俺バレーボールなんて興味ないですから。」
そう言って背を向けて歩き出す城。

城は公園に停められたバイクを見つけ、
仲間たちと悪ふざけでバイクを倒した。
そのバイクの持ち主はナカイ先輩。
城はナカイ先輩に捕まってしまう。

城を殴り続けるナカイ先輩の下へ行く5人。
「城は僕らの後輩です。」
「殴るなら僕等をお願いします。」
怒っている見境のないナカイ先輩は、
5人をボコボコにした。
気の済んだナカイ先輩が帰ると、
育夫は城に言った。
「城。一緒に・・・一緒に・・・
 俺たちと一緒に・・・見よう!」
「おっぱいを・・・」
城は身を張って助けようとした5にんに感謝し、
バレーボール部への再入部を決めた。

「よろしくお願いします。」
寺嶋にそう言って頭を下げた城の目線は、
寺嶋の胸元を見ていた・・・

練習を続けた6人は、どんどん力を付けていく。
女子バレー部とのリベンジ戦でも勝ち、
明らかに数ヶ月前とは変わっていた。
そんな6人に、複雑な気持ちを抱く寺嶋。
頑張っている6人には勝ってほしいけど、
勝ったら自分が困る・・・


そしていよいよ、公式戦の当日。
ベンチで大戦校を待つ6人と寺嶋。
そこに審判が来て言う。
「棄権のため戸畑三中の不戦勝ととします。」
コートで飛び跳ねて喜ぶ6人。
控え室に戻ると、育夫は寺嶋に言った。
「先生。お願いします。」
同時に拍手を始めた5人。
それに対して寺嶋は返した。
「まだ勝ってないでしょう?」
6人は言い返した。
「勝ちは勝ちです。」
「戦わずして勝つと書いて不戦勝ですから。」
動揺した寺嶋は言った。
「それは、ずるいんじゃないかな〜。」
寺嶋の言葉に大ブーイングの6人。
更に慌てた寺嶋は続けた。
「私は不戦勝でいいのかってこと言いたいの。」
まったく動じない5人は聞き返す。
「どこがダメなんですか?」

しかし、城だけは違った。
「先生の言うとおり、
    不戦勝で勝ったっていえるんですか?」
5人は城に反論した。
「勝ちは勝ちだって。」
「おっぱい見たくないのか?」
しかし城は頑なに言う。
「もっとすっきりした気持ちで見たいんです。」
「不戦勝とかじゃなくて、
   先輩たちと一緒に戦って、
           おっぱいを見たいんです。」
その城の言葉に賛同したのは育夫だった。
「そうだな。」
「ちゃんと勝たないと先生だって、
      すっきりおっぱい見せれないよな。」
「ですよね?」
急にふられた寺嶋は答えた。
「そうよ!」
こうして一時的に難を逃れた寺嶋だった。

しかし、このあとに6人は気づく。
2回戦の相手は強豪校の竜王中。
それを知って頭を抱えた6人。
帰り道に寺嶋は落ち込む6人に言った。
「私は勝てる気するけどな。」
「一人ひとりの技術は向こうのほうが上だし、
      チームの戦力としても向こうが上。」
「それは仕方ないよね。」
「練習してきた年月が違うんだから。」
「でもね、君たちは今成長しているの。」
「もの凄い勢いでね〜。」
「あると思うんだ〜そう言う力って。」
「2回戦まであと2週間。」
「今の君たちなら、
      勝てるかもしれないって私は思う。」
「私のおっぱいを見るために頑張りなさい。」
その言葉を聞いた6人。
今までの落ち込みとは違い、
急激にテンションを上げるのだった。

数日後、寺嶋は元彼に会っていた。
お酒を飲んで昔を思い出していた寺嶋。
昔に働いていた中学校。
生徒たちと仲良くしており、
生徒たちと一緒にロックのコンサートに行った。
それが他の先生たちにバレて、
寺嶋が誘ったのかと問い詰められ。
違うと否定した寺嶋。
その事がきっかけで、生徒との間に溝が出来た。
寺嶋は急に学校に行きたくない、
そう元彼に言い出したのだった。
仕事に追われていた元彼は、
まともに話も聞くことも出来ず、
自然に2人は別れたのであった。

今回元彼は寺嶋と寄りを戻そうと誘っていた。
寺嶋も優しい言葉に流されて、
食事の後はそのままホテルに行った。
過去のような良い雰囲気の2人。
元彼が寺嶋の上着のボタンを外そうとした時、
寺嶋にはバレー部の6人の顔が浮かんだ。
「これは皆の夢なの!」
そう言って元彼を払いのけた寺嶋。
そのままホテルを後にした・・・

一方、真剣に練習を続ける6人のもとに、
ナカイ先輩が現れた。
なぜ真剣にやっているのかと事情を聞いた。
怯えて事情を説明した6人。
それを聞いたナカイ先輩は言う。
「おっぱいか〜。」
「いいセンコウだな〜。」
「お前ら。コレで負けたら男じゃねえぞ!」
そう言って喝を入れてくれたのだった。
しかしこの時、部室の外では、
女子バレー部がその話を聞いていた・・・

2か回戦までの練習に励む6人。
城の父親が所属していた実業団の力も借りて、
厳しい練習の毎日で過ごした。
大会前の最終合宿。
6人が寝ると寺嶋は同僚の堀内に、
自分の中学の話した。

中学時代は部活をやっていなかったと話し、
過去に1度だけやった万引きの話をする。
その万引きで警察に捕まり停学処分を受けた話。
停学は自宅謹慎ではなく、1週間の実習。
その時担当したのが原田先生。
原田先生は怒りもせず説教もしない。
忘れ物の本を読ませて感想文を書かせた。
寺嶋は、その本に落書きを続けた。
実習最後の日に読んだのが『道程』だった。
「僕の前に道は無い」
「僕の後ろに道は出来る。」
その時書いた感想文を、
勝手にコンクールに出した原田先生。

〜〜その時書いた感想文〜〜〜〜〜〜〜〜〜
人は前を向いて歩くとき、必ず顔を上げます。
万引きした私のように、
キョロキョロと店員さんの視線を気にし、
うつむいた顔では決してありません。
私も前を向いて歩きたい。
自分の道を作りたい。
私の道は必ず私の後ろにできるのだから。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

その感想文は市で賞を貰い、
長い間、市役所に掲載された。
掲載されている期間、
毎日のように市役所に通った寺嶋。
そんなある日、
掲載された感想文の前に佇む原田先生を見た。
寺嶋に気がついた原田先生は言った。
「お前、教師にでもなったらどうだ?」
「国語の教師。向いているかもしれんぞ。」

そんな思い出話をした寺嶋は、
続けて堀内に言った。
「自分が何になりたいかなんて、
 考えたことなかったけど、
 目の前に道が開けた気がしたんだよね。」
「だから一人前の教師になれたら、
 原田先生のところに報告に行きたいなって・・・」
それを聞いて堀内は言った。
「行けばいいじゃないですか。」
しかしうつむいて寺嶋は答えた。
「いけないよ。」
「だって私はまだ・・・」
そんな寺嶋に堀内は言った。
「僕は寺嶋先生、良い先生だと思いますよ。」

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いよいよ大会間近となったある日。
バレー部の6人は、自分達の将来の話をした。
「良かったよなバレー部にいて。」
「受験とかもこの勢いでいけると思わない?」
「最後かもね?皆で何かできるの。」
「美香子のおかげかな?」
「最後に良い思い出、できそうじゃん。」
そして皆は個々を奮わせ言った。
「絶対勝って美香子のおっぱい見ようぜ。」
「美香子のおっぱい見ることが、恩返しだ。」

その頃、男子バレー部のやる気は、
ふしだらな動機によるものと噂が広まった。
その噂は先生たちにも広まって、
ついに校長室に呼ばれた寺嶋とバレー部6人。
教頭は寺嶋に聞いた。
「変な噂が広まってましてね。」
「地区大会で1勝したら胸を見せてくれると、
 寺嶋先生が約束したから頑張っているんだと。」
「本当のことですか?」

寺嶋は動揺した。
「それは・・・」
その時、育夫は寺嶋の返事に被せて答えた。
「本当だけど、嘘です。」
「そんな約束するはず無いじゃないですか。」
「僕等がふざけて言っているだけです。」

この声は教頭には届かない。
「黙れ。今は寺嶋先生に聞いているんだ。」
そして寺嶋は答えた。
「私は・・・」
「私が約束しました。」
そう言うとバレー部に向かい言った。
「ごめんね。嘘はつきたくないの。」

それを聞いていた校長は言った。
「所詮、こいつらはこんなもんですよ・・・」
見下した言葉を聞いた寺嶋は反論した。
「彼らが頑張っていたのは本当です。」
しかし校長は反論を遮り、
「言い訳は結構。」
「これは大変な問題ですよ。」

教室に戻った寺嶋に女子バレー部は言う。
「私が友達に話しちゃったんです。」
「そしたらこんなに広まっちゃって。」
「でも、先生のした約束は、
     間違っていると思います。」

寺嶋は責任をとり学校を辞めることになった・・・

寺嶋のいない中での大会当日。
その日、寺嶋は原田先生のお墓の前にいた。
寺嶋は原田先生の墓に向って言う。
「原田先生。」
「やっぱり私ダメでした。」
「また失敗しちゃいました。」
「こんな報告でごめんなさい。」
そんな寺嶋を見かけた、原田先生の妻が声をかけた。
担任ではなかったが、寺嶋のことを知っていた妻。
そして家に連れて行かれた寺嶋。
寺嶋は原田先生の妻に、
自分が先生になったことを伝えた。
すると原田先生の妻は言った。
「主人が聞いたらとっても喜ぶわ。」
「あなたが万引きをして停学になったときね、
 毎朝あの本棚の前で、
 『今日はどの本にしようかな』って悩んでたの。」
それを聞いた寺嶋は、
本棚にある『道程』を手にとり開いた。
そこには自分の書いた落書きが・・・
「コレって・・・」
「忘れ物じゃなかったんですか?」
そう言って他の本を開くと、
全ての本に自分の落書きがあった。
原田先生の妻は続けて話した。
「どうしたら力になれるんだろうって、
 コレでいいのかな〜
 ダメなのかな〜
 間違っているのかな〜
           って、毎日毎日。」
「主人はいつも生徒たちに、
   道は目の前にあるんだってこと、
       気付かせたいって言ってた。」
「じゃあ、今度はあなたが同じ事を、
  あなたの生徒たちに、
   気付かせてあげられたらいいわね。」

涙する寺嶋は、
「私の・・・生徒たち・・・」
そう言うと走り出した。

寺嶋のいないバレー部は圧倒的に押されていた。
一生懸命声を出して応援する堀内。
しかし1点も取れずに1セット目は負ける。
そこに現れた寺嶋。
6人を見て言った。
「こらっ!お前等!」
「誰が約束は無しだって言ったのよ!」
「私は言ってないぞ、そんな事。」
「私は戸畑三中をクビになったって、
       あなたたちの先生なのよ。」
「私のおっぱいを見るために頑張りなさい。」

2セット目から6人の動きは変わった。
今までの劣勢は嘘のように点数を重ねた。
そして2セット目を奪取した戸畑三中。
喜んだ6人と同時に、
竜王中のコーチの声が響き渡る。
「バカヤロウ!」
「お前等全員メンバーチェンジや!」
「おい!1軍!」
今まで戦ってたのは2軍だったのである。

それでもめげない戸畑三中の6人。
「関係ないよ。」
「俺たちには美香子のおっぱいが、
       賭かっているんだから。」
「絶対勝つ!」
「おっぱい!おっぱい!おっぱい!オー!」

そして第3セット目。
圧倒的な強さの竜王中の1軍。
それでも喰らいつく戸畑三中。
しかし結果は4対15。
試合終了の笛が鳴った・・・

体育館のベンチに座ったまま、
立ち上がることができない寺嶋。
歩み寄ったのは城の父。
寺嶋は変な約束をしたことを謝った。
「どうして謝るんですか?」
「知ってましたよ僕はそのこと。」
「目的なんて別にいいんですよ。」
「あいつら頑張ることの素晴らしさを、
      身をもって知ったんだから。」
「早く行ってあげてくださいよ。」
「あいつら待ってますよ。」

背中を押され寺嶋は控え室へと向かった。
そこには泣き崩れるバレー部の6人。
寺嶋は6人に声をかけた。
「さあ、みんな立って。」
「みんな胸張って!」
「みんな本当に良く頑張ったよ。」
「みんなカッコ良かった。」
「最高だったよ。」
「ありがとう・・・ありがとうね。」
すると6人は立ち上がり寺嶋に抱きついた。

数日後。
正式に寺嶋は退職となった。
学校を去ろうとする寺嶋に堀内は声をかけた。
「これからどうするんですか?」
寺嶋は答えた。
「もちろん教師を続けるよ。」
「私にはコレしかないと思ったし、
 いい教師になろうって決めた。」
寺嶋は最後にバレー部の部室へ足を運んだ。
誰もいない部室を眺めた。
寺嶋の顔は清清しかった。

そして下駄箱で靴を履こうとしたとき、
中には手紙が入っていた。
それはバレー部6人からの手紙だった。
駅のホームで、その手紙を読んだ寺嶋。
「あいつら・・・」
そう言って電車に乗りこんだ。

走る線路脇には男子バレー部が待っていた。
『ありがとう!おっぱい先生!』
と書いたダンボールを持って、
自分たちの胸にバレーボールを2個忍ばし、
電車を追って走るバレー部6人。

それを見て窓を開けた寺嶋は、
男子バレー部6人に手を振って言う。
「ありがとう。みんな!」
「元気でね〜。」
「いい男になれよ〜。」
「ありがとう!」

〜〜バレー部から寺嶋に書いた手紙〜〜〜〜
寺嶋先生へ

先生はどう思っているか分かりませんが、
僕たちはあの試合勝てなかったけど、
全然後悔していません。
だって負けたおかげで、
先生の胸に飛び込むこと出来ましたから。
負けた場合に備えて僕等、
エブーの胸に飛び込む練習をしていたので、
良い位置に飛び込めました。
最高の感触ありがとうございました。

男子バレー部一同より。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(終わり)

〜〜 関 連 商 品 〜〜


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・RIKUの映画感想館
・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・

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posted by riku at 18:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2016年01月16日

【風俗行ったら人生変わったwww】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【風俗行ったら人生変わったwww】
風俗行ったら人生変わったwww.jpg
【出演者】
遼太郎:満島真之介
かよ:佐々木希
晋作(ネット住人):松坂桃李
中畑光男(かよの彼氏):中村倫也
住吉徹(金貸し):山中聡
河合(ネット住民):藤間宇宙
田中(ネット住民):駒木根隆介
滝田(ネット住民):穂のか
佐良田(ネット住民・作家):山田真歩
東出(ネット住民):上原実矩
新田(ネット住民):阿部進之介
風俗嬢:坂ノ上朝美
ピザ屋:谷村美月
ビデオ屋:金田哲
ヤッくん(ギャル男):滝藤賢一
ユッコ(ヤッくんの彼女):時田愛梨
毛糸おじさん(かよの地元のおじさん):諏訪太郎
コーチ(かよの地元のおじさん):菅原大吉
麦わらおじさん(かよの地元のおじさん):佐藤二朗

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【感想】
馬鹿げてるけど、面白い!!!
雰囲気としては『電車男』ですね〜
元気が出ます!!!

コメディ映画として、
アホ臭い作り方として、
とても徹底されていて、
それを中心としたストーリー展開もバッチリ!

以外性の高い映画だったと思います。

それにしても・・・
満島君って兄妹揃って演技うまいですよね〜
どんな生活したら、
あんな演技うまい兄妹が生まれるんでしょうね?


【あらすじ】(ネタバレあり)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
僕の名前は奥遼太郎。
29歳童貞。
ニート暦当然あり、
幼少期の吃音症の名残もあり、
パニックになると過呼吸にもなる。
現在どうにか実家を出て蒲田で1人暮らし。
薄給の契約社員。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

証明写真で何度も写真を撮った遼太郎。
帰りにギャルカップルにぶつかってしまう。
ギャルは遼太郎に言った。
「このメンズ、乳見てない?」
それを聞いたギャル男も言う。
「お前絶対童貞だろ!」
そしてギャル男は遼太郎の持つ証明写真を見て、
「こんな写真じゃさすがに受かるバイトねえんだよ。」
「お前、何が楽しくて生きているんだよ。」
そう言って遼太郎の首もとをつかみ、
連れて行こうとするギャル男。
遼太郎はパニックとなり過呼吸になった。
それを見て怖がり逃げるギャルカップル。
遼太郎はバックからビニール袋を出して口に当てた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
大きく分けると人には2種類いるって思う。
ツイている奴と、いない奴。
少し前に流行った風に言うなら、
持っている奴と、いない奴。
もちろん絶対的に後者だ。
証明写真を撮るだけで緊張するような男。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

その後免許の更新で警察署へ向かった遼太郎。
無事更新が終わり警察署を出ると大雨。
バックに入っていたはずの折りたたみ傘は、
ギャル男に絡まれた際に落としたようだ。
変わりに入っていたのはデリヘルのチラシ。
自分を変えたいと思った遼太郎は、
警察所の前からデリヘルに電話した。

ホテルでデリヘル嬢の到着を待っていると、
「始めまして。かよです。」
その整った顔に喜んだ遼太郎。
『キターーー!』
かよは部屋に入るなり言った。
「シャワー借りていいですか?」
「あっ!」
「ご一緒なさいますか?」
その言葉に動揺した遼太郎。
パニックを起こして、またもや過呼吸になる。
それを見たかよは、動じずに声をかけた。
「大丈夫ですか?」
かよの顔は遼太郎からは天使に見えていた。

ホテルを出て、かよは言った。
「今日はごめんなさい。」
「何も出来なくて。」
「なのにお金まで頂いちゃって。」
遼太郎は答えた。
「当然ですよ。呼んだのこっちですから。」
「こっちこそ・・・
 こんな時間までつき合わせちゃって・・・」
「迷惑かけてすみません。」
かよは返した。
「今日はもう終わりでしたから。」
「良かったらこれ貰っていただけませんか?」
「もし次があったら、
     今日の分までサービスしますから。」
かよは名刺を遼太郎の胸ポケットに入れた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの時点でもう惚れてた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

翌日、遼太郎はかよの名刺先に電話した。
もちろん電話に出たのは受付の男性。
「もしかして今日もかよご使命ですか?」
「でもあいにく今日はダメなんですよ、かよ。」
「一日中予約で埋まってまして。」
「明日の20時以降なら空いてますよ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
彼女が風俗嬢であることを思い知った瞬間であった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

それから何度もかよと会った遼太郎。
もちろん貯金もどんどん減っていった。
しかし遼太郎は毎回話すことも出来ずにいた。
そんな遼太郎にかよは言った。
「遼太郎さんって変わってますよね。」
「今日も何もしてこないですし。」
「そんなに話もしてないよ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
初めてのタメ語にグッと来た。
だから僕も思い切って使ってみた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

遼太郎の違和感のあるタメ語に笑うかよ。
以前の過呼吸になった時に怪我した額の傷に、
毎回絆創膏を張りなおしてくれるかよ。
その傷も、もう完治して張り直すことも無かった。

かよは何もしないり遼太郎に言う。
「こうして何もしないで普通にいるほうが、
              逆に恥ずかしいですね。」
「服着ているのに裸みたい。」
「普通って言うのも、何か変か?」
それに対して遼太郎は答えた。
「俺。普通って難しいから。」
それを聞いて、かよは笑顔で言う。
「だね!」
自然な感じで近づく2人。
その瞬間時間終了のアラームが鳴った。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
一時間で二万弱。
かよさんにはお金を使わないと会えない。
そのことを自覚する瞬間だ。
そして金は、いずれ尽きる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

お金を払おうとする遼太郎。
「もらえないよ。」
そう言うかよに、力ずくでお金を渡した。
そんな遼太郎に、かよは言う。
「よったら交換しない?連絡先。」
「だってこれ以上お金を使わせるの悪いから。」
「話をするの、
   居酒屋でもファミレスでも出来るでしょ?」
「それに私、友達ほとんどいないんだ。」
遼太郎は答えた。
「僕なんか、ほとんどどころか1人もいないよ。」
かよは笑って言った。
「じゃあ、ほとんど一緒だね。」
「東京って1人にはきつい街だよね。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
綺麗だなって思ったけど、
かよさんの笑顔はなぜか泣いているように見えた。

29年間生きてきて、
女の子と話したことなんて、
ましてや触れたことなんて、
フォークダンス以来ほぼないこの俺が、
2人の妹たちには、
ばい菌扱いされているこの俺が、
最高2ヶ月誰とも口を聞かずに
過ごしたこともあるこの俺が、
女の子と2人で会うんだぜ!
二次元じゃないぜ!
かよさんと会うんだぜ!
それもタダなんだぜ!
消費者金融行かずにすんだぜ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ひょっとして神様っているのか〜い!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
だけど込み上げる嬉しさと同じくらい、
異様で泣きたくなるような得体の知れない不安が、
ヌタリと忍び寄ってくる予感があったんだ。
手に入れてさえないものを失うような。
その正体は何なのか、
この時はまだはっきりとは分からなかったけど
とにかくこの気持ちを誰かに言いたかった。
たとえ会ったことも無ければ顔も見たことも無い
光社会の誰かでも・・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

遼太郎はチャットでネット住人仲間に、
今までの経緯を報告した。
遼太郎に恋が音連れたことに喜ぶ住人。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
この3日後初めて外で待ち合わせをした。
でも日の光は僕には眩し過ぎた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

待ち合わせ場所で待つかよ。
その場所に行けずに、
木の影で隠れて見ていた遼太郎に気がつくかよ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして僕は初めて女の子とお酒を飲んだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

話題も無い遼太郎の行動にかよは喜んだ。
「知ってる?」
「お絞りって絞ると結構絞れるんだよ。」
「知ってる?」
「大根っておろすと大根おろしって言うけど、
  山芋はなんでとろろになるんでしょうか?」
このような意味のない会話を続ける遼太郎。

お酒の入って、更に勢い付いた遼太郎は聞いた。
「彼氏いるの?」
かよは答えた。
「いないよ。こんな仕事しててさ。」

そして2人は残ったお酒をボトルキープする。
ボトルに2人で名前を書いた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
人生で初キープだった。
『遼太郎&かよ』
俺今ラッキー池田以上にラッキーだ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

別の日は一緒に買い物に行った。
帽子を一緒に選ぶ2人は、
まるで付き合っているかのようだった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺がハット。
ハットに俺。
俺の人生にハットなんて
一生縁が無いものだと思ってた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

それから数回会ったときに遼太郎は聞いた。
「かよさん。」
「僕、ひどく言葉が出ないときあるでしょ?」
「気になるでしょ?」
かよは答えた。
「私は遼太郎さんと話していると落ち着くよ。」
「言葉がゆっくりな分、
 この人が言っていることは
 本当なんだなって思えるっていうか・・・
         実感できるっていうか・・・
              とにかく信頼できる。」
遼太郎は言った。
「俺も、かよさんのこと信頼できる。」
「あの時思ったんだ。」
「東京にもこんな優しい子がいるんだなって。」
かよは素直に言う。
「ありがと。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
吃音のことを打ち明けられたことで、
苦手だった電話も平気になった。
どころか長電話の楽しさを初めて知った。
電話でしか話せないことも鳴るってことも・・・
それからついさっきまで会っていたのに、
声が聞きたくなるっていう気持ちも。
だけど肝心なことは、
『どうして風俗で働いているのか?』
とは聞けなかった。
いや、聞きたくなかったのかもしれない。
とにかく、恋だった・・・
紛れもなく僕はかよさんに恋をしていた。

かよさんの事を好きになればなるほど、
いとおしく思えば思うほど、
あの指で、あの唇で、
毎日いったい何人の男に、
どんなことをしているんだろう?
そんなドブみたいに汚い
最低な妄想が止まらなくなったんだ。
僕は海の厳しさを知らない淡水魚だった。

そしてこの日を境に、
かよさんからの連絡は途絶えた。
何があったんだよ?かよさん。
着信拒否をされてないことが、
せめてもの救いだった。
風俗嬢だったこと意外に、
僕はかよさんの事を何も知らなかった。
風俗嬢と客。
2人の間にそれ以上のものは無かった。
連絡しても、
彼女が答えてくれなければそれでおしまい。
そんな点線みたいな、
か細い関係だったことを今更自覚した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そんな塞ぎこんだ遼太郎。
家から出ずに宅配ピザを注文した。
遼太郎は友達が来ているかのように、
奥の部屋で雑音を流し、騒がしくして対応した。
しかし店員はそんな気持ち悪い行動に言う。
「そんなの見栄にもなってないから。」
「どうせ張るなら意地張れよ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
失恋は地獄だって事初めて知った。
海水は思っていた以上にきつかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

落ち込んでいるとネット住人達が励ましてくれた。
「変わりたいって言ってたじゃない。」
そして電話することを薦めるも、
電話すること躊躇う遼太郎。
そんな遼太郎にネット住人の晋作は、
BSアンテナをずらしてみるように伝えた。
言われたとおりにアンテナをずらした後に、
部屋のテレビをつけると、BSチャンネルが映らない。

それを見て晋作は笑って言う。
「先輩の末来も同じって事ですよ。」
「ほんの数ミリの誤差かもしれないですけど、
 見えない電波を飛ばしてるけど、
 はるか宇宙の衛星においては、
 何千キロ何万キロってずれてるって事です。」
「南米で飛んだ蝶の羽ばたきが、
       北欧では嵐を起こすかもしれない。」
「つまり、届くか逃げるかです。」
その言葉で、遼太郎は再度かよに電話した。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
だからとは思えないけど、
見えない電波はかよさんに繋がった。
奥遼太郎に誰より自分が驚いた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

直ぐにかよの家に向かった遼太郎。
自転車に乗りながら叫んだ。
「奥手の奥じゃ無かったよ〜」

かよの家に着くと、かよは今までの話をした。
東北秋田から上京したかよ。本名サチコ。
昔から素直だったかよ。
田舎では遠まわしなセクハラと分からずに、
地元のおじさんたちに優しくした。
そんな純粋なかよ。
大学に行き先生を目指した。
しかし田舎から出てきたかよに、
声をかけたのはチャラチャラした先輩中畑。
新入生歓迎コンパに連れて行かれたかよ。
その日、かよは中畑に処女を奪われた。
一般的に考えればただのレイプ。
断れない性格のかよと、中畑の関係は続いた。
中畑は超ギャンブル狂。
借金を作ってかよの金まで持ち出した。
更に浮気をしまくるカス中のカス。
それでもかよは、
渡す金を作るためバイトを増やした。
しかし中畑の借金は増えていき、
ついに先生になる夢を諦め風俗で働き出した。

その話を聞いて遼太郎は聞いた。
「どうして別れなかったの?」
かよは答えた。
「悔しさと麻痺。」
「でも今はとっくに別れてる。ちゃんと。」
「私にちゃんと惚れさせたいって思ったから。」
「だから尽くした。」
「本当のカップルになりたかったの。」

その時、家の外から中畑の声が聞こえた。
「頼むよサチコ。開けてくれよ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
きっとこうやって開けてしまっていたんだろう。
かよさんは、優しいから。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

何度もかよを呼ぶ中畑の声。
その声を聞いてかよは遼太郎に言う。
「開けるまで帰ってくれないの。」
「近所の目もあるし・・・」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ということは、きっと・・・
それくらい童貞でもわかる。
そんなこと誰にも言えず、たった一人で・・・
この顔の意味がやっと分かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

遼太郎は最初に会った時の、
かよの言葉を思い出した。
『東京って1人にはきつい町だよね。』
そして震えるかよを抱きしめた後に、
「俺が追い払ってやる。」
そう言って玄関へ行く遼太郎。

玄関のドアを開けて、中畑に遼太郎は言った。
「ここは僕の家ですけど。」
「前の人は引っ越したんではないでしょうか?」
白々しい対応の遼太郎に中畑は言った。
「お前は誰なんだよ?」
そして無理やり部屋に入ろうとする中畑。

動揺した遼太郎は、
「かよさんの彼氏だ〜」
そう言って中畑に突進した。
その勢いに中畑は押され、
高層マンションの踊場から下に落とされそうになる。
本気の遼太郎にビビる中畑は謝った。
遼太郎は言った。
「お前、二度とかよさんに近づくな。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
以後、中畑が押しかけてくることは無くなった。
だけどかよさんには100万近くの借金だけが残った。
この紙切れ一枚をどうにかしなければ何も変わらない。
結局、話どころじゃなかった。
正直ちょっともらしちゃった。
かよさんとは一度だけ会った。
いつもの居酒屋で。
だけど・・・
どんな話をしたのかも覚えていない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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以前の生活に戻りかけていた遼太郎。
ある日家のチャイムが鳴り、ドアを開けた遼太郎。
「初めまして先輩。」
来るはずないネット住人の晋作が家に来た。
来るはずない人間。
最初は疑ったが確かに前日の夜に
『助けに行きます。』
の書き込みが晋作からあった。

晋作は借用書奪還の作戦を立ててきた。
一通り作戦を聞き終わると晋作は言った。
「あんな話し聞かされて、
 むかつかない奴は人間じゃないでしょ。」
「という訳で行きましょう。」

チャット仲間とはいえ初対面。
断る遼太郎に晋作は言った。
「コミュニケーション障害って、
         言ってませんでしたっけ?」
「長電話。楽しかったんでしょ?」
「持ってんじゃないですか。コミュニケーション。」
「何かを乗り越えた人は先輩でしょ?」
「むかついている人も同じ。」
「他に理由ありますか?」

そして協力をすることを決めたチャット仲間たち。
ネット仲間7人が集結した。
闇金のボス住吉はBSで映画を見ていた。
作戦@
 屋上に忍び込んでアンテナを曲げた。
 見ていた映画が映らなく、不思議がる住吉。
作戦A
 換気口におならをする。
 同時に強烈な臭さにベランダの窓を開けた。
作戦B
 チャイムを鳴らして
 晋作が引越ししたと引き出物を届ける。
 そして晋作はスカンクを飼っている話をし、
 時間稼ぎを続ける。
作戦C
 その間に家に入りDVDの中身を全て抜き取る。
 部屋に戻った住吉は見ていた映画(キョンシー)
 の続きが気になり、レンタルビデオ屋に向かった。
作戦D
 キョンシー貸し出し中。
 店員に扮したチャット仲間たちが対応。
 板橋店、渋谷店、新宿店と回るも貸し出し中。
 どの店でも嘘のテレビを流していた。
 それは大風が来るとのニュース。
作戦E
 住吉のマンションに向けて強風を吹かす。

家に戻った住吉。
最後の締めくくりの予定が、
設置した送風装置が動かない。
動揺する遼太郎。
しかし晋作はいたって冷静に、
隣のビルを指差して言った。
「先輩自己ベストいくつです?」
「走り幅跳びの?」
隣のビルには他のネット住人と送風装置。

遼太郎は晋作の質問に答えた。
「こう見えて4m60は飛んでたけど。」
晋作は言う。
「性格には4m78cmと3mm。」
「飛べる距離です。」
「勇気さえ出せば・・・」
「見本見せますよ。」
呆気にとられながら答える遼太郎。
「そんなの見せられても無駄です。」
「僕と晋作君では比べる要素も・・・」
遮るように晋作は言った。
「ありますよ。」
「僕も昔相当迫害されてましたし・・・」
「一度本気で死のうとしたことがあります。」
「その時知ったんですよ。」
「青すぎる空は、悲しいほど怖いって事を。」
そう言った晋作は飛んだ。
ビルから、仲間のいる隣のビルへと・・・

着地した晋作は隣のビルにいる良太郎に言う。
「早く飛べ〜」
「男には、
 風を吹かせなきゃいけないときがあるんだよ。」
自分を奮い立たせた遼太郎は・・・
飛んだ!風を掻き分けるように・・・
月に映った影はまるでマイケル・ジョーダン。

その頃家に戻った住吉。
家の中は荒らされていた。
スカンクの仕業と勘違いする住吉。
その瞬間家に強風が入り、
沢山の借用書は窓から家の外へ・・・

時間はぴったり。
そこは大学相撲部の早朝練習のコース。
落ちた沢山の借用書を踏みつけていった。

遼太郎とネット住人は喜んだ。
その姿を遠くから見ていたかよ。

その日かよに会った遼太郎は聞いた。
「かよさん知ってる?」
「かよさんも夢見るでしょ?」
「ほとんどの哺乳類の動物は夢を見るらしいんだ。」
「でもね。」
「俺はカヨさんと出会うまであまり眠れなくて。」
「ギュっと目をつむっても、
        いつまでたっても眠りは来ない。」
「苦しい想像ばっかり浮かんでは消えて。」
「大人になればなるほど、
          そういう夜ばっかりが増えて。」
「でもね・・・
 俺はカヨさんと会ってから、
          良く眠れるようになったんだ。」
「瞼を閉じるとかよさんが浮かんできて、
  僕を楽しいたびに連れて行ってくれるから。」
そう言った遼太郎は泣いていた。
そして話を続ける。
「嘘。本当は余計苦しいときもあった。」
「楽しい旅の後だからこそ、
        苦しさは何倍にもなって。」
「したくも無い想像ばっか・・・
            気付けばしてて・・・」
かよは言う。
「ごめんね。私がバカだから・・・」
被せるように遼太郎は言う。
「そうだよ。カヨさんはバカだよ。」
「1人で抱えて。」
「分かりやすいバカ男に騙されて、
  その事に気付いているのに
          気付かない振りして。」
「尽くして、尽くして、夢まで捨てて。」
「どうしようもないバカだよ!」

声を荒げたせいで、
遼太郎は過呼吸を起こした。
駆け寄ろうとするかよ。
そんなかよと自分の過呼吸を制して言う。
「ごめんかよさん。」
「言いたいことはそんな事じゃないのに。」
「俺が言いたいのは、たったの6文字なのに。」
遼太郎が言いたい言葉に気付いたかよ。
かよは言った。
「やめといたほうがいいって。」
「私こんなのだよ。汚れてるよ。」
遼太郎は続けた。
「知ってるって。」
「初めて会ったとき言ってくれたでしょ?」
「『大丈夫だよ』って。」
「大丈夫。大丈夫だよ。」
「かよさんの過去なら、俺が一緒にしょうから。」
「俺はかよさん。」
「き・み・が・す・き・だ」
かよはその言葉に答えた。
「私も好き。」

その時・・・
その様子を見ていたネット仲間7人。
送風機にスイッチを入れた。
かよのスカートはめくりあがり、パンツが見えた。
興奮した遼太郎は再び過呼吸になった。
そんな遼太郎のもとに駆け寄った7人、
喜びを共感するのであった。

家に帰った遼太郎。
宅配ピザが届く。
騒がしい奥の部屋に向って言う。
「ちょっとお前ら、うるさいよ。」
そしてピザ屋に言った。
「本当にみんな育ち盛りで。」
ピザ屋は遼太郎の言葉に笑った・・・

(終わり)

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posted by riku at 13:20| Comment(3) | TrackBack(0) | 映画

2016年01月13日

【シュアリー・サムデイ】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【シュアリー・サムデイ】
シュアリー・サムデイ.jpg

【出演者】
喜志巧:小出恵介
真鍋京平:勝地涼
後藤和生:鈴木亮平
北村雄喜:ムロツヨシ
岩崎秀人:綾野剛
葉月美沙(ヒメノ):小西真奈美
宮城祐(美沙の彼氏):横田栄司
喜志建夫(巧の父):竹中直人
北村雄一郎(雄喜の父):モト冬樹
北村美和子(雄喜の母):原日出子
飯島(亀頭):遠藤憲一
亀頭(飯島):吉田鋼太郎
体育教師 - 高橋努
教頭 - 笹野高史
後藤翔子(和生の妹)井上真央
弁当屋の店長(宮城のバイト先):大竹しのぶ
警官A:妻夫木聡
警官B;小栗旬
上戸彩(エンドロール):上戸彩
やっさん(ホームレス):岡村隆史

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【感想】
意外としっかり作りこまれてます。
遊びの要素がふんだんに入っていて、
その中で友情や恋愛も入れている。

ここまで盛り沢山でよい映画って少ないです。
しかしこの映画は、ここまで詰め込んで、
この出来なんだから,成功なんでは?
って思いました。

小栗くんらしいストーリーな気がします。
今考えるととても凄い出演者ですよね〜


【あらすじ】(ネタバレあり)
真鍋京平は教室の窓から、
校庭で一部始終を見守る先生達に言った。
「ファック・ユー」
「校長あんたは何もわかっっちゃいねえ。」
「確かに今の若い奴らは、
 愛国心も無ければ自立心もねえ。」
「平和ボケに漬かった連中ばかりだ。」
「でもな。俺たちは違う。」
「この腐れきった日本を、
 根本から立て直すべく立ち上がったんだ。」

教頭先生は言った。
「学校爆破なんてバカな真似はやめなさい。」

それを無視して京平は続けた、
「異端児は戦う、それは100も承知だ。」
「それでもガバメントの犬にはならねえし、
 ましてやハイスクールの言いなりにはならねえ。」
「俺たちが新しい日本を作っていくんだよ。」
「この第一歩が文化祭の復活だ〜。」
「今年から文化祭廃止だと?」
「ハメまくりだって言うから、
     ギター猛特訓したんだぞ。」
「いつまで童貞でいさせる気だ〜。」

それを聞いていた喜志巧は呆れて言う。
「あれは完全な八つ当たりだ。」

京平は続けた。
「後5分だとよ〜。」
「創立57年の歴史が詰まった、
 この校舎が一瞬でボンってわけだ。」
「さあ3分切ったぞ〜。」
「今から非難しても助かるかどうか〜。」

教頭は諦めて京平達の要望を飲んだ。
「君たちの要求どおり文化祭の開催を決定する。」

それを聞いた京平は喜んで言った。
「あんたら新しい時代の幕開けに立ち会ったんだ。」
「サンキュー!」

教室にいた5人。
巧、京平、和生、雄喜、秀人は喜んだ。
しかし・・・
「あれ?タイマーが止まらない。」
慌てた5人は教室を飛び出し逃げた・・・
しかし校庭に出ると雄喜が居なかった。
同時に爆発する校舎。
「雄喜〜。」

〜現在〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
京平は巧に言う。
「雄喜には焦ったけどな〜。」
「マジ死んだと思ったもん。」
巧は答えた。
「死んではねえけど、
     片腕なくしてしまったけどな。」
その答えに対して京平は言う。
「そんなの単なる噂だろ?」
「あの事件から会ってねえからって、
      被害妄想炸裂させんなよ。」
「暗くなるからあいつの話するなよ。」
「あれからもう3年だぞ。」
「さえない人生過ごしやがってよ。」
「お前の3年なんて10秒で語れてしまうよ。」
そう言って 巧の3年を話し始めた京平。
「高校3年で中退して、
 デカだった親父を退職に追い込んで、
 152日付き合った彼女にも振られて、
 挙句の果てが、
 親父の始めたバーの手伝いってドンだけだよ。」

それを聞いた巧は言い返す。
「だまれ童貞の分際で!」
「俺の3年が10秒ならな、
        てめえの3年は8秒で語れる。」
そう言うと仕返しとばかりに京平の3年を話し始めた。
「高校3年で中退して
 振られる彼女も居ないから
 毎日ダッチワイフとバーチャルSEX。」
「生身の彼女が欲しくなって
 大検受けたら奇跡的に3流大学に合格。」
「だけど、いまだ童貞。」

くだらない話の中で京平は呟いた。
「あ〜その辺に女転がってねえかな?」
その瞬間に目の前で車に引かれた金髪の女性。
驚きながら巧は答えた。
「女転がってますけど・・・」
急いで女のもとへ駆け寄る2人。
もちろん運転手も駆け寄ったが、
女は立ち上がり運転手にピストルを向けた。
そして跪く運転手を尻目に車に乗って逃げた。
車を奪われたヤクザ風の男性。
それは一緒に校舎を爆破した後藤和生だった。

その夜、巧の親父のバーで和生の話をする2人。
「あいつもこの3年でいろいろあったのかな?」
「高校辞めてから、
      皆とは会わなくなっちまったからな。」
「よしっ!」
「僕たちの知らない和生君の3年を想像しよ。」
そう言うと2人で勝手に和生の3年を話し出す。
「高校3年で中退して、
 格闘家を目指して頑張ってみたものの、
 命より大切な妹の入院費が払えなくなって、
                  格闘家を断念・・・」
「金を稼ぐためにヤクザになった。」

とその時、慌てた様子の和生がバーに入って来た。
「その通り。」
そう言って2人の妄想通りと伝えると、
組長に追われていると話し、奥に逃げ込んだ。
同時にバーのガラスが割れて、
白いスーツを着た男が入ってきた。
「今ここにうちの若いもんが着たろ?」
急な展開に無言で答えない2人。
2人を無視し、男は和生を探し始めた。
和生を見つけられない白スーツの男は2人に言う。
「明日の夜までに和生と、
 彼が奪った3億円用意しておいて貰えるかな?」
巧が口ごたえをしようとすると、
男はピストルを発砲して言った。
「マイネームイズ亀頭。」
「亀の頭って書いて亀頭。」
「約束破ったら、君たちと和生君皆殺し。」
「OK?」

2人は頷くことしか出来なかった。
亀頭が帰ると同時に和生は奥から出てきた。
言い寄る2人に和生は言った。
「俺は奪ってねえよ。」
「昼間、女に車パクられたの見ただろ?」
「あの中に3億積んでたんだよ。」
「昼間の女俺見たことあるんだよ。」
「あの女、ガキの頃にお前のお袋だと思って
       歌舞伎町まで探しに行った女だ。」
「お前らなら知っていると思って。」
それを聞いて巧は昔を思い出し呟いた。
「あいつの名前はハッピーナイト。」

〜10年前〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『あの頃の俺はただ母親に会いたかった。』
『だけど、あれは俺の初恋だったのか・・・』

小さかった巧は雑誌を持って父親のもとへ。
「お父さん。この人。」
「綺麗な人だね?」
「この人に会いに行ってるの?」
「もしかしてお母さん?」
その雑誌は風俗紙であった。
何も言わない父親の反応に、
母親だと思った巧は仲間たちに教え、
その日5人で歌舞伎町に向かった。
雑誌に載っていた風俗店『ハッピーナイト』で、
呼び込みの男性に事情を話して中に通してもらった。

「君が私の子?」
そう言ってヒメノは現れた。
「私いくつだと思ってるの?」
「君のお父さんはタダの客。」
「せっかく来てくれて悪いけど・・・」
巧は答えた。
「お姉さんがお母さんじゃないって知ってた。」
「お父さんがお母さん以外の人を、
  好きになっちゃたんじゃないかと思って。」
寂しそうな巧の顔を見て
「安心して。」
「お父さんは寂しさを紛らわせるために
           私に会いにきているだけ。」
「誰も私なんか好きにならないよ。」
そう言うとヒメノは巧の手を自分の胸に当てて言う。
「お母さんよりいいおっぱいしてるでしょ?」
照れて手を離す巧は言う。
「知らないよ。触ったことないし。」
ヒメノはからかう様に巧に言う。
「じゃあちゃんと触ってみる?」
もう一度巧の手を自分の胸に持っていく。
巧は言った。
「あったかい・・・」
ヒメノは笑って言う。
「何かいいね。こういうの。」
優しいヒメノに巧は言った。
「お姉さんがお母さんだったら良かったのに。」
そしてヒメノは聞いた。
「お父さん何している人?」
巧は素直に答えた。
「刑事。」
その言葉に焦ったヒメノ。
ヒメノは事務所へと走って言う。
「警察が来る。」

同時にガサ入れが入った。
事務所ではヤクの取引が行なわれていた。
逃げようとするヤクザと、
それを捕まえようとする警察。
その中間に巧は居た。
逃げようとヤクザは銃を発砲する。
警察とヤクザの間で、頭を抱えて伏せる巧。
巧を守ろうとする父親。
想定外のことに親分の飯島だけを
捕まえそびれてしまった・・・

保護された巧の前を連行されるヒメノが通る。
思わず歩み寄った巧。
そんな巧にヒメノは言う。
「言ったでしょ?」
「誰も私なんか好きにならないって。」
「私は汚れちゃったのよ。」
さっきとは違い寂しそうな顔をするヒメノ。
そんなヒメノに巧は言った。
「お姉さんは綺麗だよ。」
「俺は好きだよ。」

それを聞いたヒメノは巧に抱きついて言う。
「君が大きくなったらお嫁さんにしてくれる?」
巧は答えた。
「いいよ。俺がお姉さんを守ってあげる。」
ヒメノは巧から離れ、
「ありがとう。」
「おかげで救われた・・・」
そう言い残してヒメノは連行された。

〜現在〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
荒れたバーに父親が帰って来た。
巧は聞いた。
「10年前の歌舞伎町の女覚えているか?」
親父は答えずに言う。
「お前らまた余計なことに、
     首突っ込んでんじゃね絵だろうな?」
「お前らな〜そうやって、
  一生自分たちで傷の舐め合いやってろ。」
「じゃあな負け犬。」

親父が出て行くと巧は叫んだ。
「あの事件のせいにして、
    自分たちから逃げるのはもうやめだ。」
「3億取り戻して、
     バカで最強だった俺たちを取り戻す。」

そして3人は岩崎秀人のもとへ向かった。
秀人は相変わらず路上ライブを行なっていた。
秀人を遠くから見た巧は言う。
「あいつも俺たちと一緒だ。」
「高校3年で中退して、
 親の会社継ぐどころか家を追い出されて、
 プロになれるわけでもねえのに、
                とりあえず歌ってる。」
ライブを終えた秀人に事情を伝えると、
話を聞いた秀人は答えた。
「別に俺は楽しくやってるよ。」
その反応に巧は言う。
「本当にそうだったら、
           こんな話持ちかけてねえよ。」
昔と変わらない巧のノリに秀人は答えた。
「とかいって、本当は道連れが欲しいんだろ?」

こうして協力することになった秀人。
巧は10年前の風俗紙の切抜きを持っていた。
それを見た秀人の顔は曇っていた・・・
秀人は巧に言った。
「美沙さんは宮城さんの女だよ。」
3人が探すヒメノは美沙と言う名前だった。

〜3年前〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『3年前この人は俺たちの近くにいたんだ。』
『間違いなく彼女はミサさんだ。』

5人は町で秀人を使ってナンパをしていた。
秀人は女生の目を5秒見つめる事で、
簡単に落とすことができる力を持っていた。
その近くで路上ライブをしていた宮城祐。
宮城の歌に秀人は一瞬で惚れこんだ。
そして4人にバンドを組もうと持ちかけた。
最初は反対した京平。
「告られまくりの、ハメまくりなのにな〜。」
の一言で一番乗り気になった。

秀人は毎晩のように宮城のもとでギターを勉強した。
そこに来ていた宮城の彼女が美沙だったのである。

文化祭を目標に練習を続けた5人。
そして巧が作った詩に宮城が、
メロディーを付けてくれることになった。
しかし文化祭が中止になった・・・

宮城のもとに居た秀人。
「頼まれてた曲もう少しで出来っから。」
そう言う宮城に秀人は答えた。
「文化祭が中止になったら意味ないですよ。」
秀人を諭すように宮城は言う。
「関係ねえよ。」
「楽器があればどこでもステージになる。」
「ラブ・アンド・ピース。」
「ロックは人を傷つけるためにあるんじゃねえ。」
「人に愛されるためにあるんだ。」
そして宮城は続けた。
「俺。美沙と一緒になろうって思ってるんだ。」
「秀人。人に愛される音出せよ。」

その後、5人は爆破事件の計画を立てた。
あくまで文化祭を開催するための脅しで、
校庭に置いた爆弾を爆発させて、
教室にある爆弾には火薬を入れない。
その予定で実行に移された計画・・・
しかし、勢いで教室の爆弾にも火薬を入れた京平。
ついに校舎は爆発してしまった・・・

〜京平〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
気付いたら俺はいつもの場所に向かってた。
宮城さんがバカって叱ってくれたら、
笑って流せる気がした。
でもそこに宮城さんは居なかった。
俺はもう2度と2人には会えないって、
なんだかそう思ったんだ。

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〜現在〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
京平は知っている限りの話を3人にした。
それから宮城と会っていないこと。
その後、美沙だけは見かけたこと。
北村雄喜の父親が勤める銀行の裏口から
美沙が出てきたのを見たと・・・

4人は直ぐに雄喜の家に向かった。
あの事件から家を出なくなった雄喜。
まずは母親に美沙の写真を見せた。
しかし知らないという母親。
そんな母親は雄喜について話す。
「高校3年で中退して、
 その1ヵ月後に父親が自殺して、
 外の世界から完全に心を閉ざしちゃった。」
「爆破事件のせいで
        父親が自殺したと思い込んで。」
そして父親の自殺の理由を聞いた巧。
しかし雄喜の母親は笑って言った。
「絶対あなたたちのせいじゃないわよ。」
「あの人は、
 あなたたちのことが大好きだったんだから。」
そして京平の腕の話も嘘だと笑った。

京平は直ぐに雄喜の部屋の前に行って、
中に居る雄喜に対して話し掛けた。
「雄喜。俺。元気そうで良かった。」
「留守電聞いてる?」
「毎日くだらない内容でウゼエかもしれないけど、
            これからも毎日続けるから。」
あの事件から京平は毎日、
雄喜に留守電を残していたのだ・・・

その後4人は、
昔から同じ場所に居るホームレスのもとへ向った。
美沙の写真を見せて話を聞くと、
宮城は弁当屋で働いていたという。
そして危ない奴らに追われて、
連れていかれた2人を見たと・・・

4人は直ぐに宮城が働いていた弁当屋に行く。
店主は宮城が3年前に亡くなったと話す。

住所を聞いた4人は、
宮城が住んでいたアパートへ向かう。

誰も居なかったが、部屋はそのまま残っていた。
美沙と映る写真と、高校時代に依頼した曲の原案。
そして宮城の位牌・・・
それを見たタクミは言う。
「最悪だ〜。」
命日は3年前の今日9月15日。
それは3年前の爆破事件の日であった。

それから巧は事情を話さずに、
3人を車に乗せて墓地へと向かった・・・
そこは宮城の眠る墓。
そして美沙が宮城の墓の前に居た。
巧は美沙に言う。
「やっと会えましたね。美沙さん。」
「全ては偶然じゃなく、必然だったってことだ。」
「覚えてますか?俺らのこと?」
「10年前歌舞伎町の、
 ハッピーナイトを尋ねたガキどもです。」
「あれからあなたが、
  なぜ3億円を奪うことになったのか、
           教えてもらえますか?」

美沙は今までの経緯を話し出した。
「10年前私は飯島という男に裏切られ、
   麻薬取引の罪を全て背負って、
         6年間刑務所で過ごした。」

〜3年前の9月15日〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
6年の実刑が終わり出所した美沙。
行く当てのない美沙に聞こえてきたのが、
路上で歌う宮城の曲であった。
その曲に感動した美沙は、
ギターカバンに大金の入った封筒を入れて、
曲の途中で立ち去ろうとした。
それに対して宮城は演奏を中断して言った。
「良かったら飲みに行かない?」
「すげえ美人が大金落として行ったんだ。」

美沙は宮城と一緒に居酒屋に行った。
お酒が入り本音を言う美沙。
「もう全部終わりにしたい。」
それを聞いた宮城は返す。
「もったいねえ。」
「後は幸せになるだけじゃねえか。」
しかし、美沙は反論する。
「後は死ぬだけよ。」
「私なんて生きている価値無いもん。」
慰めるように宮城は答えた。
「あんたが死んだら俺が泣く。」
「それって価値無いことかな?」
「人生やり直しなんかできねえけど、
 まんざらでもねえって気がする。」
「俺とあんたがこうして会えたみたいにさ。」

こうして、幸せな時間が流れ出した美沙。
それから時が経ち、
宮城の演奏を評価した、
音楽プロデューサーが聞きに来ることになった。
宮城は成功して稼げたら、
結婚してロンドンで暮らそうと美沙に伝えた。

プロデューサーが聞きに来る日。
いつもの場所の近くにある交番は、
爆破事件のため誰も居なくなっていた。
同時に美沙を探しに飯島が現れた。
抵抗するも美沙と宮城は連れて行かれた。
そして美沙は宮城を助けるために、
飯島のもとへと戻った。

それからの美沙は、
マネーロンダリングの資金運用を任され、
宮城を守るためにも組織で働いた。
その片棒を担がされていたのが、
雄喜の父親であったのだ。
正義感のある雄喜の父親は自殺して、
遺書に全ての事実を残した。
大きな組織が裏で動いており、遺書も闇へ消え、
飯島も組織から消されそうになって逃げた。
飯島がいなくなって美沙は開放されたが、
宮城はあの時既に殺されていたことを知った。
そして飯島への復讐を考えたのであった。

〜現代〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
全ての事実を知った4人。
と同時に遠くから声が聞こえた。
「そういうことだったのか〜。」
そこには亀頭がいた。
和生の携帯のGPS機能を使い現れたのだった。
亀頭はミサに言う。
「会いたかったんだ〜。飯島に。」
美沙は亀頭のしている時計を見て気がついた。
「飯島?」
亀頭は言う。
「今亀頭って言うんだよ。」
「結構変わったろ?」
「向こうでさ〜いろいろいじってさ〜。」
「顔、髪型、骨格、皮膚・・・」
「見てくれよこの足。」
「タッパ変えるために足まで切ってさ〜。」
「でも変えなきゃ日本帰られないからさ〜。」
「どうしても、お前に会いたくてさ〜」
そう言って美沙の近くに歩み寄る飯島。

美沙は隠し持っていた銃を飯島に向けた。
「許さない。」
「この3年間どれだけあんたを憎んだか。」
飯島は怒鳴りながら言う。
「和生!銃を取れ!」
和生は躊躇いながらも、
飯島に言われたまま、美沙から銃を取った。

美沙をつれて行く飯島。
飯島に秀人は聞いた。
「どうして宮城さんを殺したんですか?」
飯島は答える。
「決まってるだろ!」
「人の物に手を出したからだよ。」
「それから・・・
 俺の秘密を知ったからには、
  君たちにも全員死んでもらうから。」

