ＲＩＫＵの映画感想館

本日の映画紹介。
【ジョゼと虎と魚たち】


【出演者】
恒夫：妻夫木聡
ジョゼ：池脇千鶴
ジョゼ幼少時：菅野莉央
香苗：上野樹里
幸治：新井浩文
ノリコ：江口のりこ
ジョゼの祖母：新屋英子
隆司：藤沢大悟
麻雀屋マスター：陰山泰
少女フキ：森本更紗

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【感想】
ジョゼの関西弁の棒読みがたまらない。
感情が薄く、とても冷静。
そんな池脇さんの演技と、
ジョゼの住む家が世界をつくっている。

２人の恋愛をつづっています。

「ジョゼと虎と魚たち」
途中で出てくる、
「動物園の虎」「水族館の魚」
を意味しているのでしょう。
水族館が休館で、見た魚は偽りの魚。
かみ合わない２人を比喩しているのでしょう。

障害者との交際の現実、
男と女の恋愛の現実を、
独特の世界観で描いています。

恋愛はどこかで必ず溝が生まれます。
その溝を純粋に伝えることができた、
本当に好きだからこそできることです。

それを表現しているのだと感じました。

一度は見て欲しい純愛映画です。


【あらすじ】（ネタバレあり）
恒夫は大学生で、麻雀店でアルバイトをしている。
ある日のお客さんの会話の中で、
「明け方に白髪の老婆が乳母車を引いている」
と聞いて、信じていなかった恒夫だが、
犬の散歩中にその乳母車と出くわす。

凄い勢いで坂道から走ってきた乳母車。
ガードレールにぶつかり止る。
坂の上から、白髪の老婆が
「中見てくれ」と・・・・・

恐る恐る中を見る恒夫。
乳母車の中には、女性が乗っていたのであった。
彼女は包丁で恒夫を襲うのであった。

乳母車に乗っていたジョゼは、もともと足が悪い。
どうしても外に行きたいと言うので、
老婆が明け方に散歩に連れて行っている。
ジョゼはよく襲われるので、包丁を持っている・・・

恒夫は老婆に代わり、
乳母車を押して家まで送るのであった。

家につくと、「朝ごはん食べていきなさい。」
と言われ一緒に朝ごはんを食べる。

それからはご飯を食べに、
よく家に行くようになるのであった。
そして、恒夫とジョゼの仲も次第に近くなる。

そんなある日、
恒夫はバリアフリーへの改装を老婆に進める。

改装の日、福祉に興味がある早苗が見学に来る。
恒夫に彼女がいると思ったジョゼは、
恒夫を拒絶するようになるのであった。
ジョゼを忘れられない恒夫であった。

時が経ち、老婆が亡くなってしまう。
恒夫はジョゼの家を訪れ線香を上げる。

仲直りしたかった2人であったが、
話の流れで口喧嘩となってしまう。
「帰れ」とジョゼが言い、帰ろうとする恒夫。
「本当に帰るのか？」
「だって帰れっていったから・・・」
「帰れといって帰るようなやつは帰れ」
「帰らんでここにおって、ずっと」

やっと本音を言えたジョゼであった。

こうして正式に付き合うことになった2人。
同棲を始める。
動物園に行き虎をみる。

恒夫は実家の法事に連れて行こうとする。
実家に向かう日、
水族館へ立ち寄るが休館。
その後、パーキングエリアでのトイレ。
ジョゼがトイレに入っている間、
法事に行けなくなったと実家に電話を入れる。
その後ジョゼを見て、恒夫は抱きしめる。

ジョゼは恒夫の行動で全てを知る。

ジョゼは急に
「海へ行け。うちは海がみとうなった。」
という。
海をみて近くのラブホテルに泊まる２人。
ホテルでは照明の偽物の魚が映し出される。
ジョゼは眠ろうとしている恒夫に言う。
〜〜〜最後の言葉〜〜〜　
　いつか、あんただおらんようになったら、
　迷子の貝殻みたいに一人で、
　海の底をコロコロコロコロ
　転がり続けることになるんやろ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

その後２人は数ヶ月で別れる。
別れの原因は・・・
恒夫が捨てた・・・
もう２度と会うことはないだろう・・・

（おわり）

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