その言葉と同時に走り出した巧。
飯島を蹴り倒して美沙をつれ逃げた。
3人も3億のアタッシュケースを奪い逃げる。
追いかけてくる飯島と組員。
美沙は逃げられないと思い、巧に言う。
「ももいいよ。降ろして。」
「私が戻れば飯島は・・・」
それに対して巧は言った。
「そんな勝手な真似させるかよ。」
「あんたにはなあ、幸せになって欲しいんだよ。」
美沙は聞いた。
「なんで私なんかのために?」
巧は答える。
「違う。俺たちのためだ。」
「俺たちは3年前に爆弾事件を起こした犯人だ。」
「俺たちがあんなバカな真似をしなければ、
   あの交番にはいつもどおり警官がいて
           宮城さんは殺されずにすんだ。」
「今度こそ守ってやりたいんだよ。」

一生懸命逃げた5人だが、
とうとう飯島に追いつかれてしまう。
銃を向けて飯島は言う。
「手を上げろ、今度は本当に撃つぞ。」
観念し美沙を差し出す・・・
と思わせたが一緒に逃げていたのは、
美沙に扮したホームレス。
美沙は途中で3億円を持たせて逃げさせていた。

怒った飯島は和生の足に銃を撃った。
そしてボコボコにした4人言う。
「明日までに3億と美沙用意しろ。」
「出来なかったら、
 臓器全部売って沈めちゃうからOK?」
「逃げたり察にちくったら、
     てめえ等の家族も皆殺しだぞ。」

バーに戻った4人。
京平は声を荒げて言った。
「最強だった俺たちを取り戻す?」
「ただのバカだから、
  こんな風になってるんじゃないのかよ!」
「3年前から何も変わってないじゃないかよ!」
返すことの出来ない3人を見て、
膝をついた京平は今までとは違い静かな声で言う。
「怖わいんだよ。」
「明日を生きるのが、怖いんだよ。」
「こんな毎日が続くなら、
    死んじまったほうがましだ!」
それを聞て巧は言う。
「嘘つけ。」
「必死に生きようとしてたじゃねえか!」
「俺知ってるよ。]
[お前が影で必死こいて大検受かったことも。」
「大学で犯罪者みたいに呼ばれても、
   俺らの前では明るく振舞っていたことも。」
「いつかきっと・・・
 そうやって胸に秘めて、
   生きりゃあいいじゃねええか。」
「お前の人生。俺たちが見届けてやるからよ。」
それを聞いていた秀人は言った。
「俺たちだって怖ええよ。」
「それでもヘラヘラ笑ってられるのは、
             お前らが居るからだろ?」
続けて和生も言う。
「俺たちの痛みは、俺たちが分かってる。」

3人の気持ちを知った京平。
「お前ら寒いんだよ。」
そう言って笑った。
その笑みに3人も笑顔になった。
そして巧は静かに言った。
「銀行強盗すっか?」

各々はその日はバラバラになった。
秀人は宮城の歌ってた場所に行った。
ビールとタバコを供えて言う。
「人に愛される音、
 出せるようになりましたかね?」
そして1人弾き語りを始めた。

和生は入院する妹のもとへ向った。
妹は和生に言う。
「あんまり無理しないでよ?」
「私今のままで凄い幸せだよ。」
「私も一緒に、
 夢を追ってる気持ちになれるんだ〜。」
和生は妹に背を向けたまま泣いていた・・・

京平は雄喜のもとへ向った。
そして扉一枚挟んで話しかける。
「叔父さんは正義のために死んでいったんだ。」
「明日叔父さんの銀行に強盗しに行く。」
「それで俺たちはパクられて塀の中だ。」
「逃れる方法はそれしかねえんだと。」
「だから俺の留守電ダイアリーは
          しばらく御預けだな。」
「明日最後に一個だけ、
 やり残したことやっちまおうってことになってさ。」
「雄樹・・・ごめんな・・・」
そう言うと雄喜の部屋の前に、
宮城が作曲した楽譜を置いてその場を後にした。

巧は1人バーを掃除していた。
そして誰もいないバーの
カウンターに向かって言った。
「お世話になりました。」

〜翌日〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
いつもの場所に集まった4人。
すると楽器を持って雄喜が駆けつけた。
「ごめん。送れちゃって。」
京平と和生は、雄喜の肩を叩き言う。
「遅せえんだよ。」

そして揃った5人。
巧が路上の真ん中で話す。
「この曲を、雄喜の叔父さんと宮城さんにささげる。」
そして『シュアリー・サムデイ』の演奏が始まった。
歌い終わった頃には沢山の観客が拍手を送っていた。

演奏を終えた5人は銀行に乗り込んだ。
しかし・・・
そこには大勢の警察と連行される飯島。
警察は5人を見て聞いた。
「なんだお前等は?」
顔を見合わせて笑った5人。
と同時に走って銀行から逃げた。

〜前日の夜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
4人がバーに逃げ込んだ後。
バーを訪れた美沙は、店の前で巧の父に会った。
そして全ての真実を教えたのであった。
父は警察の後輩に、美沙の自供したテープを渡し、
その代わりにミサを巻き込まないように伝えていた。

〜現在〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
走って逃げた5人は、路上ライブした場所に戻っていた。
恭平は言う。
「体力なくなったな〜俺たち。」
それを聞いた巧は答えた。
「けど、まだ走ってんだな〜。」
「走ってていいんだな〜。」

その日、巧がバーに帰ると父がいた。
父は巧に言う。
「務所に入らずにすんでよかったな。」
「美沙って子に感謝しておけよ。」
その言葉を聞いて巧は聞き返した。
「彼女がどうかしたのか?」
父は言う。
「知りたかったら直接彼女に聞け。」
「今夜の飛行機で日本を発つことになった。」
「彼女に伝えてくれ。」
「お前には2度救われたって。」
その言葉に、すぐに走り出した巧。
それを見た父は笑ってつぶやいた。
「勢いだけじゃねえかよ。」

空港に着いた巧は美沙を見つけて言う。
「約束したじゃねえかよ。」
「俺のお嫁さんになってくれるって。」
「あの時は何も出来なかったけど、
     今なら俺があんたを守る。」
「幸せにする。だから・・・」
美沙は走って巧に抱きついた。
「ありがとう。」
「また救われちゃったね。」
「でも1人じゃないの。」
「心の中に祐が居るの。」
そして巧から離れていった。
「あなたが守ってあげる人は私じゃない。」
「もっと素敵な人が居るはずだから。」
巧はそれでも美沙に言う。
「俺はあんたが・・・」
しかし被せるように美沙は、
「じゃあね。」
とだけ言って背中を向け歩き出した。
そのまま立ち尽くす巧。

巧の後ろには・・・
「ふ〜られた君。ふ〜られた君。」
と変な曲を歌う京平と、3人がいた。
涙する巧を尻目に4人は駆け寄り、
涙する巧を中心にして写真を撮った。

(終わり)

〜〜エンドロール1〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
いつもの公園で撮影する上戸彩を見かける。
遠くで見ていた京平は言った。
「彼女から見たら俺らはただの塵だぞ〜」
それに対して巧は返した。
「分からなねえぞ〜」
同時に上戸彩に歩み寄る秀人。
カウントダウンを始める巧。
「5・4・3・2・1。」
「落ちた〜。」
それを見ていた京平は言った。
「予知夢が当たった!」

〜〜エンドロール2〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
公衆トイレにこもる京平は変な曲を歌っていた。
「俺にもやっと彼女が出来た。」
「ボディコン時代遅れの女の子。」
と天井を見上げると・・・
天井のスプリンクラーの横に『性転換装置』の文字。

以前ホームレスが話していた噂『性転換装置』
それを見た京平は言う。
「あるじゃねえか〜。」


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2016年01月06日

【るろうに剣心】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【るろうに剣心】
るろうに剣心.jpg

【出演者】
緋村剣心:佐藤健
神谷薫:武井咲
相楽左之助:青木崇高
明神弥彦:田中偉登
高荷恵:蒼井優

武田観柳:香川照之
鵜堂刃衛:吉川晃司
外印:綾野剛
戌亥番神:須藤元気

斎藤一:江口洋介
桂小五郎:宮川一朗太
山県有朋:奥田瑛二
浦村署長 - 斉藤洋介

関原妙(牛鍋屋の店員):平田薫
三条燕(牛鍋屋の店員):永野芽郁
我荒・兄(道場に乗り込んだ男):平山祐介
我荒・弟(道場に乗り込んだ男):深水元基
清里明良(緋村に殺された若侍):窪田正孝

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【感想】
面白い。面白い。
さすがに、あの漫画を実写化なんて・・・
と思っていた自分が間違いだった。

ここまで忠実に再現するなんて・・・
愕然としました。
配役も完璧と言っても良いと思います。

後編もあるので、
総合的に感想は書こうと思いますが、
それにしても凄いですね〜

私の中では忘れられない漫画だけに、
細かい事を言ったらキリがないのですが、
はずは佐藤健くんに拍手です!
江口さんの配役も感動でしたが、
左之助役の青木崇高さんも、
しっかり味出していただいて最高です。
子供のころの目標は『三重の極み』修得でしたから・・・


【あらすじ】(ネタバレあり)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今から約140年前「幕末」の動乱期
「人きり抜刀斎」と呼ばれる暗殺者が居た
倒幕派の命により京都を暗躍し
その修羅の如き強さと冷徹さから
人々に恐れられた

時は天下分け目の戊辰戦争・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1868年1月
京都・鳥羽伏見の山中

幕府と維新軍の戦いが行なわれていた。
藩幕府に恐れられた新撰組の斎藤一。
斎藤は抜刀斎を探して山中を駆け回っていた。
とてつもない勢いで人を切り倒していく1人の男。
やっと巡り合った2人。目を合わせたとき、
「勝ったぞ〜。錦の見肌じゃ〜。」
その声を聞き、緋村はつぶやいた。
「来たか新しい時代が・・・」
立ち去ろうとする緋村に斎藤は言った。
「これで終わりだと思うなよ。」
「例え世の中が変わろうとも、
 剣に生き、剣に死ぬしか俺たちに道はない。」
その言葉を聞いた緋村は、
何も言わず持っていた刀を地面に刺し、
背中を向けて歩き出したのであった・・・

その山中で1人の男が死体の中から立ち上がった。
「なぜだ、なぜ俺は生き残った・・・」
そう言って緋村の突き刺した刀に手を当てた。
その時多くの悲鳴が聞こえて、残像が脳裏をよぎる。
「コレが人きり抜刀斎の・・・」


時は流れ1978年(明治11年)東京
世の中は変わり抜刀令も出された時代。
一方で金にものを言わす人間も増えていた。
「人間とは弱いものだ。」
「口では理想を語りたがるが、
 結局は三つのものの前では獣となる。」
「自分のため、金のため、そして快楽のため・・・」
そう言うのは武田観柳。
観柳は報告に来た高荷恵に言う。
「成功だ。」
「この新型のアヘンは人間どもを獣に変える。」
お褒めの言葉を頂き、恵が部屋を去ろうとすると、
黒ずくめの男たちが屋敷に入ってきた。
一瞬で恵以外の研究員は殺された。
怯える恵に観柳は言う。
「作り方を知っているのは一人で十分。」

その頃、東京の町では人が殺され、
死体に斬奸状が置かれる事件が続いていた。
斬奸状には
『人きり抜刀斎 神谷活心流』
との文字が・・・

東京にたどり着いた緋村。
緋村の腰にかける刀を見た神谷薫。
「そこの男。」
「廃刀令を蔑ろにして刀を持ち歩くとは、
 お前が噂の人きり抜刀斎か?」
そう言って木刀を振りかざした。
薫の剣をかわして緋村は言った。
「拙者は流浪人。」
「あてのない剣客でござる。」
「これは逆刃刀でござる。」
そう言って腰にかける刀を見せた。
緋村の無実が分かり木刀をしまった薫。
薫は自分の流派を名乗って、
人を切り続ける『人きり抜刀斎』を探していた。

そのころ観柳のもとから逃げ出していた恵。
唯一の新型アヘンの製造方法を分かる恵。
観柳は直ぐに鵜藤刃衛に連れ戻しを命じた。
警察に助けを求めて駆け込んだ恵だが、
刃衛はそんなことは構わずに警察に乗り込む。
次々と警官を殺す刃衛。
刃衛は特殊な能力『心の一方』を使う。
それはまるで猛獣に睨まれたかのように、
身動きが一切聞かなくなる術法。
警官は一切歯が立たずに、
とうとう恵は追い詰められた。
恵は危機一髪で警察署から逃げだした。

恵に逃げられ町を歩く刃衛。
腰にかけた刀を見て刃衛に声をかけた薫。
「待ちなさい。お前が抜刀斎か?」
刃衛は直ぐに薫を殺そうとするが、
それを助けたのは緋村だった。
間一髪で薫を助けた緋村は刃衛に聞いた。
「お前か?抜刀斎を名乗る男は。」
刃衛は答えずに緋村の顔を見て言った。
「その傷、その速さは、お前が伝説の・・・」
そう言って『心の一方』を使うも緋村には効かない。
「お前には効かぬか・・・」
その時一連の騒動に駆けつけた警察。
緋村は剣を交えることなく、薫を連れて逃げた。

薫に家に行った緋村。
そこは神谷活心流の道場であり、
薫は道場の師範代であった。
死んだ父を慕った門下生は多数いたが、
抜刀斎騒動が始まってから門下生が、
次々にいなくなったと聞いた緋村。
悔しそうに薫は言う。
「剣は人を殺すための道具にあらず。」
「人を生かす剣を理想とする
 神谷活心流が殺人剣に汚されるとは・・・」
その言葉を聞いた緋村。
自分の命を顧みず流派を守ろうとする薫に、
「亡き父上殿も、
 娘の命を代償にしてまでも流儀を守ることを
           望んだりはしないでござろう。」
そう言って屋敷から出て行った。

数日後の神谷活心流の道場。
唯一の門下生明神弥彦と薫は掃除をしていた。
すると、多数の男達が道場に入って来て言う。
「この道場を貰い受ける。」
「あるお方が高い値で買いたいと・・・」
「お前にとっても悪い話じゃない。」
「こんな人きり道場、誰もよりつかんじゃろ。」
抵抗するも力ずくで地上げをする男達は言う。
「人を活かす剣など甘っちょろい。」
「目的は暴力。極意は殺生。」
「それが剣術の本質よ〜。」

とその時、屋敷に入ってきた緋村は言った。
「確かに。」
「その方のいっていることは、
 一度も己の手を汚したことの無い者がいう、
         甘っちょろい戯れ言でござる。」
「剣は凶器、剣術は殺人術。」
「どんな綺麗事や、お題目を言ってもそれが真実。」
「けれども拙者はそんな真実よりも薫殿が言う
        甘っちょろい戯れ言が隙でござるよ。」
そう言うと十数人いた大男たちを次々に倒しだした。
そして緋村は言った。
「人きり抜刀斎がふるう剣は飛天御剣流。」
「一対多数の切り合いを得意とする古流儀の術。」
「こんな刀で無い限り、確実に人を惨殺する。」
それの言葉を聞いて薫は気がついた。
緋村が人きり抜刀斎と呼ばれる人物だと・・・

近くの住人の通報で道場には警察がやって来た。
全てを自分のせいと伝え連れて行かれる緋村。
そんな緋村に薫は言う。
「待って、流浪人さん。」
「名前ぐらい教えなさいよ。」
緋村は静かな笑顔で答えた。
「緋村剣心でござるよ。」

警察に連行された緋村。
「久しぶりだな、人きり抜刀斎。」
そう斉藤に言われて獄中から出される緋村。
斎藤に連れて行かれた先には山県有朋がいた。
山県は緋村に言った。
「どこに雲隠れしておった?」
「ここ10年腕の立つ流浪人が、
    人を助けたと噂が立つたび、
        部下をやって調べさせた。」
「あの時代道は違ったが、
          お互いより良い国を望んでた。」
そう言って緋村を讃えた後に、
話は新型アヘン『蜘蛛の巣』の話題になった。
山県は素直に緋村に言った。
「力を貸してくれ。」
「陸軍の要職に就き、この腕をもう一度・・・」
しかし緋村はすぐに断った。
「人きり家業で要職につく気は無いでござる。」
それを聞いていた斎藤は、
「腑抜けになったか?」
「人きりが切らずして、どうやって人を守る?」
「綺麗事を言う前に、まずは自分を守って見せろ。」
そう言うと同時に刀を抜き、
一方的に緋村に切りかかった。
間一髪でかわし続けるも、
斉藤相手に刀を抜かぬことは出来なかった。
間一髪で斉藤の刃を受け止めた緋村の逆刃刀。
「お前の抜いた刃は、
     いずれお前を苦しめることになるぞ。」
という斉藤の言葉通りに、
自分に向いた刃は徐々に緋村の肩へと突き刺さった。
それでも緋村は答えた。
「拙者は過去を捨てた身。」
「もう人は切らぬ。」
決意の固い緋村を見て斉藤を止めた山県。
緋村に謝り釈放の手はずをとった。

緋村が警察を出ると薫が待っていた。
静かに緋村に歩み寄った薫は言った。
「行くとこないんでしょ?」
「うちに来て。」
緋村は答えた。
「分かったでござろう。」
「拙者が人きりだったって・・・」
薫は緋村の言葉を遮り言う。
「そんなの知らないわ。」
「私が出会ったのは、剣心って言う流浪人よ。」
「誰にだって語りたくない過去の1つや2つはある。」
「行くよ。」

薫が緋村を道場へと連れて行くと、
弥彦は道場に恵みを連れて来ていた。
弥彦は逃げる恵みを道で見かけて、
道場に連れて来たのであった。
その日は、緋村へのお礼を含めて、
弥彦と恵も連れて牛鍋を食べに行った。

牛鍋屋にたまたま現れたのは観柳。
直ぐにトイレへと逃げる恵。
観柳は緋村を見つけると近寄って、
多額の金額で用心棒として雇いたいと言う。
それをあっさり断った緋村。
一部始終を見ていた相楽左之助は横槍を入れた。
左之助は自分を雇えと観柳に言う。
観柳は金に見合うかと聞くと、
左之助は緋村を見ながら答えた。
「試してみるかい?」
「伝説の人きり緋村抜刀斎さんよ。」

緋村を人きりと知って客は騒ぎ出す。
それを見た緋村は左之助に言った。
「ここでは店の迷惑でござる。」
「外に出ていただければ。」
外に出た左之助は早速、大刀斬馬刀を振り回す。
緋村はそんな左之助に言った。
「おぬしとは剣をあわせたくない。」
「剣をあわせる理由が無い。」
「あんな男のために、
 その腕をくれてやるでござるか?」
その言葉で我に返った左之助。
「まあいいさな。」
「また警察にしょっ引かれるのもなんだしな。」

翌日。
またしても偽抜刀斎によって人きりは行なわれた。
殺されたのは道場を襲った男たちと、数名の警官。
その現場を見て緋村は薫に言った。
「一度人を殺めると後戻りは出来なくなる。」
「それが人きりと言うものでござるよ。」
現場にいた斎藤は緋村に気がつき、話し掛けた。
「道場を襲ったあの男達。」
「お前が切っても同じことだった。」
「むしろお前が切っていれば、
 あの警官達は巻き添えを食わずに済んだはずだ。」
緋村は何も答えずに、
ただ警官に寄り添い泣き崩れる妻を見て、
若かれし頃に犯した自分の罪を思い出した。
自分の頬につく十字傷の思い出。

若くして暗殺家業を頼まれた緋村。
緋村は夜な夜な幕府側の主要人物たちを暗殺した。
殺した若い男の死体に泣きつく妻を見た緋村。
「末来を担う若者を殺してまで、
 何が新時代の為の暗殺なのか?」
「俺のしていることは正しいのか?」
そう維新軍に楯突いた過去と、
その時付けられた傷を思い出したのだった。

一方、観柳は『蜘蛛の巣』を売って、
観柳帝国を築こうと考えていた。
アヘン工場を作るために地上げを進める観柳。
そのために、どうしても神谷道場が欲しかった。
その頃から道場付近の井戸に毒が投入された。
道場にどんどん担ぎ込まれる住民たち。
居合わせた恵が主導を握り何とか、
住人たちの一命は取り留めた。

緋村はそんな恵に素性を聞いた。
すると恵は逆に聞いた。
「その手でさぞ多くの命を奪ってきたんでしょうね?」
「その傷はご自慢の傷?」
「何かの勲章かしら?」
緋村は自分の顔についた十字傷について話した。
1つは若い侍につけられ、
1つはその妻になるはずだった女につけられたと・・・

その話を聞いた恵も素直に過去を話した。
「私はあなたとは違う。」
「親も居ない。頼る親戚も居ない。」
「私は観柳に拾われて、あいつの女になった。」
「お互いに利用しあっただけよ。」
「あいつはアヘンで儲けるために。」
「そして私は生きていくために・・・」
恵の目には涙が浮かんでいた。

緋村は決心する。恵を守るため、
住人を守るためにも観柳を潰そうと・・・
緋村の動きに気がついた左之助は、
自分も行くと言い出した。
観柳の屋敷に向かおうとするも、
恵がいないことに気がつく。
恵は道場や緋村に迷惑がかからぬように、
何も言わずに観柳のもとへ戻ったのだ。
すぐに緋村と左之助は観柳の屋敷を目指した。

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観柳の屋敷には金で雇われた沢山の用心棒がいた。
屋敷に乗り込んできた緋村を見た観柳。
「倒したやるにはいくらでも金はやるぞ。」
そう言うと、金をばら撒いた。
必死に緋村と左之助に襲い掛かる用心棒達。
しかし力の差は圧倒的であった。
何十何百という用心棒を倒して屋敷の中に。

中に入ると今までとは違う腕の立つ用心棒が・・・
佐之助は戌亥番神と、
緋村は外印と手を合わせた。
今までとは違い一筋縄ではいかない相手。
しかし緋村と左之助は勝利した。
殺すことなく勝利した緋村に、外印は言った。
「何が殺さずの誓いだ?」
「殺さずしてこの戦いが終わると思うか?」
緋村は背を向けたまま答えた。
「終わらして見せる。」

緋村と左之助は観柳ぼ待つ部屋へ向い、
部屋の扉を開けた瞬間・・・
新型10連式ガトリング砲で、
止む事のない銃撃を繰り返す観柳。
手を出せない緋村と左之助。
そこに斉藤がやって来て言う。
「あいつを切るためなら手を貸す。」
「あの銃をある方向に向ければ、
       反対側が死角になる。」

左之助は手を上げて観柳の前へ出た。
「参った。勝てるはず無い。」
同時に緋村も手を上げて出て行った。
「降参でござる。」
気を抜いた観柳。
それを見て、同時に反対方向に走り出す2人。
慌てた観柳はすぐにガトリング砲で2人を追う。
その隙を突き、正面から斉藤が観柳を襲った。
追い詰められた観柳に緋村は言った。
「金で買えないものがなんだか分かるか?」
「お前がいま乞うているもの。」
「命だ!」

観柳は斉藤に連行され、緋村は恵を助けた。
が・・・
恵は緋村に言った。
「急いで。薫さんが・・・」

この騒動の隙をつき刃衛が薫を連れ去った。
目的は本気の緋村と剣を交えるため。
「お前を人質にすれば抜刀斎は怒る。」
「あやつを往年の人きりに立ち戻らせる。」
すぐに刃衛を追いかけた緋村。
追いついた緋村に刃衛は言う。
「怒っているな?」
緋村は答えた。
「薫殿を巻き込んだ貴様と、
 それを阻止できなかった俺自身にな。」

そして緋村と刃衛との戦いが始まった。
刃衛は強く、完全に押される緋村。
そんな緋村をあざ笑うように、
「まだおぬしは昔の抜刀斎には遠く及ばぬ。」
そう言うと薫に『心の一方』をかけた刃衛。
息が出来なくなった薫。

緋村は怒った。
「命が欲しければ薫殿にかけた心の一方を解け。」
それに対して刃衛は答える。
「俺にはもう解けぬ。」
「方法は二つに一つ。」
「自力で解くか、術者を殺し剣気を断ち切るか。」

本気になった緋村は昔の人きりへと戻っていった。
「遊びは終わりだ。殺してやるからかかって来い。」
そう言った緋村は鞘に刀を戻した。
そして最後の一撃・・・
『飛天御剣流双龍閃』

倒れこんだ刃衛に緋村は、
「肘の関節を砕き筋を絶った。」
「これでお前の剣の命は終わった。」
「そして・・・これで息の根も・・・」
そう言って逆刃刀を逆に向けた。
「薫殿を守るため、俺は今一度人きりに戻る。」
「死ね!」

逆刃刀が刃衛を襲おうとした瞬間・・・
「やめて〜!」
息も出来ないはずの薫が声をあげた。
「人きりに戻らないで。」
「あなたが殺してしまった人のために、
 あなたが今まで助けた人のために、
 人を切らなくても誰かを助けることは出来る。」
「それが、あなたが目指した新しい世の中でしょ。」
薫は自力で『心の一方』を解いたのだった。

それを見ていた刃衛は緋村に言う。
「決着をつけるぞ・・・抜刀斎。」
傷ついた刃衛に緋村は答えた。
「もうよせ。」
「左手しか使えぬおぬしに勝機はござらん。」
それを聞いた刃衛を刀を自分の体に差した。
「お前の本性は人きりよ。」
「同じ人きりが言ってるんだから間違いねえ。」
「所詮人きりは人きり。」
「お前がいつまでほざいてられるか、
           地獄の淵で見ててやろう。」
そう言い残して自害した・・・

死闘が終わり薫を連れ帰ろうとした緋村。
そこに現われた斎藤は緋村に言った。
「思い知ったか?」
「殺さずの流浪人などと、
   エセ正義をほざいていると
          どんな目にあうのか?」
それに対して緋村は答えた。
「人を切れば、そこに恨みが生まれる。」
「恨みはまた、人を切らせる。」
「その連なりを絶つのが、
   この切れない刀の役目でござる。」
斎藤は緋村の考えを否定するように言う。
「いつまでそんな綺麗事を言っているつもりだ。」
「流浪人など弱者の逃げ道に過ぎん。」
「剣に生き、剣に死ぬ。」
「それ以外に俺たちに道はない。」


翌日、目を覚ました薫。
料理を作る恵を見て、
「剣心は?」
と聞くと緋村を探し出した。
そこに買出しから戻ってきた緋村。
緋村の顔を見て薫は笑顔で言った。
「おかえりなさい。剣心。」
ヒムラも笑顔で答えた。
「ただいまでござる。」

(終わり)

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2015年12月30日

意外と知らない! 「ジャニーズが出演した映画作品」 出演数ランキング

映画.jpg
意外と知らない! 「SMAPメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
意外と知らない! 「TOKIOメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
意外と知らない! 「V6メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
意外と知らない! 「嵐メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ

と書いてきました。
そこで気になった私!!!
この4つのグループで、
出演作品数のランキング付けたらどうなる?

ということで、ランキング付けてみました。

※2015年3月に書いた記事です。
 一部修正を加えて更新します。

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【出演数ランキング】(公開予定作品含む)
第21位
  0作品 城島 茂(TOKIO)

第20位
  2作品 松岡 昌宏(TOKIO)

第19位
  3作品 国分 太一(TOKIO)

第17位
  4作品 長野 博(V6)

第17位
  4作品 坂本 昌行(V6)

第12位
  5作品 大野 智(嵐)

第12位
  5作品 森田 剛(V6)

第12位
  5作品 三宅 健(V6)

第12位
  5作品 長瀬 智也(TOKIO)

第12位
  5作品 山口 達也(TOKIO)

第10位
  7作品 相葉 雅紀(嵐)

第10位
  7作品 中居 正広(SMAP)

第9位
  9作品 井ノ原 快彦(V6)

第8位
 10作品 松本 潤(嵐)

第6位
 11作品 櫻井 翔(嵐)

第6位
 11作品 木村 拓哉(SMAP) 

第5位
 13作品 稲垣 吾郎(SMAP)

第4位
 14作品 二宮 和也(嵐)

第3位
 15作品 香取 慎吾(SMAP)

第2位
 19作品 岡田 准一(V6)

第1位
 22作品 草g 剛(SMAP)

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〜RIKUの感想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なんと・・・
アカデミー賞W受賞の岡田くんを抜いての
草gくんが1位!

面白い結果ですね〜

それ以外のジャニーズも気になったので、
近々調べてみたいと思います。
特に気になる存在・・・
「生田斗真」くん!!!

彼は凄い映画俳優なので、
是非ランキング見てみたい♪

〜〜 関 連 記 事〜〜
・意外と知らない! 「SMAPメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「TOKIOメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「V6メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「嵐メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ

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意外と知らない! 「嵐メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ

嵐.jpg
嵐メンバー(各々)」
が出演した映画
分かる範囲でまとめてみました。

先日SMAPメンバーの出演映画をまとめました。
そこで思ったんです。
ジャニーズで映画出演多いのって誰だろう?って!
そこで、TOKIO・V6・嵐も調べてみようと・・・

ということで今回はのメンバー出演作品。
※2015年3月に書いた記事です。
 一部修正を加えて更新します。

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【大野智】 5作品
2002年 「ピカ☆ンチ Life IS HARDだけどHAPPY」 貴田晴彦(ハル) 役
2004年 「ピカ☆☆ンチ Life IS HARDだからHAPPY」 貴田晴彦(ハル) 役
2007年 「黄色い涙」 下川圭 役
2011年 「映画 怪物くん」 主演・怪物太郎(怪物くん) 役
       ※ブログ内に記事あります→こちら
2014年 「ピカ☆★☆ンチ Life IS HARD たぶんHAPPY」 貴田晴彦(ハル) 役


【櫻井翔】 11作品
2002年 「ピカ☆ンチ Life IS HARDだけどHAPPY」 鴨川忠(チュウ) 役
2003年 「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」 中込フトシ(バンビ) 役
2004年 「ピカ☆☆ンチ Life IS HARDだからHAPPY」 鴨川忠(チュウ) 役
2006年 「ハチミツとクローバー」 竹本祐太 役
       ※ブログ内に記事あります→こちら
2006年 「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」 中込フトシ(バンビ) 役
2007年 「黄色い涙」 向井竜三 役
2009年 「YATTERMAN 〜ヤッターマン〜」 高田ガン 役
2011年 「神様のカルテ」 栗原一止 役
2013年 「謎解きはディナーのあとで‎」 影山 役
2014年 「神様のカルテ2」 栗原一止 役
2014年 「ピカ☆★☆ンチ Life IS HARD たぶんHAPPY」 鴨川忠(チュウ) 役


【相葉雅紀】 7作品
1998年 「新宿少年探偵団」 羽柴壮助 役
2002年 「ピカ☆ンチ Life IS HARDだけどHAPPY」 岡野瞬(シュン) 役
2004年 「ピカ☆☆ンチ Life IS HARDだからHAPPY」 岡野瞬(シュン) 役
2007年 「黄色い涙」 井上章一 役
2012年 「日本列島 いきものたちの物語」 ナビゲーター
2014年 「ピカ☆★☆ンチ Life IS HARD たぶんHAPPY」 岡野瞬(シュン) 役
2014年 「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」 山本光 役


【二宮和也】 13作品+公開予定1作品
2002年 「ピカ☆ンチ Life IS HARDだけどHAPPY」 恩田琢磨(タクマ) 役
2003年 「青の炎」 櫛森秀一 役
2004年 「ピカ☆☆ンチ Life IS HARDだからHAPPY」 恩田琢磨(タクマ) 役
2006年 「硫黄島からの手紙」 西郷昇 役
2007年 「黄色い涙」 村岡栄介 役
2009年 「ヘブンズ・ドア」 ホスト 役(友情出演)
2010年 「大奥」 水野祐之進 役
2011年 「GANTZ」 主演・玄野計 役
2011年 「GANTZ PERFECT ANSWER」 主演・玄野計 役
2013年 「プラチナデータ」 主演・神楽龍平/リュウ 役
       ※ブログ内に記事あります→こちら
2014年 「ピカ☆★☆ンチ Life IS HARD たぶんHAPPY」 恩田琢磨(タクマ) 役
2015年 「暗殺教室」 殺せんせー 役(声)
2015年 「母と暮せば」 主演・福原浩二 役
2016年 「暗殺教室 卒業編」 (公開予定)殺せんせー(声)/死神 役


【松本潤】 10作品
1998年 「新宿少年探偵団」 神崎謙太郎 役
2002年 「ピカ☆ンチ Life IS HARDだけどHAPPY」 二葉廉太郎(ボン) 役
2004年 「ピカ☆☆ンチ Life IS HARDだからHAPPY」 二葉廉太郎(ボン) 役
2005年 「東京タワー」 大原耕二 役
2007年 「僕は妹に恋をする」 主演・結城頼 役
2007年 「黄色い涙」 勝間田祐二 役
2008年 「隠し砦の三悪人 The LAST PRINCESS」 主演・武蔵 役
2008年 「花より男子ファイナル」 道明寺司 役
2013年 「陽だまりの彼女」 奥田浩介 役
2014年 「ピカ☆★☆ンチ Life IS HARD たぶんHAPPY」 二葉廉太郎(ボン) 役

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〜RIKUの感想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
14作品 二宮和也
11作品 櫻井翔
10作品 松本潤
 7作品 相葉雅紀 
 5作品 大野智
(公開予定含む)
でした。

もっと出てるイメージがあったんですが・・・
「ピカ☆ンチ」を除くと、
そこまで多い訳じゃないんですね〜

嵐は大野くん以外は平均的に活動してますね!

中居くん・城島くん・坂本くん・大野くん

リーダーって基本的にグループの中では、
映画出演数は少ないんですね!

面白い傾向です。
意外と知らない事実の発見でした♪

ちなみに私が紹介した作品は、
嵐全30作品中3作品でした・・・

〜〜 関 連 作 品 〜〜
・意外と知らない! 「SMAPメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「TOKIOメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「V6メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「ジャニーズが出演した映画作品」 出演数ランキング

〜〜RIKUのサブブログ〜〜
・RIKUの映画感想館
・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・

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posted by riku at 03:17| Comment(84) | TrackBack(0) | 映画

意外と知らない! 「V6メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ

V6.jpg
V6メンバー(各々)」
が出演した映画
分かる範囲でまとめてみました。

先日SMAPメンバーの出演映画をまとめました。
そこで思ったんです。
ジャニーズで映画出演多いのって誰だろう?って!
そこで、TOKIO・V6・嵐も調べてみようと・・・

ということで今回はV6のメンバー出演作品。
※2015年3月に書いた記事です。
 一部修正を加えて更新します。

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【坂本昌行】 4作品
1999年 「ターザン」 日本語版主題歌及び挿入歌担当
2003年 「ハードラックヒーロー」 池山忠志 役
2004年 「サンダーバード」 日本語吹替版ジェフ・トレーシー役
2005年 「ホールドアップダウン」 木場正巳 役


【長野博】 4作品
1994年 「シュート!」 斉木誠 役
1998年 「新生トイレの花子さん」 矢部先生 役
2000年 「ウルトラマンティガ The Final ODYSSEY」 主演 マドカ・ダイゴ/ウルトラマンティガ 役
2008年 「大決戦!超ウルトラ8兄弟」 主演 - マドカ・ダイゴ/ウルトラマンティガ 役


【井ノ原快彦】 9作品
1994年 「シュート!」 佐々木豊 役
2002年 「ピカ☆ンチ Life IS HARDだけどHAPPY」 鴨川かごめ 役(兼映画原案)
2003年 「Hard Luck Hero」 石井直人 役
2004年 「ピカ☆☆ンチ Life IS HARDだからHAPPY」 鴨川かごめ 役(兼映画原案)
2004年 「サンダーバード」 日本語吹替版スコット・トレーシー 役
2005年 「ホールドアップダウン」 木俣兆次 役
2007年 「天国は待ってくれる」 西岡宏樹 役
2010年 「FLOWERS ーフラワーズー」 宮澤晴夫 役
2014年 「ピカ☆★☆ンチ Life IS HARD たぶんHAPPY」 鴨川かごめ 役(兼映画原案)


【森田剛】 4作品+公開予定1作品
2003年 「COSMIC RESCUE」 南條俊 役
2003年 「ハードラックヒーロー」 藤田ケンジ 役
2005年 「ホールドアップダウン」 平松勝 役
2010年 「人間失格」 中原中也 役
2016年 「ヒメアノ〜ル」 (公開予定)主演・森田正一 役


【三宅健】 5作品
2003年 「COSMIC RESCUE」 江口亮 役
2003年 「Hard Luck Hero」 工藤ユウジ 役
2004年 「サンダーバード」 日本語吹替版ゴードン・トレーシー役
2005年 「ホールドアップダウン」 佐川豊 役
2006年 「親指さがし」 沢武 役


【岡田准一】 17作品+公開予定2作品
2003年 「COSMIC RESCUE」 主演・澤田東 役
2003年 「Hard Luck Hero」 主演・浅井タカシ 役
2003年 「木更津キャッツアイ 日本シリーズ」 主演・ぶっさん(田渕公平) 役
2005年 「東京タワー」 主演・小島透 役
2005年 「フライ、ダディ、フライ」 主演・朴舜臣 役
2005年 「Hold Up Down」 主演・沢村光一 役
2006年 「花よりもなほ」 主演・青木宗左衛門 役
       ※ブログ内に記事あります→こちら
2006年 「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」 主演・ぶっさん(田渕公平) 役
2008年 「陰日向に咲く」 主演・シンヤ 役
2009年 「おと・な・り」 主演・野島聡 役
2010年 「SP The MOTION PICTURE「野望篇」」 主演・井上薫 役
2011年 「SP The MOTION PICTURE「革命篇」」 主演・井上薫 役
2012年 「天地明察」 主演・安井算哲/渋川春海 役
2013年 「図書館戦争」 主演・堂上篤 役
       ※ブログ内に記事あります→こちら
2013年 「永遠の0」 主演・宮部久蔵 役
2014年 「蜩ノ記」 主演・檀野庄三郎 役
2015年 「図書館戦争 The LAST MISSION」 主演・堂上篤 役
2016年 「エヴェレスト 神々の山嶺」 (公開予定)主演・深町誠 役
2016年 「海賊とよばれた男」 (公開予定)主演・国岡鐡造 役

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〜RIKUの感想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
19作品 岡田准一
 9作品 井ノ原快彦
 5作品 森田剛
 5作品 三宅健 
 4作品 坂本昌行
 4作品 長野博
(公開予定作品含む)

岡田准一くんには圧巻です。
全部主演で、2016年でも2作品の予定が・・・

さすが日本アカデミー賞W受賞俳優。
アイドルと言うよりも完全な俳優ですね♪
迫力も、存在感もある素晴らしい役者です。

V6に関しては予想通りの展開ですね♪


意外なのが、嵐の出演作品。
「ピカ☆ンチ」シリーズ。
原案考えたの井ノ原くんだったんですね〜

意外と知らない事実の発見でした♪

ちなみに私が紹介した作品は、
V6全38作品中2作品でした・・・
(重複記事除く)

〜〜 関 連 作 品 〜〜
・意外と知らない! 「SMAPメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「TOKIOメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「嵐メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「ジャニーズが出演した映画作品」 出演数ランキング

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意外と知らない! 「TOKIOメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ

TOKIO.jpg
TOKIOメンバー(各々)」
が出演した映画
分かる範囲でまとめてみました。

先日SMAPメンバーの出演映画をまとめました。
そこで思ったんです。
ジャニーズで映画出演多いのって誰だろう?って!
そこで、TOKIO・V6・嵐も調べてみようと・・・

ということで今回はTOKIOのメンバー出演作品。
※2015年3月に書いた記事です。
 一部修正を加えて更新します。

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【城島茂】 0作品
なし

【山口達也】 5作品
1994年 「首領を殺った男」
1996年 「That’s カンニング! 史上最大の作戦?」 木村見次役
2008年 「カンフー・パンダ Kung Fu Panda」 ポー役(声優)
2011年 「カンフー・パンダ2 Kung Fu Panda 2」 ポー役(声優)
2011年 「映画 怪物くん」 ドラゴン役(声優)
       ※ブログ内に記事あります→こちら


【国分太一】 3作品
2005年 「ファンタスティポ」 主演・鯉之堀トラジ 役
2007年 「しゃべれども しゃべれども」 主演・今昔亭三つ葉(外山達也)
2013年 「だいじょうぶ3組」 主演・白石優作 役


【松岡昌宏】 2作品
2004年 「ゴジラ Final WARS」 主演・尾崎真一 役
2011年 「映画 怪物くん」 デモキン 役
       ※ブログ内に記事あります→こちら


【長瀬智也】 4作品+公開予定1作品
1998年 「ベル・エポック」
2002年 「ソウル」 主演・早瀬祐太郎 役
2005年 「真夜中の弥次さん喜多さん」 主演・栃面屋弥次郎兵衛 役
2009年 「ヘブンズ・ドア」 主演・青山勝人 役
2016年 「TOO YOUNG TO die! 若くして死ぬ」 (公開予定)主演・キラーK 役

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〜RIKUの感想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
えー!!!
って感じなくらい出演作品が少ない。

5作品 山口達也
5作品 長瀬智也
3作品 国分太一
2作品 松岡昌宏
0作品 城島茂

TOKIO全員の合計でも14作品。
なんとリーダーは0作品・・・

確かに聞かないですもんね〜
それがTOKIOの味?
彼らには彼らのスタイルがあるんです!
私は最近のTOKIO好きです。
あの5人は良い年の取り方したと思います。

まあ出演作品は意外と知らない発見でしたが・・・

ちなみに重複作品を外すと、
TOKIO全14作品中で、
このブログで紹介した作品は1作品でした・・・

〜〜 関 連 作 品 〜〜
・意外と知らない! 「SMAPメンバ(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「V6メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「嵐メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
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posted by riku at 02:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

意外と知らない! 「SMAPメンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ

SMAP2.jpg
SMAPメンバー(各々)」
が出演した映画
分かる範囲でまとめてみました。

そもそも映画記事書いていて、
なかなかSMAPの映画を見ないんです。
個人的にはSMAP好きなので、
見たいと思うのですが・・・・

と考えると、なかなか出てきません。
ということで、調べてみました。
※2015年3月に書いた記事です。
 一部修正を加えて更新します。

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【中居正弘】 7作品
1993年 「プライベート・レッスン」 金子浩二 役
1994年 「シュート!」 主演?田仲俊彦 役
1994年 「第2回欽ちゃんのシネマジャック「なんかヘン?Part2」」 息子 役
2002年 「模倣犯 」 主演・網川浩一(ピース)役
2008年 「私は貝になりたい」 主演・清水豊松 役
2010年 「おとうと」 友情出演
2013年 「劇場版 ATARU The FIRST Love & The LAST KILL」 主演・猪口在(チョコザイ)役


【木村拓哉】 10作品+公開予定1作品
1994年 「シュート!」 久保嘉晴 役
1995年 「君を忘れない」 上田淳一郎 役
2004年 「2046」 タク 役
2004年 「ハウルの動く城」 ハウル 役(声優)
2006年 「武士の一分」 三村新之丞 役
2007年 「HERO」 主演・久利生公平 役
2009年 「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」 シタオ 役
2010年 「REDLINE」 JP 役(声優)
2010年 「SPACE BATTLESHIP ヤマト」 主演・古代進 役
2015年 「HERO」 (7月公開予定)主演・久利生公平 役
2017年 「無限の住人」 (公開予定)万次 役


【稲垣吾郎】 13作品
1990年 「さらば愛しのやくざ」 高梨隆 役
1993年 「プライベート・レッスン」 主演・佐藤健 役
1994年 「シュート!」 馬堀圭吾 役
1996年 「スーパースキャンダル」 主演・太田敏也 役
1997年 「パラサイト・イヴ」 大野達郎 役
1999年 「催眠」 主演・嵯峨敏也 役
2004年 「笑の大学」 椿一 役
2006年 「ONE PIECE The MOVIE カラクリ城のメカ巨兵」 ドクター・ラチェット役(声優)
2007年 「北極のナヌー」 (日本語版ナレーション)
2010年 「踊る大捜査線 The MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」 鏡恭一 役
2010年 「十三人の刺客」 松平斉韶 役
2013年 「桜、ふたたびの加奈子」 主演・桐原信樹 役
2013年 「おしん」 谷村作造 役


【草g剛】 22作品
1994年 「シュート!」 神谷篤司 役
1995年 「アンネの日記」 ペーター 役(声優)
1999年 「メッセンジャー」 主演・鈴木宏法 役
2001年 「降霊〜KOUREI〜」 早坂文雄 役(特別出演)
2003年 「黄泉がえり」 主演・川田平太 役
2004年 「ホテルビーナス」 主演・チョナン 役
2004年 「茶の味」 映写技師 役(カメオ出演)
2004年 「NIN×NIN 忍者ハットリクン The MOVIE」 甲賀忍者サラリーマン 役(友情出演)
2005年 「ロボッツ」 主演・ロドニー 役(声優)
2006年 「日本沈没」 主演・小野寺俊夫 役
2006年 「ヨコヅナ・マドンナ」 日本語教師 役(特別出演)
2007年 「ストリングス〜愛と絆の旅路」 主演・ハル 役(声優)
2007年 「西遊記」 偽沙悟浄 役(友情出演)
2008年 「山のあなた〜徳市の恋〜」 主演・徳市 役
2008年 「私は貝になりたい」 大西三郎 役(友情出演)
2009年 「BALLAD 名もなき恋のうた」 主演・井尻又兵衛 役
2011年 「僕と妻の1778の物語」 主演・牧村朔太郎 役
2011年 「ステキな金縛り」 宝生輝夫 役
2012年 「あなたへ」 田宮裕司 役
2012年 「任侠ヘルパー」 主演・翼彦一 役
2013年 「中学生円山」 主演・下井辰夫 役
2015年 「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」 グリシャ 役


【香取慎吾】 15作品
1994年 「シュート!」 平松和広 役
1997年 「香港大夜総会 タッチ&マギー」 柴田良一 役
2000年 「ジュブナイル」 神崎宗一郎 役
2001年 「みんなのいえ」 地鎮祭の神主 役(カメオ出演)
2004年 「NIN×NIN 忍者ハットリクン The MOVIE」 主演・服部カンゾウ 役
2006年 「The 有頂天ホテル」 只野憲二 役
2007年 「西遊記」 主演・孫悟空 役
2007年 「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」 リッチ 役(カメオ出演)
2008年 「ザ・マジックアワー」 只野憲二 役(カメオ出演)
2010年 「座頭市 The LAST」 主演・座頭市 役
2011年 「こちら葛飾区亀有公園前派出所 The MOVIE 〜勝鬨橋を封鎖せよ!〜」 主演・両津勘吉 役
       ※ブログ内に記事あります→こちら!
2012年 「Love まさお君が行く!」 主演・松本秀樹 役
2012年 「踊る大捜査線 The Final 新たなる希望」 久瀬智則 役
2013年 「人類資金」 M 役
2015年 「ギャラクシー街道」 主演・ノア 役

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〜RIKUの感想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
思っていたのと全然違った・・・
出演数(公開予定含む)で言うと、

22作品 草g剛
15作品 香取慎吾
13作品 稲垣吾郎 
11作品 木村拓哉
 7作品 中居正広

でした。
私は一番出演作品が多いのが、
木村拓也さん
逆に一番出演作品が少ないのが、
稲垣吾郎さん
だと思ってました・・・

まあ友情出演等も入れてますし、
出演の数で何かか決まるものではないですが・・・

草gくんが断トツの出演数だとは思いませんでした!
しかも主演が非常に多い!!!
意外と知らない事実の発見でした♪

ちなみに、このブログ内で紹介した作品は・・・
SMAP全63作品中1記事!
意外と見てても書いてなかった・・・

〜〜 関 連 記 事 〜〜
・意外と知らない! 「TOKIOメンバ(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
・意外と知らない! 「V6メンバー(各々)」が出演した「映画作品」 まとめ
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posted by riku at 02:27| Comment(93) | TrackBack(0) | 映画

2015年12月21日

【新宿スワン】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【新宿スワン】
新宿スワン.jpg

【出演者】
白鳥龍彦(バースト):綾野剛
南秀吉(ハーレム幹部):山田孝之
アゲハ:沢尻エリカ
山城神(バースト社長):豊原功補
真虎(バースト幹部):伊勢谷友介
関玄介(バースト幹部):深水元基
時政(バースト幹部):村上淳
洋介(バースト):久保田悠来
松方(ハーレム社長):安田顕
葉山豊(ハーレム幹部):金子ノブアキ
毒山(ハーレム):一ノ瀬ワタル
涼子(クラブママ):山田優
栄子(キャバ嬢):真野恵里菜
梨子(関の彼女) - 丸高愛実
天野修善(会長):吉田鋼太郎

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【感想】
面白かった。
時間軸が分かり難いですが、
全ての出演者にスポットを当てるあたりは、
今後もストーリー化・・・を匂わしてますね〜

それぞれにストーリーがあり、
漫画が人気名理由が分かります。
しかし映画に全てを組み込みすぎたのは、
漫画を呼んでいない人からすると・・・

それでもここまで分かりやすい作りにして、
終わりもしっかりさせたあたりはさすがです!

とりあえず漫画読んでみようかな〜
って思ってます。
さすが園子温さんですね〜


【あらすじ】(ネタバレあり)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺はその頃は、人生の最下点にいた。
何も考えずに新宿にやって来た。
新宿は底辺からのし上がるには一番の町だ。
残された全財産・・・
帰る電車賃もねえ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

新宿の街を歩く白鳥龍彦。
新宿を徘徊する不良たちに、
「テンパかよ!だっせえ!」
と言われ、すれ違いざまに頭を叩かれた。
それに対して龍彦は怒った。
「おい、お前!」
「今日クソ機嫌わりい。」
そう言って不良たちを殴った龍彦。
しかし多勢に無勢。ボコボコにされる龍彦。
それを見ていた真虎は不良たちに言う。
「もう、いいんじゃないのそこらへんで。」
「こいつは俺のダチだ!」
真虎は新宿でも知られた存在。
不良は躊躇いながらも、ダチなはずないと言うが、
「今からダチになるんだよ。」
そう言って龍彦を引き取った。

その後無一文の龍彦に、ご飯をご馳走した真虎。
見ず知らずの自分に優しくしてくれる真虎に聞いた。
「どうして俺にこんなことしてくれるんですか?」
真虎は答える。
「言っちゃったからね。ダチになるって。」
「行く当てもない。仕事も無い。金もない。」
「人生がなくなりかかって、
      プライドなんて言ってられない。」
「そんな奴を探してるんだ。」
「お前スカウトやらない?」
「いい顔している。お前向いてるわ。」

龍彦にスーツを着せた真虎。
クラブのスカウトをやらそうとする。
龍彦は簡単だと言って、
自信があるように女の子に声をかけた。
しかし一向に足を止めない新宿の女性たち。
見かねた真虎は手本を見せると言い、
あっという間に女性は足を止めた。
それを手本に真似をする龍彦だが、
何をやってもうまくいかない。
仕舞いには土下座までして、
「すいません。」
「忙しいの分かってますけど時間下さい。」
龍彦の行動に天を仰いだ真虎だったが、
「いいよ。」
「土下座までされたら、
   聞かないわけにはいかないでしょ。」
そう言って女性は足をとめるのだった。
喜ぶ龍彦に真虎は言う。
「ここから先は俺が引き取るよ。」
次は足を止めた女性に真虎は聞いた。
「ヘルスでいいよね?」

そのまま知り合いのヘルスへ連れて行く。
店長は簡単な実技面接をしてから真虎に言う。
「テク普通だけど顔可愛いし、
           真虎さんなんでAランクで。」
それを聞いて真虎は龍彦に言った。
「良かったな。」
「Aついたからまずお前にボーナス5万入る。」
「彼女がここで働き続ける限り、
      彼女の給料の10%がお前に入る。」
「土下座してみるもんだな〜。」
それを聞いて複雑な気持ちになった龍彦は店を出た。

追いかけた真虎は声をかける。
「大丈夫か?」
その言葉に龍彦は言った。
「俺やっぱこの仕事向いてないです。」
それを聞いた真虎は怒った。
「てめえがビビっただけじゃねえか。」
「お前、あの女を不幸にしたなんて
                思ってねえだろうな?」
「風俗で働く女を、
 お前が不幸だと思うのは大間違いなんだよ!」
「金稼いで、いい服着て、
    美味いもん食って、適当に遊べて、
           男も女もみんな楽しみたい。」
「需要と供給。」
「俺たちはこいつらを幸せにして金儲けをする。」
「嫌なら辞めな。止めねえよ。」
そう言って背を真虎に龍彦は言う。
「待ってください。やらせてください。」
「ただ、俺がスカウトした女の子には、
           必ず幸せだって言わせます。」
こうして龍彦のスカウトマンとしてが始まった。


新宿の町でスカウトをしていた秀吉。
あっさり女の子の足を止めさせていた。
「俺、秀吉。」
「新宿歩くんだったら
      俺の名前覚えておかないとダメだよ。」
秀吉は名のあるスカウトマン。
他のスカウトマンたちには頭を下げられる存在。
そんな秀吉の視線の先には龍彦が立っていた。


龍彦は毎日教育係の洋介とスカウトをしていた。
そんな様子を遠くで見ていた真虎。
真虎は龍彦を連れて事務所に行った。
「洋介の話よりオブザベーションが大事。」
「この窓からの景色だ。」
真虎はそう言うと望遠鏡を龍彦に渡した。
オフィスから見える新宿を歩く女性。
その女性を見て人生を推測する。
「話す前、会う前に相手を一見しただけで見抜く。」
「そうすれば、話し方やり方もスマートになる。」
そう言い龍彦に指南した。


その頃秀吉は新宿のある場所にいた。
「1000万ある。」
「今月かこの分まわしてくれ。」
「今日からルール変えたらいいだろ。」
そう言われた売人はヤクを秀吉に渡した。
「俺が新宿を統一したら
          今までの量じゃ足りないからな。」
秀吉が事務所に戻ると、
幹部の葉山に松方社長が怒鳴っていた。
「今月も売上落ちてるぞ。」
「お前バーストに幅効かされすぎなんだよ。」
それを見ていた秀吉は、事務所を出た葉山に言う。
「早く社長を追い出して、
         2人でハーレム仕切りましょうよ。」
「今月の売上。1280万です。」
「もう軽く1億は越えているはずですから、
       バーストなんていつでも潰せますよ。」
「あんまもたついてるなら俺1人でやっちゃうかな?」


翌日。
スカウトをしていたバーストのスカウトマン。
そのスカウトマンに近づく秀吉と取り巻き達。
「お前どこのもんだ?」
「あのブロックからこっちはバーストの島だ。」
怯えながら反論するバーストスカウトマン。
「ここグレーゾーンなはずじゃ?」
それに対して秀吉は、
「今日からここは、南秀吉の島にする。」
そう言ってスカウトマンの携帯を奪い、潰した。
そして秀吉は取り巻き達に言った。
「ハーレムなめる奴いたら容赦なく潰せ。」

天野会長に一千万を納めたバースト社長山城。
そんな山城に天野は言った。
「はした金だな。無いよりはましだな。」
「もし他社が、
  この金の倍盛ってきたらどうなると思う?」
「安心なんて一番無駄なもんだよ。」
そう言って上納金のアップを要請した。

事務所に戻った山城は、
ハーレムが倍の上納金を払ったらと悩んでいた。
その話を聞いて真虎は言った。
「あるでしょ。一気に解決する方法が。」
「ハーレムをうちの参加に入れちゃう。」
「最近ハーレムのスカウトの行儀が悪い。」
「俺は上納金の話も、
 ハーレムをまとめるいい話だと思ってます。」
「社長考えておいてくださいよ。」
真虎の提案を聞いて幹部の関も賛同した。
「ハーレムと、もめましょうや。」

何も知らずにスカウトをしていた龍彦は、
町を歩いていた涼子に話しかけていた。
龍彦に興味を持った涼子。一緒に居酒屋に向った。
その居酒屋では別れ話で、もめるカップルがいた。
涼子は、もめるカップルの女性に言った。
「男相手に泣いてるんじゃないよ。」
「さっさと新しい男でも作って見返してやりな。」
「歌舞伎町の女ならね、負けてんじゃないよ。」
「かっこ良く生きな。」
それを聞いてカッコいいと褒める龍彦。
負けじと龍彦も男に言った。
「関わった女全員幸せにしてやんな。」
「俺も同じ男だからよ。」
「男の評価下げてるんじゃねえぞ。」

それを見ていた涼子は龍彦を気に入り言う。
「決めた。」
「うちの店でくすぶっている子のリストあげる。」
「引き抜いて新しい店に入れてあげて。」
クラブママだったことに驚く龍彦。
そんな龍彦に涼子は言った。
「ハンコつこうか?」
そして2人ホテルへ・・・

数日後、真虎は龍彦を連れてクラブにいった。
そこは真虎がスカウトした女性が働いている店。
席につくと、その店のママが挨拶に来た。
そのママは涼子であった。
驚いた龍彦はつい名前を呼んだ。
しかし涼子は知らぬ顔して聞く。
「あれ?どこかでお会いしましたっけ?」
真虎は涼子に言った。
「お前も出世したな。これだから女は怖い。」
澄ました顔で涼子は答える。
「男が10年位かかるところを、
       ある日一瞬にして手に入れる。」
「いい女だけが持っている特権よ。」

一方で龍彦に付いていた女の子は聞く。
「ママと会ったんでしょ?」
「ハンコ押された?」
「ママがハンコ押した男何年ぶりだろう!」
「ママがあなたを認めたんだよ。」
「絶対期待に答えなきゃね。」


ある日幹部の関が龍彦に声をかけた。
関に連れられて行った先はハーレムの島。
そこでスカウトするように支持をされた。
当然ハーレムのスカウトマンに絡まれて、
秀吉の下に連れて行かれた。
一部始終を見ていた関は、
助けるどころか笑いながらその場を去った。
秀吉を見た龍彦は、
「あんた誰?」
その言葉に怒った秀吉、
「知らねえ訳ねえだろ!」
そう言って龍彦を殴った秀吉。
龍彦は秀吉と取り巻きに囲まれ、
ボコボコに殴られ蹴られた。
そして最後には秀吉の指示で、
取り巻きたちに指の骨を折られた。

直ぐにバーストでは会議が行なわれた。
真虎は龍彦の話を聞き山城に言う。
「俺話しつけてきます。」
しかし山城は、
「この件、関に任せようじゃねえか。」
その言葉に反論する真虎。
「竜彦は俺の弟子だ。」
「勝手にあいつを使うんじゃねえ。」
それを制するように関は言う。
「バーストの社員だ。誰のものでもねえ。」
「任されたもんは仕方ねえよな。」
反対する真虎も山城が決めた事で、
仕方なく引くしかなかった。
完全に関のシナリオ通りであった。

関は龍彦のもとへ行き声をかけた。
「仕返しに行くぞ。」
「俺が責任を取る。真虎は関係ねえ。」
もちろん龍彦は賛同し、秀吉のもとへ向かった。
多数のハーレムスカウトマンに挑んだ二人。
しかし多勢に無勢。あっという間にボコボコになる。
これも関の思惑通りだった。
龍彦だけではなくて幹部も痛めつけられた。
これをネタにハーレムの社長松方を問い詰める。
松方に山城は言う。
「選択肢は2つに1つ。」
「ハーレムは本日を持って解散、廃業。」
「それが嫌なら、うちの傘下に入れ。」
もちろん条件を飲まない松方。
それに対して別の取引を持ちかける山城。
「金に困っているんだって?」
「買ってやるよハーレム。」
「しかも内緒で・・・」
ゆらぐ松方。しかし下のものに示しがつかない。
この反応も想定内とばかりに山城は言う。
「龍彦やるよ。」

それを聞いていた龍彦は、
「俺をハーレムに売るんですか?」
「あんたら、最初から俺のことを・・・」
「ふざけるなよ。俺は帰るぞ。」
帰ろうとする龍彦を止め殴る幹部の時政。

龍彦はボコボコにされて言う。
「ここで殺せ。今すぐ殺せ〜。」
「あんたらにおもちゃにされるくらいなら、
           死んだほうがましだよ。」
「お前みたいな奴らにコケにされてよ〜。」
「脳みそ撒き散らして死んだら、
              お前ら迷惑だろ?」
そう言って消火器で自分の頭を叩こうとしたとき、
「バカ何やってるんだ。」
「こんな風にしたら掃除大変だろうが。」
そう言って事務所に入っ龍彦を止めた真虎。
一緒に入ってきたのはハーレム幹部葉山。

真虎は葉山を山城に紹介して、
ハーレムを買っても誰もついて来ないという。
実質ハーレムを仕切っているのは葉山で、
葉山が納得しなければ話は成立しないと。
そしてさっきまでの松方の商談を録音した、
タイムレコーダーを流した。
慌てる松方を尻目に真虎は山城に言う。
「社長商談の話を少し変えるだけです。」
そして葉山も松方に言った。
「松方さんあんたには降りてもらうよ。」
「このたびの件は全てハーレム側の落ち度です。」
「三千万円はいりません。」
「社長を除く全員が無条件で、
       今日からバーストの参加に入ります。」
「以後よろしくお願いします。」
それを聞いて喜んだ山城。
この話に納得していなかったのは関だけだった。
「いい話は裏が見えるまでは納得しねえぞ。」

話がまとまり龍彦はハーレムに差し出されずに済んだ。
騙されていた事にショックを受けた龍彦に真虎は、
「まだお前は、
 利用されるだけの価値しかなかったって事だよ。」
そう言い龍彦の頭を叩くのだった。

ハーレムの吸収は社長の松方以外、
葉山を筆頭に全ての幹部はグルであった。
理解のできないでいる松方に葉山と秀吉は言う。
「バーストとつるんでバーストでかくするんだよ。」
「金も力もあって、頭のいいやつが、
           でかくなったバーストをしきる。」
「誰とも争わず、
    血も見ないでバーストそっくり頂くんだよ。」

翌日バーストとハーレムの全社員が集められた。
幹部は真虎と関、葉山と時政。全員が横並び。
そして社長が出した結論は、実力勝負。
1ヶ月トータルで、
最もスカウトを多く成立させた人間を幹部とする。
それを聞いて幹部になれるかも?と喜ぶ龍彦。

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新宿の街を黒服から逃げるアゲハ。
それを助けた秀吉。
アゲハは金庫から5万を抜いて逃げていた。
秀吉は黒服に5万を渡していった。
「俺この子買うよ。」
「どうせ今の店じゃ働けねえだろ?」
そしてアゲハを買った秀吉は、
馴染みのヘルスの店長大林に引き渡した。
秀吉はアゲハには借金を立て替える約束をして、
大林には寝させずに働かせろと伝えた。


龍彦はスカウトをしていて、
ちょうど店を探していた栄子とであった。
風俗で働きたいと言う栄子を説得して、
キャバクラへと連れて行った龍彦。
栄子はリストカット跡が沢山あったが、
顔のよさで店長は受け入れてくれた。


真虎と葉山はビルの屋上で新宿の街を見ていた。
真虎は葉山に言う。
「素性も知れねえ、行き先も見えねえ、
  そんな奴等がどっからとも無く集まってくる。」
「人生をかけて、
    思いのたけを尽くしてこの街で生きる。」
「だが、誰一人として他所者扱いされねえですむ。」
「それが新宿って街だ。」
そう言ってから葉山の今後のプランを聞いた真虎。
「時の流れるままにですよ。」
そう言って聞き流す葉山。


葉山は関について真虎に聞く。
関の性分を教えた真虎は、
逆に秀吉のことを葉山に聞いた。
しかし葉山は知らないと答えるのみだった。
秀吉の素性を知りたい真虎は、
涼子の紹介で探偵を雇い秀吉を調べる事にした。


秀吉はスカウトを成功したスカウトマンを呼び出し、
スカウトした女性が欲しいと脅しをかけていた。
もちろん多額の金額を積んで買収を始めた。
何もせずに数字を稼ごうとの動きであった。
それを知った関は山城に伝えた。
山城は聞き流すように答えた。
「幹部のほとんどがバーストだ。」
「1人位昇格したからってどうでもねえ。」


アゲハ寝ずに働いていた。
そして店で暴力を振るう大林におびえていた。
店を訪れた秀吉はアゲハに優しくして、
「いいものあげるよ。」
と言ってヤクを渡した。


龍彦は栄子と新宿の街で会い、
栄子の相談に乗ろうとしていた。
しかし笑って誤魔化した栄子。
一緒にとったUFOキャッチャーのぬいぐるみを、
龍彦に渡して言った。
「コレあげる。仕事紹介してくれたお礼ね。」
しかしその翌日栄子は自殺した。
落ち込む龍彦に真虎は言った。
「お前のせいじゃない。」
「行ってお前がスカウトした
   女の子たちがいる通り歩いてみろよ。」
「ここまでお前がやって来たことが見えるから。」
落ち込みながら新宿の町を歩いた龍彦。
会う女の子達はみんな笑顔で龍彦に話し掛けた。
優しさに触れた龍彦は泣きながら言う。
「みんな大好きだバカヤロウ!」


関はまたしても計画をたてた。
彼女の梨子をハーレム側にスカウトさせた。
ハーレム側にスカウトされた女性の行く店では、
ヤクが出回っていることを嗅ぎつけた。


アゲハは寝ずに働き続け、
朦朧とする中絵本を読んでいた。

〜「まぼろしの王子さま」〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
親に捨てられて
ずっと奴隷として働いていた家から
王子様は私を見つけ出すと、
手を握り、森に連れ出してくれたんです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そこに大林が来て仕事をお願いする。
休みのはずのアゲハだが、
大林に脅されついには逃げ出した。
ちょうどスカウトした女性を紹介に来ていた龍彦。
アゲハに手を上げていた大林を殴り、
紹介するはずだった女の子に言った。
「こんな店やめよう。別紹介するから。」

そう言ってアゲハの鞄から落ちた絵本を拾った。
するとアゲハは龍彦の手をとって言う。
「一緒に逃げよう。」
言われるままに龍彦はアゲハと
店を出て新宿の町を走った。

〜「まぼろしの王子さま」〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
コレだけ走ったのはいつ以来だろう。
私は嬉しくて楽しくて
王子様は私のために、
木の枝と森の花で家を建ててくれたのです。
王子様は私と森に逃げると
魔法のカーテンを使い追っ手を見事に撹乱したんです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

逃げた2人は、
ゲームセンターのプリクラの中へ逃げ込んだ。
「王子様だ。よろしくね。私の王子様。」
そして龍彦に金を貰い一緒にプリクラを撮った。
しかし我に返るアゲハ。
「店戻んないと。」
そんなアゲハに戻ってはいけないと伝え、
新たな店を紹介した龍彦。
王子様と呼ぶアゲハに由来を聞くと、
「私の好きな絵本があってね。」
「龍彦君その王子様に似ているんだ。」
「なんで優しくしてくれるの?」
「今日会ったばかりなのに?」
龍彦は答えた。
「あんなの見たらほっとけないよ。」
「スカウトマンとしても。」
それを聞いて一瞬落ち込むアゲハ。
「そっか・・・仕事だもんね。」
「商売道具なんだよね私。」
龍彦はアゲハの表情を見て続けた。
「アゲハはアゲハだろ。」
「男の子が女の子を守るの当然でしょ?」
「俺が店を紹介したからには、
    アゲハには幸せになってもらうよ。」

〜「まぼろしの王子さま」〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
王子様は私を心から笑顔にしてくれました。
生まれて初めて心から笑いました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


関は彼女を通じて、
秀吉のヤクの売買の事実を突き止めた。
売買の予定とされるボーリング場に向かった関。
しかしそれは秀吉の罠であった。
関は秀吉のヤク売買を漏らすと言うも、
秀吉は関をここから出さないと告げた。
そして関の彼女を人質に取った秀吉。
関は取り押さえられて、
ボーリングのレーンに押さえつけられた。
そして秀吉は関をピンに見立てボーリングを始めた。
関が最後に発した言葉は・・・
「真虎。こいつをぶっ潰せ。」


龍彦はアゲハが持っていたヤクに気がついた。
同時に関が重態になったことを知る。
山城は天野会長にヤクの話を相談しに行った。
すると天野は言う。
「この件解決なしにお前とは向き合うことはない。」
この言葉に秀吉の真相を調べることを決めた。


秀吉はどんどん調子に乗っていた。
涼子の店で暴れる秀吉。
涼子が秀吉のもとに行くと、
「俺のこと知っているよね?南秀吉。」
涼子は澄ました顔で答える。
「存じ上げませんわ。」
「他のお客様のご迷惑になります。」
「お引取り願いますか?」
その言葉に怒った秀吉。
「後悔するぞ。」
「俺はいずれこの町を仕切る男だ。」
それでも負けない涼子は言う。
「あなたが仕切るような町になったら、
   私たちのほうから出て行きます。」


アゲハはヤクでおかしくなっていた。
急に店を飛び出したと店長から連絡の入った龍彦。
新宿の町を走り探した。

〜「まぼろしの王子さま」〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
王子様の腕に抱かれた私はね
ゆっくり寝られたよ。
こんなにゆっくり寝られたことは無かった。
目を覚ますとね。
王子様はいなくなっていた。
家も小鳥もいなくなっていた。
そう王子様は幻だったの。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

龍彦はアゲハの以前の店に行った。
そこで見たのは、
店長の大林に抱きつきヤクを打つアゲハ。
大林は龍彦に言った。
「こいつシゃブ漬けだよ。」
「アゲハは従順な奴隷だよ〜。」
龍彦は何も言わず大林を殴った。
そしてアゲハを連れて帰ろうとすると、
アタッシュケースを持った秀吉が現れた。
「何しにここに?」
そう聞きあう龍彦と秀吉。
少しの間があり龍彦は気がついた。
秀吉の持っていたアタッシュケースを鞄を奪い取る。
しかし秀吉と大林が取り返そうと必死となる。
揉み合いになる中でアゲハは大林を刺した。
それを見た秀吉は、
「鞄はお前が持ってろ。」
「中身気をつけろ。直ぐに取り返しに行くからな。」
そう言って逃げるように店を出た。

龍彦はアゲハに逃げようと言うも、
アゲハは言う。
「アゲハ行かないほうがいい。」
「私は捕まったほうがいいの。」
「こんな体じゃなくて、
         綺麗な体になってまたやり直す。」
「だから、いつか迎えに来てね。」
龍彦は泣きながらアゲハを強く抱きしめた。
アゲハは言った。
「ありがとう龍彦。」
「またね。私の王子様。」
白鳥は命一杯の笑顔で
「またな。」
と言って店を後にしたのだった・・・


真虎は葉山を呼び出していた。
葉山からヤクの出所を聞いた真虎。
同時に龍彦を呼び出した。
店での一軒を情報網で入手した真虎は、
アタッシュケースの行方を聞いた。
しかし秀吉に取られたと嘘をつく龍彦。
そんな龍彦の嘘にも気がついた真虎は、
龍彦の上着にGPSを忍ばせた。


龍彦はアタッシュケースを持ち、
秀吉のもとに向おうとしていた。
そんな龍彦に声をかけた涼子。
「似合わない鞄を持ってどこにお出かけ?」
「あんたの上着の右ポケット。」
そう言ってGPSの存在を教え、
真虎が探偵に調べさせた資料を渡した。
秀吉の本名は違った。
その名前で思い出した龍彦。
龍彦と秀吉は同じ中学校の同級生。
中学生同士の大乱闘で、
秀吉は同級生を刺した経歴を持つ。
資料に目を通した龍彦に涼子は言った。
「行ってきな。」
「あいつうちの店荒らしたから、
             その分も殴ってきて。」


秀吉との待ち合わせ場所に着いた龍彦。
隣のビルの屋上に現れた秀吉が言った。
「俺はその鞄が欲しいだけだ。」
「そっから投げてくれればいい。」
龍彦は昔の名前で呼び言う。
「どこまでも腰抜けだね。」
「あの日お前は事件を起こして
           学校を出て行ったんだ。」
「殴られてもいじめられても
 ヘラヘラしていたお前が、
  あの日ビビッて出した答えがナイフだ。」
「何も受け止めてねえんだな。」
「名前を変えて自分の過去も捨てて。」
秀吉は答えた。
「俺は変わったんだよ。あの頃とは違う。」
「お前は喧嘩も強くて仲間もいっぱいいた。」
「俺は1人でずっと孤独だった。」
「お前には分からねえだろ。」
「もういい。早く鞄投げろ。」
「ここに2千万ある。」
「それ投げてくれたら、この鞄投げ返してやるよ。」

龍彦はアタッシュケースを投げた。
中身を確認した秀吉は言った。
「バカだな龍彦。」
「この街で生きていくにはお前は優しすぎるよ。」
「お前がこっちに上がってくる前に俺は消えてるよ。」
「お前はこの街には向かない。じゃあな。」
龍彦は言う。
「お前は生かせない。」
「お前の人生間違いだらけなんだよ。」
そして助走をつけて走り出した白鳥。
「俺が叩きなおしてやる。」
そう言ってビルをジャンプで飛び越えた龍彦。

秀吉の前に立った龍彦は言った。
「今が命の賭け時なんだよバカ。」
秀吉は龍彦に手を組もうと話し近づいた。
間合いに入るとナイフで切りつけた。
気付いていた龍彦はナイフをかわして言う。
「相変わらずナイフ取り出す癖なおらねえな。」
「素手じゃ適わねえぞ。」
そう言うと龍彦と秀吉の殴り会いが始まった。

お互いボロボロになって倒れこんだ2人。
すると秀吉は笑いながら言った。
「お前の惚れてるアゲハさ。」
「俺も2、3発やったけど、
       シャブ漬けだからすげえんだよ。」
それを聞いて怒った白鳥。
「心の芯まで腐ってる。」
「俺が目覚まさせてやる。」
そう言って秀吉を再び殴り始めた。

秀吉は泣きながら言った。
「俺があの頃もっと強かったら、
    仲間もいっぱいいてもっと楽しかった。」
それを聞いて龍彦も泣きながら答えた。
「てめえは今日から俺のダチだバカヤロウ。」
「また喧嘩しような・・・」
そして秀吉を逃がした白鳥。

山城には逃げられたと嘘をつき謝った。
しかしアタッシュケースを渡しお咎めも無く、
逆にチーフのポジションを与えたれた。
しかし真虎は龍彦の嘘に気付いていた。
「秀吉逃がしただろ?」
「まあ、どっちでもいいけどね。」
「かえって危ないぞ。」


秀吉は1人新宿の町から逃げようとしていた。
しかし凶器を持った男たちに囲まれる。
振りほどこうと殴りかかるも、
離れた場所から撃たれて倒れこむ。
「耐えることねえ。」
「ちょうどいいか。」
そう口ずさんで息絶えた・・・

数日後事件現場を訪れた龍彦と真虎。
真虎は龍彦に言った。
「信じらんねえよな・・・」
「だが人が死ぬときなんてこんなもんだ。」
「秀吉は死んだ。歌舞伎町って町に飲まれた。」
「誰のせいでもねえ。」
龍彦は泣きながら言った。
「あいつバカなんですよね・・・」
「バカなんすよ・・・」

真虎は葉山とビルの屋上にいた。
葉山は真虎に聞く。
「1つ聞いていいですか?」
「真虎さんバースト潰したいんですか?」
「いい加減真虎さんのこと怖くなってきたな〜」
そんな葉山に真虎は聞く。
「秀吉殺しはお前がやったんだろ?」
葉山はとぼけたように返した。
「一体だれの仕業なんでしょうね〜?」


龍彦はいつものように新宿の街を歩いていた。
沢山の人が話しかけてくる。
「テンパーかっこいいっすよ〜。」
龍彦はスカウトを開始した。
「やっしゃ〜。いくぞ〜。」
「俺あなたのこと幸せにしますよ。」
「白鳥龍彦です。今仕事何してるの?」

スカウトをする龍彦の横をアゲハが歩いていった・・・

(終わり)

〜〜 関 連 商 品 〜〜


〜〜RIKUのサブブログ〜〜
・RIKUの映画感想館
・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・

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posted by riku at 00:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2015年12月19日

【イニシエーションラブ】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【イニエーションラブ】
イニシエーション・ラブ.jpg

【出演者】
鈴木:松田翔太・森田甘路
成岡繭子(マユ):前田敦子
石丸美弥子:木村文乃
海藤(同僚):三浦貴大
梵ちゃん(同僚):前野朋哉
和美(成岡の友人):八重垣琴美
桑島課長:山西惇
静岡支店部長:木梨憲武
石丸詩穂(美弥子の母):手塚理美
石丸広輝(美弥子の父):片岡鶴太郎

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【感想】
裏切られたといえば裏切られました。
皆さんは気がつくかな〜
確かにここで書くと分かってしまうので、
感想ではネタバレにかかわる事は書きません。
知りたい方は「あらすじ」読んでください。

でも・・・
僕は何となく気がつきましたよ。
少なくても最初から違和感ありました。
でもここまで作るとは〜
ある意味感心しました。
しっかり作られた映画ですね〜

くりぃむしちゅーの有田哲平が、
最高傑作のミステリーと言っただけの事はある。
ストーリーだけとるとあまり面白いとは・・・
しかし最後まで見ると!!!
そんな映画なんです。一度見てください。
そして皆さんはどこで気がつきますか?


【あらすじ】(ネタバレあり)
〜 1987年7月10日静岡市 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの日かかってきた電話に、
僕は感謝しなければならない。
あの電話のおかげで僕は、
彼女と出会うことが出来たのだから。
それは人数あわせで誘われて、
たまたま行ったコンパだった。
僕みたいにデブで朴訥とした顔をした人間が、
コンパに誘われるなんて、
よっぽど誘う人がいなかったに違いない。
これが彼女のまなざしを受けた最初の瞬間だった。
それ以来僕は彼女の眼差しが忘れられなくなっていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
成岡繭子と初めてあったコンパ。
成岡は歯科助手。
鈴木は理学部数学課の学生。
富士通に内定が決まっていた。

成岡は薬指にルビーの指輪をしており、
彼氏から貰ったのか?と友人は聞いた。
しかし成岡は答えた。
「先週誕生日だったから自分で買ったんです。」

〜 8月2日 〜
以前のコンパメンバーで海に誘われた鈴木。
もちろん鈴木の目はずっと成岡を見ていた。
そんな鈴木に成岡は声をかけた。
「タバコ一本いただけますか?」
「友達の前でも吸わないし、
 今日も吸わないつもりだったんですけど。」
「やっぱりタバコ吸う女って嫌いですか?」
そう言ってタバコを吸った成岡は、
「やっぱりこれきつい。」
「カプリっていうやつ吸ってるんですけど、
  これの半分くらいの細さだから、
    いつもの倍煙吸っているって事か?」
それに対して理学部数学課の鈴木は、
「いや。」
「断面積は1/4になるから、
 4倍の煙吸っているって事になるんじゃない?」
すごい。と褒めた成岡は聞いた。
「じゃあ数字を覚えるのも得意ですか?」
そう言って紙に数字を書き鈴木に見せた。
「覚えられましたか?」
「それ忘れないで下さい。」
「家の電話番号ですから。」

〜 8月9日 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
何度も電話しようと試みるが挫折する毎日。
僕なんか電話したとこで何かがある訳じゃないんだ。
何を期待しているんだ僕は。
勇気を出せ。鈴木夕樹。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そしてやっと電話した鈴木に成岡は言う。
「ずっと待ってたんですよ。」
「もう諦めてました。」
「実は鈴木さんに食事に誘ってもらいたくて。」
驚き鈴木は答えた。
「僕なんかじゃ。」
「女の人と付き合ったこともないし・・・」
成岡は言った。
「真面目で不器用だけど、
 嘘なんてつけないような人がいいなって・・・
                  前から思ってた。」
それを聞いて鈴木は言う。
「僕と食事していただけませんか?」

〜 8月14日 〜
スーツを着て行った鈴木。
おしゃれなバーで小説の話をして盛り上がった。
帰り際に鈴木に聞く成岡。
「そういえば免許なんて、持ってないですか?」
「車があれば・・・」
聞き取れず聞き返す鈴木に成岡は言う。
「次は来週の金曜日でいいですか?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こうして僕にとって金曜日が特別なものになっていった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

おしゃれをしてメガネからコンタクトにした。
そして美容室に行って髪型も変えた。

〜 8月21日 〜
成岡は鈴木の容姿を見て言った。
「一週間で凄い変わりましたね。」
「そのほうがいいと思う。」
「私は好き。」
そしてお互いの好きな小説を貸し合う2人。
鈴木は成岡に言う。
「そういえば報告があって。」
「教習所に通い始めたんだ。」
そんな鈴木の行動に喜ぶ成岡。
成岡は鈴木を夕樹の夕から「タックン」。
鈴木は長岡を「マユちゃん」と呼んだ。

〜 9月15日 〜
みんなでテニスに行くことになった。
鈴木と成岡はペアではなかった・・・
成岡は北原とペアで楽しそうであった。
一方鈴木に付きまとう和美。

落ち込み家に帰った鈴木。
すると電話が鳴りった。相手は成岡だった。
「タックン今日不機嫌じゃなかった?」
「タックンは、和美のこと好きなの?」
それを聞いた鈴木は逆に質問した。
「マユちゃんも北原の事どう思ってるの?」
成岡は言った。
「もしかして・・・
 お互い意味の無い嫉妬心燃やしてたのかな?」
「嫉妬するって事は大丈夫だよね?」
「それだけ好きだって事の現われだと思うし。」

それを聞いて自分の嫉妬だった事が分かった鈴木。
「マユちゃん。僕はあなたのことが好きです。」
「愛しています。」
それに対して成岡も言う。
「ありがとう。タックン。私もタックンが好きです。」
電話を切り鈴木は成岡の家に向かった。
そして成岡の顔を見て再度言った。
「マユちゃんのことが好きです。」
そして成岡を押し倒した鈴木。
成岡は言う。
「私もタックンのことが好きです。」
「初めての相手がタックンでよかった。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こうして僕たちは正式に恋人同士になった。
今までのうだつの上がらない人生の
帳尻をあわせるかのように、
僕の人生は急速に方向転換を始めた。
僕はまるでドラマの主人公になったような気持ちで、
毎日毎日マユちゃんのことを
考えられる幸せを感じていた。
変わったことといえば10月から始まった
「男女七人秋物語」が金曜日に放送されるため、
会うのが木曜日に変わったくらい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜 10月14日 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
月日が流れ無事に免許を取得。
僕は中古車を買った。
今まで経験したことの無い時間に、
僕は何でもできるような気がしていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
クリスマスの計画を鈴木に話す成岡。
ホテルでの食事を希望するが、
満室でホテルがとれない・・・
と思っていたがタイミングよく先客から
キャンセルが入って予約が出来た。

〜 12月24日 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして初めて女の子と過ごす、
クリスマスイヴがやって来た。
半年前まではまさか僕が女の子と一緒に、
こんなお洒落な場所にいるなんて
想像もしていなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ホテルでのディナーを食べた2人。
成岡がしていたルビーの指輪はなく、
なくしてしまったと話す成岡。
来年のプレゼントはルビーの指輪を買う約束をし、
今年のプレゼントはネックレスをあげた鈴木。
一方成岡のプレゼントはバスケットシューズ。
「私男の子にプレゼントしたことが無いから、
       何を買ったらいいのかわからなくて。」
鈴木は幸せな時間を過ごし、成岡に言う。
「来年も再来年も、
  ずっとこんなクリスマスが過ごせたらいいね。」

ディナーの帰り道、
鈴木と成岡を見て通りかかったカップルは、
釣り合ってないと話していた。
それが聞こえて鈴木は成岡に言う。
「マユちゃんに恥じかかせちゃって・・・」
成岡は答えた。
「今でもかっこいいよ。」
「少しぽっちゃりしてるけど。」
「やせたら凄くハンサムかもね?」
応えるように鈴木は言う。
「僕マユちゃんのために痩せるよ。」
「マユちゃんのために、
     もっとかっこいい男にならなきゃ。」
「これは僕の決意表明だから。」
「マユちゃんを幸せにするための・・・」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
この子と廻り合ったことで僕の人生は180度変わった。
そう、まるでカセットテープが、
A面からB面に変わったかように、
僕の新たな人生が始まったんだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜 6月19日 〜
成岡から貰ったバスケットシューズを履いて、
一生懸命ランニングをする鈴木。
鈴木の体系も変わっていた。

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【SIDE−B】

仕事の評価が認められて、
静岡から東京への転勤を命じられたタッ君。
その話を成岡にすると、
「ようするにタッ君が認められたってことだよね?」
寂しがる成岡にタッ君は言う。
「静岡くらいなら直ぐに飛んでこれるよ。」
成岡はそれに答えた。
「ありがとう。でもそんなワガママ言わない。」
「都会の絵の具に染まらないで帰ってね。」

〜 7月1日 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺はマユを置いて東京へと向かった。
このときは俺はマユのためなら、
何でもできると思ってた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

明日は成岡の誕生日。
タッ君は成岡に電話して静岡に帰る約束をした。
電話を切ると同僚の海道が部屋へ遊びに来て、
タッ君の昔の写真を見て言う。
「これ高校時代のスーさん?」
「スマートだね〜」

〜 7月2日 〜
同僚と銀座に行った鈴木。
「俺時間無いから別行動するわ。」
そう言って銀座でルビーの指輪を買って、
成岡のいる静岡に向ったタッ君。
長岡に指輪を渡して言った。
「俺はいつもマユのこと思っているよって言う
      気持ちがそこにはこもっているから。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俗に言う遠距離恋愛と言うものになってしまったけれど
俺とマユの間に東京と静岡の距離なんて関係ない。
俺が車を飛ばせば済むことだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜 7月6日 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なれない東京での仕事は確かに辛い。
だけど仕事と恋愛を両立させる。
俺がしっかりすればいいだけのことだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
会社に行くと、
「あっ鈴木さんですか?」
と声をかけたのは石丸。
「私も新入社員なんですよ。」
「同じ新入社員同士頑張りましょう。」
とても綺麗な女性だった。

〜 7月10日 〜
会社の飲み会。
パワハラ・セクハラ・アルハラ当たり前の桑島課長。
石丸に絡んだでいる桑島をみて、助けるタッ君。

〜 7月11日 〜
静岡に帰ったタッ君は長岡に言う。
「早く静岡帰って来たい。」
「帰ってマユと一緒に暮らしたい。」

〜 7月13日 〜
パソコンを使えない石丸。
タッ君は助けてデータ入力を手伝った。
「ありがとう。鈴木君のおかげで助かったよ。」
「良かったら、軽くご飯行きません?」
こうしてご飯を食べに行った2人。

家に帰るとすぐに成岡に電話した。
「ごめん。残業だったんだ。」
成岡は言う。
「新しい水着買ったんだ〜。ハイレグ。」
「だから今度海行こうよ。」
こうして海に行く約束をしたタッ君。

〜 7月14日 〜
石丸が大学に所属していた劇団サークル。
その劇団の公演に誘われたタッ君。
同期の海道と梵ちゃんも行くとのことで、
断る事できずに行くことにしたタッ君。
しかし公演日は長岡と海へ行く約束した日。

〜 7月16日 〜
長岡に海に行く約束を断ったタッ君。

〜 7月18日 〜
劇団の公演を見に行った。
そこで石丸の元彼で演出家である男性をみた。

〜 8月8日 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
それからなかなか都合が合わず、
マユに会いにいけたのは3週間後の土曜日だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

マユの肌は焼けており、指摘したタッ君。
「お前焼けてない?」
成岡は友達と海に行ったと話すが、
タッ君と一緒に海に行くために買った水着は、
まだ着てないと話した。

〜 8月9日 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
次の日俺は運転の疲れから、
かかなり寝坊してしまった。
海に向かうも大渋滞で、行くことを諦めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

その車の中で成岡は言う。
「ずっと言おうと思ってたんだけど、
    ここしばらくアレが来てないの・・・」
驚いたタッ君の顔を見て続ける。
「心配かけてもあれだから、
   でもいつまでたっても来ないから。」
タッ君は答えた。
「もし子供できてたら、するか?結婚。」
その言葉を聞いて長岡は言う。
「妊娠したから結婚するって・・・」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺は根拠も無く大丈夫と
声をかけるしか出来なかった。
それから俺とマユは
電話で連絡を取り合うだけとなっていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜 8月10日 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
世間は夏休みに突入していたが、
俺のいた商品開発部にそれは関係なかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

昼休みに石丸はタッ君に聞いた。
「鈴木君、海道君に番号教えた?」
タッ君は返した。
「いや。教えてないけど。後輩の子達は?」
石丸は言った。
「あの子達はそんな事しないだろうし。」
「実はあの時・・・
 海道って言う人が苦手だから助けてねって
                言っておいたから。」
「ちなみに私は鈴木って言う人が好きだから
        ちょっかい出ださないでねって。」
タッ君は驚き聞き返す。
「えっ?今の何?何か・・・告白した?」
石丸は答えた。
「した。」
「サラっと言わないと言えないと思ったんだもん。」
それに対して返事をするタッ君。
「ごめん。」
「俺今君と付き合いたいと思ってないんだ。」
その返事を知ってたかのように平然と言う石丸。
「分かった。大丈夫。謝らないでいいって。」
「これからも普通に接してね。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
石丸さんはアレから
何事も無かったように普通に働いていた。
昼食を一緒にとる機会もあったけど、
別に普通通りに雑談するだけで
恋愛話が再現することは無かった。
マユの家にも言ったけど、
金の事も気になってきたから、
高速道路は使わないようにした。
マユからそのあと変化があったとか、
そういう話はなくて、俺も聞きづらくて、
なんだか気まずい時間が流れるだけだった。
俺は帰り道石丸さんのことを考えてしまっていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
東京に帰り街道と梵ちゃんと酒を飲んだタッ君。
タッ君は海道に問いただした。
部屋に勝手に入って名簿を見たと話す街道。
タッ君は怒った。
「石丸さんはお前の子と嫌ってるぞ。」
「迷惑だって。」

〜 8月23日 〜
タッ君は成岡を連れて産婦人科に来ていた。
診察から戻った成岡に聞いた。
「どうだった?」
成岡は答えた。
「3ヶ月だって・・・」
「どうしよう?」
それには答えずに家に帰った2人。

家に帰ると成岡の部屋には本が沢山あった。
それを見て怒鳴るタッ君。
「俺がおまえと会うために、
 どれだけ切り詰めているか分かっているか?」
「高速も使わずに
  5、6時間かけて運転してきているのに、
           こんな高い本買いやがって。」
「じゃあ俺もう帰るわ。」

お腹の子の話は一切せずに、
怒って帰ろうとするタッ君に成岡は言う。
「私はどうしたらいいの?」
しかし無視して成岡の家を出るタッ君。

タッ君は帰り道に公衆電話から成岡に電話した。
「逃げてごめん。」
「もう逃げないから。」
「決めた。おろそう。」
成岡は電話越しに泣き続けていた。

〜 8月30日 〜
成岡は子供をおろした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺とマユはその日から同じ罪を背負うことになった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜 9月4日 〜
その日タッ君は石丸と夕食を食べていた。
石丸は言う。
「橋本さんといい海道くんといい、
 何で興味のない人には好かれるのかな〜」
「肝心な人からは、
     まったく電話はかかってこないのに。」
「さっき私のこと、
 男ならほおって置かないって言ってたけど、
 鈴木君はどうなの?鈴木君だって男でしょ?」
「私のこと放って置けないわけ?」
その質問にタッ君は答えた。
「放って置けないけど、状況にもよるって言うか?」
石丸は間髪いれずに言う。
「彼女がいるからだ?」
「どんな子なの?」
その質問にタッ君は答えた。
「普通の子。石丸さんに比べて子供だし・・・」
「石丸さんのほうが美人だよ。」
「もし俺と君が付き合ったとして、
  そんなに簡単に乗り帰るなんて
               石丸さんも嫌だろ?」
そんなタッ君の正等な答えに石丸は言う。
「分かってるよ。」
「鈴木君がいい加減な人じゃないって事。」
「でも自分がいい加減になりたくないからって
  その子と付き合っているんだとしたら、
     その子がかわいそうだと思うけどね。」
「私前の彼氏に言われたんだ。」
「お前にとって俺は
       イニシエーションだったんだって。」
「通過儀礼ってこと。」
「子供から大人になるための儀式なんだって。」
「初めての恋愛なんてそんなもんなんだって。」
「その時はこの人しかいない絶対って思っても、
    絶対なんてないって分かるときが来る。」
「それが分かって、
        初めて大人になるっていうかな?」
「それを分からせてくれる恋愛。」
「イニシエージョンラブってとこね。」
「鈴木君とその子の恋愛が
            イニシエーションラブなら、
 私にもまだチャンスはあるかな?
            なんて思っちゃったりして。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺はこのとき彼女の言葉に
何かがスーっと抜けるような感じがした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

夕食の帰り道、ラブホテルの前で足を止めた石丸。
「明日休みだからいいでしょ?」
「女に恥欠かせないでよ。行くよ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
これをきっかけに
美弥子と俺は関係を持つようになった。
マユと会うのもいつしか隔週に変わり
東京で過ごす週末は美弥子と会うようになっていた。
美弥子は遊びの関係でいいって言っていたけど、
いつしか俺はどっちが本命かよく分からなくなっていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜 10月31日 〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そんな綱渡りな日々を重ねていた10月末、
突然この生活に終わりが来た。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

成岡と会っていたタッ君。
つい成岡を呼ぶときに間違えた。
「おい美弥子?」
成岡は突然の言葉に聞き返した。
「タッ君。それ誰?」
「嘘でしょ?違うよね?」
自分の失敗に逆切れを始めたタッ君。
「お前は一度も来ないじゃないかよ。」
「こっちは時間をかけて何度も何度も・・・」
「俺が悪いって言うのかよ?」
そう言って成岡に手を上げようとし、
とどめたタッ君は、
「2ヶ月前のあの日。」
「終わってたんだよ。俺たち・・・」
そう言って成岡の家を出た。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1年半も続いた恋愛の、
あっけなく最悪な幕切れだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜 11月4日 〜
成岡からルビーの指輪が送り返されてきた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
それから俺と美弥子は正式に付き合うことになり、
マユの記憶は日を追うことに薄れていった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜 11月5日 〜
美弥子からクリスマスを両親と過ごそうと言われ、
成岡と行くはずだった静岡のホテルをキャンセルした。

〜 12月18日 〜
美弥子に電話したはずのタッ君。
しかし間違って長岡に電話が繋がっていた。
電話に出た成岡に対して言葉が出ないタッ君。
成岡は気がついたように言った。
「もしもし・・・タックン?」
タッ君は焦って受話器を置いた。

〜 12月24日 〜
美弥子の家で両親とご飯を食べたタッ君。
その後美弥子の部屋に行きタッ君は聞く。
「なあミヤコ?俺たち結婚するのかな?」
石丸は答えた。
「どうだろうね?」
「そんな先のこと、
  誰にも分からないんじゃないかな?」
その時タッ君は成岡との時間を思い返していた。
そして石丸に言った。
「別れた彼女にこの前間違えて電話しちゃって。」
「そしたらあいつタッ君って・・・」
「さも当然のように。」
「かなり久々に連絡したのに。」
「俺からの電話待っているような感じでさ。」
「俺あのとき、
    勝手にあいつん家、出てきちゃったから。」
「ひょっとしたら別れたとか、
     分かってないのかもしれないと思って。」
「何も知らなかったら、
    ホテルキャンセルしたこともしらないから、
 ひょっとしたら・・・
   ホテルで待っているんじゃないかと思って。」
そう言うとタッ君は家を飛び出し静岡に向かった。


〜 過去の回想 〜
 1986年
・4月25日
 成岡はコンパでタッ君と出会う。
・8月2日
 成岡とタッ君の初めての海デート

 1987年
・2月4日
 成岡はエアジョーダンをプレゼントし、
 自分の誕生日と誕生石を教えた。
・4月1日
 タッ君の入社。
・6月19日
 東京への転勤を伝えられる。
・7月2日
 タッ君は長岡にルビーの指輪をプレゼントする。
・7月10日
 成岡はコンパで鈴木と出会う。
・8月2日
 成岡と鈴木は友人たちと海へ出かけた。
・8月8日
 タッ君が長岡に会いに来て、
 焼けた肌を指摘する。
・8月9日
 鈴木は初めて長岡に電話した。
・8月14日
 成岡と鈴木の初デート。
 「タックン」とニックネームをつける。
・8月21日
 成岡と鈴木は、お互いに好きな本を交換した。
・8月23日
 妊娠が発覚して家に帰ると大量の本があり、
 タッ君は怒って帰る。
・8月26日
 鈴木と毎週会うはずの金曜日。
 体調不良で成岡はキャンセルの連絡をする。
・8月30日
 成岡はタッ君と共に子供を下ろす。
・9月4日
 成岡は鈴木とデート
 体調不良を便秘が原因と伝えた。
・9月15日
 鈴木は成岡に部屋に呼ばれる
・10月31日
 タッ君は成岡と別れた
・11月4日
 成岡はタッ君に指輪を送り返した。
・11月14日
 タッ君は静岡のホテルをキャンセルする。
 鈴木は静岡のホテルに予約を入れる。
・12月18日
 タッ君は間違えて成岡に電話する。
・12月24日
 成岡は鈴木とホテルにいた。
 タッ君は急遽静岡に向かった。

そしてホテルの前でぶつかった鈴木とタッ君。
タッ君は成岡を見て言う。
「マユ。」
倒れた男性に手を差し伸べた成岡は驚いた。
「タックン?」

(終わり)

〜〜 関 連 商 品 〜〜


〜〜RIKUのサブブログ〜〜
・RIKUの映画感想館
・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・

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posted by riku at 01:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2015年11月25日

【しあわせのパン】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【しあわせのパン】
しあわせのパン.jpg

【出演者】
水縞りえ:原田知世
水縞尚:大泉洋
郵便屋さん:本多力
広川の旦那さん:中村靖日
広川の奥さん:池谷のぶえ
阿部さん:あがた森魚
陽子さん - 余貴美子
山下時生:平岡祐太
齋藤香織:森カンナ
未久:八木優希
未久のパパ:光石研
未久のママ:霧島れいか
阪本史生:中村嘉葎雄
阪本アヤ:渡辺美佐子
ナレーション(ヤギのソーヴァ):大橋のぞみ

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【感想】
久しぶりの人の温かさの分かるよい映画でした。
深みがあって、何を言いたいかは、
見る人の受け取り方によって変わる映画。

ずるいですけどね〜。
3つのストーリーに分かれているから、
どれかのケースは当てはまってくるんです。

私としては、家族中心の2個目と3個目は、
とっても温かい気持ちになりました。

そのバランスを保つための脇役もいい。
なんかパンが食べたくてしょうがなくなりました。
細かなシーンが全て意味がある映画です。
これは何回か見ることで、目線変わるでしょう!

逆に皆さんの映画感想を聞いてみたい映画です。
一度見て、コメント欲しいくらいですよ!!!


【あらすじ】(ネタバレあり)
〜〜りえのナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
初恋の相手はマーニだった。
諸学生のとき家の近くに図書館があって、
そこで立ち読みならぬ座り読みした月とマーニ。

少年マーニは自転車の籠に月を乗せて、
いつも東の空から西の空へと走っていきます。
ある日やせ細った月が言うのです。
「ねえマーニ。」
「太陽をとって。」
「いつも一緒にお空にいるととっても眩しくて。」
マーニは答えます。
「ダメだよ。太陽をとったら困っちゃうよ。」
「太陽をとったら君がいなくなっちゃうから。」
「夜に道を歩く人が迷っちゃうじゃないか。」
「大切なのは君が照らされていて、
  君が照らしていると言うことなんだよ。」

マーニのことが大好きで。
私はずっとマーニを探していた。
だけどどんどん周りには、
好きじゃないものが増えていった。
大人になって働いて、いつの間にか大変で、
ただ1人の家族父が亡くなって大変で、
心がひとりで小さくなって、
もうマーニはいないのだと心に決めた。
そして東京で沢山の大変がたまった頃、
水縞君が月浦で暮らそうとそう言った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

月浦のCAFEマーニ。
客の阿部へ手紙を届けた郵便屋さんは、
カフェに漂うコーヒーの匂いを深く嗅いだ。
水縞は言う。
「おはようございます。カンパーニュが焼けました。」

〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
湖のほとりにあるCAFEマーニには、
りえさんの煎れるコーヒーと
水縞君の作る焼きたてのパン
季節のお野菜の料理。
そして遠くからのお客様が泊まれるよう
2階には温かいベットが用意されています。

一年ちょっと前この夫婦が月浦にやってきたとき、
なぜか私はこの2人を見つめていたいと思いました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「もう行かなきゃ。」
そう言ってりえの煎れたコーヒーと、
水縞が作ったカンパーニュを食べ終えて、
仕事に戻る郵便屋さん。
阿部を送り出したりえと水縞はカフェを出た。
向かったのは地獄耳の陽子さんのガラス工房。
「出来てるよ。鏡でしょ?あそこにかける。」
驚いて水縞は聞く。
「何で知ってるの?」
陽子は言った。
「私、耳だけは良く聞こえるから。」

〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
地獄耳の陽子さんの作品が、
カフェには沢山並んでいるのです。
ひとつ良い事があると、
持っていた小銭をなんとなく貯める事にしています。
こんな風に2人のカフェは、
少しずつ出来上がって行くのです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

夏のある日。
カフェに泊まりに来た若い女性、齋藤香織。
香織は近くの湖に行き友人に電話する。
「もしも〜し。今ビーチ。」
「お土産楽しみに待っててね。」
電話を切って深くため息をついた香織。
1人ボートに乗るが、転覆してしまう・・・

カフェにはもう1人客人が来ていた。山下時生。
久しぶりに訪れるが常連客の1人。
時生と話をしていると、
香織がずぶ濡れのまま帰って来た。
りえに言われてタオルを渡す時生。

その夜はトマトのパンとワインで夕食。
ワインを飲み続けた香織は酔っ払った。
明日が誕生日で本当は沖縄に行く予定だった香織。
しかし彼は急にドタキャンをしたと言う。
酔っ払い全てをりえと水縞に話した香織。
「もう帰らないでここに暮らしちゃおうかな〜。」
食事をしながら話を聞いていた時生は言う。
「ここにだっていろいろありますよ。」
そんな時生に絡みだす香織。
「時生君はここの人?」
「じゃあ毎日毎日静かで平和だ。」
「東京と違うもん。」
「東京で働くのってとっても大変なんですよ。」
それを聞いてイラっとした時生は聞く。
「でも好きで東京いるんですよね?」
それに対しても皮肉を言う香織。
「別に。生まれてからずっと東京だもん。」
「分からないと思うよ。君に。」
怒って席を立ち言った時生。
「それを恵まれてるって言うんじゃないですか?」

その夜、寝ようとしていた時生。
外から聞こえてくる声で寝付けずにいた。
外を見ると、香織が泣きながら騒いでいた。
「バカヤロー。」
それを見て笑ってしまった時生。
笑い声に気付いた香織は時生を見て言う。
「バカヤロー。」

翌朝二日酔いの香織。
りえは煎れたてのコーヒーを出していった。
「私もね。無理して笑うことあるんです。」
そして水縞の作ったパンを出して言う。
「素朴なパンもいいですよ〜。」
その日は香織の誕生日。
水縞夫婦は時生と香織を連れて買い物に行った。
広川さんの屋外販売所。
季節の野菜や果物、花が売られている。
そこで見つけたひまわりの花。
時生は一本のひまわりを買った。
買い物の帰り道、香織に話し掛けた時生。
「今日誕生日なんですよね?」
「これ。どうぞ。」
そう言ってひまわりの花を渡した。
香織は言う。
「暇なんだったらちょっと付き合って。」
そう言って誘ったのは湖のほとり、
日焼けするために日光浴。
そして時生のバイクに乗せてもらい、
シーサーやチンスコウを探しに町を回る。
見つからないなか、バイクはガス欠。
バイクを押して歩いていると、陽子が声をかけた。
「ちょっとあんたたち。沖縄土産探しているの?」
「いくついるの?」
そう言って香織に渡したもの・・・
『コロポックル』北海道に住むと言う妖精の木彫り。
陽子は言った。
「その人形持っていたら小さな幸せがくるらしいよ。」
香織は返した。
「私大きな幸せが欲しいの。」

一方水縞夫婦は買った野菜と果物で、
ジャムやパンを作っていた。
夜は屋外で夕食。香織の誕生日を祝った。
水縞が作ったのは、
お祝いの日に焼く特別なパン『クグロフ』。
他にも季節の野菜を使った料理が並ぶ。

香織の向かいに座った水縞は、
手でパンを半分にちぎってりえに渡した。
それを見て香織は素直にお礼を言った。
「あの。本当にありがとうございます。」
それに対してりえは言った。
「じゃあクグロフ食べましょうか。」
そう言って半分にナイフで切り、時生に渡した。
時生は半分に手でちぎり、香織に渡した。

食事を終わり夜空を見ていた香織と時生。
香織は時生に言う。
「かっこ悪い奴って思ったでしょ?」
時生は答えた。
「そうっすね〜。」
「でもかっこ悪い自分を知っている人が、
             大人だと俺は思います。」
「だから香織さんを見たときに凄い笑えたんです。」
「一生懸命幸せになろうとしているんだな〜って。」
「もがいたことのある人間じゃないと、
             幸せは無いと思います。」
「もがいてもがいて恥かいて、
         いいじゃないですか香織さん。」
そして時生は自分の仕事の話をした。
電車のレールを切り替えるのが時生の仕事。
「レールは簡単に切り替わるのに、
 俺の人生は簡単に切り替わらないんだなって。」
「線路がずっと続いているように見えても、
     自分は北海道から出られないんですよ。」
「なんか俺、もがけないんです。」
時生の話を聞いて香織は答えた。
「それってさ。もがいてるじゃん。」
「来てみればいいじゃん東京に。一緒に行こう。」
時生を月を見ながら答えた。
「無理っすよ。仕事ないし・・・」
「でも俺、今日は月が綺麗に見える。」

翌朝目を覚ました香織。
1階に下りると時生の姿は無かった。
時生は今朝早く帰ったという。
「素朴なパンもいいですね。」
そう言って水縞の焼いたライ麦パンを購入した。
「会社のみんなに食べてもらおうと思って。」
「月浦のお土産です。」
そして帰ろうとした香織はりえに言った。
「私いままでで一番好きな誕生日でした。」
りえは答えた。
「これからもっと良い誕生日が着ますよ。」
水縞も香織に言う。
「また来てください。」
「いつでも家はここにありますから。」
最後に香織は2人に言った。
「時生君にいろいろ付き合ってくれて
   ありがとうって伝えてもらえますか。」

バスを待つ香織は湖やカフェの近くの景色を見て、
「綺麗だな〜。悔しいけど綺麗。」
そう言った時だった、
バスの後ろからバイクに乗った時生が来た。
驚く香織の時生は言う。
「送るよ。乗って。」
「東京まで送ります。」
香織は笑顔で言った。
「マジで?じゃあよろしく頼むよ時雄君。」
香織の鞄の中ではコロポックルが揺れていた。

〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
東京までの距離は1000キロ
誰にでも1人から2人になる瞬間があります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
遠くで2人の姿を見て微笑むりえと水縞だった。
りえは水縞に言う。
「時生君東京までちゃんと運転できるかな〜?」
水縞は答えた。
「大丈夫だよ。僕だって出来たんだから。」
「りえさん。ここで無理して笑うことないよ。」
「僕の欲しいものは1つだけですから。」
りえは聞く。
「何?ですか?」
水縞は答えた。
「内緒です。」

〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
秋がやって来ました。
ほどよい日差し。ほどよい気温。ほどよい風。
こんな日は水島夫妻の散歩日和です。
秋はいろんなものが実る季節です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

栗拾いに出かけた2人。
そして栗を焼き、パンを作った2人。
誰もカフェにいないのを確認して、
こっそりガラス細工を置いて帰ろうとする陽子。
恒例となった行動に気付きりえが声をかける。
「陽子さん。栗のパン食べます?」

洗濯物を2人で干していると、
バス停の前で立っている女の子。
バスが来るが乗らずに、ただ立っている。
水島は言った。
「ホットミルク作っておくよ。」
うなずき女の子をむかえに行ったりえ。

女の子の名前は未久。
バスに乗らなかった理由は分からないが、
それについては何も聞かない水縞夫婦。
ホットミルクを飲んだ美久に水縞は言った。
「今から学校にパンの配達をしに行くから、
            送って行ってあげようか?」
そして学校まで美久を送った水島。
学校では友達の中心にいた美久を見た。

学校が終わり家に帰った美久。
食卓テーブルには『買って食べて』の書置きと、
千円札が置かれていた。
無視して食卓に3つの容器を並べ座った美久。
そして持ち帰った給食の栗のパンを食べた。
その時帰って来た父。
学校に遅れていったことを聞く父に美久は言う。
「ママの作ったカボチャのポタージュ食べたい。」

次の日のバス停には、美久と父が並んで立っていた。
未久がバスに乗ったのを見て、父は1人カフェに来た。
「カボチャのパタージュスープってあるんですか?」
メニューにない注文で驚く水縞。
「えっ?」
その反応を見て話を変えた未久の父。
「いいです。コーヒーを1杯下さい。」
「ご夫婦でやっているんですか?」
「ここの出身じゃないですよね?」
水島は自分が札幌で、りえが東京と答えた。
「仕事辞められたんですか?」
そんな美久の父の質問に水縞は答える。
「好きな暮らしがしたいって思ったんです。」
「好きな場所で、好きな人と。」
「散歩して、食べたいもの食べて、パン焼いて。」
「自分たちが感じた季節を、
 パンを食べてくれる方達に感じて欲しいんです。」
「ここの景色って毎日変わりますよね。」
「綺麗なだけじゃないです。」
そんな水縞の言葉に美久の父は言った。
「1人じゃなかったら出来ますよ。」
「誰かと一緒なら、出切る事ってあるんですよ。」

〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
りえさんは訳も無く悲しくなることがあります。
そんな時水島君も私も悲しくなります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

学校の帰り道でカフェに立ち寄った美久。
りえは美久にカボチャのポタージュを出した。
それを見た美久は昔の母が作ったポタージュと、
それからの父と母の喧嘩など昔を思い出した。
母が出て行った時の事も・・・
「いらない。絶対にいらないから。」
「ごめんなさい。お邪魔しました。」
そう言ってカフェを出て行く美久。

翌日りえは美久へ手紙を出した。
『あったかいごはん作ってます。
  お腹がすいたらきてください。』
水縞も美久の父へと手紙を出していた。
数日後の夜、美久がカフェに来た。
同じ日に美久の父もカフェに足を運んだ。
久しぶりの家族2人の夕食。
もちろんカボチャのポタージュも出した。
「カボチャのポタージュ・・・」
そう言うとカフェを飛び出した美久。
美久は悩んでいた。空を見上げて月を見た。
しばらくしてカフェに戻ってきた。
席に座るとポタージューを食べて言う。
「美味しいね。」
「でも、違うね。」
「ママのカボチャのスープとは違うね。」
「ママはもう戻らないんだよね?」
未久の父は言う。
「ママは戻らない。ごめんな。」

その話を聞いていた阿部さん。
いつも持ち歩いている大きな鞄を開けた。
中にはアコーディオンが入っていて、
何も言わずに演奏を始めた。

美久の父の目には涙がにじんでいた。
それを見た美久は父の側に行き言った。
「パパ。美久、パパと一緒に泣きたかった。」
水縞は1つのパンを出していった。
「お二人でどうぞ。」
父はパンをちぎって美久に渡した。
夕食を食べカフェを後にした未久と父。
「パパ。」
そう言って未久は父の手を握った。

美久と父が帰ったカフェでは、
「今夜の演奏代です。」
「りんごのハチミツパンです。」
そう言ってりえが阿部にパンを出した。
焼きたてのパンにハチミツをかけて、
阿部は冗談半分で言った。
「私は辛党なんですよ〜。」
「今夜はワイン頂いていいかな?」

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〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
月浦に厳しい冬がやってきました。
そのお客様がやってきたのは、
月も凍りそうな夜のことでした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「少しの時間だけ寄せてもらってもいいですか?」
そんな電話が入り、駅にむかえに行った水縞。
客は老夫婦の阪本史生と妻のアヤ。
若い頃にアヤに告白して振られた史生。
史生は傷心旅行で月浦付近にいたが、
追いかけてきたアヤに月浦駅でプロポーズして、
結婚したと車の中で水嶋に話した。
「だから娘の名前は、
 有珠の有と月浦の月で有月と付けましたんや。」

そしてカフェに着いた坂本夫婦。
咳き込むアヤに史生は言う。
「もうちょっとや。もうちょっとやで。」
りえがご飯を用意しようとすると史生は言った。
「すみません。こいつパンが嫌いなんです。」
「年寄りにはどうも苦手なもんで。」
しかしカフェには米は無く、
広川のもとへ米を貰いに行った水縞。
カフェを出るときに、りえに言った。
「ちゃんと見てて。何か変なんだよ。」

一方で史生とアヤは窓から外を見ていた。
「月が見えんな〜。」
そうアヤに言い『日之出湯』と書かれた暖簾と、
2人の結婚記念の懐中時計を見ていた。
懐中時計を止め、アヤの内服薬を捨てると、
史生はアヤを抱きしめた。
その時、吹雪だった空が晴れて月が見えた。
「そろそろ月を見に行こうか?」
「有月も待っているわ。」
史生はそう言ってアヤを連れ外に出ようとした。
止めるアヤだが聞かずに外に行こうとする。
水縞がちょうど帰ってきて、史生を連れ戻した。
「月ならこの窓からよく見えますから。」

カフェに戻った史生にりえは聞いた。
「一緒になられて何年ですか?」
史生は話し出す。
「50年近くになりますかね〜。」
「ずっと一緒に風呂屋やってきたんです。」
「地震で全部なくなりました。」
「有月も逝ってしもうて・・・
 でも皆に温かいお風呂入ってもらおうと思って。」
「頑張って立て直してね〜。」
「地震のときにこいつ、残った風呂を見て、
 これがホンマの露天風呂やなって笑ってました。」
「2人きりになってしまいました。」
「十分や。もう十分やなって、よう思うんです。」
「だってそうでしょ?」
「昨日できたことも今日はでけへん。」
「若いときはね、明日また違う自分がおるから
               楽しみに出来るんですよ。」
「せやけど、なかなか出来なくなることばかりで・・・」
「あきません。」
そう言うと頭を抱えて泣き出す史生。

りえは坂本夫婦にポトフと、
炊き立てのご飯を差し出した。
ポトフを一口食べたアヤは、
カウンターに置かれた焼きたての豆パンを見て、
突然それを手に取り、口にいてた。
その行動に驚き史生は声をかけた。
「それパンや。食べられへんやろ。」
「パンおいしいんか?」
アヤはパンを食べて言った。
「美味しい。」
「お豆さんが入ったこのパン美味しいな。」
「私、明日もこのパン食べたいな。」
「お父さん。ごめんなさいね〜。」
泣きながら史生は言った。
「分かった。分かった。」
アヤは泣いている史生にパンをちぎって渡した。
その様子を見ていたりえは、
食器にパンを乗せ坂本夫婦に差し出して言った。
「アヤさん。明日もパン食べてください。」

その夜、1人パンの生地作りをしていた水縞。
それを見に来た史生。
「パンもええですな〜。」
そんな史生に水縞は言った。
「カンパーニュって言う言葉があるんです。」
「さてどういう意味でしょう?」
「ヒントです。もともとの語源は、
 パンを分け合う人たちのことなんですが、
                さてなんでしょう?」
答えを悩んでいた史生に水縞は続けて言う。
「史生さん。しばらく家で過ごしませんか?」
「もう少しいてくれたら、
       ここから満月が見えるんですよ。」

チーズやじゃがいも、チキンや卵、
ワインを持ってくる仲間たち。
坂本夫婦にパンの作り方を教える水縞夫婦。
その夜は水縞夫婦、坂本夫婦を中心に、
阿部や郵便屋さん陽子さんに広川夫婦。
皆でワインを飲んで阿倍の演奏でダンスをする。

〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
知ってますか?人は乾杯の数だけ幸せになれる。
ヨーロッパのどこかの国では、
そう言われているそうです。
何か良い事があったら乾杯して、
何か残念なことがあっても乾杯して、
1日の終わりを今日も誰かと乾杯と締めくくれたら、
それは幸せだと・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

翌日りえが洗濯をしているからわらで、
月とマーニを読んでいたアヤは言った。
「お月さんがいてマーニがいる。
         マーニがいてお月さんがいる。」

〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
月浦の真っ白な雪が、
りえさんの心を包んでいくのを私には分かりました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

数日後の満月の夜。
カフェの外で月を見た坂本夫婦。
綺麗な満月を見てアヤは史生に言う。
「綺麗ね〜。」
「月はずっとここにあるね〜。」
「明日も月浦にあるね〜。」
「これでお土産できましたわ〜。」
「お父さん。ありがとう。」

史生の持っていた懐中時計は動き出していた。
翌日帰ると言い出した坂本夫婦。
帰り際に史生は水縞に言った。
「カンパーニュの意味分かりましたわ。」
「共にパンを分け合う人々。」
「家族って言う意味違います?」
水縞は答えた。
「史生さん惜しいです。仲間って言う意味なんです。」
「でもそれが、家族の原点だと僕は思ってます。」

月浦駅で坂本夫婦を見送った、水縞夫婦。
りえは水縞に言った。
「ずっと。ずっと見てて私のこと。」
「水縞君のことも見てるから。」
「ありがとう水縞君。」
「私のためにここに来てくれて。」

春になって史生から手紙が届いた。
〜〜史生の手紙〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
りえさん、尚さん。
冬の頃はいろいろお世話になりました。
アヤはこの春亡くなりました。
マーニさんに行った時、
アヤには残された命が短くて、
私は月浦でそのまま一緒に
死ねるものなら死のうと考えていました。
だけどそれは大変傲慢でした。
アヤが前は食べなかったパンを
おいしそうに食べている姿を見て、
私は恥ずかしながら、
人間は最後の最後まで
変化し続けることを始めて気付いたのです。
アヤは懸命に生きてそして死んでいきました。
それを全て私は見届けることが出来たのです。
今私は風呂屋の番台にもう一度座って、
マーニさんのこと、
尚さんが焼いたおいしいパンのこと、
りえさんのスープ思い出しています。
あそこには自分たちの信じることを
心を込めてやっていく、
そんな地に足のついた
人間らしい暮らしがありました。
カンパーニュ。仲間と一緒に。
それこそ幸せがあるような気がいたします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

その日の夕食。
豆パンをちぎって、りえに渡す水縞。
りえは笑いながら水縞に言った。
「水島君。見つけたよ。」
「見つけた。私のマーニ。」

〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
この日、水島君の
たった一つの欲しいものが手に入ったようです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2人がお店を始めて、2周年目の記念日。
『しあわせのパン』と書いたメッセージカードと一緒に、
香織と時生、未久と美久の父、坂本さんなど
沢山の関わった人にパンを送る水縞夫婦。
その日の夕方。
出かけていたりえが走って帰って来た。
「来年のお客さん決まったよ〜。」
水縞は聞く。
「ずいぶん先のお客さん入ったんだね。」
「どこから来るの?」
りえは自分のお腹を指差して言った。
「ここ。」

〜〜女の子のナレーション〜〜〜〜〜〜〜〜〜
幸せって何なのか、まだ私には分かりません。
でも私は決めました。
水縞夫妻のところに生まれることを・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(終わり)

〜〜 関 連 商 品 〜〜


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・RIKUの映画感想館
・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・

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posted by riku at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2015年11月21日

【麦子さんと】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【麦子さんと】
麦子さんと.jpg

【出演者】
小岩麦子:堀北真希
小岩憲男(兄):松田龍平
赤池彩子(母):余貴美子
井本まなぶ(タクシー運転手):温水洋一
ミチル(墓地の受付):麻生祐未
麻生春男(旅館店主):ガダルカナル・タカ
麻生夏枝(旅館女将):ふせえり
麻生千蔵(春男の息子):岡山天音
やまだ(麦子の同僚):田代さやか

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【感想】
静かな映画です。
基本的に私の好きなタイプの映画。
主人公の考え方が変わっていくタイプの映画。

一人一人の役者さんの表情に注目です。
みんな実力者の俳優揃いなので、
演技を見ていて面白かったです。

ストーリー性に後一押しあったなら〜。
でも、この手の映画はこれくらいで良いのかも!
それが持ち味なんですね!

母の思いを感じたいときに見る映画です。
基本的に家庭環境的に感情移入はしにくいので、
その中でも見ていられる映画という点では、
良かったんだな〜。って感想書いていて思います。

【あらすじ】(ネタバレあり)
ある町に着いた小岩麦子は駅員に話しかけられた。
「本当に会ったこと無い?」
「なんか会った事あるような気がするんだけどな〜」

麦子は駅を出てタクシーに乗った。
八幡浜旅館までと伝えた麦子は帽子を脱いだ。
ミラー越しに麦子を見た運転手の井本まなぶは、
「なっ!!!」
と後ろを見た。
前を見ずに運転する井本に麦子は、
「前!前!前!」
自転車に乗った警察官をひいてしまう井本。
直ぐにタクシーを降りた井本は声をかける。
小さな町では警察官も知り合い。
鼻血を出す程度でおとがめなし。
タクシーに戻った井本は麦子に、
「昔の知り合いにあまりに似てたもんで。」
そして警察に再び話しかける井本。
「昔ここにいた彩子さんって覚えてない?」
警察は答えた。
「誰ですか?」
「鼻血出ちゃったじゃないですか。」
麦子は自分の持っていたポケットティッシュを、
警察官に渡した。

再び走り出したタクシーで井本は言った。
「30年くらい前かな?」
「君にそっくりな子がいてさ〜」
「赤池彩子ちゃんって言うんだけど。」
「みんな彩子ちゃんに夢中だったもんな〜」
それを聞いて麦子は答えた。
「もしかしてその彩子って言う人、
             この人だったりして?」
そう言って骨箱を見せた麦子。
「その彩子って言う人、私の母親っぽいんだけど。」
またもや後部席を見る井本。
「だから前!」
怒られて前に視線を戻した井本は言う。
「そうか〜。彩子ちゃん亡くなったのか〜」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
バイトから家に帰った麦子。
マンションの前で兄の憲男が、
中年のオバサンと話をしていた。
「だから帰れって言ってるだろ。」
中年のオバサンさんは麦子を見て言う。
「麦ちゃん?」
それをあしらう様に憲男は言った。
「二度と来ないで。さようなら。」

家に入った麦子は憲男に聞いた。
「今の誰?」
憲男は答えた。
「ババアだよ。」
「ババアって言ったら母親だろ。」
戸惑う麦子に憲男は、
「そっかお前小さかったから覚えてないか。」
「あれババアだよ!」
「大体何年も連絡無かったに、
 今更一緒に暮らそうなんて虫が良すぎるよ。」
「親父が死んでから3年間、
    俺がこの家の家賃やら何やら
           やりくりしてきたわけだし・・・」
「俺がさ。今はお前の親父だし、
            母親みたいなもんじゃん。」
「だからさ。どうだっていいだろババアなんて。」
麦子は答えた。
「お兄ちゃんがいればいい。」
「本当感謝しているよ。」
その後もグチグチとお金について話す兄。
「あ〜。もう感謝してるって言ってるでしょ!」

次に日バイト先に来た彩子。
「麦ちゃん大きくなったね〜」
「お兄ちゃんから聞いていると思うけど。」
麦子は言った。
「私はあなたと暮らす気ないので。」
「今更あなたのお世話にならなくても、
           2人でやっていくんで。」
母は続けた。
「一緒に生活したら、
     その分楽になると思うんだけど。」
「このままだと今まで通り、
 入金するの大変になると思うんだけど。」
麦子は驚いた。
「えっ?」
憲男の言っていることとは違い、
彩子は毎月15万入金していた。

その夜、彩子と憲男は家で話していた。
一緒に住むことを反対していた憲男。
しかし結論として一緒に暮らすことになった。
憲男は麦子に言う。
「一緒に住むことになったから。」
「正直言って、入金無かったらきついでしょ?」
彩子も麦子に言った。
「麦ちゃ〜ん。よろしくね〜。」

彩子の引っ越しが終わると、憲男は麦子に言う。
「俺さ〜。近々家をでようと思ってるんだよね。」
「だってあいつ、うぜ〜じゃん。」
「それに彼女から、
   同棲したいって言われてるんだよね〜。」
嫌がる麦子の意見は聞かず、
数日後に憲男は引っ越していった。
残された麦と母。

彩子の目覚まし時計の音は大きく、
それでも目覚めない彩子。
週刊誌を捨てていいと伝えると、
単行本まで捨てる始末。
日々の慣れない生活が続いた。
毎日コンビニ生活の麦子だが、
彩子は手料理を作ってくれた。
どう接してよいのか分からない麦子。
ある日麦子は食材を買いに出かけ、
帰りの遅い彩子に料理を作った。
帰ってきた彩子に聞く。
「ねえ。豚カツ好きだっけ?」
彩子は答えた。
「私最近脂っこいものダメなんだよね〜。」
「どうして?」
麦子は言った。
「聞いただけ。」
しかし、麦子の作った豚カツを見つけた彩子。
「あれっ?この豚カツ麦ちゃんが作ったの?」
「ひょっとして?これ私に?」
麦子は照れながら答えた。
「そういうわけじゃないけど、余ったから。」
喜んだ彩子は言う。
「これ頂こうかな?」
強がる麦子。
「じゃあ勝手に食べれば。」
豚カツを口にして彩子は満面の笑みで、
「麦ちゃん。美味しいよ!」

しかし彩子はトイレに駆け込んだ母。
トイレから出て来た彩子は言う。
「ごめんね。ちょっと体調悪くてさ。」
心配そうに聞く麦子。
「ねえ。どっか悪いの?」
今度は彩子が強がり言う。
「ちょっと寝れば全然大丈夫。」
「麦ちゃん。ちょっとお願いしたいんだけど。」
「足が痺れちゃって。」
「ちょっとマッサージしてくれない?」
麦子は不機嫌そうに彩子に言う。
「私も疲れてるんだけど。」
そう言いながらもマッサージをしてあげた麦子。

ある日麦子は憲男の職場に行った。
「お願い。30万でもいいの。」
声優の専門学校へ入るための
入学資金を借りようとお願いしたのだった。
憲男は麦子に言った。
「悪いけど俺も金ねえし、無理だわ。」
「ババアに頼めば?」
「何時までも夢ばっかり追いかけないで、
         俺みたいに真面目に働けば?」
そんな上から目線の憲男に麦子は、
「何よ偉そうに。もういい。」
そう言ってその場を後にした。

麦子が家に帰ると入学の資料が届いていた。
しかし、それを勝手に開けて見ていた彩子。
麦子の不満は爆発した。
「ねえこれ。何勝手にあけてるの?」
「それに台所何なの?散らかしぱっなしだし。」
「いつも寝てばっかじゃん。」
そのタイミングでなる目覚まし時計。
「だからうるさいって。」
そう言って目覚まし時計を投げつけた。
それでも怒らずに笑いながらに言う彩子。
「私に何かできることがあったら言ってね。」
「頼りないかもしれないけど、一応母親だし。」
麦子は怒りながら続けた。
「私あなたのこと母親だと思ってないから。」

数日後。彩子が死んだ。
駆けつけた麦子に憲男は言う。
「ババア。末期の肝臓がんだって。」
「意味分かんねえよな。」
「いきなり訪ねて来たと思ったら、
             急に死にやがって。」
「まあ。ざまあねえよな。」
「家の家賃はどうするんだよって話だよ。」

そして麦子と憲男だけで彩子の葬儀を行なった。
骨となった彩子を見て憲男は言った。
「こんなに小さくなっちゃうんだもんな」
彩子の遺骨の前で憲男は泣いていた。

家に戻ると憲男は麦子に言った。
「四十九日のとき仕事休めないかも。」
「納骨くらい1人で大丈夫だろ。」
頷き憲男に聞いた麦子。
「あの人もしかして、
 一緒に暮らそうって言ったのって、
  自分が死ぬの近いって分かって・・・」
「そんな訳無いか・・・」
憲男は答えた。
「たまたまっしょ!」

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〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
タクシーは八幡浜旅館に着いた。
旅館に入ると店主の春夫と女将の夏枝が
麦子の顔を見て驚いた。
夏枝は昔の彩子の写真を持って来た。
初めて見た若かった頃の彩子の写真。
それは麦子と瓜二つであった。
「似すぎてて気持ち悪いな〜」
そう言った麦子に対して夏枝は言う。
「アイドル歌手目指してただけあって、
            違う感じだったよね〜」
「本当あの時の佐江子ちゃんは可愛くて、
     本物のアイドルみたいだったよ。」

旅館には彩子の娘が来たと知り、
続々と集まってくる町民たち。
みんな彩子との思い出話をする。
それは彩子を中心とした同窓会の様になっていた。

翌日麦子は墓地を訪れた。
受付にいたミチルは麦子を見て言った。
「信じられないわね〜。」
「綾子ちゃんが。まだ若いのに。」
「それにしてもそっくりね〜。」

しかし埋葬許可書がないと言われ、
埋葬が出来ない事になった麦子。
兄に電話したが直ぐには届かない。
宿に泊まるお金のない麦子を、
ミチルが家に泊めてくれた。
彩子と仲が良かったと話すミチル。
「綾子ちゃんが歌手目指して、
     上京するまでよく遊んでたの。」
「実際難しかったんだろうけど、
 彩子ちゃん本気で頑張ってたんだよ。」

翌日ミチルは観光案内をしてくれた。
そして作ってくれた料理は、
以前に彩子が作ってくれたカボチャ炊き込みご飯。
町民は皆、彩子にそっくりな麦子に優しかった。

ミチルの姿に彩子を照らし合わせた麦子。
麦子は声優を目指していることを教えた。
そしてミチルに言う。
「ミチルさん見たいな人が、
   お母さんだったら良かったのにな。」
それを聞きミチルは言った。
「彩子ちゃんだって良いお母さんでしょ。」
すぐに反論した麦子。
「あの人はお母さんじゃないです。」

町で会った八幡浜旅館の息子の千蔵に誘われ、
町の祭りに行った麦子。
千蔵は麦子に井本とミチルの話をした。
井本は昔、彩子のストーカーだったという噂。
ミチルはバツイチで子供がいるとの話。

祭り会場のステージでは町民の演奏。
このイベントは40周年。
司会者は麦子を見て突然言った。
「これは珍しい人が着てますね。」
「以前この町に住んでいた、
 赤池彩子さんのお嬢さんがお見えになってます。」
「せっかくなんで、
       ステージに上がってきてもらいましょう。」
観客から拍手を送られ、
嫌々ながらもステージに上がった麦子。
「麦子ちゃんにステージに上がってもらうと、
 まるでタイムスリップした気分になりますね。」
「タイムスリップついでに麦子ちゃんにも、
 赤いスイートピー歌ってもらいましょうかね〜。」
断る麦子だが、半強制で曲が流れ出す。
しかし歌えない麦子・・・

祭り会場で麦子は夏枝に会った。
麦子は夏枝に言った。
「お祭り凄い盛り上がってるみたいですね〜。」
夏枝は返した。
「でも昔はもっと盛り上がったのよ。」
「綾子ちゃんが歌ったときが、
   ピークだったんじゃないかな?」
そんな話に水を差したのは千蔵。
「ババアさ〜。金貸して。」
相変わらずの態度を見て麦子は言う。
「私帰ろうかな?」

帰るとミチルはご飯を作って待っていた。
そんなミチルに麦子は言う。
「子供に会いたいと思わないんですか?」
ミチルは答えた。
「え〜。誰かから聞いちゃった?」
「もちろん会いたいよ。」
「今は会わないほうがいいかなって・・・」
「麦子さんなら分かると思うけど、
      お互いいろいろあるじゃない。」
麦子は言った。
「私には良く分からないです。」

翌朝、麦子をボウリングに誘った井本。
井本に麦子は彩子のことを聞いた。
「あの人のこと好きだったんですか?」
井本は答えた。
「そりゃ好きだったけど、
    俺だけじゃなかったけどね〜。」
麦子は続けて聞く。
「まさか、告白とかしてないですよね?。」
井本は昔の事を話した。
「彩子ちゃんが上京するとき、
     たまたま駅で会ったんだよね。」
「歌手になること、
 ずっと両親に反対されてたんだよね。」
「それでついに家を飛び出そうと決心したんだよ。」
「最後に気持ちだけでも伝えようかと思ったけど、
                結局言えなかったよ・・・」

家を出た彩子は凄い荷物を抱えて駅にいた。
そこで井本に会い井本に話したという。
反対していた両親がお金や荷物まで渡してくれた。
鍋やら目覚まし時計やら沢山を・・・
「向こうじゃ起こしてくれる人いないだろうって、
 目覚まし時計まで無理やり渡されちゃった。」
「本当。おかしいよね。頑張らなきゃだね。私。」

その話を聞き、
自分が投げた目覚まし時計を思い出した麦子。

その後ミチルと合流して居酒屋に行った麦子。
お酒が入りミチルに絡む麦子。
「なんで子供に会わないの?」
「いつでも会おうと思えば会えるのに何で?」
ミチルは濁す。
「それは色々と事情があるじゃない。」
麦子は食い下がらず続ける。
「はあ?どんな事情があるって言うんですか?」
ミチルは言い訳を始めた。
「別れた旦那だってまだ若いし、
              再婚だってするでしょ?」
「そしたら新しいお母さん、
          子供たちは迎えるわけでしょ?」
「そしたら私って・・・」
麦子はミチルの言葉を遮り言った。
「そんなのそっちが勝手に決めているだけで、
            子供には関係ないでしょ!」
その言葉を聞いて逆に質問するミチル。
「麦子ちゃんはどんな事情があるにせよ、
      お母さんに会いに着て欲しかった?」
麦子は答えた。
「私は別に親なんてどうでもいい。」
それを聞いてミチルは悲しそうな顔をした。
その顔を見て麦子は続けた。
「悲しそうな顔するのやめて欲しいんだけど。」
「何そうやって悲壮感だしまくってるの?」
「結局会えないのはさ、
    自分で理由膨らましているだけじゃん。」
「それなのに、
 私も会いたいの〜。辛いの〜。って顔して。
  自分を正当化して逃げているだけじゃん。」
「いい大人が本当にバカみたい。」
大人の対応をするミチル。
「そうよね〜。麦子ちゃんの言う通りね。」
「麦子ちゃんは、
 本当に会いに着て欲しいって思わなかった?」
「会いたいって思わなかった?」
麦子は答える。
「私は一度も思ったことは無かったです。」
「あの人が死んだ時だって、
             まったく悲しくなかったし。」
「ミチルさんの子供も、
    会いたいと思わないんじゃないですか?」
「もしかしたらミチルさんが死んだときも、
 私みたいに涙1つ見せないかもしれないですよ。」

ずっと話を聞いていた井本がとめた。
「麦子ちゃん。
    そんなガキみたいなこと言うの止めなよ。」
麦子は怒った。
「ガキってなんですか?」
「私別に間違ったこと言ってないと思うけど。」
井本は諭した。
「それがガキだって言ってるんだよ。」
「本当はお母さんに
  会いたくてしかたなかったくせに。」
「もっと素直になったほうがいいんじゃないの?」
「ミチルちゃんは彩子ちゃんじゃないんだよ。」
「お母さんにいえなかったこと、
  ミチルちゃんにぶつけたって仕方ないでしょ。」
「麦子ちゃん。佐江子ちゃんはもういないんだよ。」
「麦子ちゃんも色々辛かっただろうし、
   腹立つことも色々あるだろうけど、
                 もう許してあげなよ。」
「麦子ちゃんのお母さんは1人しかいないんだよ。」
「彩子ちゃん1人なんだよ。」
その日麦子は、遺骨を抱えて旅館へ言った。
ミチルの家には泊まり難く、旅館で一泊した。

翌日。いよいよ納骨の朝。
旅館を後にしようとした麦子。
そこに千蔵が来て夏枝に言う。
「ねえ、一万円貸してよ。」
夏枝は鼻で笑い言う。
「どうせパチンコでも行くんでしょ?」
笑った夏枝を千蔵は突き倒した。
その瞬間麦子は千蔵の頬をぶっていた。

墓地に着くとミチルがいた。
「昨日は泊まるとこ大丈夫だったの?」
酷い事を言ったはずなのに、
優しく大人の対応をするミチル。
麦子は素直に謝った。
「昨日は私酔っ払っていろいろすみませんでした。」
「私ってガキですね。」
「昨日井本さんが言ってたことその通りだなって。」
「ずっとお母さんに会いたいって思ってたのに、
   実際会ったらどう接していいか分からなくて。」
「ミチルさんも子供にあってあげてください。」
「きっと会いたいって思っているはずですよ。」

そしてミチルと共に納骨を終えた麦子。
「お母さんがっかりしただろうな〜。」
「結局最後まで心開かなかったし。」
麦子の言葉にミチルは言った。
「がっかりなんてしてないわよ。」
「私ね。佐江子ちゃんが東京行った後、
        一度だけ会ったことがあるのよ。」
「お母さんのお墓参りに来たことがあってね。」
「そのときおなかの中には麦子ちゃんがいて。」
「歌手になる夢はかなわなかったけど、
            今人生で一番幸せだって。」
「その時の彩子ちゃん、ものすごい綺麗だった。」
「麦子ちゃんに会えて嬉しかったはずよ。」
「でも安心したわ。」
「麦子ちゃんいつも彩子ちゃんのこと、
  あの人って呼んでたけど、
  今日はちゃんとお母さんって呼んでるから。」
麦子は言った。
「私お母さんにひどい事言ったんです。」
「母親と思ってないって・・・」
「そしたら、
 母親じゃなければ何?父親と思ってるの?
 ってくだらないこと言って笑ってたけど、
  そのときのお母さん。凄い悲しそうだった。」
「その悲しそうな顔、毎日思い出すの。」
そう言って泣き出した麦子。
ミチルはそっと後ろから抱きしめた。

納骨が終わるり墓地を出ると、
井口が駅まで送ろうと待っていた。
そんな井口に麦子は言った。
「電車まで時間があるし歩いていきます。」
「歩きたい気分なんです。」
「いろいろとありがとうございました。」
井本のタクシーからは、
『赤いスイートピー』が流れていた。

駅まで歩く麦子。
麦子は『赤いスイートピー』を口ずさんでいた。
道ですれ違った警察官は、
以前渡したポケットティッシュを出して言う。
「これさ、こないだもらったやつ。」
「その中にさ、こんなの挟まってたんだけど。」
「これ大事なやつじゃないの?」
「返しておくから。」
それはなくしたと思っていた納骨許可証。

そして麦子は憲男に電話した。
「今から帰る。」
「来てよかったよ。本当はもっと居たいくらいだし。」
憲男は言う。
「もう少しゆっくりしていけば?」
麦子は答えた。
「そういうわけにはいかないよ。」
「帰ってバイトして、入学金ためなきゃだし。」
憲男は思い出したように言った。
「埋葬許可書探すときに家の中見たら、
 ババアの通帳があって、
 大した金額は入ってなかったんだけど、
 それにメモが入っていて、
 『少ないお金だけど麦子の夢に使ってください』
                  って書いてあったよ。」
「良かったな。じゃあ気をつけて帰れよ。」

横を通り過ぎた自転車。
その後ろに乗る小さな女の子。
自分と母と照らし合わせた麦子の脳裏に、
母の顔が思い出された。

駅につくと駅員は言った。
「なんかどっかで会ったような?」
「もしかして芸能人の人?」
麦子は笑った。

(終わり)

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2015年11月15日

【彼岸島】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【彼岸島】
彼岸島.jpg

【出演者】
宮本明:石黒英雄
宮本篤:渡辺大
青山冷:水川あさみ
雅:山本耕史
斉藤ケン:弓削智久
ユキ:滝本美織
ポン:森脇史登
西山:足立理
加藤:半田晶也
涼子:大村彩子
雷鬼:深水元基
幻鬼:坂上和子
五十嵐(吸血鬼):山本龍二
師匠:阿見201
大沢:パク・トンハ

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【感想】
以外に面白かった。
ストーリーをギュっと縮めた感は否めませんが、
それが逆にスピード感を持たせていたと思います。

無駄に後半CG使わなくても良かったかな〜
それくらいですが、内容としては面白い。
さすが原作が人気コミックだけあります。

最後が続くように思わせる作り方。
あれ個人的に嫌いです。
はっきりして欲しいですよね〜
あれはどの映画に関しても私に原点ポイント!

しかし、良くこの人選でここまで・・・


【あらすじ】(ネタバレあり)
吸血鬼に襲われた島民。
それを助けた宮本篤に島民は言う。
「見方なのか?」
「ああなんでだろ?」
「あんたが美味しそうなんだよ。」
篤は傷ついた人間に言った。
「こいつの血が体の中に入って感染したんだ。」
「もう直ぐあなたは死に、
 そして奴らの仲間として復活する。」
そう言って感染した島民を殺した。

宮本明は高校に通っていた。
妹を振ったという理由で、不良にからまれる。
必死に逃げる明を助けたのは青山冷だった。
冷は失踪した明の兄、篤の免許証を渡した。
「事情は言えない。」
「でも篤さん、ちゃんと生きているわ。」
「明君。お兄さんに会ってみたいと思わない?」

その夜、幼馴染のケンたちにその話をした明。
次の日、明たちは冷を探した。
そして町で見かけた冷のあとをつけた。
冷は男と歩いて町の外れの廃墟へ入った。
そこで明たちが見たのは、
若い女性の首筋から血を吸う男。
驚き逃げた明たちを追って来た男。
足を擦りむいたユキの血の匂いに反応した男。
ユキを見つけるが、それをかばったケンが捕まり、
首筋をかまれてしまう。
助けようとした明。
力の差がありすぎて、捕まりそうになった時、
フォークリフトに乗った冷が、男をひいて助けた。
フォークリフトから降りた冷は、ハンマーを持ち、
動くはずの無い男の頭を何度も叩く。
それを見た明は冷に言った。
「もう死んでるだろ?」
冷は言い返す。
「まだよ。こいつは人間じゃない。吸血鬼なの。」

帰り道に明は冷に聞いた。
「彼女置いていくのか?」
冷は答えた。
「死んだ人にかまっている暇はないの。」
ケンも冷に聞いた。
「あの化け物、本当に吸血鬼なのか?」
「だったら俺もいずれ吸血鬼に?」
冷は答えた。
「あなたは血を吸われただけよ。」
「あいつの血が体内に入らない限り、
           感染することはない。」
明は再び聞いた。
「なんでそんな化け物とつるんでた?」
冷は答えた。
「あいつは私の監視役よ。」
「私が奴らを裏切らないように見張ってたの。」
「2年前、
  私の住む島に1人の吸血鬼が現れたの。」
「そいつは島の人間を次々に襲い、
  吸血鬼にして島を支配しようとしたの。」
「そして、そのうち血が足りなくなり、
  私はその調達係りをやらされてるの。」
「明君なら私たちを助けてくれると思ったの。」
「宮本篤の弟なら。」
「吸血鬼たちと命がけで戦っているわ。」
「お願い。私と一緒に奴等と戦って。」
「このままだと篤さんも危ないの。」

明の動く心が分かってか、ケンは横から口を挟んだ。
「あんたの言うことは信じられない。」
しかし明の意志は動いていた。
「俺1人でも行く。」
「島に行って兄貴を救い出す。」
「兄貴を見殺しにするなんて出来ないよ。」
そんな明にケンは言う。
「だったら1人で死んでこいよ。」

冷の住む島は表向きには存在しない島。
警察も信じてくれず、動くこともない。
明は竹刀を持ち冷の待つ船に向かった。
来ないと言っていたケンもバットを持って現れた。
後を追うように、ユキも西山もポンも来た。
一足遅れて加藤も・・・
ユキを見てケンは言う。
「ユキ。お前はダメだ。」
「いざって言うとき守ってやれるか分からねえ。」
ユキは言い返す。
「私たち何時だって一緒だったじゃない。」
「私だけ置いてけぼりにしないでよ。」

こうして冷の運転する船に乗った6人。
6人は表向き存在しない彼岸島に向かった。
地図にもないコンパスも反応しない島。

島に着いた7人。
人気のない奇妙な島を見てケンは言った。
「まるで墓場みたいだな。」
島中に彼岸花が生えていた。
彼岸花は毒性の強い花で、通称死人花とも呼ばれる。
昔は土葬した死体を、
動物が掘り荒らすのを防ぐために埋められた花。

島にある村についた一行。
急に変な音が聞こえ、冷は走り出した。
同時に真っ暗な民家に明かりがともり、
1人の老婆(幻鬼)が出てきた。
「こんな夜中に、
 ほっつき歩いていると化け物に襲われるよ。」
その瞬間、多数の吸血鬼が襲ってきた。
抵抗できないまま捕まってしまった6人。
冷だけは走ってどこかへと消えていた・・・

牢屋に入れられた6人。
その屋敷からは人間の悲鳴が聞こえてくる。
守衛の吸血鬼は、その悲鳴を聞いて6人に言う。
「エサが1人死ねば、
  次はお前たちの中の誰かが餌食になる。」
「誰が一番最初に選ばれるか楽しみだな〜」

そのころ冷は雅のもとにいた。
おびえる冷に雅は言った。
「人間の目は正直だ。」
「どんなに虚勢をはろうと嘘はつけん。」
「お前の目に今どんな感情が浮かんでいると思う?」
「不安と恐怖だ。」
そして冷の前に、
自分がハンマーで殺したはずの吸血鬼が現われた。
雷鬼と呼ばれる吸血鬼は死んでなかった。
雷鬼の情報で6人が島に来ることが分かったのだ。

おびえる冷に雅は言った。
「冷。本当に私を殺すつもりだったのか?」
そう言って小刀を冷に渡し、自分の首元につける雅。
「お前に寝首をかっ切られると思うとゾクゾクするよ。」
「憎しみと絶望に染まった血は極上の味だと聞く。」
「冷。本当か嘘か試してみよう。」
そう言って雅は冷の首筋から血を吸った。

一方牢には幻鬼が入ってきて、
その中の1名を餌食に連れて行こうとしていた。
皆をかばい自ら餌食になろうと牢屋を出たケン。
「明。あとは頼んだぞ。」
そう言うと牢屋を出て暴れだすケン。
狙いは守衛の持つ鍵。
ケンは取り押えられ連れて行かれるも、
ケンの狙い通り守衛は鍵を落とし、
それを手に入れることに成功する。

牢屋から抜け出す事に成功した5人と、
吸血鬼の実体実験場に連れて行かれたケン。
明とユキはケンを助けに行こうとするが、
それを止める西本。
「このまま飛び込んでも全滅するのがおちだろ。」
「ケンちゃんの気持ちを無駄にするな。」
それでもケンの元へと走り出すユキ。
ユキを追って明も向かった。

襲ってくる吸血鬼をナタで倒し、ケンを助けた明。
西本と待ち合わせ場所に約束した、
彼岸島の高台を目指した。

西本と加藤とポンも高台を目指していた。
しかしモタモタし前に進まないポン。
「ポン。頼むからもたもたするなよ。」
「てめえいつもドン臭いんだよ。」
そう言われたポンは、
「いざとなったら、また僕のこと見捨てるくせに。」
「もうお前たちのことなんか信じない。」
と言い出だし1人別行動をした。

必死で吸血鬼から逃げる明とケンとユキ。
山道を歩いていると一人の男が襲いかかってきた。
その顔を見てビックリする明。
その男は明たちを吸血鬼と思った篤であった。
明を見て驚いた篤は聞いた。
「お前たち、もしかして冷に連れてこられたのか?」
「それにしてもなぜ、のこのこ付いて来たんだ!」
明は答えた。
「だって。兄貴が心配だったから・・・」
篤は怒り言った。
「誰が心配してくれって頼んだ。余計なお世話だ。」

明たちは篤に守られて高台へとたどり着いた。
そこでまっていた西本と加藤。
合流したあと篤は、
旧日本軍の施設である隠れ家に皆を連れて行った。
ついてすぐに明は篤に聞く。
「兄貴。ポン探しに行っていいかな?」
篤は答えた。
「ダメだ。この周辺は危険だ。」
「むやみに動くと死ぬぞ。」
どこか昔と雰囲気の違う、冷血な篤。
優しかった兄貴を思い出しショックを受ける明。

そんな時、血だらけで戻ってきたポン。
「どうして探してくれなかったの?」
「僕だけ仲間はずれか・・・」
「みんな仲間だと思ってたのに・・・」
「昔から貧乏くじばかり引かされてたよな〜」
「それがお前たちの本心なんだよ。」
「腹の中じゃ僕のこと見下しているんだよ。」
明は答えた。
「違うって。」
そんな明の言葉を聞かずに、
「みんな許さない。」
怒鳴ったポンの目は赤く光り、牙が伸びていた。
そして明に襲い掛かるポン。
同時にライ鬼を筆頭に多数の吸血鬼たちが襲ってきた。

篤は明に言った。
「明何してる。早くそいつを切れ。」
それでもポンを切ることができない明。
見かねて篤はポンの頭に刀を差した。
「兄貴何やっているんだよ。ポンが死んじゃうだろ。」
そう言ってポンを抱きしめる明。
しかし吸血鬼たちは襲ってくる。
明を無理やり連れて逃げる篤。

逃げ続ける篤の前に現われた雅。
「私に挨拶もなしに立ち去るつもりか?」
「また腕を上げたな。」
「お前の目は憎しみで溢れている。」
「憎しみは人を生かして力を与える。」
そういう雅すらも無視して逃げるが、
途中でユキが吸血鬼に捕まってしまう。
ユキを助けようとする明。
しかしそれをも制して逃げる事に専念する篤。

逃げ切ることができたが、明は篤を殴り言う。
「なんでユキを見捨てた。」
「ポンだってそうだ。」
「何も殺すこと無かっただろ。」
篤は答えた。
「非情にならなければ、
       ここでは生きていけないんだ。」
そして1つだけユキを救う方法があると、
4人をある場所へ連れて行く篤。

道の途中で明は篤に聞いた。
「涼子さんは?一緒じゃなかったの?」
篤の恋人だった涼子。
その名前を出され全ての経緯を話す篤。
「涼子は死んだ。俺のせいだ。」
「この島は涼子の生まれ故郷だった。」
当時、島にきた篤は結婚の了承を得た。
しかし島にある神社の尊堂で見たのは、
閉じ込められていた吸血鬼、雅であった。
目の前で雅に血を吸われて死んだ涼子。
何十年も監禁されていた雅を、
外に出したのが篤であったのだ。

そのころ雅はユキの元へ・・・
怖がるユキに、
「そんな顔するな。」
「本当の地獄はまだこれからだ。」
「私が究極の力を手にしたとき、
   人間どもは知ることになる。」
「本当の絶望とはどんなものか・・・」
「やつらの泣き叫ぶ顔を眺めがら、
    命を吸い尽くしてやるんだ。」
「これ以上の楽しみはない。」

篤は彼岸島で家族を殺された生き残り、
レジスタンスたちのもとへ4人を連れて行った。
そこにいる師匠と呼ばれる男は篤に言う。
「雅の首を取りに行ったんじゃなかったのか?」
答えずに篤は師匠にお願いした。
「弟たちをしばらくここで預かってもらえますか?」
それを聞いていた明は言う。
「この人たちの力を借りて、
      ユキの救出に向かうんじゃないのか?」
「初めから俺たちを騙すつもりでここに来たのか?」
篤は制するように明に言う。
「少しは自分の力をわきまえろ。」
それを聞き明は師匠へ言った。
「お願いします。」
「吸血鬼と戦いかたを教えて下さい。」
師匠は答えた。
「私を切ってみろ。」
そう言うと明に向かって槍を振りかざした師匠。
「死にたくなければ本気で戦え。」
「生かす心無くして生きる価値なし。」
「とっとと吸血鬼の餌食になるがいい。」

明は本気で師匠に立ち向かっていった。
潜在能力に長けた明は師匠の槍を切り落とした。
「己の力を信じろ。」

その夜4人は、
ユキを助けようとしてくれないことを愚痴っていた。
それを聞いていた大沢は言う。
「半年前仲間が吸血鬼に襲われ、
         我々に牙をむいてきた。」
「そのとき師匠は何のためらいも無く、
          その子の頭を切った。」
「俺たちは決して助けない。」
「それが彼岸島だ。俺たちの戦いなんだ。」

明の修行は続いた。
それは壮絶なものであった。
しかし明はユキとポンを思い出し喰らいついた。
それを見ていた師匠は言う。
「悲しみや怒りは人を作る。」

数日後、
力をつけた明は1人ユキを助けに行こうとした。
明は師匠に向かって言う。
「俺はあなたたちのようにはなれません。」
「自分の気持ちを押し殺して生きるくらいなら、
 真っ向から戦いを挑んで死んだほうがましだ。」
「奴らになくて俺たちにあるものってなんだよ?」
「心だろ。人を思う気持ちだろ。」
「それこそが一番の人間の武器だと信じてる。」
それを聞いた師匠は言う。
「やはり兄弟だな。」
「篤も雅の元へ向かった。」
「お前と同じ言葉を残してな。」

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一足先に雅のもとへ向った篤。
1人で吸血鬼と戦っていた。
何とか雷鬼と幻鬼を倒すも、ユキを囮に囲まれた篤。
勝ち誇って雅は言った。
「丸メガネ。そのまま私の前に跪くがいい。」
その時、絶体絶命の篤を助けたのは冷。
難を逃れた篤だが、そんな篤に雅は言う。
「中で待っているぞ丸メガネ。」
「私の気が変わらぬうちに娘を助けに来い。」

明らかに待ち伏せしている事は分かっている。
しかしそれでも砦に向った篤と冷。
雅を前に冷は言う。
「あんただけは刺し違えても殺してやる。」
しかし雅はあざ笑いながら言う。
「ここがどんな場所か忘れたわけじゃあるまいな。」
そう言って篤と冷を閉じ込める。
同時に人間の数十倍はある、
鬼と呼ばれる化け物が入ってきた。

侠気に満ちた鬼は、
篤と冷、吊り下げられたユキと追い詰める。
それを助けに現れたのは明。
同時に師匠を筆頭にレジスタンスも一斉に乗り込んだ。
それでも動じない鬼と雅。

師匠を見て冷は言った。
「ごめんなさい。勝手な真似をして。」
そんな冷に師匠も言う。
「もう少しで大事なものを失うところであった。」

鬼を任せて雅のもとへ向った篤。
雅は篤を待ち構えていた。
「やっと2人きりになれた。」
「私を生み出したのは人間のエゴと侠気だ。」
「人間も吸血鬼も本性は変わらん。」
「強いものが弱いものを支配する。」
「それが全てだ。」
「お前は俺の右腕にふさわしい男だ。」
「早くこっちの世界に来い。」
そう言った雅に篤は返す。
「願いは一つ。涼子の敵をとることだ。」

刀をあわす篤と雅。
しかし絶対的な力の差。
「愚かな・・・」
そう言って篤を切り裂く雅。
雅は自分の血を篤に垂らそうとした。
篤を吸血鬼に変えようと・・・

鬼を師匠と共に倒し、
間一髪で篤を助けに来た明。
雅を相手に篤と2人で立ち向かった。

一方で鬼はまだ生きていた。
残されたレジスタンスとケン、西本、加藤、ユキ。
は鬼を爆破して倒して砦の外へと逃げた。
冷は1人雅の元へ走った。

冷がたどり着いたとき、決着はつこうとしていた。
圧倒的な強さの雅は、
「楽しかったよ。」
そう言うと篤の体に刀を差した。
しかし篤は諦めていなかった。
自分の体に刀を差し、
後ろにいた雅の体へ刀を突き刺した。
そして明に言う。
「諦めるな。早く首をきれ。」
「俺ごと首を切れ。」

明は篤を交わしながらも雅の首をはねた。
首を切り落とされながらも話す雅。
「やってくれたな、丸メガネ・・・」
切り落とされた雅の首に、更に刀を差す明。
そして傷つく篤のもとへ。
しかし篤は言った。
「来るな!近づくんじゃない。」
「お前に教えたはずだ。」
「感染した奴には一切情けをかけるな。」
「それがこの島で生き延びる鉄則だ。」
「明。俺のためにここまで来てくれてありがとうな。」
「お前のおかげで、俺は自分を取り戻せた。」
「人として死ねる気がする。」
「お前には仲間を連れて帰るっていう、
        大事な仕事が残っているんだ。」
「冷。明を頼んだ。」
「明。ちゃんとユキちゃんに気持ち伝えろよ。」

鬼を爆破した衝撃で砦は崩れ落ちる。
何とか脱出した明と冷。
明たちは彼岸島を脱出する。
師匠に頭を下げた明。
「兄貴とポン。よろしくお願いします。」
師匠は言った。
「安心しろ。必ず見つけて弔っておく。」

船に乗り帰る5人。
ユキは言った。
「私達いろんなものを抱えて、
   生きていかなきゃいけないのね。」
明は空を見上げてしずかに目を閉じた。

その時・・・
明は何かの気配に感じて彼岸島に目を向ける。

首だけとなった雅の目が開いて、
彼岸島に雷が落ちた・・・

(終わり)

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2015年10月29日

【STAND BY ME ドラえもん】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【STAND BY ME ドラえもん】
STAND BY ME ドラえもん.jpg

【出演者】
ドラえもん:水田わさび
のび太:大原めぐみ
のび太(青年時代):妻夫木聡
しずか:かかずゆみ
ジャイアン:木村昴
スネ夫:関智一
セワシ:松本さち
出木杉:萩野志保子
のび太のママ:三石琴乃
のび太のパパ:松本保典
しずかのパパ:田原アルノ
ジャイアンのママ:竹内都子
ジャイ子:山崎バニラ
先生:高木渉

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【感想】
本気でヤバい作品です!!!
ドラえもんって何なんですかね〜
子供の為のアニメだったはずなのに、
日本中が『ドラ泣き』するんですよ!!!

私は個人的にしずかちゃんパパの台詞が・・・

夢を与え、勇気を与え、
そして温かい気持ちにさせる映画です!

私この短期間で4回も見ました。
後にも先にもこの映画くらいかもしれません。

見てない人は少ないと思いますが、
見てない人も、見た人も、
永久に受け継いでいく映画の一つとして、
心に残して欲しい作品です。


【あらすじ】(ネタバレあり)
昼寝をしていたのび太は夢を見ていた。
それは空飛ぶしずかちゃんに連れられ空を飛ぶ夢。
「のび太〜いい加減に起きなさ〜い。」
ママの声で現実にもどされ、
飛び起きて学校へ向かうが遅刻。
学校で廊下に立たされるのび太。
それを見て馬鹿にするジャイアンとスネ夫。
のび太を助けるしずかちゃん。
放課後は皆で野球するが、
のび太はかなりの運動音痴。
それを末来で見ていた、セワシ君とドラえもん。

セワシ君は誰かが面倒見なくちゃと、
ドラえもんを連れてのび太の元へ。
セワシ君はのび太の4代後の子。
のび太は曾曾おじいちゃんにあたる。
のび太の机の引き出しにタイムマシーンを止め、
引き出しからのび太の部屋へ。
「のび太君!君のび太君だろ?」
寝ていたのび太は寝眼で、
ドラえもんを見て飛び跳ねた。
「たたたた、たぬき〜」
それを聞いて部屋の電気をつけたドラえもん。
「無理も無いか〜。」
「こんばんは〜僕ドラえもん!」
そしてセワシ君も机から登場。
「驚かないで聞いてね。」
「僕らは未来から来たんだ!」

夜中にセワシ君とドラえもんの話を聞く。
のび太とジャイ子が結婚して、
その末裔がセワシ出来たということ。
のび太は将来、就職できずに会社を作るが、
その会社が火事で潰れ、借金で貧乏生活だと・・・
落ち込むのび太にセワシ君はいう。
「そんなに気を落とさないでよ。」
「未来は変える事だって出来るんだから。」
「そのために来たんだ。なあドラえもん。」
反対するドラえもんだが、セワシ君は
「のび太君を幸せにしない限り、
             末来に帰ってこられない。」
そう言ってドラえもんの鼻を回した。
「今日からこのドラえもんが君の面倒を見るよ。」
ドラえもんは言った。
「そんなの無理だよ〜」
そんなドラえもんにセワシ君は
「のびた君の幸せが成し遂げられたら、
 直ぐに帰ってこられるように、
プログラムして置いたから。」
「もし君が残りたいって言っても、
             無理やり返されちゃうよ!」
「ちょっと使いづらい奴だけど、
  曾々おじいちゃんの役に立つと思うよ〜。」
そう言うと末来へ戻っていったセワシ君。
ドラえもんも
「やっぱり僕も帰るよ〜」
そう言った瞬間・・・
『不正ワード検出。』
そう鳴り響きドラえもんに電流が流れた。
その日からドラえもんはのび太と過ごした。

しずかちゃんの話をしているのび太が、
幸せそうに見えたドラえもん。
ドラえもんはのびたに提案した。
のび太としずかちゃんを結婚させようと。
「のび太君を幸せにするなら、
 それが一番いいかなと思うけど・・・」

次の日からのび太は、
ドラえもんの末来の道具を使って生活が変わった。
『どこでもドア』で遅刻することが無くなり、
『暗記パン』でジャイアンよりも良い点数を撮った。
『透明マント』でジャイアンを負かし、
『がっちりグローブ』で野球が上手になる。
『タイム風呂敷』で割った花瓶を元に戻し、
『着せ替えカメラ』で汚れた服を直した。
『ハッスルねじ巻き』で家の手伝いも猛スピード。
『ガリバートンネル』『わくわくごっこの木』
『雲固めガス』で皆と遊んだ。
ドラえもんが来てからのび太は生き生きしていた。

しかしのび太には強敵、出木杉がいた。
ドラえもんに相談すると、
「馬鹿にするな〜。」
「22世紀から来た猫型ロボットだぞ!」
「出来ないことはない!」
そう言って出した道具は『刷り込み卵』。
卵に入り、出た時に最初に見た人を好きになる道具。
ドラえもんの説明もろくに聞かずに、
のび太は道具を持って外に出た。
しずかちゃんのもとへ向かうのび太だが、
坂道を卵が転げ落ちて、
その先にいたジャイアンが卵に入ってしまった。
卵から出たジャイアンはスネ夫を見た。
もちろんジャイアンはスネ夫を好きになり追い回す。

一方でのび太は懲りずにもう一度挑戦。
『ストレートホール』で、
しずかちゃんの家とのびたの部屋をつなげて、
家に帰ったしずかちゃんはのび太の部屋へ・・・
思惑通り『刷り込み卵』にしずかちゃんを入れた。
そのタイミングでジャイアンに終われるスネ夫が、
のび太の家に助けを求めに来た。
スネ夫とジャイアンをあしらい、
しずかちゃんのもとへ行くと、
しずかちゃんの家の『ストレートホール』に落ちた、
出木杉君がしずかちゃんの前に・・・
出木杉君に抱きつくしずかちゃん。
出木杉君は言う。
「何とか元に戻して。」
それに対してしずかちゃんは、
「出木杉さん。私に好かれたら迷惑?」
出木杉君は答えた。
「こんな道具に頼って、
  君の心を動かすのは嫌なんだよ。」
その言葉を聞いて反省するのび太。
ドラえもんはそんなのび太に言う。
「君も道具を使ってもダメだって分かったでしょ?」
「きみ自信が何かしないと〜」
のび太は答えた。
「どうせ僕何かは何をやってもダメなんだよ!」
それを諭すようにドラえもんは言う。
「どうせって言って諦めていたら、
        いつまでたっても今のままだよ!」
「それでもいいの?」

次の日からのび太は頑張った。
ドラえもんが朝起きるとのび太は勉強をしていた。
とりあえず0点を取らないための努力。

それから数日後のテスト。
のび太はテスト用紙を見て驚いた。
勉強していたのは数学。
漢字テストだったのである。
結果は0点。
のび太は自分の不甲斐なさに意気消沈し、
引っ越すことまで考えた・・・
励ますドラえもんにのび太は言った。
「もういいんだ。しずかちゃんとの結婚は諦めるよ。」
「あの子がいるから僕は生きていけるんだよ。」
「僕なんかのお嫁さんになると、
       しずかちゃんは一生苦労することに・・・」
「僕は今まで自分の事ばかり考えてきた。」
「でも本当にしずかちゃんのことが好きなんだ。」
「僕がいないほうがいいんだ。」
「しずかちゃんと離れるのは辛いよ。」
「だけど、
 僕のせいでしずかちゃんが不幸になるのは
                    もっと辛いんだ。」

のび太はしずかちゃんに借りていた本を返しに行った。
のび太の行動を不審に思ったしずかちゃん。
しかしのび太の決意は固かった。
しずかちゃんに嫌われようと必死になった。
ドラえもんには、
しずかちゃんに嫌われるための道具を頼んだ。
仕方なくドラえもんが出した道具は
『ムシスカン』
「しずかちゃんだけでなく誰も寄り付かなくなるよ!」
と聞く前に道具を飲み干したのび太。
同時にのび太からは負のオーラが発せられ、
誰一人近づけない状態になった。

飲み干したのび太も体調がおかしくなり、
「助けて〜」
みんなのび太から離れていく中で、
しずかちゃんだけは、
のび太の声を聞いて助けに向かった。
誰も近寄らなくなった自分に、
しずかちゃんだけは近づいてきた。
「そんなに心配してくれたの?」
そう聞くのび太にしずかちゃんは、
「当たり前でしょ。お友達なんだから。」
「のびたさんの馬鹿。」
そう言ってのび太の胸で泣き出した。

その夜ドラえもんはのび太に伝えた。
「今回の出来事で君の末来が・・・」
「これが現時点での君の末来。」
その写真は大人のしずかちゃんに、
お尻を叩かれているのび太似の子供。
のび太は喜んだ。
「ありがとうドラえもん。」
「君が来てくれたおかげだ。」

「それは違うよのび太君。」
「星のようにある可能性から、
     君がきっかけを掴んだんだよ。」
「新しい君の未来。」
「君の人を思いやる気持ちが、
    末来を変えようとしているんだ。」

次の日ドラえもんとのび太は、
『タイムテレビ』で末来を見ることにした。
しずかちゃんとのび太の婚約日の少し前。
そこに映っているのは、
相変わらずダメなのび太。
そんなのび太を登山に誘うしずかちゃん。
「行きたいんだけど坂道に弱くて〜」
「平らな山ならいいんだけど〜」
どうしようもない返答に怒って帰るしずかちゃん。

その後のテレビに映っていたのは、
雪山で遭難しているしずかちゃんと、
熱を上げて寝ているのび太。

それを見てのび太はひらめいた。
「タイム風呂敷を貸して。」
そして自分を大人の姿にしたのび太。
その姿で静香ちゃんを助けに行くことにした。
「タイムマシンを使うって事は、
    又末来が変わるって事だよ。」
「それはいつも良い方向ばかりって限らないんだ。」
それでもドラえもんのアドバイスを無視して、
のび太は末来へ向かった。
末来へついて早々に、
『どこでもドア』でしずかちゃんのもとへ・・・
もちろん自分の力で助けたいのび太は、
ドラえもんを置いて雪山に降り立った。
そしてしずかちゃんと合流。
「僕が着たからにはもう大丈夫。」
しかし『どこでもドア』では帰られない。
のび太は意気揚々と世界地図を取り出した。
世界地図では帰り道はわからない・・・
そんなのび太にしずかちゃんは、
「のび太さんらしいわね〜」
「小さい頃はこういうときに、
  いつもドラちゃんが助けてくれたわね〜」
「ドラちゃんはどうしているのかな?」
未来を知らないのび太は答えた。
「昼寝でもしているんじゃないのかな?」
それからの未来を知っているしずかちゃんは、
「やだわのび太さん。何言っているのよ!」
そんなやり取りのなかで、
近くにあった洞窟に入る2人。

しかし事態は思った以上に悪かった。
しずかちゃんは咳き込みだして、
倒れこんでしまう。
「しずかちゃん死んじゃうかもしれない。」
動揺したのび太を見てしずかちゃんは言う。
「それにしてものび太さんは、
          ちっとも変わらないわね。」
「放っておいたら、
  どうなるんだろうってハラハラしちゃう。」
「いいわ。こないだの返事OKよ!」
そう言うと倒れこんでしまった。

「助けて〜ドラえも〜ん。」
しかしドラえもんは・・・公園で昼寝をしていた・・・

助けようとしずかちゃんを担ぎ、
『どこでもドア』まで連れて行こうとした。
その時しずかちゃんの腕についた、
生命装置から危険信号の合図が・・・
どうしようとあわてるのび太。
「そんなの嫌だよ〜。」
「しずかちゃんが死んじゃう。」
「勉強でも何でもするから。」
「心を入れ替えるから。」
「ぼくがいい加減な気持ちで来たから・・・」
「自分で自分で何とかするしかないんだ。」
「何か方法があるはず・・・」

真剣に考えたのび太はひらめいた。
「あいつを信じるしかない。」
そして何時何分かを調べたのび太。
「あとは末来の僕に賭ける。」
「僕自身を信じる!」
「届けこの記憶。頼む未来の僕。」
「この出来事を思い出してくれ。」
「僕の人生で最大のピンチを忘れるはずが無い。」
「届け!この記憶!」

と・・・その時!
末来ののび太が迎えに来た。
自分の記憶に埋め込むことで、
末来に自分を動かしたのだ!

向かえに来た未来ののび太に聞いた。
「思い出してくれたんだ!」
未来ののび太は答えた。
「突然思い出したんだ。」
「記憶が飛び込んできた感じ。」
「不思議な感覚だった。」
「何でこんな大事なこと忘れていたんだろうって・・・」
「もう大丈夫!作戦は大成功だったんだ!」
「自分に向かって言うのも変だけど、
             僕を信じてくれてありがとう!」

しずかちゃんを病院に送り届けた末来ののび太。
そして公園で待つのび太とドラえもんのもとへ・・・
遠くからドラえもんを見る末来ののび太。
それを見てのび太は聞く。
「呼んでこようか?」
未来ののび太は答えた。
「いや!やめておこう!」
「ドラえもんは君の・・・
 僕の子供の頃の友達だからね〜」
「ドラえもんとの時間を大切にしろよ!」
そう言って帰ろうとする未来ののび太。
のび太は言った。
「大人のしずかちゃんが、
  気を失う前に言ってたんだけど・・・」
「この前の話OKだって。」
それを聞いて未来ののび太は喜んで言う。
「この前思い切ってプロポーズしたんだ〜」
「こうしちゃいられない。」
「しずかさんのもとに行かなきゃ〜」

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プロポーズが成功したことを知り、
のび太とドラえもんは結婚式を見に行くことにした。
結婚式会場に向ったのび太とドラえもん。
そこに現われた末来ののび太。
しかし・・・
結婚式を一日間違えていたドジな末来ののび太。

のび太とドラえもんは結婚前夜を見ることにして、
未来ののび太に着いていく。
未来ののび太はジャイアンとスネ夫と出木杉と、
幼き頃の思い出を語りながら夜を飲み明かしていた。

その頃未来のしずかちゃんは・・・
パパの部屋を訪れたしずかちゃん。
『透明マント』で部屋に忍び込んみ様子を見る。
「おやすみなさい。」
とパパに言ったしずかちゃんの顔は沈んでいた。
そこで『正直電波』で本音を聞くことにした。

するとしずかちゃんはパパに言う。
「パパ。私結婚やめる。」
「私がいなくなったら寂しくなるでしょ?」
「これまでずっと甘えたり我がまま言ったし、
 それなのに私のほうは、
 パパやママに何もしてあげられなかったわ。」
その言葉に対してパパは、
「とんでもない。」
「君は僕たちに素晴らしい贈り物を残して、
               行ってくれるんだよ。」
「まず最初の贈り物は、
         君が生まれてきてくれた事だ。」
「君の産声が天使のラッパみたいに聞こえた。」
「あんな美しい音楽は聴いたことがない。」
「この広い宇宙の片隅に、
 僕の血を引き継いだ生命が生まれたんだって、
  そう思うとむやみに感動しちゃって、
              涙が止まらなかったよ。」
「それからの毎日。楽しかった年月。
   満ち足りた日々の思い出こそ、
         君からの最高の贈り物だった。」
「少しくらい寂しくても思い出が暖めてくれるさ。」
「そんな事気にかけなくてもいいんだよ。」
しずかちゃんはパパに聞いた。
「私不安なの。うまくやっていけるかしら?」
パパは答える。
「やれるとも!」
「のび太君を信じなさい。」
「君の判断は正しかったと思うよ。」
「彼は人の幸せを願い、
      人の不幸を悲しむ事ができる。」
「それが人間にとって、
       一番大事なことなんだからね。」
「彼なら間違いなく、
   君を幸せにしてくれると僕は信じてる。」
「そしてそんな彼を選んだ君を誇りに思っている。」
「大丈夫。君の未来は絶対に明るい。」

その話を聞いたドラえもんはのび太に言った。
「結婚式を見るのは、また今度にしない?」
のび太も頷き答える。
「そうだね。早く現代に帰ろう。」
「会いたくなっちゃった。」
「僕の時代のしずかちゃんに・・・・」

そして現代に帰ったのび太とドラえもん。
次の日のび太はしずかちゃんのもとへ・・・
「しずかちゃん。」
「僕きっと君を幸せにして見せるからね。」
「絶対。絶対幸せにするから。」

そして浮かれたのび太はドラえもんに、
「ドラえもん。タケコプター貸して。」
「今僕は、僕はね〜」
「みんなに分けたいくらい、すっごく幸せだ〜」
そう言って空に飛び出した。
その時・・・
『のび太君の幸せを受信しました。』
『成し遂げプログラム完了。』
『48時間以内に末来へお帰りください。』
ドラえもんは思い出した。
「そうだったセワシ君がセットしたんだっけ?」
「良かった。良かった。」
「これでようやく帰れるってわけか〜」
「まったく君は、ドジで、ノロマで、
  勉強が嫌いで、気が弱くて、
   怠け者で、グズで、運動もまるでダメ。
    臆病者で、うっかり物で、頼りなくて、
     面倒くさがりやで、意気地なしで、
       物覚えが悪くて、お人良しで、
         お調子者で、甘えん坊で・・・」
「あれ?どうしよう・・・困ったな〜」
ドラえもんの目からは大粒の涙が出ていた。

次の日。
「ドラえも〜ん。」
「鼻でスパゲッティを食べる道具出して。」
ドラえもんは怒った。
「出来ない約束なら最初からするな〜」
「いつもいつも僕を頼って。」
「たまには自分で何とかしたらどうなんだ。」
「もう君が困っていても助けてあげられないんだ。」
のび太は驚いて聞いた。
「何?どういうこと?」
ドラえもんは答えた。
「実は・・・もうここにはいられないんだ・・・」
「明日には帰らないと本当に不味いんだ・・・」
プログラム上もうこの時代には来られないドラえもん。
それを知ったのび太は言う。
「嫌だ。帰らないでドラえもん。」
ドラえもんも素直な気持ちを話した。
「僕だってできる事なら帰りたくないんだ。」
その時、
『不正ワード。帰りたくないを確認。』
それと同時にドラえもんに電流が流れる。
寂しそうにドラえもんは言う。
「成し遂げプログラムには逆らえないんだ・・・」
「のび太君になんて言ったらいいか・・・」
「君の未来は変わったんだ。元気だしなよ。」
のび太は返す。
「ドラえもんがいないと意味ないよ。」
慰めるようにドラえもんは続けた。
「君自身も変わったよ。」
「出会った頃とは大違いさ。」
「だけど・・・それでもやっぱり心配なんだ。」
「君のそばにいてあげられたら、
         どんなにいいかって思うよ。」
「僕がいなくてもちゃんとやっていける?」
「ジャイアンやスネ夫に意地悪されたら、
             1人で立ち向かえる?」

のび太は何も答えずに、
「放っておいて。」
そう言って1人家を出て行った・・・

のび太が向ったのは近くの空き地。
待っていたのはジャイアン。
「ドラえ・・・」
いつものように助けを呼ぼうとするが、
『ちゃんと1人で立ち向かえる?』
そのドラえもんの言葉を思い出して、
「喧嘩するならドラえもん抜きでやろう。」

力の差は圧倒的なのに、
何度殴られても起き上がるのび太。
「待て。まだ負けてないぞ。」
「勝負はこれからだ。」
何度も何度も立ち向かうのび太。

最後の夜なのにのび太が帰って来なく、
のび太を探しに行くドラえもん。
そんなドラえもんが見たのは・・・
ボコボコになりながらも、
ジャイアンの足に絡みつくのび太。

ジャイアンは疲れながら言う。
「放しやがれ。」
しかしのび太は、
「僕1人の力で勝たないと・・・」
「ドラえもんが安心して・・・帰れないんだ〜」
殴り続け体力も底をついていたジャイアン。
ボロボロののび太は最後の力でジャイアンの鼻を握った。
ジャイアンは言った。
「分かった。俺の負けだ。許せのび太。」

それを影で見ていたドラえもんは
「のび太く〜ん。」
そう言ってのび太に駆け寄った。
ボロボロののび太は言った。
「勝ったんだよ。」
「僕1人で・・・」
「安心して帰れるだろ・・・」

次の日ドラえもんは末来へと帰った。
『ドラえもん。』
『君が帰っちゃったら部屋がガラッとしちゃったよ。』
『でもすぐになれると思う。』
『だから心配するなよ。ドラえもん』

数日後 エイプリルフール。
相変わらずいじめられているのび太。
ジャイアンがのび太のもとへ駆けつけた。
「のび太〜。大変だ〜。」
「今そこで誰にあったと思う?」
「ド・ラ・え・も・ん!」

のび太は喜んだ。
全力で走って家に帰るが家にはいない。
貯金箱を割ってドラ焼きを買いに行こうとする。
その姿を見て笑いながら、
ネタばらししたジャイアンとスネ夫。
ついてはいけない嘘に落ち込むのび太。
部屋で泣くのび太だが、あることを思い出した。
それは・・・
『僕が帰った後で、
 どうしても我慢できない事があったらね、
 君に必要な道具が一度だけ転送されてくるから。』
そう言っておいていった転送アイテム。
のび太はその転送アイテムを使った。
届いたのは『嘘エイトオーオー』
しゃべった事がみんな嘘になるという道具。

その道具を使ったのび太は、
ジャイアンとスネ夫の下へと向った。
「今日はいい天気だ!」
すると快晴だったのに大雨が降りずぶ濡れに・・・
「スネ夫は犬に噛まれない。」
スネ夫は犬に追いかけられ、
「ジャイアン、君はお母さんに可愛がられるね。」
ジャイアンはお母さんに怒られ、
叩かれながら家に連れて行かれた。

しかし・・・
のび太からは乾いた笑いしか出なかった・・・

家に帰ったのび太に声をかけるママ。
「それでドラちゃんはいたの?」
のび太はしずかに答えた。
「ドラえもんがいるわけないでしょ!」
「ドラえもんは帰って来ないんだから・・・」
「もう二度と会えないんだから・・・」

そして部屋に入ると・・・
「のび太君!」
ドラえもんがいた!!!
のび太は喜び、そして聞く。
「どうして?」
ドラえもんは答えた。
「実に不思議なんだよ、
       急に来ていいことになった。」
「そうか〜!」
「これを飲んで僕が帰って来ないって言ったんだね〜」

のび太は泣いた。
「嬉しくない。ちっとも嬉しくない。」
「これからもずっとドラえもんと一緒に暮らさない。」
「暮らさない。絶対に一緒に暮らさない。」

(終わり)

〜〜 関 連 商 品 〜〜



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2015年10月28日

【もらとりあむタマ子】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【もらとりあむタマ子】
もらとりあむタマ子.jpg

【出演者】
坂井タマ子:前田敦子
坂井善次(父):康すおん
坂井啓介:鈴木慶一
坂井よし子:中村久美
曜子:富田靖子
仁(中学生):伊東清矢

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【感想】
不思議な映画でした。
現代の若者を描きたかったのか、
不意に見える家族の絆を描きたかったのか?
分からないけど、なんか見てしまいました。

面白いか?
分かりません・・・
それでいい映画なんだと思います。

それしか言えません。
面白い映画が見たくて見るものでもなく、
ただボーっと見て欲しいですね〜

こんな感想じゃ分からないかっ!
でも本当に思ったままを書くとこうなりました・・・


【あらすじ】(ネタバレあり)
甲府スポーツ店の朝。
遅めの朝食を食べるタマ子。
タマ子の父親である善次は店を開けて接客。
店の奥ではタマ子が漫画を読み続ける毎日。
接客の合間に洗濯をしてふと見ると、
食器をそのままでトイレで漫画を読むタマ子。
「タマ子!」
善次は怒り気味の口調で呼ぶが、
「トイレ!」
それ以上に怒り気味の声で返され、
結局食器を洗うのは善次。

タマ子は漫画を読み、そのまま昼寝・・・
一方で父親は食事の用意をして・・・
ご飯が出来上がるとタマ子は起きて夕食を食べる。

ある日の夕食。
ニュースを見ていたタマ子は言う。
「ダメだな。日本は・・・」
すると善次は聞いた。
「お前どっか体悪いのか?」
「少しは就職活動しているのか?」
「なんで大学行かせたと思っているんだよ?」
「卒業しても何もしないで食って寝て漫画読んで。」
「日本がダメなんじゃなくて、お前がダメなんだよ!」
怒った口調の善次に、それ以上の形相で、
「そんな事言わなくても働くわよ。私だって!」
そんなタマ子に善次はさらに聞く。
「いつなんだよ!」
タマ子も負けじと、
「少なくても今ではない!」

〜〜大晦日〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
年末を向かえ店の大掃除をする父。
一方で食料品の買い物に行くタマ子。
タマ子は従兄弟の啓介が彼女と歩くのを見た。

その夜。御節を持ってきて叔母さんのよし子。
その御節と善次の作った蕎麦を食べる二人。
タマ子は食べながら携帯をいじっていた。
「食べるか携帯かどっちかにしろ。」
そうタマ子に言った善次に対して、
「今のうち新年のメール送っておくの。」
「年が明けると通じなくなるから。」
と返したタマ子。
善次は、
「その機転を就職活動にも活かしてくださいよ。」
とだけ言っても蕎麦をすすった。
それを見て話を変えたタマ子。
「ねえちゃんは?お母さんからも連絡ないね。」
「先月連絡したときは電話するって言ってたのに。」
「今度バリ島行くんだって。」
それを聞いて無言の善次。
「私もどっか行こうかな?」
善次は口を開けた。
「一緒に行ってくればいいじゃない。」
タマ子は返した。
「嫌だよ。」
それに対して善次は、
「父さんと行くか?」
その言葉に被せるように、
「嫌だ。絶対に無理。」

〜〜春になった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
タマ子は美容室に行き、履歴書を書いていた。
そして同時にダイエットを始めた。
更にタマ子は善次に言う。
「ねえ服買いたいんだけど。」
「面接用・・・」

それから数日後に住職が家に来た。
「そういえば3日前にタマちゃん来たよ。」
「真剣に拝んでたよ。」
「お守りも買ってくれてさ。」
善次は言った。
「ようやくその日が来たかな?」

一方でタマ子は啓介の家にいた。
啓介の家は写真屋。
啓介はタマ子に聞いた。
「どんな感じに撮ればいい?」
タマ子は答えた。
「自然な感じで!透明感!」
「あんたこれ絶対誰にも言っちゃダメだからね。」
そして写真を撮り終えたタマ子は聞いた。
「いつできる?」
啓介は答えた。
「なるべく早く。」

その夜。
「タマちゃん。ハイこれ。」
「いいやつだから。」
そう言って善次はタマ子に小さな紙袋を渡した。
紙袋に入った小さな箱を開けると、
高級そうな時計が入っていた。
それを見たタマコは直ぐに言った。
「いくらしたの?」
「ねえ。返してきて。」
父はそれに対して。
「いいから。いいから。」

次の日タマ子の部屋を掃除していた善次。
善次はゴミ箱からタマ子の書いた履歴書があった。
その履歴書には、
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今の自分は私ではありません。
生きている以上誰もが何かを演じている。
私は誰かになっている時が一番自然に思うのです。
そんな私に新しい名前を付けてください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
と書かれていて、
机にはアイドルオーディションの雑誌もあった。

その日店番をしていたタマ子。
「タマ子ちゃん。」
それは啓介の父であった。
内緒だったはずの写真を啓介ではなく、
啓介の父が届けにきたのだ。
動揺したタマ子。

その夜善次とタマ子はしばらく無言が続いた。
最初に話しかけたのは善次だった。
「父さん嬉しいよ。」
「タマ子が何かをやろうとしてくれたことがさ〜。」
「応援するよ。お父さんは。」
それを聞いたタマ子は答えた。
「もう嫌だ〜。」
「辞めてやる。全部辞めてやる。」
フォローするように善次は言った。
「可愛いってタマ子。全然いけてるって。」
そんな善次の言葉にすら、
「それが嫌なの。そういうのが嫌なの。」
そう言って自分の部屋へと閉じこもってしまった。
善次は黙ってタマこ子の写真を見ていた。

その日でタマ子のダイエットは終わった。
一方で写真屋ではタマ子の写真が飾られた。

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〜〜夏〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
食料品を買いに行ったタマ子が、
昔の同級生を見かけた。
今の姿で知り合いに会いたくなかったタマ子は、
同級生を避けて通ろうとした。
しかし気付かれ声をかけられる。
「タマ子?いつ帰って来たの?」
二人には気まずそうな空気が流れる。

家に帰ったタマ子は甲子園野球を見ていた。
「このクソ熱いのに野球なんか良くやるよね?」
それに対して善次は
「青春だぞお前!」
「いろんな人間がいるんだよ。」
「タマ子はタマ子のままでいいって言ってるの!」
いつもと雰囲気の違う善次を見て、
「もしかして良いことでもあった?」
「今日何?夜?」
善次の事より夕御飯のほうが気になるタマこ子。

その夜はよし子の家へと行った。
話題はよし子が善次に紹介した、
アクセサリー教室の先生。
「善ちゃんに良い人出来たら、
 タマちゃんだって安心して家出て行けるじゃない?」
興味を持ったタマコは父に聞いた。
「どんな人?」
善次は答える。
「別に・・・」
「よっちゃん面白がっているだけだから。」
それに対してタマ子は言った。
「まあ父さんがって言うより、
 向こうが父さんいいって思ってないのに・・・」
それ対して
「バカ・・・」
としか言わない善次であった。

翌日タマ子は写真屋の前にいた。
そして、彼女と歩く啓介を見つけると、
「一緒に来て欲しいんだけど。」
舌打ちして啓介は言う。
「恋に部活に忙しいんだよね。誰かと違って。」
タマ子は頭を叩いて啓介を連れて行った。
向かった先は赤川アクセサリー教室。
善次がよし子の紹介で会った人が働く教室。
「とにかくその先生って言う人、
              見てくればいいから。」
「で、どんな人だったか教えてくれればいいから。」
そう言い啓介を送り出した。
言われるままに教室に入る啓介。
「初めてですか?」
そう先生に声をかけられた啓介は、
言われるままにアクセサリーを作った。

戻った啓介は報告した。
「初めて3年目だって、教室。」
「1人で上井沢のマンションに住んでるんだって。」
「あと、猫飼ってて、うどんが好きなんだって。」
どうでもいい情報にタマ子は聞く。
「美人?」
啓介は首をかしげて言った。
「どちらかといえば・・・」
「タマ子のお父さん、あの人と結婚するの?」
タマ子は答えた。
「しないよ。」

次の日、タマ子は善次に言った。
「やっぱり危ないと思うな〜」
「そのアクセサリー教室って、
 結構男のお客さん多いらしいし、
 先生目当てで通っている人多いだろうな〜」
それに対して善次は言う。
「タマ子お前それ見たことしゃべっているのか?」
「違うだろ?」
「憶測で人をあだこうだ言うもんじゃないよ。」
タマ子は言う。
「怒るって事は好きなんじゃん!」
善次は反応に困りながら、
「怒ってないよ。」
そう言って仕事に戻った。

そのやり取りのあとで、
タマ子は自ら教室に足を運んだ。
教室に入ったタマ子に、
先生の曜子はアクセサリーの作り方を教えてくれた。
できたアクセサリーを見て曜子は言った。
「あなた青似合うと思う。」
それを聞いたタマ子は、
「お父さんには似合わないと思うしな〜」
先生は聞き返した。
「お父さん何している人?」

タマ子は素直に答えた。
すると曜子は言う。
「あなたがタマ子さん?」
「一度ご飯を食べに行って・・・
     優しい人ね〜、楽しかったな〜」
タマ子は否定した。
「外面いいんですよ!」
「ただのオッサンですから!」
そして父の作った料理や、
日常の生活にグチグチと文句を言った。
そして最後に言ったのは、
「一番ダメなところは、
 私に出て行けって言えないことですよ。」
「ちゃんと目を向いて言えないんですよ。」
「父親として失格なんです。」
それを聞いた先生は、
「坂井さん良い人なのね〜」
「なんで次の人見つけないんだろうって・・・」
「分かった!タマ子ちゃん面白いから?」

帰り道、タマ子は母に電話した。
「まずいよ父さん。」
「恋人できちゃうよ。」
「再婚ありえるよ〜十分に・・・」
反応がない母にタマ子は聞いた。
「私どうなるの?」
「冷たくない?」
母は返した。
「母さんと父さんは別々に暮らしているのよ。」
「お姉ちゃんだって結婚しているんだし。」
「タマ子だけよそんな事言っているの。」
「母さんだって悪いと思っているのよ〜」
「でもどうしようもないこともあるの。」
「タマ子も自分の生活ちゃんとするの!」
「タマ子、東京来る?」

数日後。
善次はタマ子に聞いた。
「お前曜子さんの教室行ったろ?」
タマ子は聞き返した。
「曜子さん何か言ってた?」
「あの人いい人だよね。」
「あの人ならいい!」
すると善次は言う。
「今更他人と暮らすなんて嫌だよ父さん。」
少し間が空き善次は続けた。
「タマ子、夏が終わったらこの家出て行け。」
「就職決まらなくても、とにかく家出ろ!」
あっけにとられたタマ子。
タマ子は答えた。
「合格。」
予想外の言葉に善次は、
「何だそれ?」

翌日タマ子は店の開店準備をして、洗濯をした。
その後、街にある商店の前のベンチで、
啓介とアイスを食べていた。
「私夏終わったらここ出るから。」
啓介は聞いた。
「どこ行くの?」
タマ子は答える。
「まだ決めてないけど、どっか行くでしょ。」
「啓介は?レギュラーなれそう?」
「彼女は?」
啓介は答える。
「別れた。自然消滅。」
タマ子は頷き言う。
「そんなもんだな!」

アイスを食べ終え啓介は帰って行った。
タマ子も立ち上がり大きく背伸びをする。
「自然消滅って・・・」
「久々に聞いた。」

(終わり)


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2015年10月22日

【思い出のマーニー】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【思い出のマーニー】
思い出のマーニー.jpg

【出演者】
佐々木 杏奈:高月彩良
マーニー:有村架純(森山良子)
佐々木 頼子(杏奈の里親):松嶋菜々子
大岩 清正(叔父さん):寺島進
大岩セツ(叔母さん):根岸季衣
マーニーのばあや:吉行和子
久子:黒木瞳
彩香:杉咲花
山下医師:大泉洋
十一(といち):安田顕
美術教師:森崎博之
マーニーの母:甲斐田裕子
マーニーの父:戸次重幸
町内会役員:音尾琢真
信子:?
和彦(マーニーの夫):?
絵美里(マーニーの娘):?

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【感想】
ジブリ最高!!!
ストーリー最高!!!

感動的なお話ですよね〜
何でアニメなのに序盤と終盤の表情が、
あんなに変わっていく様を描けるのでしょう?
もう何も言わなくても良いですね。

ジブリに関しては人によって受け取り方が様々。
ネットなどではいろいろな論争もありますが、
語らずに受け取ってもらうものが映画です。
だからジブリは最高です。

米林監督はジブリでは2本の監督をしました。
1つはこの「思い出のマーニー」
もう1つが「借りぐらしのアリエッティ」
どちらもとても良い作品でした。
今はジブリを抜けましたが、
更なる作品を手がけて欲しい監督の1人です。


【あらすじ】(ネタバレあり)
「この世には目に見えない魔法の輪がある
 輪には内側と外側があって
 この人たちは内側の人間
 そして私は外側の人間
 でもそんなのはどうでもいいの・・・」

写生会で公園で絵を描いていた杏奈。
その絵を見せてもらおうと声をかける先生。
その時公園にいた幼稚園児が怪我をして、
先生は杏奈の絵を見ずに駆けつけて行った。

『私は私が嫌い・・・』

杏奈は喘息の発作が起こり倒れてしまった。
自宅で医者に診察してもらった杏奈。
杏奈の同級生たちが鞄を持って来てくれる。
対応したのは杏奈の母頼子。
頼子は同級生たちに聞いた。
「杏奈、皆さんと仲良くやってます?」
同級生たちは答えた。
「普通です。」

そのやり取りを家の中で聞いていた杏奈と医者。
医者は杏奈に言った。
「相変わらず心配性だね。お母さん。」
杏奈はそれに答えずつぶやく。
「お母さん・・・?」

診察を終えて医者は頼子と話した。
「あの子いつも普通の顔なんです・・・」
「感情を表に出さないって言うか、
 もっと表情がある子だったんですよ。」
「でも最近は分からなくなってしまって・・・」
「やっぱり血が繋がってないからなのかな・・・」
それを聞いていた医者は頼子に話した。
「例の病養の件考えたほうがいいですよ。」

数日後。
杏奈の体調を心配していた頼子は、
杏奈を空気の澄んだ叔母さんの家に、
しばらく療養しに行かすことにした。
札幌から電車に乗って釧路方面に電車は走った。
電車から降りると叔父さん叔母さんが迎えに来ていた。
叔父さんの運転する車に乗って家へ向かう。
しばらくして家に到着した杏奈が通されたのは、
以前叔母さんの娘が使っていた部屋。
今は独立して家には住んでいない娘の部屋。

荷物を開けた杏奈が見たのは、
『何のでもいいので、
 あった事を書いてください。頼子』
と書かれた手紙と沢山のハガキ。

部屋の窓を開けると、
そこは自然いっぱいの景色が広がっていた。
杏奈は机に座ってハガキを書いた。
「無事に着きました。とてもいいところです。
 叔父さん叔母さんもとても親切です。」
ハガキを出そうと、近所の郵便局へ無かった杏奈。
その帰りに海辺に立つ屋敷を見つけた。
『何だろう。あのお屋敷知っている気がする。』

干潮の時間で屋敷には歩いてたどり着いた。
『やっぱり誰もいないんだ。』
そう思った杏奈の記憶は遠のいていった。
気がつくと屋敷の前で寝ていた杏奈。
帰ろうとするが満潮となっていて帰られない。
そこを通りかかった十一がボートに乗せてくれた。
ボートに乗り帰る途中、
誰もいなかったはずの屋敷には明かりがついていた。

家に帰ると叔父さん叔母さんは言う。
「潮の満ち引きで景色ががらりと変わるでしょ?」
「月の力だよ。」
「ずっと外国の人が別荘として使っていたみたい。」
「それから何人か持ち主が代わって。」
「もう長く空家のままね。」

その夜、杏奈は夢を見た。
屋敷の中で金髪の女の子が髪をとかしていた。

次の日杏奈はスケッチに出かけた。
物静かな十一さんのボートに乗って、
ボートの上で湿っ地屋敷を描いた。

また次の日も杏奈はスケッチに出かけようとした。
そんな杏奈を呼び止めた叔母さん。
杏奈の1つと年上の信子の家に物を届けに・・・
信子の母と叔母さんは、明日の七夕祭りを、
一緒に出かけなさいと盛り上がった。
2人に浴衣を着せて行かせようとした。
「きっと似合うわよ。」

『似合うわけ無いじゃない。おせっかい・・・」

七夕祭り当日。
言われたままに信子と祭りに行った杏奈。
信子は杏奈に聞いた。
「どうしてこんな田舎に来たの?」
杏奈が答える前に友達と話し出す信子。

杏奈が短冊に書いた願い事。
『毎日普通に過ごせますように。』
それを信子は杏奈から奪い読み上げる。
「杏奈ちゃん普通って何?」
またもや答える前に信子は話し出す。
「杏奈ちゃんの目の色。」
「よく見ると凄く綺麗。」
「ちょっと青が入っていて・・・」
それに被せるように杏奈は言った。
「いい加減放っておいてよ。」
「太っちょブタ!」
信子は言った。
「普通の意味が分かったわ。」
「でも可愛そうに。普通のフリをしても無駄。」
「だってあんたは、
    あんたの通りに見えているんだから。」
そう言ったあとに、
仲直りをしようと歩み寄った信子。
その手を振りほどいて走り出す杏奈。

『私は私の通り・・・』

そして向かった先は屋敷の見える岸辺。
『私は私の通り。』
『醜くて、バカで、不機嫌で、不愉快で、
              だから私は私が嫌い。』
『だからみんな私を・・・』
小さい頃から一人ぼっちだった記憶を思い出し、
うつむいてしまう杏奈。

しばらく時間が過ぎた。
落ち着いた杏奈は家に帰ろうとした。
その時岸辺にボートがあるのを発見した。
杏奈はボートに乗り屋敷へと向かった。
初めて漕いだボートはうまく操作できずに、
屋敷のある岸辺に突っ込みそうになる。
その時・・・
「ロープをこっちに投げて。」
目の前には夢で見た金髪の女の子がいた。
杏奈は急いでロープを投げて、
それを受け取った女の子が杏奈を助けた。
「大丈夫?」
杏奈は驚いて言う。
「私の夢の中に出てきた子にそっくり。」
それに対して女の子は答えた。
「夢じゃないわ。」
「私どうしてもあなたと知り合いになりたいの。」
そう言って手を差し伸べる女の子。
杏奈は聞いた。
「私を見たことがあるの?」
女の子は答えた。
「ええ。しょっちゅう。」
その時屋敷の中から声が・・・

女の子は逃げるように杏奈を連れて、
岸辺まで送った。
そのボートの中で女の子は言う。
「あなたは私の大事な秘密よ。」
「誰にも話していないし、これからも話さない。」
「ねえお願い。約束して。」
それに答えるように杏奈も言った。
「私たちのことは秘密よ。永久に。」
そうして手を握り合った2人。

家に帰ると信子の母が家に来ていた。
杏奈が信子に言ったことに対してのクレーム。
それを柱の陰から聞いていた杏奈。
「不良なもんですか、あの子が・・・」
そんな叔母さんの言葉が聞こえ家に入ると、
叔母さんはいつものように温かく迎えてくれた。
「聞いてたのかい?気にするんじゃないよ。」

次の日の満潮の時間。
杏奈は再び岸辺に向かった。
そこにはボートを漕いで杏奈を迎えに来る女の子。
「乗って!ピクニックよ!」
日が暮れそうな夕方にピクニックと言う女の子。
女の子は杏奈にボートの漕ぎ方を教えてくれた。
そこで初めて女の子の名前を聞いた。
「言ってなかった?マーニー。」
「知っていると思ってた。」
「私あなたのことでいっぱい知りたいことがあるの。」
「でも少しずつ知っていきたい。」
「一晩で3つずつ質問するの。」
そういう決まりを作り早速質問するマーニー。
「あなたはなぜこの街にいるの?」
「私喘息なの。」
そう答えた杏奈。次は杏奈の番。
「あなたはあの屋敷に住んでいるの?」
マーニーは答える。
「2歳の時からずっとね。」
「ばあやと、ねえやと一緒にね。」
そしてマーニーの質問。
「おばちゃんって誰?」
杏奈は答えた。
「私の保護者よ。」
「私のことを厄介に思って、
         私をこっちによこしたの。」
続いて杏奈の質問。
「兄弟は何人?」
「私は一人っ子。」
マーニーは答えてから、質問する。
「大岩さんのとこの生活はどんなのなの?」
その質問を受けた杏奈は記憶が遠のいていた。

『思い出せない・・・』

気がつくと1人ボートに乗っていた。
「杏奈!」
遠くから走ってくるマーニー
「探したのよ。」
「あなた急にいなくなってしまうんだもの。」
杏奈は答えた。
「私どこにも行ってないわ。」
「ただあなたの質問に答えようとして・・・」

急に思いついたように、
屋敷に杏奈を連れて行くマーニー。
今日は屋敷でパーティーが開かれていた。
それに杏奈を参加させようとしたマーニー。
ドレスアップしたマーニーは、
杏奈の頭に、ばあやのショールを被せ、
屋敷の中に入れた。

マーニーのパパは杏奈を皆に紹介した。
杏奈は花の入ったかごを持ち、
ショールをかぶって参加した。
それを見た杏奈のママは言う。
「私にその花をいただけるかしら?」
「小さな魔女さん?」

沢山の客人のいるなかで注目を浴びる杏奈。
緊張をほぐそうと、杏奈にワインを渡すパパ。
遠くではマーニーが男の子とダンスをしていた。
何も知らない杏奈はワインを飲んで意識が飛んだ。

気がつくと屋敷の外のテーブルで寝ていた。
「目が覚めた?酔っ払いさん?」

マーニーと一緒に踊っていたのは幼馴染の和彦。
和彦にマーニーをとられた感じがして嫉妬する杏奈。
その表情に気付いてかマーニーは誘った。
「さあ、私たちも踊りましょ。」
そういうと杏奈の手をとり踊るマーニー。
綺麗な美声で歌を口ずさみながら・・・
そして言った。
「また私を探してね。」
「それから誰にも言わないでね。約束よ。」

気が付くと杏奈は夜の道に倒れていた。
通りかかった人に助けられて家に送られた。
片方の靴をなくして帰ったアンナ。
それでも優しく対応してくれる叔父さんと叔母さん。

マーニーに出ってから杏奈は笑顔が出るようになった。
おばさんは言った。
「思い出すわね。」
「頼子のところに杏奈ちゃんが来たときのことを。」
「一緒にいられなかった5年間を埋めるんだって。」
「でもあの心配性は・・・」
「何かあるたびに電話してきて。」
「頼子から送られてきた、
         あなたの写真がいっぱいあるのよ。」

その夕方、昼寝をしていた杏奈は思い出した。
『私のこと探してね。』
時計を見ると17時。
『私マーニーのことを忘れそうになるなんて。』
直ぐに杏奈は岸辺へと向かった。
しかしマーニーの姿はない。

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それから1週間マーニーは杏奈の前には現れなかった。
相変わらずに海岸でスケッチを続ける杏奈。
そこに1人の画家久子が歩み寄った。
杏奈の絵を見て久子は言った。
「その子、私の知っている子に良く似ている。」
「とても良い子だった。」
それを聞き杏奈は呟くように言う。
「とても良い子。でも1週間も会っていない。」
「私が忘れたから怒っているのかな?」
慰めるように久子は言った。
「友達ならちゃんと話せば大丈夫よ。」
そして、近々屋敷に人が入ると教えた久子。
それを聞いた杏奈は屋敷に向かった。

杏奈が屋敷に近づくと、
屋敷の住人になった彩香が声をかけた。
「あなたマーニー?」
驚いた杏奈は彩香のもとへ・・・
屋敷に招き入れてくれた彩香。
そこは一度入ったマーニーの部屋。
彩香は杏奈に聞いた。
「あなたマーニーよね?」
それに対して杏奈は聞き返す。
「あなたこそ、どうしてマーニーを知っているの?」
すると彩香は日記を取り出して言う。
「あなたの日記よ。」

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夕べはお寝巻きでボートに乗った。
夜の湿地と月がとても綺麗だった。
また生きたいな。

6月8日パーティー。
パパやママや沢山の友達が来てとても楽しかった。
サンルームから外へ出て花売りの子とダンスをした。
でもばあやが夕べのことで、
部屋へ閉じ込めてしまった。
これでしばらく夜中のボート乗りはできない。
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それを読んだ杏奈は彩香に言った。
「マーニーは私が作り上げたの。」
「空想の中の女の子。」
「でも、これはマーニーの日記だわ。」
「まるでここに住んでいたみたい。」
彩香は杏奈がマーニーではないことを知り落ち込んだ。

『ねえマーニー。あなた誰なの?』

数日後にいつものようにスケッチをする杏奈。
後ろから声をかけるマーニー。
「それ私?」
驚き声を上げてマーニーに抱きつく杏奈。
「マーニー。マーニー。」
杏奈から絵を取りマーニーは言う。
「なんて上手なの?」
「自分の絵を描いてもらったのは初めてよ。」
「嬉しいわ。」
そんな言葉を無視するように杏奈は言う。
「会いたかった。」
「心の中でずっと呼んでいたの。」
マーニーは答えた。
「私も。」
嬉しくなった杏奈は言う。
「私のお部屋に来てマーニー。」
マーニーは答えた。
「私はお屋敷の側から離れられないの。」
杏奈は諦めてマーニーに言った。
「分かった。マーニーの好きなところに行くよ。」

そうして2人は花を積み、きのこを積んだ。
「マーニーってきのこに詳しいのね?」
パパに教えられたきのこ獲りを自慢するマーニー。
そんなマーニーに杏奈は突然話した。
「あなたは恵まれた人。」
「私あなたなら良かった。」
「私、貰いっ子なの。」
「本当の両親は小さい頃に死んだの。」
「おばあちゃんも。」
「わざと死んだんじゃないって、
 分かっているけど、時々思うの。」
「許さない。私を独りぼっちにして・・・」
それを聞いたマーニーは言った。
「私はあなたがうらやましい。」
「あなたは貰いっ子で幸せだと思う。」
「もし自分が身寄りの無い子だったのなら。」
「そのときに幼女にしてくれたお父様お母様こそ、
     本当に親切な人なんじゃないのかしら?」
それを受けて杏奈は続けた。
「じゃあ凄い秘密を話すね。」
「本当の子供じゃない私を、
      今まで育ててくれて感謝しているわ。」
「でも見つけちゃったの私。」
「あの人たちお金をもらっているの。」
「手紙を見たの役所からの。」
「もし私が本当の子供だったら、
            そのお金は貰ってないわ。」
「本当の子供でないおかげで貰っているの。」
「それに、私に分からないようにして・・・」
マーニーは返した。
「でもそのことと、
   叔母様があなたを愛しているかは別よ。」
杏奈は言い返す。
「違うのよ。」
「あの人は私にばれるんじゃないかって、
       いつも心配そうな顔をしているの。」
「こんなこと気にする自分も嫌いだし。」
「私もう何も信じられなくなった。」

マーニーは静かに杏奈を抱きしめた。
「泣いてもいいよ杏奈。」
「私はあなたを愛しているわ。」
「今まで会ったどんな女の子よりも、
私はあなたが好き。」

そしてマーニーは自分の闇を話した。
「きのこ狩りをしていたのはずっと小さいとき。」
小さい頃から両親は家にいなく、
ばあやとねえやと暮らしていたこと。
それでもマーニーは、
「私は世界で一番恵まれた子だと思うわ。」
と杏奈に伝えた。

「ねえ杏奈。いつまでも私の友達でいてくれる?」
杏奈は答えた。
「いつまでも友達だよ。」

それからマーニーはばあやの話をした。
厳しいばあやにいじめられていて、
サイロに連れて行かれそうになったと・・・
そんなマーニーの話を聞いて杏奈は言った。
「そんなひどい話聞いたこと無いわ。」
「ねえやもばあやも、
         雷に打たれて死ねばいいのに。」
マーニーは杏奈に言った。
「私あなたなら良かった。」
それを聞いて杏奈は言った。
「かわいそうなマーニー。」
「私もマーニーのことが一番好きだよ。」
「今まで会った誰よりも。」
「なんか、私たち入れ替わっちゃたみたい。」

そして杏奈はマーニーに提案した。
「ねえサイロに行こう。」
「お化けなんか出るってうそだよ。」
「ちゃんと確かめに行こうよ。」
杏奈はマーニーの手を引き歩いた。
「大丈夫?マーニー?」

「あなたと一緒ならきっと大丈夫だわ。」
「和彦・・・」
そう言うとマーニーは突然1人サイロへ歩き出した。
そこへ通りかかった彩香。
「見つけたのよ。日記の続きよ。」
少し目を離すと既にマーニーの姿は無かった。

急いでサイロへとむかう杏奈。
サイロの中はとても薄暗い、
「誰?誰か煎るの?」
それはマーニーの声だった。
杏奈がマーニーに近づくと、
「和彦。怖い。」
そう言って杏奈に抱きつくマーニー。
杏奈は言った。
「私は安和よ。しっかりして。」
その声で杏奈に気付くマーニー。

サイロにぶつかる風が地響きに聞こえる。
おびえるマーニー。
杏奈はマーニーを抱きしめた。
「よく頑張ったよ。マーニー・・・」

気がつくと夢を見ていた杏奈。
それは小さい頃に、
自分に子守唄を歌ってくれた祖母の姿。
次に見たのはマーニーを、
サイロに迎えに来る和彦の姿。

目を覚ますとそこにマーニーの姿は無かった。
「マーニー。」
杏奈は叫びながら屋敷へと向かって走り出した。

『マーニー。私を置いていってしまった。』
『あなたまで私を。』

一方で彩香は1人日記の続きを読んでいた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
和彦が私をサイロに連れて行こうとしている。
私は絶対に行かない。
あの人があのことで、
私をからかうのを辞めてくれればいいのに・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その日記を見て彩香はサイロへと向かった。
サイロへの道で、倒れている杏奈を見つけた。

「ひどいよ・・・」
そうつぶやき続ける杏奈。
杏奈は雨の中で倒れ高熱をあげていた。
杏奈は夢の中でもマーニーを探し続けていた。
「マーニー。ひどいよ。」
「絶対に許せない。私を置いて黙って帰るなんて。」

夢の中でマーニーは答えた。
「杏奈。大好きな杏奈。」
夢の中のマーニーに問い掛ける杏奈。
「どうして私を置いて行ってしまったの?」
「どうして私を裏切ったの?」
マーニーは答えた。
「そんなつもりは無かったの。」
「だってあの時、
    あなたはあそこにいなかったんですもの。」
「私もうここからいなくならなければいけない。」
「あなたにさようならしなければならないの。」
「だからお願い。」
「許してくれるって言って。杏奈・・・」
杏奈はその言葉に答えるように言う。
「もちろんよ。許してあげる。」
「あなたが好きよ。マーニー。」
「決してあなたのことを忘れないわ。」
「永久に・・・」

雨が降り止み光が差した。
杏奈は熱が下がり元気になっていた。
そんな杏奈に会いに来た綾香は、
杏奈に日記の続きと一枚の絵を渡した。
湿っ地屋敷を書いた綺麗な絵。
その絵の裏には、
マーニーへ宛てて久子が書いたと記されていた。

杏奈と彩香は久子へ合いに行った。
久子に日記を見せて杏奈は言った。
「教えて下さいマーニーのこと。」

久子は幼いころマーニーと友達だったと話す。
ずっと両親にほっとかれていたマーニー。
もちろんお手伝いにもいじめられていた。
その後マーニーは札幌で和彦と結婚した。
和彦はマーニーを支えていた。
そして2人の間に絵美里が生まれた。
しかし数年後に和彦が病気で亡くなった。
マーニーはショック体調を崩して療養所へ入った。
絵美里は全寮制の学校に入れたことで、
マーニーとの間にすれ違いがいが生じた。
絵美里は家出をしてまもなく結婚をした。
絵美里も旦那との間に1人の子供が出来た。
しかしある日、事故でエミリと旦那は亡くなった。
絵美里の子はマーニーに引き取られた。
『この子には寂しい思いはさせない』
そう決心していたマーニーだが、
翌年にマーニーは体調を崩して亡くなった。
それは今から10年ほど前の話。

そして久子は言った。
「彼女寂しい人だったけど、
        いつも一生懸命生きていたわ。」
「幸せになろうと笑顔で前を見ていた。」
「あなたもマーニーに会ったのね。」

数日後。
頼子が札幌から杏奈を迎えに来た。
短い夏の杏奈の療養は終わりをむかえる。
その日も杏奈は彩香と遊んでいた。
「不思議ね〜。」
「マーニーが私たちを会あわせてくれたのね。」
それを聞いていた十一はつぶやいた。
「マーニー。」
「青い窓に閉じ込められた少女。」
「昔の話だ・・・」

すっかり元気になった杏奈。
マーニーに出会った事で、
頼子への対応は変わっていた。
頼子は杏奈に話し掛けた。
「あなたに話さなくてはならないことがあるの。」
「毎月自治体からお金をもらっているの。」
「これだけは本当。」
「お金を受け取っていても、いなくても、
 杏奈を思う気持ちは変わらないわ。」
それを聞いて杏奈は答えた。
「知ってた。」
「おばちゃんが話してくれたことが嬉しい。」

そして頼子は杏奈に一枚の写真を渡した。
それは湿っち屋敷の写真。
「杏奈がうちに来たときずっと握り締めたものよ。」
「施設の人が言っていたわ。」
「あなたのおばあさんの物だって。」
写真の後ろには
『私の大好きな家  マーニー』
と書かれていた。
それを見た杏奈のの目からは涙が溢れていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「そうやって一晩中、私はサイロにいたの。」
「私は怖くてたまらなかった。」
「そこへおじいちゃんが来たの。」
「よく頑張ったって、励ましてくれた。」
「私はそうやって沢山の怖いものを乗り越えてきたわ。」
「杏奈も大丈夫よ。」
「だって杏奈はたった一人の私の孫なんだから。」

そう言ってマーニーは、
自分のつけていた髪飾りを杏奈に就けた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
幼きころに杏奈に話しかけたマーニーの姿が蘇る。
その髪飾りは今でもアンナの髪で輝いていた。
「おばあちゃん・・・」

杏奈が札幌へ帰る日。
杏奈は信子へ謝り、久子の元へ・・・
元気な杏奈の顔を見て久子は言った。
「なんだかとってもいいことがあった顔ね。」
笑顔いっぱいで杏奈は答えた。
「はい。私とっても幸せなんです。」
「あの・・・母です。」
そう言って頼子を久子へ紹介した杏奈。
今までおばちゃんと呼んでいた頼子を母と呼んで・・・
そして久子に別れを告げて言う。
「手紙を書きます。」
「素敵なお知らせがあるんです。」

それを聞いていた頼子は杏奈に聞いた。
「素敵なお知らせ?」
そんな頼子に対しても杏奈は笑顔で言う。
「後でゆっくり話すね・・・」

車から見えた十一と、
そのボートに乗った彩香に手を振って杏奈は言う。
「おじさん。サヤちゃんサヨウナラ〜」
そのボートの奥には湿っち屋敷が見えた。

杏奈には、いつもの青い窓から、
マーニーが手を振っているように見えた。

(終わり)

〜〜 関 連 商 品 〜〜


〜〜RIKUのサブブログ〜〜
・RIKUの映画感想館
・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・

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2015年10月11日

【信さん・炭坑町セレナーデ】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【信さん・炭坑町セレナーデ】
信さん・炭坑町セレナーデ.jpg

【出演者】
辻内美智代:小雪
辻内守:池松壮亮(中村大地)
中岡信一:石田卓也(小林廉)
李英男:柄本時生(肥田大輝)
須藤典男(徳用マッチ):村上淳
渡辺久仁子(駄菓子屋店主):中尾ミエ
李重明(英男の父):岸部一徳
中岡大輔(信一の父):光石研
中岡はつ(信一の母):大竹しのぶ
中岡美代(信一の妹):金澤美穂(岡田流南)

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【感想】
う〜ん・・・
分かるんだけど・・・
役者みんな上手なんだけど・・・
何か少し物足りないんです・・・

悪い映画ではないんですけどね〜
池松くんも柄本くんも、
もちろん小雪さんも、
脇固める俳優陣みんなうまいんですけどね〜

でも少し残念なんですよね・・・
青春に特化するわけでもなく、
恋愛に特化するわけでもなかったのが、
とても中途半端になったんですかね?

あくまで私個人の見解なので・・・


【あらすじ】(ネタバレあり)
1963年(昭和38年)
辻内守は母の美智代と島にやってきた。
母の故郷の炭坑島。
「もう東京に帰らん?」
「帰らんよ!」

その島では、
「あんちゃんあれ!」
そう言って炭鉱の山を指差す。
あちこちで火が上がっている山で、
中岡信一たちは石炭を広い小遣い稼ぎをしていた。
その信一がいる小学校に転校してきた守。

東京からやってきた守と美智代は、
その島には合わないくらい清楚だった。
しかし離婚して戻ってきた美智代。
離婚の噂は直ぐに島中に広まった。

信一は石炭を売ってもらったお金で、
お菓子を買っていたが、それを見た父親は、
盗んだ金と思って信一を殴りつけた。
それは過去にさかのぼる。
学校で給食費を盗んだと言われ母親に殴られた。
信一には実に覚えのないこと。
しかし大人は誰も信じてくれなかった。
それでも涙することのない信一。

ある日守はクラスの悪がき3人に、
カツ上げされそうになっていた。
それを1人で助けに入った信一。
信一はあっという間に3人を倒した。
『これが僕と信さんの始めての出会いだった』

そこにたまたま通りかかった美智代。
美智代は信一に聞いた。
「名前は?」
信一はぶっきらぼうに答えた。
「中村信一。」
それを聞いた美智代は言う。
「じゃあ信さんね。」
そう言って守と信一に怪我が無いか確認した。
信一の体には親から受けた傷があった。
美智代はそれには触れず。
「ありがとうね。信さん。」
「守を助けてくれて。」
親の優しさに触れた信一は、
何も言わずに海に向かって歩き出した。
美智代はそんな信一を後ろから抱きしめた。
優しさを肌で感じた信一は静かに泣いた。

次の日信一は校庭のひまわりを抜き取り、
しずかに守の家に置いて逃げた。
信一は美智代に恋をしたのだった。
それは初恋だった・・・

小学校は夏休みになった。
信一と守は仲良くなり毎日遊んだ。
運動音痴の守に野球を教える信一。
バッティングの合言葉は「アンポンタン!」
その掛け声でバットを振りホームランを打った。
そのボールは家に持ち帰り、
昭和38年7月20日と書いて記念とした。

そんな信一の家庭事情は複雑であった。
父親も母親も本当の両親ではない。
父は死んで、今は父の弟に引き取られている。

ある日。
学校で苛められていた朝鮮留学生の英男。
一向に手を出さない英男を、
気になり守は家に着いていった。
そこで英男の父の教えを聞いた。
自国ではないので日本人には手を出すなとの教え。
そして晩御飯をご馳走になって帰った守。
その日から守と英男は仲良くなった。

一方で美智代は徳用マッチと飲みに出かけ、
酔っ払った美智代は近所の駄菓子屋の
玄関に干されていた干し柿を持ち帰った。
次の日、真っ先に怒られたのは信一。
問い詰められた信一は、食べたと嘘をついた。
自分をかばってくれた事を知った美智代は、
「信さんのおかげで、
  美味しい思いさせてもらった。」
「ありがとうね。」
美智代の言葉に喜ぶ信一。
そんな信一が書いていた絵は美智代の似顔絵。

それから数日後。
信一の義理の父が亡くなった。
炭坑の仕事を終えての帰宅途中に
誤って崖から落ちてしまったのである。
焼香に訪れた徳用マッチと李さん(英男の父)。
それを追い返す信一の義母はつ。

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それから信一は毎日新聞配達をしていた。
死んだ義父の変わりに家計を支えるため。
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信さんなんで炭鉱がだめになっていくのか?
なんで大人が争っているのか?
あの頃子供だった僕たちには、
一切分からなかった。

そうだけど信さん。
信さんが日に日に僕らから・・・
子供の世界から遠ざかって行くのは分かっていたよ。

信さん。
信さんの少年時代は他の誰よりも短かったんだね。
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1970年(昭和45年)
信一は炭坑で働いていた。
血の繋がらない母と妹を守るために・・・
妹の美代はそんな信一の行動に怒り、
信一の好きな美智代に嫉妬していた。

いつしか信一が心の支えとなっていた美智代。
しかし信一は仕事によって、
美智代と会う回数は減っていた。
ある日銭湯で会った2人。
美智代は信一に言った。
「私には信さんがいるから大丈夫。」
そう言った美智代に信一は、
「俺。東京へ働きに行くことにしました。」
「しばらく帰ってこられません。」
そう言って美智代の手を握り歩いた。

一方で高校生となっていた守と英男。
英男は相変わらず虐められていた。
それでも日本人には手を出さない英男。
守は何でやり返さないのか聞くが、
英男は守に言った。
「春までの辛抱だから。」
「春になったら大阪に行く。」
それを聞いた守は言い返した。
「やり返せ。行く前にやり返せ。」

イラつく守が家に帰ると、
留守番を頼まれた信一が家にいた。
イラつきが収まらない守は信一を連れ、
キャッチボールをした。
「信さん。母ちゃんに大事な事言ってないよね。」
「何で言わない?」
信さんは答えた。
「それは・・・言えないこともある。」
それを聞いて守は言う。
「分からん。分からん。」
「みんななんで我慢する!」
答えに困った信一は守に答えた。
「それは守がガキだから。」
力を込めて投げるボールと共に守は言う。
「嘘つきよりもガキのほうがいい。」

数日後・・・
美代が受験に合格した。
それを報告しに美智代のもとへ行く信さん。
美智代は東京へ行く信一に、背広を作っていた。
背広を着せた美知代を抱きしめる信一。
「何もしないから、このまま。」
そう言って抱きしめ続ける信さん。
「それとも何かして欲しい?」
美智代は答えた。
「なんも・・・」
信一は答えた。
「中途半端だ!」
美智代は、
「アンポンタン!」
と言って信一から離れた・・・

英男が大阪へ向う日。
駅へ行くと英男の家族だけがいて、
英男の姿は無かった。
守は英男を探しに行くと、
いつも英男を虐めていた同級生を、
1人でボコボコにしていた。
「これで思い残す事はない。」
「お前はすっきりしたか?」
守は答えた。
「かえってモヤモヤしてる。」
「お前が嘘つきって分かったから・・・」
笑いながら英男は言う。
「俺らの友情は本物だよ。」
「美代ちゃんによろしく。」
「俺が好きだったこと伝えてくれ。」
それに対して守は言った。
「自分で言えよ。」
それを聞き英男は、守と握手しようと手を出した。
守は手を出さずに言った。
「別れの挨拶は嫌だ。」
「またな!」

信一が東京へ行くまで残りわずか。
未だ炭坑で働く信一だが、炭坑で事故が発生した。
大混乱の炭坑だが従業員の安否は不明。
守と美智代も炭坑へ向った。

そのころ炭坑の奥にいた信一。
怪我した仲間を連れ脱出しようとしていた。
しかし閉じ込められ酸素の薄い炭坑の奥。
仲間は1人1人と倒れて行った。
「美智代さん・・・」
そう言い残す力を振り絞り脱出しようとする信一。

しかし・・・
信一は遺体となって帰ってきた。
「あんちゃん。あんちゃん。」
そう言って信一に寄り添う美代。
美智代も手を差し伸べようとするが、
「やめて。あんちゃんに触らないで!」
一方で気丈を振る舞い家にいた義母はつ。
信一の死がわかっても信一の下へは行かず、
泣きながら米を継ぎ続けていた・・・

事故から数日後。
美智代が島を歩いていると、
野球している少年たちの声が響いていた。
以前、信一と守が野球をしていた広場。
「私にも打たせて。」
そう言って子供からバットを借りた美智代。
「アンポンタン!」
「アンポンタン!」
「アンポンタン!」
泣きながら何度もバットを振り続けた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
信さん。信さんが亡くなった翌年。
僕らの炭坑は閉山したよ。
炭住に住んでいた人たちは1人消え、二人消え。
みんな居なくなって・・・

おばちゃんと美代ちゃんは、
信さんが死んだ後すぐ引っ越して。
一遍美代ちゃんからハガキがあ着たけど、
それっきり・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1年後
守は島を離れ銀行で働いていた。
美智代も守のもとへ行くことを決めた。
それは島を出るという事。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
信さん
あそこに炭坑があったのも、
あそこで泣いたり、笑ったり、
いがみ合った人がいたのも、
みんな忘れられるんだろうね・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

守と美智代を乗せた船は出港した。
船の上から島を見て美智代は言った。
「見納めだね。」
「しっかり瞼に焼き付けなきゃいけないね。」
それを聞いていた守は何も言わず。
船の上から島に向かい、
信さんとの思い出の記念ボールを投げた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
信さん。
ばってん。
今日も空は青かばい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(終わり)


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posted by riku at 23:26| Comment(42) | TrackBack(0) | 映画

2015年08月29日

【百万円と苦虫女】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【百万円と苦虫女】
百万円と苦虫娘.jpg

【出演者】
佐藤鈴子:蒼井優
鈴子の父:矢島健一
鈴子の母:キムラ緑子
佐藤拓也(鈴子の弟):齋藤隆成
リコ(バイト仲間):平岩紙
浜田武(リコの彼氏):弓削智久

・海辺の町
黒澤祐三(海の家の主人)):斎藤歩
黒澤広美(海の家のおかみ):安藤玉恵
黒澤祐作(海の家の息子):宇都秀星
ユウキ(海の家の常連):竹財輝之助

・山村
藤井絹(桃農家のお母さん):佐々木すみ江
藤井春夫(桃農家の息子さん):ピエール瀧
上田村長:石田太郎
白石(喫茶店のマスター):笹野高史

・地方都市
中島亮平(ホームセンターの同僚):森山未來
宮本ともよ(ホームセンター新入り):悠城早矢 
小暮主任(ホームセンターの上司):堀部圭亮

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【感想】
これはいい!
良い意味で全て裏切られる、
自分を見つめなおさせてくれる映画。

現実の恋愛ってこうですよね〜
そんなのを忠実に活かして、
人と人との関係の冷たさと温かさを、
同時に知らしめた映画だと思います。

蒼井さんは実力者俳優で知られますが、
ここまで自然体で演技できているの最高!

これ絶対に見て欲しい映画です!!!


【あらすじ】(ネタバレあり)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「325番出所だ。」
そう言われて拘置所から出所した鈴子は言った。
「シャバか〜。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

フリーターの佐藤鈴子はバイト仲間のリコと、
ルームシェアをして家を出ることを決めた。
するとリコは彼氏の武も一緒に住むと言い出す。

引越しの日、鈴子が家へ向かうと武だけが家にいた。
リコが来ないことを聞くと武は言った。
「別れた。」
「1人で家賃払えるし、しばらく一緒に住む?」
「別にあんたのこと興味ないし、あくまで共同生活だ。」

その日鈴子は一匹の野良猫を家に連れてきた。
野良猫に何か食べさせようと買い物に行き、
家に戻ると猫はいなかった。
武に猫のことを聞くと。
「捨てたに決まってるだろ。」
直ぐに猫を探しに外に出る鈴子。
鈴子が見たのは無残にも車にひかれた猫の死体。
鈴子は怒り家にある武の荷物を全て捨てた。

翌日バイト先に警察が来た。
素直に捨てたことを認めた鈴子。
捨てたカバンに百万円入っていたと証言する武。
警察はSEXしたかどうか聞いてきた。
していないと言う鈴子。
関係を持っていないこと伝えると刑事事件になった。
関係があると男女のもつれで民事となるのだ・・・
鈴子は呟いた。
「やっときゃ良かった・・・」
そして鈴子は刑事事件として告訴された。

鈴子が家に帰ると気まずい雰囲気。
しかし口火を切ったのは弟だった。
「何で戻って来るんだよ。」
「家に犯罪者が出て、
 受験受けれるはず無いじゃないか!」
鈴子は言った。
「百万円たまったら出て行きます。」
「これからは1人で自分の足で生きていきます。」

近所では鈴子の噂が広まっていた。
鈴子はバイトを掛け持ちして頑張った。
お金を貯めて誰も自分を知らない場所へ行くため・・・
そんな鈴子に弟は言った。
「恥ずかしいことするなよ。」
鈴子は返した。
「恥ずかしくない。」
「恥ずかしいことなんて一個もしてない。」
そんな強い鈴子に弟は言った。
「お姉ちゃん。家でたら手紙ちょうだい。」
「おねえちゃん携帯持ってないから。」
鈴子は返した。
「友達いないから必要ないし。」
「分かった・・・」

鈴子は家を出た。
海辺の町で海の家で働いた。
そして弟に手紙を書いた。
〜拓也へ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
元気ですか?
ねえちゃんは海の家で働いてみることにしました。
引越しでかかった費用を稼いで、
また百万円になったらここを出るつもりでいます。
これから暑くなるけど、
ねえちゃんも頑張るから拓也も頑張ってね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜鈴子〜〜

家族で経営している海の家。
海の家ではカキ氷の作り方から教えられた。
初めて作ったかき氷を見て店長が褒めた。
「才能あるよ。カキ氷の。」

〜拓也へ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ねえちゃんにはカキ氷の才能が有るらしいです。
今まで人から褒められたことはないので、
嬉しいのですが、
役に立たない才能なので複雑です。
仕事は朝早いですが、
東京にいた頃より健康かもしれません。
最近は仕事にも慣れてきました。
卓也は元気でやっていますか?
また手紙を書きますね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜鈴子〜〜

海に来る男ユウキにナンパされるが、
そんなのも無視して真面目に働き続ける鈴子。
それでも諦めずにユウキは誘い続けた。
ユウキは鈴子をパーティーに誘った。
友達のいない鈴子に言う。
「俺たち友達だろ。」
「友達と言うかソウルメイトだと思ってる。」
お互い名前も知らないのに、
対等に話してくれるユウキに鈴子は微笑んだ。
鈴子は呟いた。
「いろいろ難しいね〜。」
その数日後鈴子は海の家を後にした。
がっかりするユウキを尻目に、
鈴子が向かった町は山奥の山村。

〜拓也へ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
海は悪くないけど、
あんまりねえちゃんには合わない感じでした。
今度は美味しい空気を吸いながら、
緑豊かな所にしばらく住んでみようと思います。
拓也は元気?
夏休みは楽しいですか?
夏バテには気をつけてね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜鈴子〜〜

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立ち寄った山村の喫茶店のマスターの紹介で、
鈴子は農家の住込みアルバイトを始めた。
その家はおばあちゃんとその息子の二人暮らし。
息子は鈴子を気遣ってくれた。
朝5時起床の収穫作業。
桃を収穫すると褒められた。
「桃をもぐために生まれてきたんじゃないの?」

〜拓也へ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ねえちゃんは今桃をもいでいます。
来る日も来る日も桃をもいでいます。
朝から収穫していたらあっという間にお昼が来ます。
ねえちゃんは桃をもぎる才能もあるらしいです。
最近では「桃娘」と、
ここの家のお母さんに言われていますが、
老人独特のユーモアが、
いまいち分からないときがあるので、
ねえちゃんもまだまだ若者なんだな〜と思います。
受験勉強はどうですか?
毎日暑いですがたまには生き抜きもしてね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜鈴子〜〜

ある日、桃を収穫していると村長が来た。
桃娘として村のPRの依頼であった。
断れずにいる間に村長は帰って行った。
悩む鈴子に息子の春夫が話しかけた。
「嫌なら嫌ってはっきり言わないと、
      ここあたりの人強引だから・・・」

次の日マスターに桃娘辞退の話をした鈴子。
マスターは村長に掛け合うが、
話は既に進んでしまっていた。
そして村民を集めての話し合いになる。
鈴子は村民の前で自分の気持ちを話す。
「何も聞いていませんし、
人前に出ることは出来ません。」
村長は桃娘の内容を話し始めた。
それは全国ネットで桃のPRとのこと。
PRすることで村の収入が増えるとの話。
村民は鈴子にやって欲しいと話し始めた。
それでも断る鈴子に対して村民は罵倒まで始めた。
そこで鈴子は本当の理由を話した。
「私は無理なんです。」
「前科があるんです。」
そう言うと集会場を後にした。

鈴子が後にした集会場で春夫は話し始める。
「もっと自分達の頭で考えなきゃ駄目だ。」
「高級品を作るとか、
      インターネット販売をするとか。」
「誰一人考えてないだろ。」
「だから外から来た子に、
       桃娘やらせようとするんだろ。」

次の日鈴子は村を後にすることにした。
お母さんはしっかりお金を渡してくれた。
鈴子は聞いた。
「迷惑じゃなかったですか?」
「前科者を住まわせて、
      嫌がらせとかされないですか?」
お母さんは答えた。
「そんなことさせない!大丈夫だ!」
そして春夫は鈴子に桃を渡した。
「自分それしかないけど。餞別。」

〜拓也へ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今度の街は東京から、
特急電車で1時間ちょっとで来れるところです。
割と都会です。
何というか何も無い所ですが百万円溜まるまで、
ここでまた生活してみようと思います。
拓也は元気にしてますか?
学校はどう?
お父さんとお母さんと仲良くしてね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜鈴子〜〜

そのころの弟は、
以前から続いていた虐めが悪化していた・・・

鈴子は部屋を探し、バイトを探した。
バイトはホームセンターの、
ガーデニングコーナー担当となった。
鈴子に仕事を教えるのは歳の近い中島亮平。
鈴子の仕事のミスをかばってくれる亮平。

会社の飲み会に強引に誘われた2人。
参加したくない鈴子の気持ちを悟った亮平は、
用事があるからと鈴子を連れて抜け出す。
そんな亮平の優しさに鈴子はお礼を言った。
家まで鈴子を送ってくれる紳士的な亮平。
少しずつ亮平に惹かれて行く鈴子・・・

ある日、食材を買おうとスーパーに言った鈴子。
偶然、亮平も同じスーパーで買い物をしていた。
亮平に誘われ喫茶店に入った鈴子。
亮平は鈴子の過去を聞こうとする。
一瞬黙る鈴子だが、素直に今までの事情を話した。
刑事告訴され、実家にも居難くなったこと。
そして百万円をため転々としていると・・・
すると亮平は鈴子に聞いた。
「自分探しってことですか?」
鈴子は答えた。
「むしろ探したくないんです。」
「どうやったって自分の行動で、
 生きて行かなければいけないですから。」
「探さなくたって嫌でもここにいますから。」
「逃げているんです。」
「知らない土地に行って、
 最初は誰も私のこと知らないんですけど、
 だんだん知られてきて、
 すると面倒なことに巻き込まれて・・・」
「百万円あったら部屋も借りれて・・・」
亮平は聞いた。
「百万円溜まったらここを出て行くんですか?」
鈴子は黙ってお金を払い店を出た。

鈴子を追いかける亮平。
鈴子は亮平に軽蔑されると思い動揺していた。
そんな鈴子の手をとり亮平は言った。
「何も逃げなくたっていいじゃないですか。」
「僕、佐藤さんのことが好きです。」
気まずい空気が流れた・・・
「気にしないで下さい。」
そう言って去ろうとする亮平。
すると鈴子は言った。
「気にします。」
「私も中島君のことが好きです。」
「ごめんなさい。」
亮平は言った。
「何で謝るんですか?」
「あの・・・
   夕飯作ってもらえますか?」
2人は手をつないで亮平の家へ向かった。
2人はそのまま結ばれた。

〜拓也へ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
元気ですか?
ねえちゃんは元気です。
お父さんとお母さんに、
心配しないでと伝えてください。
拓也はもう新学期ですね。
学校は少しはましになりましたか?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜鈴子〜〜

弟の虐めはもっと卑劣になっていた。
朝登校すると机の上には花瓶が置かれ・・・

鈴子は悩んでいた。
貯金額がもう直ぐ百万円に到達する。
そのタイミングで新人の宮本ともよが入ってきた。
亮平とは同じ大学でり、教育係は亮平。
2人が仲良くする姿を見て嫉妬し、
仕事で失敗してしまう鈴子。

そんなある夜、亮平は鈴子に言った。
「お金貸してくれない?」
鈴子は了承して5万円を貸した。
それから亮平の行動はおかしくなった。
鈴子のシフトを調べたり、大学を休んだり。
そして頻繁にお金を借りるようになり、
デートでは鈴子が支払うのが当たり前に・・・
鈴子は呟いた。
「何やっているんだろう私・・・」

ある日、鈴子は亮平に切り出した。
「中島君は私のこと好き?」
亮平は答えた。
「好きだよ。一緒にいて落ち着くし。」
「それから・・・可愛いと思うし・・・」
鈴子は返した。
「お金持っているからでしょ?」
「お金持ってなかったら、
付き合ってなかったでしょ?」
言い返そうとして口を紡いだ亮平に、
「私中島君といるの疲れたよ。」
そう言うと鈴子は亮平の家を出た。

帰ると拓也から手紙が届いていた。
〜おねえちゃんへ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
元気にしてますか?
こないだ僕の机の上に花瓶がありました。
すごく頭にきてその花瓶を割ってしまいました。
そして悪戯をした奴等と喧嘩になりました。
そしたらそいつが怪我をしてしまいました。
それで僕は児童相談所というところに、
連れて行かれました。
怪我をさせたのは悪いからそいつに謝りました。
でも許してくれません。

ねえちゃん。
僕はそんなに悪いかな?
怪我をさせたのは悪いけど・・・

お父さんとお母さんは、
転校したほうがいいと言っています。
でも僕はあの日のねえちゃんのことを思い出して、
何があっても逃げないと決めました。
だからこのまま皆と同じ中学に行きます。
受験はしません。
ねえちゃんに恥ずかしくないように、
僕も頑張ります。

ねえちゃん。
お父さんもお母さんも心配しています。
たまには電話でもしてやってください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜拓也〜〜

その手紙を読んで泣き崩れる鈴子。
そして久しぶりに拓也へ手紙を書いた。

〜拓也へ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今まで手紙出さなくてごめん。
ねえちゃんは元気に生きています。
ねえちゃんは自分の事を、
もっと強い人間だと思っていました。
でもそうじゃありませんでした。
家族でも恋人でも、
長く一緒にいられるコツって、
一番大事なことは言わないでいる事
なんじゃないかなって思っていました。
おとなしく、適当に愛想笑いをしていれば、
トラブル無く過ごせると思っていました。

いつの間にか、
何も言えない関係になってしまうのは不幸な事です。
人は出会ったら必ず別れるのだと思います。
その別れが怖いから、
姉ちゃんは無理をしていました。
でも出会うために別れるのだと、今気がつきました。
好きな人とお別れしたって、
ちっとも泣くようなことじゃないって思いました。
姉ちゃんに言われたって説得力ないと思いますが、
卓也は悪くないよ。本当にえらいよ。

ねえちゃんはいろんな人から逃げてきましたが、
今度こそ次の街で、
ちゃんと自分の足で立って生きていこうと思います。
卓也に勇気付けられました。ありがとう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜鈴子〜〜

そして鈴子は街を後にする決意をした。
店を後にするとき亮平はお金を返した。
「今まで借りたやつ。」
鈴子は受け取り、
じゃあ。とだけ言って店を後にした。

残された亮平に、ともよは言った。
「いいんですか?」
「誤解されたままじゃないですか。」
「百万円たまって出て行かれるのが嫌で、
             わざとお金借りて。」
「結局百万円たまらなくても、
       出て行ったじゃないですか?」
それをボーっとして聞いていた亮平は言った。
「こんな簡単に間違えちゃダメだよな〜」
そう言うと必死に鈴子を追いかけた。

駅に先に着いたのは亮平。
駅で鈴子を探すが見つからない。

運命のすれ違い・・・

一足遅れて駅に着いた鈴子。
鈴子も心のどこかでは亮平を待っていた。
そして呟く。
「来るわけ無いか〜」

(終わり)

〜〜 関 連 商 品 〜〜


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2015年08月27日

【ワンピース エピソードオブサボ〜3兄弟の絆 奇跡の再会と受け継がれる意志〜】出演者・感想・ネタバレ

本日の映画紹介。
【ワンピース エピソードオブサボ〜3兄弟の絆 奇跡の再会と受け継がれる意志〜】
ワンピース エピソードオブサボ.jpg

【出演者】
モンキー・D・ルフィ:田中真弓
ポートガス・D・エース:古川登志夫
サボ:古谷徹

ロロノア・ゾロ:中井和哉
ナミ:岡村明美
ウソップ:山口勝平
サンジ:平田広明
トニートニー・チョッパー:大谷育江
ニコ・ロビン:山口由里子
フランキー:矢尾一樹
ブルック:チョー

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【感想】
本当にいい話です。
私の一押しはエピソードオブメリーですが・・・
でもワンピースって響くんですよね〜

記事にしようか迷ってましたが、
せっかくなので書きます。
とは言え漫画ではないので、
ルフィとエースとサボの会話中心に・・・

だって背景書いても呼んだことない人は、
まったく流れ分からないと思うんですよ!

そもそもエースって何で捕まったの?
革命軍って何?七武海って?
って全て書いていかなければいけないので、
ワンピースシリーズは書き方迷うんですよ・・・

私は本編読んでるんで分かるんですけど、
呼んだことのない人は、この記事読んでもまったく・・・
って感じになりますよね〜
まあ、それはそれでしょうがないですが!

とりあえず漫画読んで欲しいです!!!
それからですよね〜


【あらすじ】(ネタバレあり)
サボはエースと白髭の墓の前にいた。
「やっとここに来れたよエース。」
「見ろよルフィのやつ、
また海賊王への道を歩み始めたよ。」
「さすが俺たちの弟だ。」
「皮肉なもんだな。」
「お前がこうなってから、
鮮明に昔のことを思い出すんだ。」
そう言うとエースと白ヒゲの墓に杯を置いた。
「俺は今、革命軍に所属しているんだ。」
「お前もルフィも怒っているんだろうな。」
「助けに行けず、すまなかった。」
「生きてもう一度会いたかった。」
「お前の意思は俺が引き継ぐ。」
「ルフィは俺たちの弟だ。」
そう言うとサボは杯を空け歩き出した。

〜12年前・ゴア王国〜
サボは言った
「俺たちは必ず海へ出よう。」
「この国を出て自由になろう。」
エースは言う。
「俺は海賊になって、
勝って勝って勝ちまくって、
最高の名声を手に入れる。」
そしてルフィとエースとサボの3人は、
杯を交わして兄弟になった。

〜2年前・マリンフォード〜
ルフィは海軍に捕らわれた、
エースを助けようとしていた。
エースは言う。
「ルフィ来るな。」
「お前みたいな弱虫が、
俺を助けに来るなんて、
こんな屈辱はない。」
それに対してルフィは言う。
「俺は弟だ〜」
「俺は死んでも助けるぞ〜」
立ちはだかったのは海軍中将であり祖父のガープ。
エースとルフィを会わせたのもガープ。
それを掻い潜りエースを助けたルフィ。
2人は逃げ出した。
2人を全力で守ったのは白ヒゲ。
「最後の船長命令だ。」
「全員必ず生きて新世界へ帰還しろ。」
そんな白ヒゲを侮辱する海軍大将の赤犬。
赤犬の言葉を聞いたエース。
エースは憤慨し赤犬に立ち向かった。
しかし力の差は圧倒的。
一撃でエースの体を赤犬の拳が打ち抜いた。

倒れこんだエースを抱きかかえたのはルフィ。
「ごめんなルフィ。」
「ちゃんと助けてもらえなくてごめん。」
ルフィは言った。
「おまえ絶対死なないって言ったじゃないかよ。」
エースは返した。
「サボと、
お前みたいな世話の焼ける弟がいなかったら、
俺は生きようと思わなかった。」
「心残りは一つある・・・」
「おまえの夢の果てを見れないことだ。」
「だけどお前なら必ずやれる。俺の弟だ。」
「オヤジ。みんな。そしてルフィ。」
「今日までどうしようもない俺を・・・」
「鬼の血をひく俺を・・・」
「この俺を愛してくれてありがとう。」
そしてルフィに抱かれてエースはこの世を去った。

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〜現在・ドレスローザ〜
サボは武器の輸出を阻止しようとしていた。
輸出に関わっているのは七武海ドフラミンゴ。
事前に潜入している革命軍の仲間から情報を得る。
サボ得た情報の一つは、
ドレスローザにあるコロシアムでの大会。
大会の商品が「メラメラの実」であること。
エースが食べた悪魔の実である。

同時期ルフィ一味も、
ドフラミンゴを倒すためにドレスローザに上陸する。
「メラメラの実」の情報を得たルフィも、
大会に参加することを決めるのであった。
もちろんドフラミンゴにばれないように変装し、
ルーシーと偽って・・・

ルフィはトラファルガー・ローと同盟を組み、
ローはドフラミンゴ討伐、
ルフィ達は島の奪還を目的としていた。
ルフィを残し作戦を実行する仲間たち。
武器の輸出ルートを探すサボ。
ドフラミンゴと戦うロー。

大会の予選は4ブロックに分けて進んだ。
Cブロックに出場のルフィ。
ルーシーとして参加するルフィだが、
参加者はルフィ出場の噂を聞き標的に。
しかしルフィは別格の強さで予選突破。
その試合を見ていたあサボは、
ルーシーがルフィであることに気付いて言う。
「4億の男ともなると敵が多いな。」
「それにしてもあの泣き虫が強くなったもんだ。」
「なあエース。」
ルフィを見て安心したサボは、
Dブロックの出場を棄権した。
「あとは任せたぜルフィ。」

〜12年前・ゴア王国〜
島にいた海賊からお金を盗んだ10歳のエース。
エースを探しに来た海賊は7歳のルフィを捕まえた。
お金の隠し場所を聞き出そうとするが、
ルフィは口を割ることはなかった。
エースとサボはルフィを助けに向かった。
大人の海賊相手に立ち向かうエースとサボ。
サボがルフィを助けてエースに言う。
「逃げるぞエース。」
しかしエースは海賊に立ち向かったまま言った。
「一度向き合ったら俺は逃げない。」
そして10歳のエースは大人の海賊を倒した。

ルフィは助けられても泣いていた。
それを見たエースは言った。
「いつまで泣いているんだ。」
「俺は弱虫も泣き虫も嫌いなんだ。」
「大体なんでお前は口をわらなかったんだ。」
ルフィは答えた。
「しゃべったらもう友達になれない。」
「独りになるのは、痛いのより辛い。」
エースは言った。
「俺がいないと困るのか?」
「お前は俺に生きていて欲しいのか?」
その日をきっかけにルフィを認めたエース。
それから3人は一緒に過ごした。

ある日サボの過去を知ったエースとルフィ。
サボは貴族の息子であった。
そんなサボは2人に言う。
「あいつらが好きなのは、
地位と財産を守っていく誰かで俺じゃない。」
「お前らには悪いけど俺は親がいても1人だった。」
「エース。ルフィ。俺たちは必ず海へ出よう。」
「この国を出て自由になろう。」
エースは言った。
「俺は海賊になって、
勝って勝って勝ちまくって、
最高の名声を手に入れる。」
「それだけが生きた証になる。」
「世界中の奴らが俺の存在を認めなくても、
どれだけ嫌われても・・・
大海賊になって見返してやるのさ。」
ルフィは言った。
「俺はな〜・・・・・」
それを聞いてエースとサボは笑った。
サボはルフィに言った。
「俺、お前の未来が楽しみだ。」

エースの提案で3人は杯を交わした。
エースは言った。
「海賊になるとき、
同じ船の仲間にはなれないかもしれないけど、
俺たち3人の絆は兄弟として繋ぐ。」
「どこで何をやろうとこの絆は切れない。」
「これで俺たちは今日から兄弟だ。」
こうして3人は杯を交わして兄弟になった。

それから数日後。
サボの父親が海賊を使いサボを連れ戻しに来た。
ルフィとエースを助けようとしたサボは言った。
「お父さんの言う通りに生きるから、
この二人を傷つけるのは辞めてくれ。」
「大切な兄弟なんだ・・・」
こうしてサボは2人と別れた。
家に帰ったサボは事実を知った。
それは世界貴族の天竜人が町に来るので、
低族の住む区域を焼き払うと言うもの。
その区域にはルフィとエースもいる。
家から走り出すサボだが、
貴族の住む町からは出してもらえない。
「ここは人間の腐った臭いがする。」
「ここにいても自由になれない。」
「俺は貴族に生まれて恥ずかしい。」
「ここはまるで鳥かごだ。」
「人間の悪臭が立ち込めるこの国で、
俺は生きていくことに耐えきれそうもない。」
「自由ってなんだ?どこにあるのかな?」

次の日、サボは船を出した。
1人で・・・
Sと書いた海賊旗を掲げて・・・
そこに現れた世界貴族の船。
貴族はサボの船を打ち壊した。
「海賊旗を掲げたら何者だろうと海賊だよ。」
そしてサボの乗った船は沈んでしまった。

その話を聞いたルフィとエース。
まだ幼い2人は何もできなかった・・・
その日、サボからの手紙が届いた。

〜サボの手紙〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
エース。ルフィ。
2人が手紙を読む頃には俺はもう海の上にいる。
いろいろあって一足先に出向することにした。
行き先はこの国じゃないどこかだ。
そこで俺は強くなって海賊になる。
誰よりも自由な海賊になって、
また兄弟3人どこかで会おう。
広くて自由な海のどこかでいつか必ず。

それからエース。
俺とお前はどっちが兄貴かな?
長男2人弟1人変だけどこの絆は俺の宝だ。
ルフィの奴はまだまだ弱くて俺たちの弟だ。
よろしく頼む。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

サボの話を聞いてから泣き続けるルフィ。
ルフィはエースに言った。
「エース。俺はもっと強くなりたい。」
「そしたら何でも守れる。」
「誰もいなくならなくて済む。」
「お願いだからよ〜。エースは死なないでくれよ。」
エースは答えた。
「いいか覚えておけルフィ。」
「約束だ。俺は絶対に死なない。」
「お前みたいな弱虫の弟残して死ねるか。」
「だからいいかルフィ。」
「俺たちは絶対に悔いの無いように生きるんだ。」
「いつか必ず海へ出て、思いのままに生きよう。」
「誰よりも自由に・・・」

〜現在・ドレスローザ〜
ドレスローザは海軍に囲まれていた。
ドフラミンゴと直接対決を仕掛けたローは負け、
完全に囲まれたルフィたち。
それを伝えにゾロがルフィのもとへ来た。
ルフィはローを助けに行こうとする。
しかしメラメラの実も手に入れたいルフィ。

その話を影で聞いていたサボ。
『ルフィ。エース。俺はあの時何も出来なかった。』
サボはルフィのもとへ行く。
「メラメラの実はお前には渡さねえぞ。」
「麦わらのルフィ。」
ルフィは突然現れた男(サボ)に言う。
「お前誰だ?」
「メラメラの実はエースのものだ。」
「おまえなんかに渡さねえぞ。」
サボだと気がついていないルフィに言う。
「麦わらのルフィ。火拳のエース。」
「もう1人お前には兄弟がいたはず。」
そう言って帽子を脱いだサボ。
ルフィはサボだと気付き涙を流した。
そんなルフィの顔を見て笑顔で答えるサボ。
「久しぶりだな。ルフィ。」

サボはルフィの代わりにルーシーとして大会に出る。
ルフィはローを助けに向かった・・・
そんなルフィの姿と、
ドフラミンゴの手中にある
ドレスローザの国を見てサボは呟いた。
「表面だけ取り繕って、
この国はなんか俺たちが育った国に似ているな・・・」

大会の決勝戦。
4ブロックから勝ち上がった4人と、
ドフラミンゴの幹部ディアマンテで行なわれる。
サボは強かった。
リングに手を着いてサボは言う。
「ものには必ず核がある。」
「それを突けばどんな状況であっても覆るものさ。」
「ひとまず試合にケリをつけよう。」
そう言うとリングの核をついて、
リング自体を破壊した。
そして言った。
「用が出来た。優勝する。」
リングを壊して残ったのはサボの周りの足場のみ。
参加者は全員場外となり、優勝はサボ。

サボはメラメラの実を手に会場から飛び上がった。
ルフィから引き継いだ変装衣装を脱いで、
上空でメラメラの実を口にしたサボ。
ルーシーの正体を見た参加者は聞いた。
「あなた誰なの?」
サボは答えた。
「俺の名はサボ。革命軍の戦士だ。」
最初のルーシーと別人と知って聞き返す。
「じゃあ最初は?」
その質問にサボは返す。
「4億の首。いつか海賊王になる男。」
「麦わらのルフィ。俺の弟だ。」

そう言うとドフラミンゴの作ったコロシアムに向け
大きく拳を振りかざして言った。
「エース。貰うぞお前の技。」
「もう二度とあんな思いはしたくない。」
「お前が生死を賭けて守ったルフィの命は俺が守る。」
「ルフィ。お前は目の前の敵をぶっ倒し海賊王になれ。」
「約束する。俺は。俺は絶対に死なない。」
「エース。俺たちは自由を求め前に進む。」
「行くぞ〜!]
「火拳!」

(終わり)


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posted by riku at 00:37| Comment(36) | TrackBack(0) | 映画

2015年08月25日

【パラダイス・キス】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【パラダイス・キス】
パラダイスキス.jpg

【出演者】
早坂紫:北川景子
小泉譲二:向井理
徳森浩行:山本裕典
山本大助(イザベラ):五十嵐隼士
櫻田実和子:大政絢
永瀬嵐:賀来賢人
如月星次:平山浩行
私立清栄学園の教師:田中要次
早坂保子(紫の母):羽田美智子
小泉雪乃(譲二の母):橋ひとみ
二階堂譲一(譲二の義理の父)小木茂光

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【感想】
実和子とイザベラと嵐のやりとりが最高。
恋愛だけどそうじゃない感覚で見れました。

出来としては良いのでは?
演者が少し微妙ですが・・・

ナレーションとストーリーの噛み合わせは、
とても良く出来ている作品だと思います。

演者が少し微妙ですが・・・

原作は分からなくても、
むしろ分からないほうが楽しい作品?
そう思ってしまいました。

演者が少し微妙ですが・・・

とは言って演者も原作に合わせたのでしょう。
チョイスとしては間違ってはいないと思います。

時間があったら見てもよいと思います。
なんせ今は北川景子フィーバーですから・・・


【あらすじ】(ネタバレあり)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そこはいつも香ばしい甘い香りがする
パン屋の先にあって
思わずテンションがあがってしまう
雑貨屋の角を曲がって
犯罪者が潜んでいそうな路地を
進んで進んで進んで進んで・・・
以前はバーだったららしき秘密の空間
彼らはそこをアトリエと呼んでいた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

早坂紫は高校の教師に言われた。
「お前浪人も覚悟しておけよ。」
「何で受験に集中できないんだよ。」
「早坂。人生なめるなよ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私が始めて受験したのは5歳のときだ。
某有名大学の初等部に通うためだった。
けれど人生最初の受験は見事に失敗。
試験に落ちたことよりも先に歩く母が、
このまま出来の悪い私を捨てて
行くんじゃないかと怖かった。
だから私はそのときから誰よりも必死に勉強して・・・
結果全国でも有数な名門進学校にリベンジ合格。
その頃には私よりはるかに優秀な弟も
お受験する年齢になっていて、
母の興味は一気に弟に向かい、
私は全てから解放されたように・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

入学式に見た同級生の徳森浩行。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
それが私の初恋だった。
私の初恋はそれから3年間
タイトルを片思いに変えて続いている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3年生になった紫は高校の帰り、
家への道を歩いていた。
すると声をかけてくる男。
ナンパと勘違いして断るがしつこい男。
振りほどくように走って逃げる紫。
しかし足を絡ませ転びかける。
助けてくれたのは山本大助(イザベラ)。
女性の格好をした男・・・
転ぶのは避けられたがそのまま貧血で倒れてしまう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
それが私の前に突然開けた別の道。
お猿の篭屋さんが、
甘い香りのするパン屋の先を曲がった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

目を覚ますと目の前には櫻田実和子がいた。
「ここどこ?」
それに対して実和子は言った。
「私たちのアトリエだよ。」
「ここで洋服を作っているの。」
「私たちみんな矢沢芸術学園の生徒だから。」
周りには紫に声をかけた永瀬嵐とイザベラがいた。
それを見て紫は言った。
「他校生をナンパして、
 おかしなアジトに連れてこないでよ。」
すると嵐は言った。
「ナンパじゃなくてスカウトだ。」
「来月ファッションショーが行なわれる。」
「そのショーに俺たちが作った服を着て、
 立ってくれるモデルの女の子を探している。」
それに対して紫は言った。
「私は今が一番大事な受験生なの。」
「あんた達の遊びに付き合っている暇はない。」
その言葉に嵐は怒った。
「人が真剣にやっていることを遊びだ?」
「訂正しろ!」
何も言わずにアトリエを出ようとした紫。
その時実和子は言う。
「待ってキャロライン。」
それに反応して聞き返す紫。
「だれそれ?」
その時アトリエに入ってきた小泉譲二。
紫は譲二を見て一瞬立ち止まった。
しかし何も言わずにアトリエを飛び出した。

次の日、紫は高校で浩行に聞いた。
「誰かのこと怖いって思ったことある?」
「こいつは駄目だ。」
「こいつといたら私の人生ボロボロにされるって・・・」
「あんな一瞬でそういう予感がしたんだ。」
その時噂の相手、常時が突然教室に入ってきた。
前日の話を聞いて紫にお詫びに現れたのだ。
譲二は突然紫の手を引っ張って連れ出した。
連れて行かれた先は矢沢学園。
着くと実和子が駆け寄ってきた。
「キャロライン!」
譲二と実和子に連れられ学園内へ。
譲二は紫を講師であり、
ヘアメイクアップアーティストの如月星次に、
紫の髪を切るように頼んだ。
「昨日のお詫びだ髪を切れ。」
「お前のその野暮ったさのせいで、
   俺は優勝を逃したくないんだ。」
それに対して紫は言う。
「モデルなんかやらないって言っているでしょ!」
それに対して譲二は一言、
「お前はお前が分かっていないんだ。」
理解できないまま髪を切られて高校に戻った紫。
あまりの髪型の変貌にみんな驚いた。
浩行も紫の髪を見て言う。
「驚いたな。その髪凄く似合っている。」

次の日は教室にイザベラが来た。
「ごめんなさいねキャリー。」
「譲二が連れて来いって聞かなくて。」
そう言われて連れて行かれる紫。
今日はショーの為の生地選びだった。
店には嵐も実和子もいた。
4人の生き生きとしたやり取りを見て微笑む紫。

次の日学校に行くと教師に怒られる紫。
「部外者を学校に入れるとはどういうことだ。」
「おまえ自分の事分かってないんだよ。」
「そんな連中とはしゃいでたって似合わないぞ。」
落ち込んだ紫は浩行に言った。
「今の私じゃ駄目なのかな?」
「私は好きな人がそばにいればそれだけでいいの。」
「その人のことが大好きで、誰にも渡したくなくて。
 そんな人がそばにいれば頑張れるじゃない?」
「私はそれだけでいいと思うんだよな。」
「これだけ言って何でわからないかな?」
「徳森君って鈍いよね。」
「でもどうしてだろう?」
「あの子たちにはまた会ってみたくなる。」

その日、紫は自分の足でアトリエに足を運んだ。
アトリエの戸を開けると抱き合う実和子と嵐。
驚き帰ろうとする紫を呼び止める実和子。
「嵐の性欲の処理は実和子のお勤めなの。」
「舐めたり舐められたり。」
「乗っかったり乗っかられたりが実和子の日々。」
そんな変わった実和子を笑ってしまう紫。
だんだん近くなっている紫と4人。

4人の作ったブランド名は『パラダイス・キス』
採寸は受けるがモデルを了承したわけじゃない紫。
譲二の作っていたドレスは紫にぴったり合った。
驚く実和子は言った。
「譲二がミューズのために作った服なのに。」
それを聞いてイザベラは言う。
「ミューズはデザイナーにとって唯一無二の存在。」
「世界にたった一人の女性。」

その帰り紫を家に送ろうとした譲二。
そんな譲二に紫は小さい頃の勉強の日々を話す。
そして遠くを見つめながら言った。
「ひょっとしたらこっちだったのかな〜」
自分の進んだ道の間違いを話すと、
譲二は急に帰り道と違う道へ・・・
向かったのはラブホテル。

ホテルで紫を押し倒した譲二。
もちろん紫は抵抗した。
そんな紫に譲二は言った。
「自分の足で歩いているくせに、
          全部ひとのせいか?」
「勇気がない今の自分は母親のせい。」
「アトリエに来るのはしつこい俺らのせい。」
「土壇場で嫌がって見せるのは、
 そうすれば全部俺のせいに出来るからだろ?」
「自分の意思はどこにあるんだよ!」
「意思のない女はモデルにする気はない。」

それに対して紫は言った。
「あんたなんか大嫌い。」
「あんたの作るドレスなんて、
         私にはなんの価値もない。」
「私の意志はこの制服。」
「全国でも有名な進学校の制服を着ている。」
「私がどれだけ頑張って、
  この制服を手に入れたと思っているの?」
「この制服が私のプライド。」
「あんたなんかになめられる覚えはない。」
「モデルくらいやってやるわよ。」

翌日、高校の帰り道浩行と歩いていた紫。
たまたますれ違った譲二と実和子。
浩行は実和子と幼馴染だった。
幼い頃は浩行と嵐と実和子はずっと一緒だった。
2人とも実和子のことが好きで、
幼い2人は約束をした。
「俺たちは一生実和子の側を離れない。」
「どんなことがあっても離れたほうが負け。」
「残ったほうが実和子をお嫁さんに出来る。」
しかし浩行は引越し私立清栄学園へ行き、
嵐と実和子は矢沢芸術学院へ進学した。
嵐は実和子に浩行に会うなと話し、
浩行は嵐と実和子から離れた。
この話を聞いた紫は自分の恋が、
3年間結ばなかった意味がようやく分かった。
浩行は未だに実和子のことを思っていた。

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その夜家に帰った紫。
紫の母が家庭教師を紫に就けていた。
受験まで休むことができないことを知った紫。
ファッションショーの話を母に伝えた。
それまでは家庭教師を辞めて欲しいと・・・
紫の受験を考えた母はそんな紫の頬をぶった。
それを受けて紫は母に反抗し、家出をしてしまう。

行き場所がない紫はアトリエへ行った。
紫に実和子とイザベラは言った。
「まずは新しいお家がいるんじゃない?」
「それと仕事。家では何かと物入りだし。」
嵐だけは一般的な解釈で母に謝れと言うが、
やり取りを聞いていた譲二は言う。
「お前の勇気ある家出を俺たちが応援する。」
「とりあえず家に来るか?空き部屋もあるし。」
結局譲二の家に行った紫。
澄む場所は確保できた紫だが、
譲二の家は超高層マンションの広い家。
譲二の家庭環境は複雑だった。
金持ちが愛人に生ませた子供であり、
母親は現在、別の金持ちと上の階に住んでいる。

次は仕事探し。仕事も譲二が見つけてきた。
それは星次が担当するモデルの仕事。
現場に行ってプロの仕事にビビる紫。
そんな紫の譲二は言う。
「俺たちが見つけたお前はプロにだって、
         見劣りするはず無いんだ。」
その言葉を励みにモデルをこなした紫。
仕事が終わりマンションに帰った紫。
紫は相変わらず高校の制服を着ていた。
それを見て常時は言った。
「どれでも好きなの着て行けば良いのに?」
そう言って譲二が5歳の頃から作り続けた、
服でいっぱいの衣装ルームを見せてくれた。
素敵な服を見て紫は言う。
「もったいない。」
それに対してジョージは言った。
「売る気は無いけど飾っておく気も無いよ。」
「いずれは誰か大切な人に着てもらうつもりだ。」

数日後いつものようにアトリエに行った紫。
するとみんなが暗い表情。
その理由は『パラダイス・キス』として、
委託販売をしていた服が全て返品されてきた。
返品されてきたダンボールを見て実和子は言った。
「みんな私たちの服が欲しくなかったんだね。」
「これで決心が付いた。パラキスは解散。」
紫はその意味を譲二に聞いた。
「みんなでいて楽しいからって、
          それに流されちゃダメだ。」
「結果が出なけりゃ解散する。」
「これからはみんなそれぞれに1人でやっていく。」
「俺はショーが終わったらパリへ行く。」
「単身武者修行だ。」
「だから今作るドレスが、
    みんなで作る最後のドレスだ。」

こうして向えたファッションショー当日。
想像以上の大舞台でリハーサルでは、
まともに歩くことも出来なかった紫。
そんな紫を譲二は罵倒する。
「なんなコントみたいな歩き方始めてみた。」
「お前はどこ製のロボットだ!」

残すと事30分。
本番に向けて練習をする紫。
会場には紫の母の姿。
もちろんジョージの義理の父の姿もあった。
準備をする紫は言った。
「最後のドレスで失敗するわけにいかない。」
「私1人全然真剣じゃなかった。」
それに対して譲二は言った。
「いつものことだろ!」
「今まで真剣になったことがあるのか?」
「全部フリだろ?」
そう言うと直ぐにその場を離れた。
それを庇うようにイザベラは昔の話をした。
男であることに違和感を抱いて過ごしていた。
そんな小学三年生のときに、
譲二は手作りのドレスをイザベラにプレゼントした。
そのドレスで自分は生まれ変わったと話した。
「女の子は綺麗なメイクをして、
 綺麗なお洋服を着れば何度でも生まれ変われる。」
「美しい装いは人に勇気や自信を与える。」
「私たちはそう信じて洋服を作り続けてきた。」
「私たちの作ったドレスを着れば、
 あなたにも勇気の魔法がかかるかしら?」

そしてファッションショーの本番は開催された。
出番間近で譲二は紫の手をとり言う。
「俺の希望だ。」
「お前にはこうなって欲しい。」
そう言って指に蝶を象った指輪をはめた。
そしてステージに向かう紫に言った。
「真っ直ぐになんて歩けなくても良いんだ。」
「多少ふらついても曲がっても、
 それが自分の足ならいいんだ。」
「自分の足で歩いて来い。」
「俺がここで待っているから。」
それに対して紫は返した。
「大丈夫。任せておいて。」
「こんな私だけど、誰よりも堂々と歩いてみせる。」
「みんながうらやむくらい堂々と歩いてみせる。」
「この会場にいるすべての人、
           私がパラダイスに連れて行く。」

紫は堂々としていた。
客席を見る余裕もあり大成功。
ステージから戻った紫は譲二に言った。
「私ちゃんと歩けていた?」
譲二は何も答えなかった。
しかし観客の歓声が素晴らしさを伝えていた。
何も言わずに紫を抱きしめキスをした。

結果発表では2位との結果。
一番の歓声はパラキスに送られていたのに・・・
納得のいかない様子の紫に譲二は言う。
「あの歓声はお前に送られたもので、
        ドレスに送られたものじゃない。」
これでパラキスは解散する・・・

嵐と実和子は別のアトリエへ就職。
浩行は大学受験。紫は・・・
ショーを見た紫の母は紫に言った。
「戻ってきなさい。」
「お母さんもうあなたにおせっかい焼かないから。」
「やりたいことやりなさい。」

そして紫は譲二の家を出た。
家を出る紫に譲二は言った。
「飯でも食べに行くか?」
紫は答えた。
「ごめんなさい。徳森君と約束があって。」
すると譲二は言った。
「デートか?そんなさえない服着ていくのか?」
「俺が選んでやる。」
そう言うと紫の手をとり服を選んだ。
譲二が紫のメイクをした。
楽しそうにメイクする譲二に紫は聞いた。
「なんでそんなに楽しそうなのよ?」
「私が他の男とデートするのに・・・」
「何でキスなんかするのよ?」
「1人でパリに行っちゃうくせに。」
何も言わないジョージ。
紫は続けた。
「私はモデルになる。」
「プロのモデルになりたい。」
「もう一度やりたい。何度でもやりたい。」
「私なんかになれると思う?」
「才能あるかな?」
譲二は言った。
「だからお前は分かっていないんだ。」
「夢を掴むのは才能じゃない。想いだ!」
「お前の想いが本物なら必ずなれる。」
「自分の可能性を信じなきゃ何も始まらないよ。」
「何とかなる。」
「俺はもう側にはいてやれないけど・・・」
「1人で平気か?」
紫は言った。
「平気!1人で頑張る。」
「さようなら。」

そう言って紫は浩行との待ち合わせ場所へ・・・
一方で譲二はイザべラと会っていた。
譲二と共にパリへ行くと言うイザベラ。
しかし譲二は悩んでいる様子。
イザベラはそんな譲二に言う。
「ミューズはデザイナーにとって唯一無二の存在。」
「世界にたった一人の女性。」
「それを捨ててしまえるデザイナーに、
              未来なんてあるのかしら?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
それからしばらくして譲二はパリに行ってしまった。
私は見送りにも行かなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

それからしばらくして紫に小包が届いた。
差出人には蝶(パラキス)のマーク。
中には鍵と住所のメモが入っていた。
紫はその先へ向かった。
廃墟になったアトリエ。
その一室の部屋。
鍵を開けると、常時の作ったドレスが・・・
あの日譲二の言った言葉を思い出す紫。
『ここにある服は売る気は無い。』
『いずれは大切な人に着てもらうつもりだ。』
『自分の足で歩いて来い。』
『俺がここで待っているから。』

それから3年後・・・
町中には紫の顔が載る広告が掲載されていた。
紫はモデルとして大成功していたのだ。
浩行とは付き合わずに、紫のほうから断った。
モデルの仕事は大成功ではあったが、
譲二とは会うことなく時は過ぎていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ねえ譲二、信じられる?
これはあなたが見つけてくれた道だよ。
最初は怖くてこんな奴といたら、
ボロボロにされるって思ってたけど、
あなたが私の道を教えてくれたんだよ。
そこを自分の足で歩けって・・・
でも譲二、私なりに頑張っているけど、
1人で歩けてもつまらないよ・・・
会いたいよ譲二。あなたに会いたい。
あなたはもう私のことなんて忘れちゃったの?
私は会いたい。
会って、今度は最初からあなたと恋がしたい・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

モデルの仕事でニューヨークへ言った紫。
ニューヨークの街を歩く紫。
紫の目に飛び込んできたのは、
ファッションショーの舞台に入るイザベラの後姿。
そのファッションショーのポスターを見ると、
譲二の名前が記されていた。
直ぐに舞台へ入った紫は、イザベラと再会した。
イザベラにアトリエの住所を教えてもらった紫。
譲二のいるアトリエに向かった。

アトリエの鍵は開いていたが中には誰もいない。
そこには紫が表紙を飾った雑誌が並んでいた。
それを見て譲二が忘れていないことを知った紫。
振り返ると譲二が立っていた。
何も言わずに譲二は紫を抱きしめた。
そしてキスをした・・・・

(終わり)

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2015年07月29日

【NANA2】出演者・感想・感染ネタバレ

本日の映画紹介。
【NANA2】
NANA.jpg

【出演者】
大崎ナナ(ナナ:ブラスト):中島美嘉
小松奈々(ハチ):市川由衣
寺島伸夫(ノブ:ブラスト):成宮寛貴
岡崎真一(シン:ブラスト):本郷奏多
高木泰士(ヤス:ブラスト):丸山智己
一ノ瀬巧(タクミ:トラネス):玉山鉄二
本城蓮(レン:トラネス):姜暢雄
芹澤レイラ(レイラ:トラネス):伊藤由奈
藤枝直樹(ナオキ:トラネス):水谷百輔
早乙女淳子:能世あんな
高倉京助:高山猛久
川野高文(プロデューサー):田辺誠一

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【感想】
う〜ん・・・
おもしろいんだけど・・・
市川ちゃんでもいいんだけど・・・
やっぱり宮崎あおいちゃんが良かった!

ストーリーは良く綺麗に終わらしたな〜
って感じでした。
まだまだ漫画は続いているようですが、
別物と考えるなら良いのでは?

青春と青春の終わり?
大人になっていく中での友人との絆?
そんなのを描いたのが分かります。

しかし元が漫画。
そんな恋愛ってないですよね?
どうしてもリアルじゃないので、
あまり感情移入は出来ません。

ただただ、
キャラクターが生きているので、
それはそれなりに良かったと思います。


【あらすじ】(ネタバレあり)
奈々はタクシーの中渋滞につかまっていた。
タクシーを降りて歩き出す奈々。
向かった先はブラストのライブ。
ライブで歌うナナとメンバーを、
奈々は遠くから見ていた。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今この街にいる何人の人が
ナナの名前を知っているんだろう?
ねえナナ。
私達の出会い覚えている?
ねえナナ。
夢が叶う事と幸せになることになる事、
どうして別物なんだろう?
それはいまだにわからないよ。
あれだけいつも一緒にいたのに、
少しもナナの事わかってさえいなかった。
傷つけている事さえ分からなかった。
ねえナナ。
私を許して・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

3ヶ月前の七夕。
ナナがタクミと会わせてくれてから、
いつもの日常を送っていた奈々。
ブラストメンバーは次のライブに向け、
本格始動中であった。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その夜東京の空は雲に邪魔されて、
天の川は見れなかった。
だけど私達は夜更けまではしゃいだ。
ただ願うだけでは夢は叶わない事くらい、
もう分かっていたけど・・・
あの頃の私は夢が一つ叶うことに、
幸せになっていける気がしていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

七夕ではしゃいだ翌日。
奈々が目を覚ますと昼過ぎ。
あわてて会社に向うが、
上司にクビを宣告された。
会社の帰り道。
落ち込んで帰る奈々の携帯が鳴った。
相手はタクミだった。
「そんなとこで何しているの?」
「おいでよ。2人で飯でも食いに行こうよ。」

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの頃のカラッポの私には
ナナを取り巻く世界の全てが、
みんな眩しく輝いて見えた。
誰でも良かった訳じゃないの。
同じ光の中にいたかったの・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

タクミの車に乗った奈々。
信号待ちで車を止めたタクミは、
奈々にキスをした。
タクミの女癖の悪さはナナから聞いていた。
しかしタクミに付いていく奈々。
連れて行かれたのは、
高級ホテルのスウィートルーム。
「ツアー終わったらさ、
 真っ先に会いに行くからまた飯作ってよ。」
そんな言葉をかけるタクミ。
帰りが遅く心配し電話してくるナナ。
しかしナナに嘘をつき泊まる決心をした奈々。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ねえナナ。
本当は私全然大丈夫じゃない。
だけど今更逃げ出すなんて出来ないし。
愛して欲しいなんてとても言えない。
ダメだ。
また傷だらけになるかも知れない・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

翌日目を覚ました奈々。
しかし既にタクミの姿はなく、
電話番号とメールアドレスだけが残されていた。

数日後のトラネスツアー最終日。
奈々はタクミの言葉を信じて、
料理を作って待っていた。
ナナには誤魔化しながら、
一方でライブ終了後のトラネス。
打ち上げにはノブとシンも顔を出していた。
タクミはサインを頼まれ書いていた。
そこに現われたレン。
「俺にも一枚くれ。」
レンは奈々にあげるためサインを貰おうとした。
それを聞いたタクミ。
「今更要らないんじゃない?」
「この前ヤッたし・・・」
それを聞いたレンは、
「あれは俺の女の大事なダチだ。」
「ちょっとはわきまえろ。」
聞き流して立ち去ろうとしたタクミ。
ノブも怒った。
「ちょっと待てよ。」
そう言ってタクミの胸ぐらをつかむが、
周りにとめられノブはその場を後にした。
ノブのあとを追おうとしたシンは、
帰り際にタクミの顔に水をかけた。
タクミはトラネスのメンバーに言った。
「おかげで大事な用事を思い出した。」

タクミの向った先は奈々のアパート。
来てくれたタクミに抱きつき涙を流す奈々。
それを目撃してしまったナナ。
ナナは家を出てファミレスに向った。
迎えに来たヤスに思いのたけをぶつけた。
「よりによってなんでタクミなの?」
「なんで私の大事なものは、
 全部トラネスにとられちゃうんだよ?」
「レンもハチ公も・・・」
ヤスは答えた。
「その続きはレンに聞いてみな。」

一方で家に帰ったノブとシン。
ノブは奈々に好意を抱いていた。
シンはノブに言った。
「取り返しなよ。」
ノブは返す。
「どうしようもないだろ!」
「絶対あの男だけは許せねえ。」

数日後ナナは奈々に言った。
大手レコード会社にスカウトされたと。
喜ぶ奈々。
奈々もナナにあの日のことを話した。
タクミが家に来た日のことを・・・
「ナナが気を使って出て行ったの、
   後になってから分かって・・・」
ナナはそれを聞いて奈々に言った。
「別にいいよ。」
「私しばらくレンのとこに行く。」
「トラネスがオフの2週間だけ。」

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
次の朝目を覚ますと、もうナナはいなかった。
私はナナのいない2週間、
バイトを休みなく詰め込んだ。
そしてスタジオの練習には欠かさず顔を出した。
その間タクミからの連絡は一度もなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ブラストの練習後はノブが家まで送ってくれた。
そこで見た花火大会のポスター。
みんなで一緒に行こうと約束した2人。
その後ノブは奈々に告白しようとした。
しかし思いとどまってやめようとするノブ。
「太刀打ちできるもの一個のないし。」
「出直すよ。」
ノブの気持ちがわからない奈々は、
「何?相談に乗るよ!」
それに対してノブは言ってしまう。
「いつか絶対に越えてみせる。タクミ。」
その言葉に奈々はノブの気持ちを知るのだった。

数日後のブラストライブ当日。
小さなライブ会場は満席。
どんどん実力を付けていくブラスト。
音楽プロデューサーにまで声をかけられる。
家ではブラストの帰りを待ち、
打ち上げの準備に精を出す奈々。
しかしブラストはプロデューサーに連れられ、
ご飯を食べに行ってしまうことになる。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ナナが私との約束より、
レコード会社との話を優先するのは当然で・・・
私との暮らしより、
レンといることを選ぶのは当然だ。
全部納得がいく。
「でもそれなら私はもういらないじゃない。」
ずっと連絡の来ないタクミに、
時々私はこんな短いメールを送った。
だけど返事が来ることは一度もなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アパートに帰ったナナ。
奈々の手作りの料理が冷蔵庫の中にはぎっしり。
翌日ナナにブラストメンバーは集められた。
奈々の料理をみんなで食べようと・・・
家に帰った奈々は喜んだ。
しかし飲み物がない。
一緒に買い物に出た奈々とノブ。
ノブはタクミとのことを奈々に聞いた。
すると奈々は話始める。
「私タクミとのこと誰にも知られたくなかった。」
「そしたら何にもなかったように今まで通りで・・・」
「そんなずるい事ばっかり考えて・・・」
「幻滅したでしょ?」
ノブは応えた。
「俺はお前の事、
 どうしたら諦めがつくのかわからないけど・・・」
奈々の目には涙が浮かんでいた。
それを見たノブは言った。
「俺はお前を力ずくで奪うなんて出来ないよ。」
「絶対俺とタクミに板ばさみになって苦しむから。」
「どう頑張ってもタクミに勝てないから。」
「でもお前があいつと分かれて、
  俺の女になるって言うなら、
 俺は意地でもお前を幸せにしてやる。」
「気持ちにケリがついたら俺のところに着てよ。」
「信じて待ってる。」
満月が2人を照らしていた・・・

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翌日奈々は、
部屋に貼られたトラネスのポスターを外した。
そして話があるとタクミにメールを入れた。
すぐにタクミから電話が来るが、
スケジュールがぎっしりで会えないと言われる。
しかし電話口で深刻そうな奈々のリアクションに、
「まさかガキでも出来た?」
違うよと答えた奈々にタクミは言う。
「違うんだ。良かった。」
「ビビらせるなよ。」
「時間できたら電話するから。」
それに対して奈々は言った。
「しなくていい。もうして来ないで。」
「さようなら。」
奈々は決意をタクミに伝え電話を切った。

すぐにノブのバイト先に会いに行った奈々。
まだ1日しか経っていないのに、
早すぎる奈々の切り替わりに驚くノブ。
そしてすぐにノブと結ばれた・・・
次の日家に帰った奈々。
ナナには全て気付かれていた。
「気が合うでしょ?あんたたち?」
「同じ価値観で話せるでしょ?」
それに対して素直に答えた奈々。
「ノブのことメチャメチャ好きになったみたい。」
その言葉にナナも喜び言う。
「当然じゃない?」

以前約束した花火大会は大雨で中止になったが、
雨の上がった川沿いでみんなで花火をした。

〜ナナ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ハチはうちのバンドにとったら、
マドンナみたいな存在で、
ハチがそこで笑っていることで、
場は華やいで、
スタジオでもライブでもみんな活気づいた。
それはどんな腕達人メンバーが加わる事より、
意味のあることだと思う。
あんたは気付いちゃいないだろうね。
自分の一挙一動が今や台風なみの勢力で
私の気持ちをかき乱している。
私はまるで初めて恋を知った少年のようだった。
そのころ私は、
週の半分をレンの部屋で過ごしていたけど、
会えるのはほんのつかの間で、
お互いの事を話す時間はほとんどなかった。
でもそれでいいと思っていた。
気まずくなる余計な話をしなくて済む。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

奈々が幸せを実感していた頃、
奈々の妊娠が発覚した。
どちらの子供かもわからない状況。
ノブに言えずに悩んでいた奈々。
そんなタイミングで会いにきたのはタクミだった。
「何しに来たの?帰って!」
そう言ってトイレに駆け込んだ奈々。
タクミは奈々の妊娠に気がついた。
何も聞かずにタクミは奈々の携帯を奪い、
そのままノブに電話を架けた。
「奈々に子供が出来た。」
「どっちの子か分からないけど、
 奈々が産みたいなら、
 俺は認知して面倒見てもいいんだけど。」
「お前はどう思う?」
ノブは何も言えなかった。
ノブの異変に気がついたナナは
ノブから電話をとりタクミに言った。
「人の女の手出してるんじゃないよ!」
タクミは答えた。
「人の女に手出したのはそっちじゃないか。」
そしてタクミから奈々の妊娠を聞いた。
ナナもその事実に動揺した。
冷静に対応できたのはタクミだけだった。

悪阻の酷い奈々をベットへ運んだタクミは、
「寂しいとすぐに飛んで行っちゃうし、
 ガキまで出来てどうにもならねえな。」
「父親は誰でも、母親は間違いなくお前なんだ。」
「しっかりしろ。」
そう言って微笑んで手を握ってくれた。

ノブはすぐに駆けつけた。
タクミはノブに言った。
「選ぶのは奈々だ。」
「父親は2人もいらないだろ。」
そう言うと部屋を後にした。
ノブに顔を合わせることが出来きない奈々。
「ごめんなさい。」
と言い泣き続ける奈々にノブは誤解した。
「切れてなかったのかよあいつと。」
「俺とは向き合えないのかよ。」
「弁解してくれよ。」
更に泣き、顔を合わせない奈々。
ノブは話も出来ず家を後にした。

一方でナナはヤスに相談していた。
「こんなとき友達ならどうするの?」
「私ハチと普通の友達になりたいのに・・・」
ヤスは何も答えずにタバコを差し出した。
銘柄は『BLACK STONES』

翌朝目を覚ました奈々。
ベットの隣ではタクミが寝ていた。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私は本当は、
ナナやノブが思っているほど純粋じゃない。
でもタクミだけがこんなどうしょうもない、
カラッポな私を知っている。許してくれる。
自分の子供がお腹にいるんだって分かって、
とにかくしっかりしなきゃって思った。
おろして何事もなかったようになんて絶対したくない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そして奈々は決意する。
「タクミの子として産んで育てたいと思っている。」
「迷惑じゃなければ。」
タクミの目は真っ直ぐ奈々を見ていた。
そしてタクミは奈々に言った。
「結婚するか。」
予想外のタクミの言葉。
嬉しさとタクミの優しさに奈々は泣いた。

そして2人でナナに報告することにした。
タクミはナナに言った。
「結婚することにしたんだ俺たち。」
「新居見つけて引越しさせるから。」
それに対してナナは強がり言った。
「丁度良かったよ。」
「私もレンのところに引っ越す予定だったから。」
どう対応してよいのか分からないナナ。
1人になったリビングで思いっきり机を叩いた。
その拍子で机から落ち割れるグラス。
それは奈々とナナが、
共同生活の最初に買ったペアのグラス。
ナナは割れたグラスの上に、
もう一つのグラスを落として割った。

〜ナナ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
良かった。
綺麗に重なった。
もう悲しくない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

翌日結婚の話をノブに伝えたナナ。
ノブはナナに言った。
「当事者なのになんで蚊帳の外なのかな?」
「そんなに頼りなかったのかな?」
ナナは言った。
「私はあんたに出会うまで、
 人間なんて嫌いだったけど、
 あんたに出会って初めて、
 世の中捨てたもんじゃないって思ったんだ。」
「あんたは頼りなくなんかないよ。」
泣くのを我慢して強がるノブを、
ナナは泣きながらノブを強く抱きしめた。

その夜ナナが家に帰ると既に奈々はいなかった。
奈々のナナ宛の手紙だけ残して・・・
〜奈々の手紙〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ナナはもう私を許してくれはしないと思うけど、
ナナと暮らした半年間の事、
私は絶対に生涯忘れません。
このままナナに会えなくなるのは寂しいけど、
どうすればいいのか分かりません。
だからせめて一日も早くメジャーデビューして
いっぱいテレビに出て
いっぱい歌う姿を見せてください。
私は誰に恋をしていても
私にとってのヒーローはナナだけだよ。
今でもこれからもずっと・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ナナを心配して現われたレン。
手紙を読み泣き崩れるナナに言った。
「何がそんなに悲しい?」
「これは別れの手紙じゃなくて、
          熱烈なラブレターだ。」
「会いに行ってやれ。ハチ公に。」
「泣いて喜ぶ顔が見たいだろ?」
レンに言われて奈々に会いに行ったナナ。
手には新たに買ったペアグラスを持って。
しかしタクミの指示で、
来訪者を受け入れてもらえない。
その日は奈々に会えないまま帰った。

〜ナナ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
明日バイトの帰りにまた来ればいい。
別にこのまま一生会えないわけじゃない。
明日がある。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

数日後。
奈々に電話を入れたシン。
気遣う気持ちを分かった奈々は言う。
「ごめんねシンちゃん。」
「私裏切り者だからみんなに会わす顔ないの。」
そう言う奈々にシンは返した。
「僕は何があってもハチの見方だよ。」

それから数日後・・・
テレビのワイドショーは、
レンとナナの熱愛を報道していた。
ナナの家には報道陣が集まり、
家から出る事のできないナナ。
ナナを家に迎えに来たのはヤスだった。
ヤスに連れられ家を出たナナ。
報道陣に囲まれたナナはカメラに向って言った。
「ハチ公見てなよ。」
「あんたの望みは絶対叶えてやるから。」

その話題で人気が出たブラスト。
早速レコーディングの話が各社から来た。
それに便乗しようとしたナナとヤス。
「どんな手使っても大物になってやる。」
こうしてデビューの話はトントン拍子に進んだ。
急遽東京5箇所でのゲリラライブも決定した。

デビュー間近のある日。
ナナはノブに言った。
「ごめんね迷惑ばかりかけて。」
「私に関わらなきゃあんたはもっと、
 平和な毎日を過ごせたはずなのに。」
それに対してノブは言う。
「いいんだよ。」
「俺はきっとナナという名に、
 翻弄される物語で生きているだよ。」
「ちょっと泣ける位、
 素敵な音楽が生まれそうな気がするんだ・・・」

一方トラネスはレコーディングでイギリスへ。
家でタクミの帰りを待つ奈々。
満月の夜空を見上げていた。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
たぶんあの満月の夜が、
人生で一番幸せなひと時だったのかもしれない。
でも私が全部自分で決めたんだ。
〜ナナ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ブラストのデビュープロジェクトには、
名前を覚えきれないくらい大勢の人が関わっていたけど、
苦手だった人間関係が全然苦痛じゃなかった。
今ならハチに会っても笑って話せる気がした。
タクミと子供の話にも耳を傾けてあげられる気がした。
だけどそんな時間は微塵もなかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ブラストのデビューゲリラライブ当時。
奈々にヤスからメールが入った。
『ナナから伝言。
 新宿アルタ前で7時に待ってます。』
それを手にアルタ前に向う奈々。
奈々はタクシーの中渋滞につかまっていた。
タクシーを降りて歩き出す奈々。
向かった先はブラストのゲリラライブ会場。

7時になった瞬間ステージに現われたブラスト。
ブラストのデビューゲリラライブは開演した。
歌うナナとメンバーを奈々は遠くから見ていた。

〜ナナ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ねえハチ。
ちょっと遠いけどさ、そこが一番安全な特等席だよ。
あんたのお腹の子にも私の歌は聞こえるのかな?
どんな逆流にも踏ん張り続けることが、
人生なんだと私は思っていたけど、
流されて生きることはそんなに馬鹿なことじゃないよ。
前に進めるなら。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


『あの頃世間を騒がせた、
 2大バンドの売り上げは、
 今も誰にも破られていない。』


会場から出てきたブラストを囲むファン。
そこに一台の車が止まる。
降りてきたのはレン。
レンはナナの腕をつかみ車に乗せ走り去った。

一方、奈々のお腹の子は成長していた。
奈々はシンにメールを送っていた。
『今夜多摩川で、
 夏に台風で流れた花火大会があります。
 みんなで過ごしたあの夏の日を、
 もう一度取り戻せたらいいなと、
 思わずにはいられません。
 でもそんなのやっぱり夢だよね。』
そのメールはシンからナナへ転送された。
ナナは奈々へメールを送った。
『夢じゃねえよ。ハチ。』

その日の夜。
奈々は久しぶりにアパートへ行った。
アパートではナナが待っていた。
部屋の窓から見える花火を見て・・・
「ノブはあんたの幸せを思って身を引いたんだ。」
「あんたが幸せじゃなきゃ報われないよ。」
以前のように話してくれるナナに奈々は返す。
「ありがとうナナ。」
「絶対に幸せになって・・・」
そう言って泣き出した奈々をナナは抱きしめた。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ねえナナ。
夢が叶う事と幸せになる事は、
どうして別物なんだろう?
それは未だに分からないよ。
でもあの夜誓った思いは今もこの胸にあるよ。
私達が描いていた夢も輝きも忘れない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜 一色 〜〜
また一片 花びらが千切れる
風を止める力はない
向こう岸で泣き崩れる君に
せめてもの餞になれ

あの日の約束は忘れていいよ

ただ一足乗り過ごした愛が
何故こんなに全て引き裂く
また一筋星屑が流れる
時を止める力なんてないから

祈りを捧げなよ一つでいいよ
自分の幸せを願えばいいよ

同じ色の痛みを許し合って
違う色の過ちを責めた
同じ色の明かりを灯し合って
違う色の扉を隠した

今君の為に色褪せた花が散る
今君の為に色褪せた星が散る

その夢の中でおやすみ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(終わり)

〜〜 関 連 商 品 〜〜


〜〜RIKUのサブブログ〜〜
・RIKUの映画感想館
・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・

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posted by riku at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2015年07月26日

【時をかける少女】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【時をかける少女】
時をかける少女.jpg

【出演者】
紺野真琴:仲里依紗
間宮千昭:石田卓也
津田功介:板倉光隆
藤谷果穂:谷村美月
早川友梨:垣内彩未
紺野美雪(真琴の妹):関戸優希
おばさん:山本圭子
高瀬宋次郎:松田洋治
真琴の父:桂歌若
真琴の母:安藤みどり

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【感想】
最高ですね〜
世界観やストーリー展開言うことない。
時間軸もとても分かりやすいつくり方。

青春恋愛をこんなにおもしろく作る、
細田監督の凄さ・・・
監督の作品は全部大好きです。
ポスト宮崎監督と、
騒がれるだけのことはありますよね〜

みんなが経験する経験浅い時期の失敗を、
何度もリセットして変えていくストーリー。
あとスピード感もしっかりあるんです。
このバランス感が最高なんです!

もうベタ褒めですね!
是非見て欲しいです。
アニメ?って言う方もいますが、
絶対に世界観が変わると思いますよ!


【あらすじ】(ネタバレあり)
「いくよ〜」
3人で野球する真琴と千昭と功介。
千昭と功介に愚痴る真琴。
「昨日プリン食べ損ねた。」
「せっかくとってたのに食べることないよね。」
「あの馬鹿妹。」
その時聞えた妹の声。
「お姉ちゃん。」
千昭の打った球が高く上がりボールは真琴の真上。
ボールを見失って頭にボールが当たった真琴。

それは夢だった。
目が覚めた真琴は目覚ましに頭をぶつけ、
枕元では妹が真琴を呼んでいた。
あわてて起きた真琴は高校へ向かう。
遅刻ギリギリだが登校途中で千昭に会う。
遅れて教室に入るとまだ先生が来ていなかった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
付いていない時はとことん付いていないって言うけど、
そんなの他人事だと思っていた。
どちらかといえば付いているほうだし、
運いいけど勘もいい。
おかげで成績はほどほど。
そんなに頭がいいほうではないけど、
馬鹿ってほどでもない。
器用ってほど器用じゃないけど、
人に笑われるほど不器用でもない。
後から思い出して、
嫌になっちゃうような失敗もあんまりしない。
普段はそこそこ慎重だから、
大きな怪我もしたことはない。
ややこしい人間関係に絡まっちゃうことも・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

と思っていた真琴だがその日は・・・

教室に遅れてきた先生は小テストも持ってきた。
真琴はまったく解けない。結果は9点・・・
家庭科の授業では天ぷらのを揚げていて、
鍋から火をあげるほどの大失態・・・
校庭を歩いていると、
遊んでいた男子学生が突っ込んできて怪我をした・・・

その日の日直は真琴。
放課後にみんなの提出ノートを理科室に運んだ。
黒板にかかれていたのは
『Time Waits For No Ono』
それを真琴が眺めていると、
奥の部屋から物音が聞こえた。
誰かいるのかと思い真琴は奥の部屋へ。
すると床に小さな種のようなものが落ちていた。
それを手に取ろうとしたとき、
急に走り去る人影。
真琴は驚き種のようなものの上に転んでしまった。
すぐに立ち上がるが誰もいなかった。

その後にいつものように野球をした。
そして家への帰り道。
自転車でいつもの坂を下っていた真琴。
自転車のブレーキが効かずに、
そのまま踏み切りへ一直線。
真琴は丁度来た電車にはねられた・・・

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今日がもしいつもの日だったら何の問題もなかったはず。
でも・・・忘れていた。
今日が最悪の日だってことを。
まさかとは思うけど死ぬんだ。
今日で最後なんだ。
こんなことになるならもっと早く起きたのに。
寝坊なんかしないし遅刻もしない。
天ぷらももっとうまく揚げる。
馬鹿な男子にぶつかられたりしない。
今日は確かナイスな日なのに・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

真琴が気が付くと、電車にはねられるはずの坂の上。
真琴の乗っていた自転車は歩行者にぶつかり止った。

真琴は博物館で働くおばさんのもとへ向かった。
真琴の話を聞いたおばさんは言った。
「それはタイプリープよ。」
「時は戻らない。」
「ということは戻ったのは真琴自身よ。」
「真琴くらいの歳の子には良くあることよ。」
「良かったね。生きていて。」
「コツさえ分かれば又出来るようになるんじゃない?」
「実際飛んだんでしょ?真琴が!」

家に帰った真琴はおばさんの言うように、
タイプリープ出来るのか試した。
近くの川に向かって大きくジャンプした真琴。
すると・・・

真琴は前日に戻っていた。
妹に食べられたはずのプリンが家にあった。
『私飛べるじゃん。』
翌日のナイスな日。
早く目を覚ました真琴は遅刻せずに出勤した。
千昭には
「何で早いの今日?」
とまで言われる始末。

もちろん小テストもバッチリ。
家庭科の授業では、
クラスメイトの高瀬と代わり難を逃れた。
校庭では男子学生をかわした。
そして放課後は野球ではなくてカラオケへ。
何度も時間を飛び越えて、
カラオケを何度も歌った。

喉カラカラで家に帰った真琴。
夕食は筑前煮・・・
「え〜鉄板焼きにしようよ〜」
真琴の母は返す。
「一昨日食べたでしょ。」
そこで真琴は一昨日に戻った。
鉄板焼きを食べるために・・・
何日も繰り返すといつもの野球も、
どこに球が飛んでくるか分かる。

何度も繰り返し日々を過ごす真琴。
ある日おばさんのもとへ行った真琴。
「お小遣い使っても、
 又お小遣い日に戻ればいいんだもん。」
「朝も二度寝、三度寝出来るし、
 忘れ物しても取りに帰らなくていいし、
 食い放題なんて90分で終わりじゃない。」
それを聞いておばさんは言う。
「あまり悪いことには使ってないようね。」
「真琴が良い目みているとき、
 悪い目見ている人がいるんじゃないの?」
真琴は自信満々に答えた。
「大丈夫。また戻ればいいんだもん。」
「何回でもリセットできるもんね。」

数日後の放課後。
いつものように3人で帰った真琴。
すると功介を呼び止める後輩。
ボランティア部の後輩果穂に告白されたらしい。
その日の帰り道、真琴は千昭と一緒に帰った。
真琴を自転車の後ろに乗せて送る千昭。
「ずっと3人でいられる気がしてたんだよね〜」
そう言った真琴に千昭は言う。
「真琴。俺と付き合えば?」
真琴は驚いて言った。
「何それ?今の何?マジ?」
千昭は言った。
「マジ!」
すぐに真琴は飛んだ。
千昭とは帰らない選択を選んだ・・・

おばさんに相談に行った真琴。
おばさんは真琴に言った。
「付き合っちゃえば良いのに。」
「無かったことにしたんだ。」
「千昭君可愛そう。」
「せっかく思いを伝えたのに。」
「でも本人は気付いてもいないのか〜」

次の日の学校では、
みんなの前で高瀬がいじめられていた。
それを助けたのは千昭であった。
いじめられている原因を作ったのは真琴。
真琴が以前の家庭科の授業で代わり、
天ぷらを揚げるのを失敗したことが原因。
高瀬は真琴に言う。
「お前のせいだ馬鹿。」
真琴をかばう千昭であったが、
全てを知っている真琴は、
知らず知らずに千昭を避けてしまう。
そうしている間に親友の友梨が千昭と良い関係に・・・

それから数日後。
またしてもいじめを受けている高瀬。
逆上して消火器を撒き散らしていた。
それを見た真琴は高瀬に言った。
「高瀬君やめて。」
すると高瀬は真琴に向けて消火器を投げた。
それをかばおうとしたのは千昭。
千昭に消火器がぶつかる寸前で真琴は飛んだ。
同じ状況になることを避けて千昭を押して、
消火器にぶつかる事を回避する。
しかし後ろにいた友梨の肩にぶつかってしまった。
保健室に一緒に行った真琴。
真琴に友梨は泣きながら言った。
「傷が残ったらどうしよう。」
真琴は答えた。
「そうなったら私が何とかする。」

数日後いつものように野球をする3人。
千昭は友梨とデートしたことを告げた。
功介は千昭に聞いた。
「付き合うの?」
千昭は答えた。
「当然じゃん。」

その夜、真琴はふてくされていた。
風呂に入っていた真琴はつぶやく。
「何なのよ。好きって言ったくせに・・・」
とその時真琴は気が付く。
左の二の腕にある数字のような痣。
「何だろうこれ?90?」

千昭が友梨と付き合うことになってから、
キャッチボールは功介と2人になった。
功介は真琴に言った。
「明日は千昭、引っ張ってこようぜ。」
「真琴が寂しがっているって言えば絶対来るって。」
「真琴に振られたから早川さんにしたんじゃない?」
真琴は返した。
「振ってないよ。」
「そういう功介は彼女作らないの?」
功介は言った。
「俺が彼女作ったら真琴が独りになっちゃうじゃん。」

真琴はおばさんの所へ行った。
「困ったときに助けてくれるのは、
           いつも功介君でしょ?」
「付き合っちゃえば?」
「うまくいかなかったら元に戻せば良いんだって。」
真琴は答えた。
「そんなこと絶対にしないから。」
「人の気持ち弄ぶなんて・・・」
おばさんは言った。
「ちょっと過去に戻れるからって、
 今までさんざんやってきたじゃない。」
そしておばさんがずっと修復していた絵を見せた。
作者も分からない不思議な絵。
何百年前もの大戦争と飢饉の時代に描かれた絵。
その絵を見ている真琴におばさんは言った。
「世界が終わろうとしていたときに、
 どうしてこんな絵が描けたのかしらね?」

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数日後に真琴は学校で果穂に聞かれた。
「先輩は功介先輩と付き合っているんですか?」
話を聞いた真琴。
功介はボランティアで老人ホームに行っていた。
果穂がボランティアでその老人ホームに行くと、
親切な功介の話をずっとする老人がいた。
合ったこともない功介だったが、
話を聞くうちに惹かれたという。
しかし実際に告白すると功介はその子に言った。
「普段馬鹿だと思っている奴が、
        俺より良い点数を取った。」
「だから俺もうかうかしていられない。」
「だから君とは付き合えない。」
その話を聞いた真琴は言った。
「分かった私が何とかする。」

そして真琴は飛んだ。
飛んだのはナイスな日。
自分がぶつかるはずの男子生徒に、
功介と果穂をぶつけさせて、
功介と果穂の出会いを与えた。
すると腕の痣は01と変化していた・・・

戻った真琴は理科室に忍び込み、
あの人影が誰なのかを探そうとした。
すると一通のメールが功介から届く。
『なんか俺告られたみたい。』
『自転車借りるよ。』
ブレーキが壊れて電車に突っ込むはずの自転車。
焦った真琴は走って功介を追いかけた。
自分がひかれたはずの踏切へ言ったが、
そこには功介はいなかった。
野球をすっぽかした真琴に千昭から電話が入る。
「お前らグランド来ないから。待っているぞ。」
「それと・・・真琴に聞きたいことあるんだけど。」
「おまえタイムリープしてない?」
とっさに真琴は飛んだ。
そして千昭の質問をさえぎった。
これが最後のタイムリープとなってしまった・・・
腕の痣は0となっていた。
「やっぱりこの数字、
      タイムリープできる回数だったんだ。」
「つまんない事に最後の一回を・・・」
「でもいいか。功介も無事だったんだし。」

と思っていた横を自転車に乗った功介が通り過ぎた。
「よっ真琴。もう少し貸しておいてくれ。」
真琴は焦って追いかけた。
功介の向かう先は踏み切り。
ブレーキは効かずに電車に突っ込んでいく。
真琴は願った。
『止まれ。止まれ。止まれ。止まれ。』
すると時間は止まっていた。
真琴の後ろには千昭がいた。
「やっぱり真琴か。」
真琴は聞いた。
「これ千昭が?」
「千昭も飛べるの?」
千昭は答えた。
「俺未来から来たって言ったら笑う?」

そして千昭は真琴に真実を話した。
千昭は未来から来ていた。
その時代には体にチャージして使う機械があった。
千昭に見せられた機械は、
真琴が理科室で見つけたもの。
千昭はその機械を落とし探していた。
ようやく理科室で見つけたときには、
誰かにチャージされて使用済みとなっていた。
「よかったよ。馬鹿にチャージされてて。」
「悪用されたらと思うと夜も眠れなかった。」

千昭は現代に来た理由を話した。
どうしても見たかった絵があるんだ。
その絵はこの時代にしかない絵。
真琴のおばさんが修復している絵だった。
「もう意味無いけどな。」
「元の時代に戻れなくなった。」
功介の事故を回避するために、
千昭も最後のタイプリープを使っていた。
「帰らなきゃいけないのに、
  いつの間にか夏になった。」
「お前らといるのがあんまりに楽しくてさ。」
真琴は言った。
「あの絵もう少ししたら見れるんだ。」
「今はまだ直している最中だから。」
「功介と3人で見に行こう。」
すると千昭は言った。
「無理だ。俺は罪を犯した。」
「過去の人間にタイムリープを知られた。」
「俺明日から姿消すから。」

止まっていた時が元に戻った。
翌日から千昭の姿は無かった。
功介は真琴に言った。
「俺はともかく真琴にも一言もなしかよ。」
「あいつ真琴のこと好きだったのに。」
「見ていたら分かるよ。」
そんな功介に真琴は言った。
「最低だ私。」
「人が大事なこと話しているのに、
  それを無かった事にしちゃったの。」
「なんでちゃんと聞いてあげられなかったのかな?」
真琴はその場から走り屋上へ向かった。
そして屋上で空を見ながら泣いた。

おばさんに相談に行く真琴。
「功介君と千昭君と、
 どっちとも付き合わないと思っていた。」
「でもそうじゃないのね?」
そして高校時代に同じような体験をした話をする。
いつか必ず会いに来ると言って現れない昔の彼氏。
「あなたは私みたいなタイプじゃないでしょ?」
「待ち合わせに遅れてくるような人がいたら、
      走って迎えに行くのがあなたでしょ?」

その夜真琴が目にしたもの。
左の二の腕に書かれた1という数字。
あの時千昭が時間を戻したから、
1回の数字が残っていた。
真琴はすぐに走りだした。
過去の功介と千昭を思い出しながら。
そして高く飛んだ。

戻ったのはナイスな日の理科室。
タイムリープの機械を見つけた場所。
そして機械を手にして友梨に話す。
「友梨。今まで言えなかったことがある。」
「私千昭のことが好きだ。」
友梨は言った。
「真琴!Time Waits For No Ono」

そして真琴はグランドに向かった。
校門で待っていたのは功介。
功介には自転車を使ってはいけないと話して、
果穂たちも野球に誘えと言った。
そして改めて功介に言った。
「待っててくれてありがとう。」
そしてグランドへ全速力で走った。
走る後姿に功介は言う。
「真琴。前見て走れ!」

グランドで待っていた千昭。
「遅いよ!功介は?」
千昭に真琴はタイムリープの機械を渡した。
全てを教えてもらったことを話した真琴。
千昭は言う。
「何で話しちゃうんだよ。俺の馬鹿。」
そういった千昭の腕には1という数字があった。
真琴は話した。
「あの絵未来に帰ってみても、
 もうなくなったり燃えたりしない。」
「千昭の時代にも残っているように何とかしてみる。」
千昭は答えた。
「頼むよ。」
「帰らなきゃいけないのに、
    いつの間にか夏になった。」
「お前らといるのがあんまりに楽しくてさ。」
それを聞いて真琴は言った。
「そんな言い方してなかった。」
あの時は告白してきた千昭。
しかし千昭の告白は聞けなかった。
千昭は言った。
「功介によろしくな。挨拶できなくて悪いって。」
「それとな真琴。」
「ずっと言おうと思ってたことがあるんだけど・・・」
「急に飛び出したりするなよ。」
「注意力足りない所とかあるからな!」
別れ際でも告白しない千昭に真琴は怒った。
「早く行って。」
千昭は一言「じゃあな!」と言って歩き出した。

真琴は千昭と反対方向に歩き出し泣いた。
そして足を止めて泣き出した。
すると・・・
千昭が戻ってきて真琴に抱きしめて言う。
「未来で待っている。」
真琴は微笑んで返した。
「うん。」
「直ぐ行く。」
「走っていく。」

千昭はいなくなった。
真琴は功介と野球をしていた。
もちろん果穂たち後輩と一緒に・・・
そんな真琴に功介言った。
「俺はともかく真琴にも一言もなしか。」
「それがいきなり留学するから退学しますって。」
それに対して真琴は言った。
「やりたいことが見つかったんだよ。」
「私もこれからやること決まったんだ。」
そう言って空を見上げた真琴。


(終わり)

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2015年07月25日

おもしろいオススメ映画(邦画) ベスト50 ランキング形式で発表(2015年7月25日更新)

映画.jpg
私が選ぶ
「面白い映画ベスト50」
をランキング形式で発表したいと思います。

但し、条件をつけます。
・このブログで紹介した映画のみ。
・スペシャルドラマは覗く。
 (新ナニワ金融道2015など)
・シリーズ物は1つと考える。
 (キッズリターンなど)
・原則として邦画のみ
・他サイトの評価は一切取り入れません。

※あくまで私の意見です。
 もう一度見たいと思う映画順と考えてください。


【ランキング50位】(前回43位)
タッチ(2005年)
 監督:犬童 一心
 出演者:長澤まさみ・斉藤祥太・斉藤慶太・RIKIYA・小日向文世・風吹ジュン・宅麻伸 etc
 内容:野球が好きな幼馴染3人の青春ラブストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング49位】(前回19位)
7月7日、晴れ(1996年)
 監督:本広 克行
 出演者:観月ありさ・萩原聖人・田中律子・榊原利彦・うじきつよし・升毅・西村雅彦・西岡徳馬・伊武雅刀 etc
 内容:有名女優と一般男性が、偶然出会い恋をする。住む世界の違う2人のラブストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング48位】(前回45位)
君に届け(2010年)
 監督:熊澤 尚人
 出演者:多部未華子・三浦春馬・夏菜・蓮佛美沙子・青山ハル・桐谷美玲・ARATA・勝村政信 etc
 内容:クラス1の人気者と、友達がいない純粋な少女の青春純愛ラブストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング47位】(前回43位)
間宮兄弟(2006年)
 監督:森田 芳光
 出演者:佐々木蔵之介・塚地武雅・常盤貴子・沢尻エリカ・北川景子・高嶋政宏・岩崎ひろみ・佐藤隆太 etc
 内容:仲の良い一緒に暮らす兄弟。2人の生活と恋愛を描いたヒューマンドラマ。
 詳細はこちら


【ランキング46位】(新)
森崎書店の日々(2010年)
 監督:日向 朝子
 出演者:菊池亜希子・内藤剛志・田中麗奈・松尾敏伸・奥村知史・吉沢悠・きたろう・岩松了 etc
 内容:失恋し叔父の経営する古本屋で働く事になった少女の心の成長を描いたヒューマンドラマ。
 詳細はこちら


【ランキング45位】(前回42位)
ハチミツとクローバー(2006年)
 監督:高田 雅博
 出演者:櫻井翔・蒼井優・伊勢谷友介・加瀬亮・関めぐみ・堺雅人・西田尚美・中村獅童・堀部圭亮・宮崎吐夢 etc
 内容:恋愛を通じて成長する青年と、取り巻く美術大学生たちの青春ラブストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング44位】(前回41位)
シュガー&スパイス 風味絶佳(20年)
 監督:中江 功
 出演者:柳楽優弥・沢尻エリカ・夏木マリ・濱田岳・高岡蒼甫・大泉洋・木村了・岩佐真悠子 etc
 内容:18歳の男性の甘くて苦い初恋を描いたラブストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング43位】(前回40位)
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら(2011年)
 監督:田中 誠
 出演者:前田敦子・瀬戸康史・峯岸みなみ・池松壮亮・川口春奈・大泉洋 etc
 内容:高校野球のマネージャーがドラッカーの本を読み、甲子園を目指す青春映画。
 詳細はこちら


【ランキング42位】(前回39位)
ジョゼと虎と魚たち(2003年)
 監督:犬童 一心
 出演者:妻夫木聡・池脇千鶴・上野樹里 etc
 内容:足の不自由な女性と、自由に生きる学生のラブストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング41位】(前回38位)
それでもボクはやってない(2007年)
 監督:周防 正行
 出演者:加瀬亮・役所広司・瀬戸朝香・もたいまさこ・山本耕史・竹中直人・正名僕蔵・小日向文世 etc
 内容:痴漢容疑で捕まった男性。周りの人間を巻き込み冤罪を求めて戦い続ける物語。
 詳細はこちら


【ランキング40位】(前回37位)
まほろ駅前多田便利軒(2011年)
 監督:大森 立嗣
 出演者:瑛太・松田龍平・鈴木杏・片岡礼子・本上まなみ・柄本佑・横山幸汰・高良健吾・岸部一徳 etc
 内容:「まほろ市」の町を舞台に、便利屋を営む若者とその同級生を中心とした友情物語。
 詳細はこちら


【ランキング39位】(前回36位)
ぼくたちと駐在さんの700日戦争(2008年)
 監督:塚本 連平
 出演者:市原隼人・佐々木蔵之介・石田卓也・加治将樹・賀来賢人・麻生久美子・倉科カナ・坂井真紀 etc
 内容:ヤンチャ高校生と、町の駐在さんの日々の戦いを描いた青春映画。
 詳細はこちら


【ランキング38位】(前回35位)
ハナミズキ(2010年)
 監督:土井 裕泰
 出演者:新垣結衣・生田斗真・蓮佛美沙子・ARATA・木村祐一・松重豊・向井理・薬師丸ひろ子etc
 内容:北海道釧路で偶然知り合った2人の10年を描いたラブストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング37位】(前回34位)
がんばって いきまっしょい(1998年)
 監督:磯村 一路
 出演者:田中麗奈・清水真実・葵若菜・真野きりな・久積絵夢・中嶋朋子・松尾政寿・本田大輔 etc
 内容:高校に入学した女子高生が、女子ボート部をつくり奮闘する姿を描いた青春映画。
 詳細はこちら


【ランキング36位】(新)
ゲノムハザード ある天才科学者の5日間(2014年)
 監督:キム・ソンス
 出演者:西島秀俊、キム・ヒョジン、真木よう子、浜田学、中村ゆり、パク・トンハ、イ・ギョンヨン、伊武雅刀 etc
 内容:奥さんの遺体を発見した男。そこへ奥さんからの電話。状況が分からない男は解決するため動き出す。男の過去を今を描いたサスペンス映画。
 詳細はこちら


【ランキング35位】(前回33位)
スイートリトルライズ(2010年)
 監督:矢崎 仁司
 出演者:中谷美紀・大森南朋・池脇千鶴・小林十市・大島優子・安藤サクラ・黒川芽以・見章子・草野康太 etc
 内容:お互い不倫に溺れてしまう夫婦の心情と、夫婦間の嘘を描いたヒューマンドラマ。
 詳細はこちら


【ランキング34位】(前回30位)
おくりびと(2008年)
 監督:滝田 洋二郎
 出演者:本木雅弘・広末涼子・山崎努・峰岸徹・余貴美子・吉行和子・笹野高史・杉本哲太 etc
 内容:チェロ奏者だった男が夢を諦め、地元で納棺師となる。その仕事と向き合う姿を描いたヒューマンドラマ。
 詳細はこちら


【ランキング33位】(前回32位)
そして父になる(2013年)
 監督:是枝 裕和
 出演者:福山雅治・尾野真千子・真木よう子・リリー・フランキー・二宮慶多・黄升R etc
 内容:出産時の子ども取り違えにより、悩む家族を描いたヒューマンドラマ。
 詳細はこちら


【ランキング32位】(前回31位)
ペタルダンス(2013年)
 監督:石川 寛
 出演者:宮崎あおい・忽那汐里・安藤サクラ・吹石一恵・風間俊介・安藤政信・韓英恵・後藤まりこ etc
 内容:自殺未遂の友人に会いに行く2人と、その運転をかってでた1人。4人の女性のヒューマン映画。
 詳細はこちら


【ランキング31位】(新)
探偵はBARにいる(2011年)
 監督:橋本 一
 出演者:大泉洋・松田龍平・小雪・西田敏行・田口トモロヲ・波岡一喜・高嶋政伸・松重豊・石橋蓮司 etc
 内容:ススキノを拠点に仕事をする1人の探偵。依頼された事件の真相を探るアクションサスペンス。
 詳細はこちら
探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点(2013年)
 監督:橋本 一
 出演者:大泉洋・松田龍平・尾野真千子・田口トモロヲ・波岡一喜・ゴリ・松重豊・渡部篤郎・篠井英介 etc
 内容:知人が殺害されるが犯人見つからずに再び動き出した探偵。ススキノを舞台に描くアクションサスペンス。
 詳細はこちら

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【ランキング30位】(前回29位)
花よりもなお(2006年)
 監督:是枝 裕和
 出演者:岡田准一・宮沢りえ・古田新太・香川照之・木村祐一・加瀬亮・國村隼・中村嘉葎雄・遠藤憲一 etc
 内容:仇討ちのため人を探していた侍。その侍が住む長屋を舞台に巻き起こる人情劇。
 詳細はこちら


【ランキング29位】(前回28位)
凶悪(2013年)
 監督:白石 和彌
 出演者:山田孝之・ピエール瀧・リリー・フランキー・池脇千鶴 etc
 内容:死刑囚が語った言葉から、明るみに出ていない事件の真相を追う記者を描いたサスペンス映画。
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【ランキング28位】(前回25位)
歩いても歩いても(2008年)
 監督:是枝 裕和
 出演者:阿部寛・夏川結衣・YOU・高橋和也・田中祥平・樹木希林・原田芳雄・野本ほたる・林凌雅・加藤治子  etc
 内容:久しぶりに医院を営む実家に帰った男性と家族。実家での親子の確執を描いたヒューマンドラマ。
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【ランキング27位】(前回27位)
脳男(2013年)
 監督:瀧本 智行
 出演者:生田斗真・松雪泰子・江口洋介・二階堂ふみ・太田莉菜・染谷将太・大和田健介 etc
 内容:感情を持たない脳男。その脳男が犯罪者を裁く様を描いたサスペンス映画。
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【ランキング26位】(前回26位)
かぐや姫の物語(2013年)
 監督:高畑 勲
 出演者:朝倉あき・地井武男・三宅裕司・宮本信子・高良健吾・高畑淳子・仲代達矢・橋爪功・上川隆也 etc
 内容:竹取物語を原作とした、かぐや姫を中心に描いたアニメーション映画。
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【ランキング25位】(前回24位)
誰も知らない(2004年)
 監督:是枝 裕和
 出演者:柳楽優弥・YOU・北浦愛・清水萌々子・木村飛影・韓英恵・加瀬亮・平泉成・タテタカコ・寺島進・遠藤憲一 etc
 内容:子供4人を置き去りにしていなくなった母親。残された幼い4人の子供の生活を描いた作品。
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【ランキング24位】(前回20位)
ウォーターボーイズ(2001年)
 監督:矢口 史靖
 出演者:妻夫木聡・玉木宏・金子貴俊・平山綾・眞鍋かをり・杉本哲太・谷啓・竹中直人 etc
 内容:男子高校生がシンクロナイズド・スイミングに挑戦する青春映画。
 詳細はこちら


【ランキング23位】(前回19位)
スウィングガールズ(2004年)
 監督:矢口 史靖
 出演者:上野樹里・貫地谷しほり・本仮屋ユイカ・平岡祐太・竹中直人・白石美帆 etc
 内容:適当に高校生活をおくる女子高生が、楽器と出会いジャズミュージックに挑戦する青春映画。
 詳細はこちら


【ランキング22位】(新)
麒麟の翼(2012年)
 監督:土井 裕泰
 出演者:阿部寛・新垣結衣・溝端淳平・松坂桃李・劇団ひとり・中井貴一・鶴見辰吾・田中麗奈 etc
 内容:1人の男性が殺され、加害者とされた男も事故で意識不明。事件の真相を追うサスペンス映画。
 詳細はこちら


【ランキング21位】(前回22位)
こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜(2011年)
 監督:川村 泰祐
 出演者:香取慎吾・香里奈・速水もこみち・深田恭子・谷原章介・沢村一樹・夏八木勲・平田満・ラサール石井 etc
 内容:人気漫画の人気のストーリーを実写化。葛飾区を中心に描かれた感動人情劇。
 詳細はこちら


【ランキング20位】(前回21位)
風立ちぬ(2013年)
 監督:宮崎 駿
 出演者:庵野秀明・瀧本美織・西島秀俊・西村雅彦・風間杜夫・竹下景子・志田未来・大竹しのぶ・野村萬斎 etc
 内容:零戦を作った男の半生と、はかない恋愛を描いたラブストーリー映画。
 詳細はこちら


【ランキング19位】(前回17位)
UDON(2006年)
 監督:本広 克行
 出演者:ユースケ・サンタマリア・小西真奈美・トータス松本・升毅・片桐仁・要潤・小日向文世・鈴木京香 etc
 内容:コメディアンを目指した男が挫折し、帰った地元でうどんブームを巻き起こす。
 詳細はこちら


【ランキング18位】(前回14位)
土竜の唄(2014年)
 監督:三池 崇史
 出演者:生田斗真・仲里依紗演・堤真一・山田孝之演・岡村隆史・上地雄輔・遠藤憲一・吹越満 etc
 内容:潜入捜査間となりヤクザに潜り込む警察官を描くコメディー映画。
 詳細はこちら


【ランキング17位】(前回18位)
RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語(2010年)
 監督:錦織 良成
 出演者:中井貴一・高島礼子・本仮屋ユイカ・三浦貴大・橋爪功・佐野史郎・遠藤憲一・中本賢・甲本雅裕 etc
 内容:エリートサラリーマンが母の入院を期に、田舎の小さな鉄道の運転士となるヒューマンドラマ。
 詳細はこちら


【ランキング16位】(前回16位)
めがね(2007年)
 監督:荻上 直子
 出演者:小林聡美・市川実日子・加瀬亮・光石研・もたいまさこ・吉永賢・里見真利奈・薬師丸ひろ子 etc
 内容:ある島に旅行に訪れた一人の女性が島民と知り合い「たそがれる」を学んでいくヒューマン映画。
 詳細はこちら


【ランキング15位】(前回13位)
鍵泥棒のメソッド(2012年)
 監督:内田 けんじ
 出演者:堺雅人・香川照之・広末涼子・荒川良々・森口瑶子・小野武彦・荒川結奈 etc
 内容:闇の便利屋が記憶を失い、何をやってもダメな劇団員とれ替わるアクションコメディ映画。
 詳細はこちら


【ランキング14位】(前回15位)
初恋(2006年)
 監督:塙 幸成
 出演者:宮アあおい・小出恵介・宮ア将・小嶺麗奈・柄本佑・青木崇高・松浦祐也・藤村俊二 etc
 内容:実際にあった発生した三億円強奪事件を架空のストーリーで描いた青春ラブストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング13位】(前回12位)
ピンポン(2002年)
 監督:曽利 文彦
 出演者:窪塚洋介・ARATA・中村獅童・サム・リー・大倉孝二・夏木マリ・竹中直人・荒川良々・松尾スズキ etc
 内容:卓球一筋の高校生と、嫌々卓球をやっている高校生。2人と卓球を中心に描いた青春映画。
 詳細はこちら


【ランキング12位】(前回11位)
幸福の黄色いハンカチ(1977年)
 監督:山田 洋次
 出演者:高倉健・倍賞千恵子・桃井かおり・武田鉄矢・たこ八郎・渥美清 etc
 内容:刑務所を出所した男の目的地は?感動のラブストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング11位】(前回10位)
初雪の恋 ヴァージン・スノー(2007年)
 監督:ハン・サンヒ
 出演者:イ・ジュンギ・宮崎あおい・塩谷瞬・森田彩華・柳生みゆ・乙葉・余貴美子 etc
 内容:韓国から転向してきた男の子が、神社でアルバイトする女の子に恋をする恋愛映画。
 詳細はこちら

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いよいよランキング10位以下の発表します。

【ランキング10位】(前回8位)
Shall we ダンス?(1996年)
 監督:周防 正行
 出演者:役所広司・草刈民代・竹中直人・渡辺えり子・原日出子・柄本明・徳井優・田口浩正・草村礼子 etc
 内容:エリートサラリーマンが通勤で見えるダンス教室の女性に恋をする。そこから始まるヒューマンストーリー。
 詳細はこちら


【ランキング 9位】(前回9位)
清須会議(2013年)
 監督:三谷 幸喜
 出演者:役所広司・大泉洋・小日向文世・佐藤浩市・妻夫木聡・鈴木京香・中谷美紀・剛力彩芽 etc
 内容:織田信長の後継者を決める評定会議を、面白おかしく描いたコメディー映画。
 詳細はこちら


【ランキング 8位】(前回7位)
超高速!参勤交代(2014年)
 監督:本木 克英
 出演者:佐々木蔵之介・深田恭子・伊原剛志・寺脇康文・上地雄輔・知念侑李・陣内孝則・西村雅彦・甲本雅裕 etc
 内容:大名に無理難題な参勤交代をさせる老中と、対抗し参勤交代をやり遂げる大名を描いたコメディ映画。
 詳細はこちら


【ランキング 7位】(前回4位)
青天の霹靂(2014年)
 監督:劇団ひとり
 出演者:大泉洋・柴咲コウ・劇団ひとり・笹野高史・風間杜夫 etc
 内容:自分が生まれる時代にタイムスリップをする。そこには自分の父親が・・・
 詳細はこちら


【ランキング 6位】(前回6位)
サトラレ(2001年)
 監督:本広 克行
 出演者:安藤政信・鈴木京香・内山理名・寺尾聰・八千草薫・松重豊・小野武彦 etc
 内容:自分の思念が周りの人間に聞こえてしまう「サトラレ」を描いたヒューマンドラマ。
 詳細はこちら


【ランキング 5位】(前回5位)
ソラニン(2010年)
 監督:三木 孝浩
 出演者:宮崎あおい・高良健吾・桐谷健太・近藤洋一(サンボマスター)・伊藤歩・ARATA etc
 内容:大人になろうとする人間と、大人になりたくない人間。葛藤を描いた青春映画。
 詳細はこちら


【ランキング 4位】(前回3位)
遺体 明日への十日間(2013年)
 監督:君塚 良一
 出演者:西田敏行・勝地涼・國村隼・酒井若菜・佐藤浩市・佐野史郎・沢村一樹・志田未来・筒井道隆・柳葉敏郎 etc
 内容:東日本大震災で実際にあった光景を実写化した作品。
 詳細はこちら


【ランキング 3位】(新)
サマーウォーズ(2009年)
 監督:細田 守
 出演者:西田敏行・勝地涼・國村隼・酒井若菜・佐藤浩市・佐野史郎・沢村一樹・志田未来・筒井道隆・柳葉敏郎 etc
 内容:全世界に展開されるネットの世界の危機を男子高校生が救うアニメ映画。
 詳細はこちら


【ランキング 2位】(前回2位)
ルパン三世 カリオストロの城(1979年)
 監督:宮崎 駿
 出演者:山田康雄・納谷悟朗・小林清志・井上真樹夫・増山江威子・島本須美・石田太郎 etc
 内容:世界を股に駆ける大泥棒が、若い頃に助けてくれた姫のために大仕事をするアニメ映画。
 詳細はこちら


【ランキング 1位】(前回1位)
ステキな金縛り(2011年)
 監督:三谷 幸喜
 出演者:深津絵里・西田敏行・竹内結子・草g剛・浅野忠信・阿部寛・中井貴一etc
 内容:殺人事件で起訴された男性の無実を照明するため、奮闘する弁護士を描いたコメディ映画。
 詳細はこちら


〜〜RIKUからの一言〜〜
サブブログ「RIKUの映画感想館」
開設してからの初ランキング。
久しぶりのランキング更新で見直しをかけました。
それでも上位の変化ってあまりないですね〜
これからも定期的に更新していきます。
でもまだまだ良い映画は沢山あります。
紹介していない映画も多いので、
まずはしっかり見て記事数増やします!

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posted by riku at 21:10| Comment(58) | TrackBack(0) | 映画

2015年07月22日

【東京少女】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【東京少女】
東京少女.jpg

【出演者】
藤崎未歩:夏帆
宮田時次郎:佐野和真
ナナミ:福永マリカ
塩見篤史:近藤芳正
未歩の母:秋本奈緒美

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【感想】
本当に良い映画!
シンプルで面白い!
本当に単純だけど良い映画です!

久しぶりに良い作品でした。
シンプルな恋愛映画っていいですよね〜

本当は映画ではなくて、
BSで放送されたものらしいですが・・・

でも機会ありましたら一度見て欲しいです。
本当に分かりやすい面白い映画です。


【あらすじ】(ネタバレあり)
女子高生の未歩はホテルのトイレにこもっていた。
理由は未歩の母が彼氏を紹介しようとしたから。
母は再婚しようとして、塩見に未歩を会わせた。
未歩の母は出版社で働いていた。
再婚予定相手は小説家の塩見。
未歩の将来の夢も作家であった。
未歩は塩見に言った。
「私反対だから。」
そう言うとそのホテルから去ろうとした。
エレベーターを使わずに、
非常階段で帰ろうとした未歩。
階段の上から携帯電話を落としてしまう。
下まで降りて携帯を探すが見つからない。

一方時次郎は出版社にいた。
出版社の担当に
「今回の掲載は見送らせてもらいます。」
「あなたの小説には自分というものがない。」
「明治というこの時代をひっくり返す、
 斬新な小説を私たちは望んでいるんです。」
落ち込んで帰ろうとする時次郎は、
出版社の階段を下りていた。
その時、時次郎の頭に携帯電話が落ちてきた。
明治時代の小説家である時次郎は、
携帯電話の存在なんて知らない。
とりあえず家に持ち帰った・・・

未歩は自分の携帯へ電話を入れるが、
電波が届かないとのアナウンス。
「電波が届かないってどこ?」
家に帰った未歩は再び電話を架けてみた。

一方で携帯電話を家に持ち帰った時次郎。
小説が掲載されずに落ち込んで、
満月の月を見上げていた。
その時拾った携帯電話が鳴った。
電話口から未歩の声。
「それ私の携帯なんですけど。」
「あなた誰ですか?」
「そこより、どこです?」
時次郎は答えた。
「宮田時次郎。」
「ここは東京市本郷区湯島。」
現代とは違う住所に未歩は言う。
「ふざけないで下さいよ。」
「いい加減なこと言わないで、
     ちゃんと教えて下さい。」
時次郎はそれに対して怒った。
「君のほうがよほど失礼だよ。」
「聞く耳を持たない生意気な女は嫌いだ。」
そんな時次郎に未歩も怒った。
「もう結構です。さようなら。」
そう言い電話を切った未歩。
切ったあとにあわてて電話を架けなおすが、
携帯電話だが繋がらなくなってしまった。

翌日未歩は時次郎の言った住所を探した。
しかし何処にも宮田という家はない。
しょうがなく未歩は携帯を鳴らすが、
電波が届かないとのアナウンス。

その夜再び携帯を鳴らした未歩。
すると携帯のコール音。
時次郎も驚き電話に出た。
電話に出た時次郎は素直に謝った。
「柄にも無く言い過ぎた。」
「すまない。許して欲しい。」
誠実な時次郎に未歩も謝った。
そして未歩はそんな住所がないと伝えた。
そう言われても同じ住所を伝える時次郎。
時次郎の返答に未歩は気がついた。
『ワームホール』
未歩が携帯を落としたのは赤坂のホテル。
時次郎がいた出版社も赤坂であった。
そして未歩は聞く。
「今の西暦は何年の何月何日ですか?」
時次郎は答えた。
「1912年の4月16日。」
未歩の住む世界は2008年。
時次郎はそれを聞いて言った。
「100年も先の話じゃないか?」
「からかわないでくれよ。」
そう言われて未歩はネットで、
1912年に起きた事件を調べた。
それはタイタニック号の沈没。
それを時次郎に伝えた未歩だが、
もちろん時次郎は信じなかった。
そのタイミングで電話は切れてしまった・・・

翌日時次郎は新聞でタイタニック号の沈没を知る。
未歩の言っていたことを信じ始めた時次郎。

数日後の夜道、月を見た未歩は気がついた。
「前繋がったときも月が出ていた。」
そして時次郎に電話すると繋がった。
電話に出た時次郎は言った。
「待っていたんだよ君の電話。」
「合っていたんだよ君の言ったこと。」
それに対して未歩は言った。
「やっと信じてくれました?」
「それより、月見えていますか?」
時次郎も月は見えていた。
そして時次郎が何をしているかを教えた。
時次郎は夏目漱石の門下生。
更に帝国大学の生徒。(今の東京大学)
それを聞いて未歩も夏目漱石の代表作を話した。
未歩の夢も空想小説家。
その話を真剣に聞く時次郎だった。
そして時次郎は聞いた。
「僕はどうなっているんだろう?」
「100年後僕は、
 小説家として大成しているんだろうか?」
「どんな短いものでもいい。」
「100年後の記録に僕の小説が残っていたら、
           とても自信が付くんだけど・・・」
未歩はそんな時次郎の話に共感した。
そんな話の途中で月に雲がかかった。
急いで携帯の扱い方を教えて電話を切った未歩。

未歩は現代で時次郎の記録を探した。
探しても時次郎の名前は出てこない。
そこで見つけたのは夏目漱石の門下生を書いた本。
書いたのは母の再婚相手塩見の本だった。
それを手に取った未歩は塩見のもとへ。
「漱石の弟子に、
 時次郎って言う人がいたと思うんですけど・・・」
しかし塩見は時次郎の記録はないという。
「残念だけど作家にはなれなったみたいだね。」
その話を聞いて塩見のもとを後にした未歩。

一方の時次郎は空想小説を書いていた。
そして出版社に持っていくが担当に否定される。
「これは小説ではない。」
「人の心は打つことはできない。」
「あなた自身の小説を書いてください。」

落ち込んでいた時次郎は、
その夜初めて未歩に電話した。
未歩は時次郎の将来を、
どう伝えたらよいか分からず悩んでいた。
電話が来て驚いた未歩。
そんな未歩に時次郎は言う。
「今日は何となく君と話したくて・・・」
「この前の話なんだけど、あれもういいや!」
「先の未来分かっちゃったら面白くないもんね。」
「これからも僕の未来は何も言わないで。」
月を見ながら2人は話をした。
その時家に帰ってきた母。
部屋の窓からそれを見ていた未歩。
母を送ってきたのは塩見。
塩見は母との別れ際にキスをした。
動揺した未歩は時次郎の電話を切った。
帰って来た母に美帆は言う。
「恥ずかしくないの?」
「外でキスなんかして?」
「お父さんも見てるよ!」
それに対して母は言った。
「お父さんが亡くなって、
 はじめての誕生日のこと覚えてる?」
「お父さんのいない誕生日なんてしたくないって。」
「でもその次の年も、
     またその次の年も誕生日はやってきて。」
「いつの間にかお父さんのいない誕生日が、
             平気に出来るようになって。」
「お父さんが私たちに、
    自分を忘れるように仕向けているかと思った。」
「亡くなった人にすがって生きていかないようにって!」
「生きている人間は、
  未来を見つめて生きていかなきゃ駄目だって・・・」
「きっとお父さんは私たちにそう言ってくれている。」
「未来を歩くってあなたの名前だって、
              お父さんが付けてくれたの。」
「私はそう信じている。」
しかし未歩は強がった。
「そんなの自分に都合の良い屁理屈じゃん。」

そして部屋に戻った未歩。
再び携帯が鳴った。
急に電話を切った未歩を心配して時次郎が架けた。
一生懸命未歩を励まそうとする時次郎。
未歩は言った。
「自分が言っていることが子供だって分かっている。」
そして母の再婚の話を時次郎に言った。
実の父親に対する思いも時次郎に話した。
時次郎は言った。
「分かるよその気持ち。」
「自分もお母さん亡くなっているから。」
時次郎の父も母が亡くなってから再婚していた。
「いくら自分の親だからって、
 子供が親を独り占めしたら駄目だって分かったんだ。」
「親にも親の人生があるんだからって・・・」
時次郎の話は未歩の心に届いた。
「なんだか行きたくなっちゃったな〜」
「そっちの世界。」
それを聞いて時次郎は提案した。
昼の月が出ているときにデートをしようと・・・
そしてデートの日付を決めた2人。
デート先は銀座に決定した。

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デートの日。
2人は互いの時代で待ち合わせ場所に向かった。
時代の違う同じ場所。
2人は老舗のお店で同じカレーを食べた。
もちろん携帯で話しながら・・・

そして時代の違う同じ道を散歩した。
現代でもある呉服屋を発見した2人。
時次郎は未歩に言った。
「待ってて。」
そう言った時次郎は呉服屋で手鏡を買った。
「100年後、
 必ずこの手鏡を取りに来る女性がいます。」
「それまでここに置かせてください。」
そう言って手鏡の裏に未歩へ宛て手紙を書いた。
店を出た時次郎は未歩に電話して言った。
「宮田時次郎から預かったものを、
          引き取りに来たって言って。」

それを聞いて美帆は店に入った。
「こちらに宮田時次郎さんが
 預けたものがあるってお聞きしたんですけど。」
対応した店員は祖母を呼んだ。
おばあちゃんは未歩を見て言った。
「未歩さんかい?」
「やっと会えた〜」
そう言うとおばあちゃんは未歩を抱きしめた。
「長生きしてよかった〜」
そして未歩は手鏡を受け取った。
手鏡の裏には
『時は離れていても、君の心は近くに感じる』
時次郎がそう記していた。

未歩は喜びおばあちゃんにお礼を言った。
「おばあちゃんありがとう。」
そして時次郎に電話して言う。
「こっちに時次郎さんに
 会ったって言うおばあちゃんがいるの。」
それを聞いて時次郎は言う。
「ちょっとおばあちゃんに代わってくれる?」
時次郎は目の前の少女に電話を渡した。
未歩もおばあちゃんに電話を渡す。
こんにちはと言った少女に、
おばあちゃんは言った。
「あら!可愛い女の子。」
「名前は?」
少女は答えた。
「ナナミ」
おばあちゃんは少女に言う。
「おばあちゃんと同じ名前だ。」
「いいかいナナミちゃん。」
「時次郎さんの預けた手鏡は、
  あなたがちゃんと責任を持って、
       大切に持っているのよ。」
そして時次郎に電話を代わった。
おばあちゃんは時次郎に言った。
「時次郎さん。ありがとう。」
時次郎は答えた。
「お礼を言うのは僕のほうです。」
「ありがとうございました。」

呉服店を出た2人は、
おばあちゃんは全て知っていたのではと話した。
そして時代を越えたデートは終わりを告げる。
「今新しい小説を書いているんだ。」
「僕自身を書いた小説。」
そう小説家の夢を話した時次郎。
実際の世界では時次郎の名前はない。
それを聞いて未歩は言った。
「変えられると思う。」
携帯の電池が亡くなりかけていた・・・
残りの充電が少なくなりアラームが鳴った。
話の途中で電話を切ることにした未歩。

デートから帰った未歩に母は言った。
「私たち結婚を辞めようと思っているの。」
「反対を押し切ってまで幸せになろうと思わない。」
「未歩が反対しているのに幸せにはなれない。」
時次郎の話を聞いて考えが変わっていた未歩は、
「どうして辞めちゃうの?」
「お母さんを独り占めにしてた。」
「私好きな人と一緒にいたいって気持ち分かるし、
      ずっと話していたいって気持ち分かる。」
「いいよ結婚して。」
「今度3人で一緒に食事しよ。」

未歩は次の通話までには、
なんとかして充電器を届けようと考えていた。

母と塩見との食事の日。
場所は携帯を無くした赤坂のホテル。
同じ場所で充電器を届けようと考えた。
しかし階段から電池を落としても時次郎には届かない。
時次郎も同じ場所にいなくてはいけないのか?
そう思って電話をした未歩。
そのころ時次郎は新しい小説を書き終えて、
編集者へ向かおうとしていた。
着いたら電話する約束をして未歩は、
母と塩見の待っている場所に戻った。

ちょうど到着した塩見は、
未歩が探していた時次郎の情報を持ってきた。
「確かに漱石の弟子で実在している。」
「明治45年4月27日に亡くなっている。」
その日は現代で4月27日。
あわてた未歩は塩見の持ってきた記事を手にとり、
月の見える屋上へ走った。
時次郎に電話した未歩は言う。
「時次郎さん今日は帰って。」
「あなたを守りたいの。」
「これからもあなたと話たいから。」
「あなたは今日公園の池に落ちて死ぬの。」
「溺れている女の子を助けて死ぬの。」
「その女の子はナナミちゃんよ。」
それを聞いて時次郎は未歩へ言った。
「僕が行かなければ、
 ナナミちゃんはどうなるんだよ?」
2人の脳裏には、
おばあちゃんの言った言葉が浮かんだ。
『時次郎さん。ありがとう。』
時次郎は言う。
「僕は行くよ。」
未歩は返した。
「行かないで。私あなたのことが・・・」
電池が切れて2人の会話は終わった。
届かない言葉「好きだから。」とともに・・・

未歩は時次郎が亡くなった公園へ走った。
そして池に向かって叫んだ。
「時次郎さん。」
そこで見つけた1つの墓石。
そこに書かれていたのは、
『時は離れていても、君の心は近くに感じる』
未歩は墓石を見ながら涙していた。

数日後。
未歩は塩見と共に時次郎の血縁の家を訪れた。
渡されたのは時次郎が亡くなった時に持っていた小説。
小説のタイトルは『未来を歩く女』
小説の中には
『時は離れていても、君の心は近くに感じる』
との一文も入っていた・・・

時は経ち、未歩は公園の墓石を訪れていた。
花束と一冊の小説を持って。
小説は『未来を歩く女。』
『時代を先取りした天才小説家 宮田時次郎』
『百年目のデビュー』
と記されていた。

未歩は墓石に花束と小説を置き、携帯電話を開いた。
そして繋がるはずのない時次郎へ電話を架ける。
「時次郎さん。ベストセラーだよ。」
「私への気持ちがいっぱい詰まった。」
「これってラブレターだよね。嬉しかった。」
「私頑張るから。」
「私の成すべき事に向かって。」
「ずっと見守っていてね。」


(終わり)

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2015年07月14日

【NANA】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【NANA】
NANA.jpg

【出演者】
大崎ナナ(ナナ:ブラスト):中島美嘉
小松奈々(ハチ):宮崎あおい
本城蓮(レン:トラネス):松田龍平
高木泰士(ヤス:ブラスト):丸山智己
寺島伸夫(ノブ:ブラスト):成宮寛貴
岡崎真一(シン:ブラスト):松山ケンイチ
一ノ瀬巧(タクミ:トラネス):玉山鉄二
芹澤レイラ(レイラ:トラネス):伊藤由奈
藤枝直樹(ナオキ:トラネス):水谷百輔
遠藤章司:平岡祐太
川村幸子:サエコ
早乙女淳子:能世あんな
高倉京助:高山猛久
小松奈津子(奈々の母):宮崎美子
小松奈緒(奈々の姉):紺谷みえこ
小松奈美(奈々の妹):岡本奈月

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【感想】
初めて読んだ少女マンガ?
その時連載の巻まで呼んだ記憶があります。
その後は・・・
今は休載中とのことで、
連載ストップしているそうです。

詳しくはNANA2まで書いてから
トータル感想もふまえて書こうと思います。

しかし宮崎あおいちゃん可愛い〜
私大好きなんですよ!
演技うまいし可愛いし、
透明感が違いますよね〜
NANA2で出演者変わったのが、
とても残念でした。

つい懐かしく2作録画して見てしまいました。
あの頃のヒット作ですよね〜
まずはNANA2の記事で感想書きます。


【あらすじ】(ネタバレあり)
対バンを成功させ打ち上げをするブラストの4人。
ノブは調子に乗り、東京行きを口走る。
ギターのノブは旅館の跡取り息子。
ドラムのヤスは弁護士の卵。
飲みつぶれたノブを送っていくヤス。
レンに「あのことしっかり伝えろよ」と言って別れた。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ねえナナあたしたちの出会い覚えてる。
私は運命とか信じちゃうたちだから、
これは運命だと思う。
笑ってもいいよ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
東京行きの列車。
奈々はナナの隣の席に座った。
同じ年の2人。
20歳の奈々は彼氏を追いかけて上京。
相席のナナに自分と彼氏の惚気話を続けた。
そして同じ年の同じ名前の2人に乾杯した。
これが奈々とナナの出会い。

東京へ着き彼氏の章司の家での生活。
奈々は章司の家に住み込んでいた。
しかし章司は奈々の自立を望んでいた・・・
部屋と仕事を探す奈々。
格安物件を見つけ住むアパートを見つけた。
不動産屋に紹介されて部屋に入ると、
別の不動産屋に連れられてナナが・・・
立会いに来ていたヤス。
ヤスの提案で一緒に住むことになった。

懐っこくて従順な奈々。
ナナは奈々を『はち』と呼んだ。
奈々はナナをレコードショップに連れて行く。
奈々はトラネスの大ファン。
ベースのタクミのファンと語る奈々。
トラネスのギターはレン。
レンを怖そうと言う奈々をナナは笑った。
そんなナナに奈々は言う。
「この前の人のこと好きなんでしょ?」
「意地ばっかり張ってると幸せが逃げちゃうよ。」
ナナはその言葉に昔を思い出していた。
奈々の持ち帰った部屋に張られた、
トラネスのポスター。
ポスターに映るレンの首のネックレス。
鍵のついた鎖のネックレス。
それはナナが上京前に渡したもの。
「私一人ぼっちは嫌だよ。」
そう言ってレンの首に鍵を閉めた。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ねえナナ。
ナナは気ままな野良猫みたいで、
誇り高くて自由だけど、
見えない傷を負っていたよね。
能天気な私は、
それさえカッコいいことのように思っていた。
それがどれ程の痛みなのかも知らずに・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その頃の章司はアルバイト先で、
同じ大学に通う後輩幸子と仲良くなっていた。

バイトから帰ってきた奈々。
ナナはアパートで食卓テーブルを自作していた。
「ナナ大工さんになれるよ。」
ナナは答えた。
「指でも怪我したらどうするんだよ。」
奈々は言った。
「そっかギター。」
ナナは反論した。
「私はギタリストじゃなくてボーカリスト。」
奈々は言う。
「凄い!カッコいい!尊敬しちゃう!」
ナナは返した。
「そのセリフは私の歌聴いてから言って。」

その時・・・
「宅配便です。」
ドアを開けるとノブがいた。
ノブを見たナナは怒った。
「何しに来た。帰れ。」
しかしノブは言う。
「俺はギターが弾けたら幸せなんだよ。」
「俺はお前の歌で・・・」
ナナは呆れてヤスに電話した。
しかしヤスもノブの行動に賛成した。
「ノブが作った新曲。」
「お前が歌ったら敵なしだ!」
そしてノブが作った曲を聞いたナナ。
そして即興でナナは歌った。
電話越しのヤスに聞かせて・・・
「忘れられない夜にしてやる!」

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その夜の事は本当に今でも忘れられない。
まだ歌詞のついていない曲に、
ナナがでたらめの英語を乗せて歌うから、
まるで不思議な呪文でもかけられているように、
私はその声の虜になったんだよ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜上京前のナナとレン〜
地元でレンは有名だった。
レンのライブをノブに連れられて見に行ったナナ。
真っ赤なフリフリのワンピースを着て。
先頭を陣取っていて、
レンに睨みをきかせてライブを見ていたナナ。
その頃のナナはばあちゃんが死んで、
一人ぼっちとなっていた。
そんなときの誕生日に、
ワンピースを買って見に行ったレンのライブ。

〜現在〜
ブラストはバンドの再結成を考えた。
ナナとノブはベースとドラムの募集を始めた。
その広告を見て来たのがベーシストのシン。
ナナはシンに聞いた。
「リスペクトしているベーシストは?」
シンは答えた。
「トラネスのレン。」
レンはブラスト時代はベーシストだった。
ナナは言った。
「一つだけ条件がある。」
「約束できないないなら辞退して。」
「レンを超えてね。シン。」
シンはナナの意見に賛成した。
こうしてブラストのベーシストは決まった。

その時ヤスが上京してきた。
ヤスにナナは言った。
「ブラストはあんたが作ったバンドだろ。」
ヤスは答えた。
「弁護士事務所なら東京にもあるから。」
こうしてバンメンバーは決まった。
レンの変わりにシンが入って・・・

数日後・・・
経営不振でバイトを首になった奈々。
落ち込む奈々は章司に電話した。
しかし章司は幸子と一緒にいた・・・
章司とも会えずに落ち込む奈々。
奈々を励ましたのはナナだった。
ブラストの初ライブ報告と!
ナナの優しいキス!
一気に元気になった奈々。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
上京したての私は、
ちゃんとやっていけるのかとても不安だった。
でもナナと暮らし始めることに、
不思議と不安はなかったんだよ。
うまく言えないけど・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして新しいアルバイトを見つけた奈々。

そんな時に章司の異変に気づいたのは、
奈々の同級生であった淳子と京助だった。
2人に諭された章司。
幸子に付き合う気がないことを告げる。
しかし幸子は
「友達でいいから縁を切るって言わないで。」
寂しそうな顔で訴えた。
それに動じた章司。
その日幸子を抱いてしまった・・・

ある日章司のバイト先に行った奈々とナナ。
奈々を見て動揺した幸子はコップを落とし、
割れたコップで手を切ってしまう。
それを優しく介抱したのは奈々だった。
バックヤードで幸子は章司に言った。
「可愛くて、優しい彼女だね。」
「傷つけないうちにやめよう。」

章司のバイト終わりまで待つ奈々。
バイトが終わる時間・・・
バイト先から出てきたのは幸子。
それを追いかけてでてきた章司。
サチコを抱きしめて、
「俺彼女と別れるから・・・」

それを見ていた奈々とナナ。
ナナは章司に走りよった。
章司を殴ろうとするナナ。
とめたのは幸子だった。
奈々は何もできなかった。
そんな奈々にナナは言う。
「ハチ。てめえの喧嘩だろ。」
「てめえの男だろ。てめえで取り返せ。」
奈々は泣きながらナナに言った。
「いらない。」
「もう顔も見たくない。」
そして奈々はナナに寄り添って帰った。
その日奈々はナナに寄り添って寝た。

〜上京前のナナとレン〜
レンが上京を決めた日。
レンはナナに言った。
「お前はお前の好きなように生きたらいい。」
「俺東京行くから。」
それがレンとナナの別れ・・・

〜現在〜
ブラストの東京進出初ライブ。
失恋したばかりの奈々の胸に、
ブラストの新曲は響いた。
ライブは大成功に終わった。

数日後アパートに届く書留。
奈々の実家からだった。
中身はトラネスのライブチケット。
しかも最前列。
抽選で当たったチケット。
落ち込んでいたはずの奈々は、
一気にテンションが上がった。
そしてナナを誘う。
しかし誘いを断ったナナ。
ナナはバンドメンバーにも声をかけた。
反応しないメンバー。
メンバーは奈々にレンとナナの関係を教えた。
ナナは自分の歌で食べて行きたいと、
レンと一緒にいることを諦めた事を・・・

迷った奈々。
しかし再びナナを誘った。
「やっぱ一緒に行こうトラネスのライブ。」
「ライブは見なくていい。」
「でもうちの実家に遊びに来ない?」
ナナの答えは予想外に、
「いいよライブ。見に行っても。」

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奈々と実家に行ったナナ。
ナナを歓迎する奈々の家族。
親がいないナナは喜んだ。
そのことも知らなかったナナ。
自分のことを普段話さないナナに奈々は言う。
「嬉しくて。」
「あんまりナナが自分の事話さないから、
 自分の事寂しいなって思ってたんだよ。」
それに対してナナは、
「そっか、聞いてくれれば何でも話すよ。」
それに対して真顔で奈々は聞いた。
「ごまかさないで、ちゃんと答えてね。」
「今でもレンを好き?」
ナナは言った。
「知ってたんだ。」
「知ってて私を連れてきてくれたんだね。」
「ありがとう。」

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ナナは結局私の質問には答えなかった。
だけど、そんなのは聞かなくても分かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜上京する前のナナとレン〜
レンは倉庫街に捨てられた孤児。
初めてライブに行って、
ヤスとレンがいるブラストに加入したナナとノブ。
そして1年
「ファンの子だって知っているだろう。」
「私には手を出さないって言うのが、
  ブラストのルールだって言うの。」
ナナがレンに言うと、
レンは黙ってナナにキスをした。
そしてナナとレンは付き合った。
ナナは肩にタトゥーを入れた。
レンは聞いた。
「蓮の花?」
ナナは答えた。
「レンの花!」

〜ナナ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レンは私に歌う喜びを教えてくれた。
ギターを教えてくれた。
生きる希望を与えてくれた。
レンが放つ引力で、
私は高鳴る秀才のようだった。
だけど私はレンのために歌うことを決めた訳じゃない。
私は私のために今日まで歌ってきたんだよ。
〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私はレンの姿だけ目で追った。
ここにナナがいることをレンが気づいてくれるように、
ひたすらテレパシーを送り続けた。
届かないのかな?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜上京前のナナとレン〜
レンを見送るブラストメンバー
ギターだけを担いで電車に乗るレン。
レンはナナを連れて電車に乗った。
そしてナナを抱きしめた。
ナナにキスをした。
発車の合図がホームに鳴り響く。
ナナはレンの腕を払い、
電車から飛び降りた。

〜ナナ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レンと暮らして1年と3ヶ月。
まだ雪が残る春の始まりに、
私達は終わった・・・
〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ときどきレンが、
こっちを見てくれている気がしたけど、
その目はすぐに別のところに向けられてしまった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そんな思いがはせるトラストのライブ。
奈々はナナの気持ちを思い泣いていた。
ナナもまた、レンを見て泣いていた。
奈々とナナ2人手を握って・・・

レンは気がついていた。
ナナを見つけたレンは演奏を間違えていた。
アンコール前の会場。
ヤスに電話するレン。
「ヤス、ナナが来ている。」
「今更どの面下げて会えって言うんだよ。」
ヤスは言った。
「もう会う気がないなら、ナナは俺がもらう。」

コンサートが終わった奈々にヤスから電話が入る。
ヤスはナナに言った。
「そっちにレンから電話が入るかもしれない。」
ナナはヤスに怒った。
「余計なことするなよ。」
ヤスは反した。
「お前まだ思っているんだろ。」
「二度と抱けない女に縛り付けられた、
            レンの気持ちにもなれよ。」
それを聞いたナナ。
「こうなったら仕方ねえ。」
「鍵返しに行って来る。」
「レンの首につけた鎖の鍵。」
そう奈々に伝えレンのもとに・・・

レンの楽屋へ行ったナナ。
「これで全部終わりだよ。」
「いつまでも引きずっているのは性に合わない。」
「いつかきっとトラネスを越えて見せる。」
そう言って鍵を返し部屋を出たナナ。
レンは追いかけた。
強がっているナナを抱きしめるレン。
「会いたかった。」
ナナはレンに抱きしめられて泣き崩れた。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの時ナナはどんな思いでレンに会いに行ったの?
本当はどんな思いで・・・
だって好きだ何て言葉、
軽々しく口に出来るほど単純なものなら、
とっくに会いに行ってたものね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レンはナナと一緒にいた。
「あの部屋はまだ借りたままになっている。」
「あそこは俺の原点だから。」
「いつかあそこに戻って、
 お前と2人で暮らすんだ。」
そして昔話を始めるレン。
そんあレンにナナは言った。
「もう昔みたいにあんたとは暮らせない。」
「私にも意地があるから。」
「でもたまにこんな風に会って、
 抱き合ったり、
 お互いの事話せたらいいなって・・・」
「そしていつかもっと歳をとって、
 意地とか見栄とか全部なくなって、
 歌うのに疲れたら、
 私もあの家に戻ってもいい?」
そういうナナを黙って抱きしめるレン。

明け方目を覚ました奈々。
ベットにはナナも寝ていた。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの頃私は、
もう二度と恋なんかしたくないと思ってた。
だけど、どんなに傷ついても苦しくても、
もう一度夢を見ようって、
誰かを心底愛してみたいって、
そのときナナの幸せを祈りながら
そうな風に思ったんだよ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
目を覚ましたナナに奈々は聞く。
「レンとどうなったの?」
ナナは言った。
「今回の件では世話になったな。」
「何かご褒美あげないと。」
「何がいい?」
奈々は言った。
「タクミくんのサイン。」

数日後アルバイトで怒られ、
落ち込みながらアパートに帰った奈々。
出迎えたのはタクミ・・・
「お帰り。奈々ちゃん。」
奈々は泣いて喜んだ。

〜奈々〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの時思わず涙が出たのは、
その夢のような出来事が、
ナナが用意してくれたご褒美だって、
すぐに分かったから・・・
ありがとうを100万回言われるより、
愛を感じた。
それがとても嬉しかった。
少しも大人になんかなれないのに、
もう甘えてばかりいられない現実の中で、
ナナは飛び切り甘い夢を見させてくれた。
とても幸福な、初恋みたいだったよ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(終わり)


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2015年07月12日

【セイジ〜陸の魚〜】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【セイジ〜陸の魚〜】
セイジ陸の魚.jpg

【出演者】
セイジ:西島秀俊
僕:森山未來
翔子:裕木奈江
カズオ:新井浩文
タツヤ:渋川清彦
マコト:滝藤賢一
りつ子:庵原涼香
ツノ先生:亀石征一郎
ゲン爺:津川雅彦
動物愛護団体の女性職員:奥貫薫
動物愛護団体の男性職員:宮川一朗太
20年後のりつ子:板東晴
20年後の僕:二階堂智

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【感想】
ふーん・・・
味のある映画ではありました・・・
深いですよね〜

人間と動物と・・・
愛の裏にある闇と・・・

とても難しい映画ですね〜
出演者が実力者揃いで、
世界観との違和感はないのですが、
もっとシンプルでよかったかな〜

時間軸の曲げ方とかは、
とても面白く作っているんですが、
セイジと僕の関係をもっと深く導いて欲しい気が・・・

これ何回か見たら味出てくるんでしょうね!


【あらすじ】(ネタバレあり)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
世界は動き続ける。
僕の毎日はただ単純に過ぎていく。
不自由もなく、そして満足もない。
そんな日々の中僕に届いたその企画書は、
忘れていたあの夏からのものだった。

20年も昔の話だ。
僕はこの店にたどり着き、
そしてあの人に出会った。
それから一度もこの店を訪れてはいない。

大学4年の夏適当に就職先を決めて、
僕は自転車をこいでいた。
自分探しとかそんな崇高目的ではなく、
それは長い散歩に似ていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
疲れ果て自転車を押して歩く僕。
夜の道路には弾かれたであろうイノシシの死体。
それを横目に歩いていると、
後ろから一台の車が・・・
その車はイノシシの前に止まって、
イノシシを荷台に乗せた。
そして僕の横を通り過ぎていった。

翌朝山道のくだりを自転車で走っていると、
軽トラックに衝突して転倒した。
自転車は前輪が曲がり到底乗れない状況。
軽トラックを運転していたのはカズオ。
カズオの車に乗せられて向かった先は、
その地の小さなBAR「HOUSE475」。
僕の手当てをしてくれたのは翔子。

そんな出会いから、
一時的に店の手伝いをすることになった僕。
夜にはその地の馴染みの客が集まった。
僕は「旅人」と呼ばれ可愛がられた。
僕は常連に酒を飲まされた。
酔いつぶれた翔子はマコトが送って帰った。
常連客が帰ったBAR。
残ったカズオに僕は聞いた。
「翔子さんってセイジさんの恋人なんですか?」

カズオは翔子とセイジの話を教えてくれた。
翔子は店のオーナーであり、
セイジは雇われ店長である。
翔子は前の旦那から、親権代わりに店を渡された。
店を経営するつもりなど無かった翔子。
そこにセイジが現れたという。
それは雨の日だった。
ずぶ濡れで現れたセイジは翔子に、
「ここで働けますか?」
そう尋ねたのだった。

カズオが帰りソファで寝ていた僕。
目を覚ますとカウンターにセイジがいた。
コーヒーを差し出してくれたセイジ。
僕はコーヒーを飲みながら話しかけた。
「今日常連の人たちに会いました。」
セイジは
「そうか」
としか言わなかった・・・

翌日お腹のすいた僕は買出しに出かけた。
帰り道に川原で子供と遊ぶセイジを見かけた。
その子供の名はりつ子。
ゲン爺という目の見えない男の孫。
横目でそれを見ながら帰った僕。
しばらくするとセイジが帰ってきた。
昼食を食べていた僕にセイジは言った。
「お前クソするか?」
「飯食うからするんだ。」
僕は答えた。
「食わなかったら死んじゃいますよ。」
セイジは言った。
「食わなきゃ死んじゃうか・・・」
「面倒せえな〜」
「生命維持装置みたいなもんか〜」
僕は言った。
「食わなきゃ死んじゃうんです。」
「だから働くんです。」
セイジはそれを聞き何も言わずに店を出て行った。

しばらくすると店に翔子が来た。
翔子と2人ビールを飲む僕。
僕の持っていた内定通知書を見て、
「凄いね〜」
と翔子が褒めてくれた。
それに対して僕は返した。
「そんなことないですよ。」
「そんなの単なる、
 生命維持装置みたいなも物ですから。」
セイジの言葉を代用して謙遜した僕。
そんな僕に翔子は言った。
「いいな若いって〜」
「私なんか未来のことなんて・・・」
翔子の魅力に惹かれていた僕は返した。
「翔子さんだって若いですよ。綺麗ですし。」
僕はビールを飲む翔子の口元に目が行った。

〜僕が店に来た前日〜
翔子は引き離された子供を忘れられないでいた。
声を聞くために子供の住む家へ無言電話を架ける翔子。
声を聞いて、悲しみを紛らわすため酒を飲んだ・・・

その日の夜は、山道で自転車を押していた僕。
僕が見たイノシシの死体をトラックに乗せたのはセイジ。
セイジはその夜イノシシ肉を店で解体した。
そこに現れた翔子は何も言わずにセイジを押し倒した。
そんな翔子にセイジは言った。
「酒を控えたほうがいいな。」
冷静なセイジに翔子は声を荒げた。
「何よ。そうやって何でも分かったような顔して。」
「あんたに何が出来るのよ。」
「あなたを拾ったのだって私じゃない。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

僕が店に着てから数日後。
店で常連客タツヤのバンドのライブが行われた。
ずっとベースをやっていたタツヤの引退ライブ。
常連客が集まりライブを盛り上げる。
ライブは終わり1人1人と客は帰って行った。
残ったのは僕とカズオとタツヤとツノ先生。
セイジは隅で1人酒を飲んでいた。
タツヤは僕に言った。
「夢だけじゃ生きていけないの。」
横からカズオがチャチャを入れる。
「夢が無かったら生きていけないだろうが・・・」
僕はタツヤに聞いた。
「じゃあ金を貰うってどういうことですか?」
タツヤは言った。
「それは物を買ったり暮らすってことだよ。」
「お前だって良い生活したいだろ?」
僕は反論した。
「良い生活って言うのが、
 結局どこに行くのかって話なんですよ。」
「金持ちにならなきゃみんな不幸なんですよ。」
「この世界においては・・・でしょ?」
熱く話す僕にカズヤはチャチャを入れる。
「あ〜旅人セイジに似てきた〜」

しばらくして店を片付ける僕。
カズオはまだ店にいた。
新聞を読んで近くで起きた事件の話をする。
4件の同じ手口の殺人事件。
「あっ。旅人!お前だろ犯人!」
適当に話カズオに僕は答えた。
「いいから帰ってよ〜」
もう一つのソファでは酔いつぶれたツノ先生が寝ていた。
その夜セイジと僕はツノ先生を家まで運んだ。

翌日壊れた自転車を修理しようとしていた僕。
セイジも車の整備をしていた。
そこに現れた動物愛護団体の職員。
地域で行われている有害動物駆除。
畑を荒らすイノシシを殺していることに、
職員は保護の観点から署名を集めていた。
無視して作業を続けるセイジ。
僕は職員に聞いた。
「動物だけを保護するってことですか?」
「何を保護するって人間が決めるのって・・・」
それに対して愛護団体の職員は答えた。
「弱い動物を人間のエゴが奪っているの。」
「それを少しでも救おうと・・・」
その時セイジは言った。
「興味ない。帰ってもらえますか?」
セイジの態度に職員は言う。
「興味ないって・・・
 あなた大人としての自覚はないの?」
セイジは更に言い返す。
「自覚はあるさ。」
「人間が多すぎるだけだ。」
「イノシシも居場所があれば、
      人里なんかに下りてこない。」
「動物も生きていれば人間も生きている。」
「それがぶつかって、
   その最前線に農家のオヤジがいる。」
「その後ろには50億の人間が占めている。」
「あんたのその軽薄な考えで、
 いったい何を解決しようとしているんだ。」
「本気で駄目だと思うならさっさと首でもくくって、
 地球のために人間を1人でも減らしてやることだな。」
「何も猟銃だけが、
  鹿やイノシシを殺しているわけではない。」
「あんたの香水や、俺の転がしている車。」
「そういう物全てが、
      壊して命を奪い合っているだけだ。」
愛護団体の職員は何も言い返せずに帰って行った。
帰った後に僕はセイジに言った。
「あんなの自分が満足したいだけじゃないですか。」
セイジは答えた。
「そうじゃない。間違っているわけじゃない。」

動物愛護団体の話をゲン爺とした僕。
それを聞いたゲン爺は言った。
「いつの間にか人間は、
 地球にとって癌細胞のようになってしまった。」
「本当は神様も・・・」
「いや、誰しもが望まなかったことじゃ。」
「いいか旅人。」
「セイジには物事が見えすぎるんじゃろ。」
「見えすぎると自分の無力さに気付き。」
「その先には絶望しかない。」
「ワシ等みたいな人間は、
   ある意味鈍感だからやっていける。」
「鈍感さは絶望を緩和してくれる、
         鎮痛剤なのかもしれない。」

その夜僕は店で一本のフィルムテープを見つけた。
タイトルには『美鈴5歳』と書かれてある。
僕は誰もいない店でそのフィルムを見た。
それはある少女のお誕生日会の映像。
その後は家族との楽しい時間が録画されていた。
そこに入ってきたセイジ。
セイジは隣に座り、
微笑みながらその映像を見ていた。
しばらくして席を外したセイジ。
セイジがいなくなり僕は1人で見ていた。
するとフィルムが焦げて映像は中断された・・・

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ある雨の日。
りつ子はゲン爺にヘッドフォンをつけ、
自分が書いた絵と音声を聞かせていた。
ゲン爺は目が見えないが、
優しいりつ子のプレゼントに喜んだ。
その時家のインターフォンが鳴る。
りつ子はゲン爺に、
「聞いてて。」
と言い残して部屋を出た。
「パパ?誰?」
その時りつ子が見たのは、
雨具を着た人間が両親を殺す姿。
そしてりつ子も・・・

数日後りつ子の両親の葬儀が行われた。
犯人は両親を奪い去り、
りつ子からは左手と魂を奪い去った。

それから数日。
りつ子を見合いに来る多くの人々。
しかしりつ子は一向に良くならない。
セイジだけはりつ子に会いに行かなかった。

ゲン爺もまた病んでいた。
『セイジその本には書いてあるか?
 人間は何のために生まれてくるのか?
 りつ子は何のために生まれてきたのか?
 教えてくれ。
 それだけ本を読んでいてまだ分からんか?』
やり場のない感情をどうしていいか分からなかった。
そしていつもりつ子と参拝していた、
庭にある神棚をナタで叩き割った。

僕は以前翔子が言っていた言葉を思い出した。
『セイジ君って陸の魚なの
 この世界に1人でも不幸な人間がいる限りは、
 自分の幸せなんてない。
 そう考えているのかもしれないな。
 だからいつも寂しさや悲しさで胸を一杯にしてる。
 この世で生きることを諦めてしまった生き物。』
そして僕はセイジに言った。
「りつ子ちゃんには会いに行かないんですか?」
何も言わずにその場を去ろうとするセイジ。
僕はそんなセイジに言った。
「逃げているだけじゃないですか?」
「りつ子ちゃんは生きているんです!」
それでも無言で車に乗り込んだセイジ。
僕は追いかけるように助手席に乗った。

車を降りたセイジは山へと入っていた。
追いかけた僕が見たのは、
山の中にある綺麗な湖。
その日僕はセイジと山で一夜を過ごした。
セイジは火をおこしてコーヒーを煎れてくれた。
その夜に僕はセイジに告げた。
「僕燃やしちゃったんです。」
「あのフィルム。」
セイジは微笑みながら答えた。
「そうか。燃えたか。」
セイジの不思議なリアクションに僕は、
「大事なものでしたよね?」
「すみませんでした。」
セイジは再び微笑みながら言った。
「それだけか?」
それを聞き僕はあの少女の居場所を聞いた。
セイジは答える。
「死んだよ。」
「俺が少年院に入っている間に、
 一人ぼっちで死んでいったよ。」
「俺は親を殺した。」
僕はセイジの過去を聞き何も言えなかった。

数日後みんなでりつ子の家に行く予定。
相変わらずにセイジは行く気は無かった。
ツノ先生のお願いで、
しょうがなく送っていくことになったセイジ。
出迎えたのはゲン爺だった。
「セイジお前も着てくれたのか。」
「りつ子に会ってやってくれ。」
ゲン爺に頼まれても無言を貫き通すセイジ。
そんなセイジの手を引っ張るゲン爺。
みんながりつ子を囲んでいる中で、
セイジは久しぶりにりつ子を見た。
左手と感情がないりつ子。
セイジは無言でりつ子の正面に座った。
そしてりつ子の表情のない顔を正面から見た。
しばらくして突然立ち上がったセイジ。
外で薪を割るゲン爺からナタを取り上げた。
そしてナタを持って再びりつ子の前へ・・・

セイジは大きく振りかぶりナタを振り下ろした。
次の瞬間鮮血が飛び散った。
りつ子の顔には大量の血がかかった。
みんなにとめたれたセイジ。
セイジの左手はなくなっていた。
同時に事件から止まっていたりつ子の時間は、
再び動き出したのであった・・・

〜そして僕は逃げるように現実に戻った〜
20年も昔の話だ
僕はこの店にたどり着き
そしてあの人に出会った
それから一度もこの店を訪れてはいない
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

20年ぶりに「HOUSE475」を訪れた僕。
そこにいた従業員に僕は聞いた。
「この建物の現在の管理人は?」
するとその店員は
「ちょっと待っててね。」
「お〜い。りっちゃん。」
そして奥から出てきたのは、
左手に義手をした女性。
20年前はまだ小さかったりつ子であった。

僕はりつ子に話した。
「良い20年だったんだね?」
りつ子は言った。
「あれからおじいちゃん、
 そもそも嫌いになっちゃって。」
「でもいいんです。」
「私の神様は、
 今でもちゃんと私の中では生きていますから。」
そう言うとりつ子は笑った。
その笑顔を見て僕も笑い返した。

(終わり)

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posted by riku at 00:59| Comment(15) | TrackBack(0) | 映画

2015年07月05日

【深呼吸の必要】出演者・感想・完全ネタバレ

本日の映画紹介。
【深呼吸の必要】
深呼吸の必要.jpg

【出演者】
立花ひなみ:香里奈
池永修一:谷原章介
西村大輔:成宮寛貴
土居加奈子:長澤まさみ
川野悦子:金子さやか
辻元美鈴:久遠さやか
田所豊:大森南朋
平良誠(おじい):北村三郎
平良ツル(おばあ):吉田妙子
宮里一雄(飲み屋店長):上地雄輔

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【感想】
心温まる映画です。
あじいとおばあがいい。
本当にセリフは少ないんですが、
何か仏みたいな言葉を言ってくれる。
温かいんです!!!

こんなバイト先なら給料関係なく
行ってみたいと思ってしまいます。
孤島の静かに流れる雰囲気がよかった〜

出演者も凄いメンバーですよね!?
意外と実力者揃いの映画なので、
言葉が少ない中でも、
個々の抱く感情が伝わってきます。

是非見て欲しい映画ですね♪


【あらすじ】(ネタバレあり)
位置について。ヨーイ・・・
プールの飛び台。
深呼吸し出遅れる立花。
もちろん順位は最下位。

そんな立花も大きくなり、
アルバイトへ向かう船の上。
大きな深呼吸をした。

着いたのは小さな島。
平良さんの家でサトウキビ収穫のバイト。
来たのは男2人。女3人。
5人を先導するのは、
島が好きで毎年来る田所。
7時起床の8時出発。
昼1時間休憩の6時半終わり。
休みは週に1回の35日間の労働。
日給は5000円・・・

何も語らない若い男性の西村。
25歳の女性の川野。
名乗ることもしない女子高校生の土居。
最年長の礼儀正しい男性池永。
そして普段は派遣で働く女性立花。
自己紹介が終わった5人。
島での奇妙な共同生活が始まった。

7時に起床し、7時半にみんなで朝食。
8時にトラックの荷台に乗って畑へ出発した。
着いた先は見渡す限りサトウキビの畑。
一面のサトウキビを35日で収穫し、
工場へと運ぶのが仕事。
作業はいたってシンプル。
『つくろい』と言ってサトウキビの周りの葉を切り落とす。
その後『小頭部』といわれる上の部分を切り落とす。
そして最後に根元から切り落とす。
根元から中間までが収穫するサトウキビ。

おじいが黙々と作業する中、
田所指導のもと5人は作業を始める。
昼になるとおばあが昼食を持ってくる。
みんなで昼食を食べて作業を続け、
最後に収穫したサトウキビを一箇所に集め終了。

5人はそれぞれ問題を抱えて島に来ていた。
『言いたくないことは言わなくてもいい』
これが島のルール。
静かに各々は作業を続ける。

1日の作業目標は6トン〜7トン。
5人の収穫は3トンほど・・・
それを見てもおじいは
「なんくるないさ〜」
と言って許してくれた。
ゆっくりと流れる時間の中で、
5人はなれない肉体労働を続けた。

そして5日目。
最初にダウンしたのは川野だった。
熱を上げて病院へと連れて行かれた。
川野は島から帰ることを決意した。
同時に西村も、
日給の高い畑へと移ることを決意した。

6日目の朝。
港で船を待つ川野。
川野のもとへ作業へ行く前にみんなは向かった。
そして立花が川野へ駆け寄り、
「おじいから。」
そう言って給料袋を差し出した。
川野は踏ん切りが着いていなかった。
逃げ出すようで後ろめたい気持ち。
もう一度畑へ行く決意をした。

他の畑へ行っていた西村も、
その夜おじいの家に帰ってきた。
おじいとおばあは何も言わず。
「おかえりなさい。」
「ご飯食べなさい。」
それだけ言った。
西村も照れながら、
「ここのほうが良い。」
「いただきます。」
素直におじいとおばあの優しさに甘えた。

ある日、田所は島の飲み屋に
立花、池永、川野を連れて行った。
田所はこの島で一番古いキビ刈隊。
周囲の客も田所に挨拶する。

数日後の現場。
昼休みも上着を脱がない土居。
土居に対して川野は、
「昼休みぐらい脱いだらいいのに。」
すると池永は言った。
「日焼けは立派なやけどなんだ。」
「だから皮膚は守ったほうがいい。」
専門学的に話す池永に田所は言った。
「もしかして医学部とか目指してた?」
「何度も受験して挫折したやつが逃げてくるのよ!」
一瞬で周りの空気が固まった。
田所は弁解しようと話す。
「それが悪いって言ってるんじゃなくて、
 そういう奴も受け入れてくれるって言いたいだけ。」
池永は言った。
「当たってる。田所君の言うこと、その通りだよ。」

その日みんなにアイスを買おうとしていた立花。
そこに現れた池永。
立花の気遣いに気がつき池永が支払った。
自分のことを語らないルールのこの島。
立花は池永に自ら自分のことを話した。
「今回は自分で自分を派遣したの。」

それからも畑作業は毎日続いた。
そんな時若い女性が畑に来た。
「おばあ!おじい!」
声をかけたのは辻元美鈴。
以前この島に住んでいた。
今は東京で看護婦をしている。
1週間の休みで故郷を訪れたという。
田所は言う。
「こんな所が故郷っていいですね。」
辻本は言う。
「たまに来る人にはそう思えるのかもね。」
すると昔を思い出しながらサトウキビを切り始めた。
沖縄民謡を口ずさみながら・・・

次の日から辻本も手伝い始めた。
休みの日は各々好きなことをした。
立花と川野は海で泳ぎ、西村は釣りをした。
おじいとおばあを中心に仲良くなっていく5人。
夜にはおじいの『さんしん』で沖縄民謡を歌った。
おじいとおばあが寝ると、
「サトウキビ収穫が終わったら北海道行くんですよ。」
田所は自分の話をみんなにした。
田所は全国の農家を転々としていた。
「自然も人も素晴らしいなと思うんです。」
「会社とか何かに縛られる生活できないですよね。」
それを聞いた西村は言った。
「現住所は何処なんですか?」
「要するに普通の所じゃ
 生きていけないから逃げているんでしょ。」
「いろんな人が逃げてくるって言ってましたが、
   あんたのほうがよっぽど、
       逃げているんじゃないですか?」
場が凍った・・・

その時川野が突然西村の髪をかき上げた。
そして西村に向かって言った。
「やっぱりそうだ。」
「私あの試合ずっと見てたよ。」
「ノーヒットノーランだもん。」
みんな口をそろえて言う。
「あの甲子園の西村大輔?」
過去を隠していた西村。
しかし自分の過去を話し出した。
「あんなのまぐれだよ。」
「大学に入って3年。」
「試合になんて一度も出してもらえない。」
「それが実力なんだ。」
「あんなことさえなかったら・・・」
「野球好きでいられたのに・・・」
またもや場が凍った・・・
それぞれの思いを胸に黙り込んでしまった。

その時、池永は買っていた花火を始める。
シメジメとした雰囲気を変え、みんなで花火をした。

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作業は遅れていた。
当初の予定には追いつかないペース。
大雨の中でも作業は続けた。
しかし雨が激しくなり作業は中断。
田所が運転して家に帰ったみんな。
田所はトラックで街に向ったが、
何時間経っても田所が帰ってこない。
みんなは雨の中田所を探しに行く。
田所は激しい雨で、
ぬかるみにタイヤを取られ事故を起こしていた。
何とかトラックから救出したが、
田所の右足からは大量の血が・・・

島にはまともな病院がない。
看護婦の辻本が応急処置をしようとするが、
傷が深すぎて対処が出来ない。
みんなの目線は池永へ・・・
池永は対処を始めた。
輸血の血は同じ血液型の西村が提供した。
何とか一命を取り留めた田所。

翌朝雨は上がっていた。
立花は池永のもとへ行った。
「お疲れ様。」
池永は立花に自分のことを話し出した。
「昔から子供が好きでね。」
「小児外科を選んだ。」
「でも気付いてなかったんだ。」
「たくさんの命を見送らなきゃいけないってこと。」
「それも小さな命を・・・」
「名前が同じ子がいたんだ。」
「俺が手術をやった。」
その手術は失敗したようだった・・・
「何処でも良かったんだ。」
「忘れることが出来れば。」
「忘れることは出来なかった。」
「忘れちゃいけないんだ。」

それを聞いた立花は自分の過去を話した。
「小学校のとき水泳大会だったんだ。」
「お父さんが言ったんだ。」
「飛び込む前に深呼吸をしなさい。」
「聞いたんだ。そしたら早くなるの?って。」
「そしたら言ったんだ。」
「早くはならない。楽しくなるって。」
「そして深呼吸したら、
 その間にみんなスタートして・・・」
「でも楽しかった。」
「ビリはビリだけどね。」

田所がいなくなったサトウキビ畑。
更にペースは遅れた。
「間に合うのかな?」
そんな言葉に池永は言う。
「間に合わせなきゃ!」
数日後、松葉杖をつきながらも田所は畑へ来た。
松葉杖をつきながらサトウキビを切る田所。
みんな一生懸命に頑張った。

しかし今度は辻本が倒れた。
辻本は妊娠していた。妊娠4ヶ月。
妊娠して何かに思いつめた辻本。
それを理由に帰島していたのだった。
しかし自分を語らない島では、
それすら内緒にして手伝っていた。

その日の夕食。
川野は言った。
「あと10日もないよ!」
おじいとおばあは言った。
「あんたたちが心配することないよ。」
「なんくるないさ〜。」
「みんなずいぶんうまくなったさ〜」

次の日、目を覚ますと土居がいなかった。
荷物はあるが姿が見えない。
「帰ってくるよ。」
みんなはそう言いながら畑へ行った。
畑には土居の姿が・・・
川野は土居の姿を見ていった。
「みんな1時間早く起きればいいんだよ。」
それを聞いて田所は言う。
「みんな出来るの?」
川野は笑顔で言う。
「なんくるないさ〜」
普段は無表情な土居の顔にも笑顔があった。

翌日から起床は6時になった。
長いようで短い35日間。
みんなの気持ちは、
全てのサトウキビ収穫に向けて1つになっていた。
夜も18時を大幅に超えて働いた。
体力的には厳しいはずなのに、
みんなの作業する姿には笑顔があった。
少しずつ追いつく収穫。

今までずっと無言を貫き通してきた土居。
そんな土居がある朝みんなに話した。
「朝は来るんだ。」
「くたくたになるまで働いて、
 ご飯を食べて寝れば朝は来るんだ。」

バイト最後の日。
収穫は追いついていた。
昼休みに田所が西村にグローブを渡した。
一瞬ためらった西村もすぐに受け入れた。
そして男性陣はキャッチボールをした。

残すサトウキビもあと7本。
サトウキビのバンダナを巻いて、
そのバンダナをとった人が勝ち。
そんな競争する7人。
みんながスタートするとき、
立花は深呼吸して大きく出遅れた。
しかしバンダナを手にしたのは立花。
立花が最後の7本のサトウキビを切り落とした。
そして1本ずつ7人に渡した。
サトウキビを手にする面々。

そのサトウキビを手に、
7人はそれぞれの道へ戻っていく・・・

翌年も田所はサトウキビ収穫を手伝っていた・・・

(終わり)

〜〜 関 連 商 品 〜〜


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