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2017年01月22日
【クローズZERO】出演者・感想・完全ネタバレ(セリフ完全再現)
本日の映画紹介。
【クローズZERO】
【出演者】
GPS(GENJI PERFECT SEIHA)
滝谷源治:小栗旬
伊崎瞬:高岡蒼甫
牧瀬隆史:高橋努
田村忠太:鈴之助
芹沢軍団
芹沢多摩雄:山田孝之
辰川時生:桐谷健太
戸梶勇次:遠藤要
三上学(双子の兄):伊崎右典
三上豪(双子の弟):伊崎央登
筒本将治(2年):上地雄輔
三代目武装戦線
阪東秀人:渡辺大
千田ナオキ:武田航平
山崎タツヤ:鈴木信二
鈴蘭高校その他
2年
林田恵(リンダマン):深水元基
鷲尾郷太:波岡一喜
亜久津太:沖原一生
1年
桐島ヒロミ:大東俊介
本城俊明:橋爪遼
杉原誠:小柳友
その他
片桐拳:やべきょうすけ
逢沢ルカ:黒木メイサ
牛山(クラブのマスター):松重豊
黒岩義信(警察):塩見三省
滝谷英雄(劉生会組長・源治の父):岸谷五朗
矢崎丈治(矢崎組組長・拳の親分):遠藤憲一
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【感想】
これって男は皆好きですよね〜
原作が好きすぎて、何回も読んでるんです。
なかなか、実写化は難しいと思ってたんですが、
これは良い!!!
人選も良かったと思います。
小栗くんって上手いですよね〜
でも一番のはまり役は山田くんですね!
脇を固める役者さんも上手い。
でもね・・・
やっぱり25期生の時代を映画化して欲しい・・・
坊屋春道はもちろんですが、
自分はやっぱり武装は難です!
九能龍信、村田十三、武田好誠なんて最高。
個人的には、村田さんが大好きなんです!
って程々にして、
漫画好きでも納得の作品。
是非見てください。
【あらすじ】(ネタバレあり)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
拳に拳銃を向けて矢崎が言う。
「悪く思うなよ。」
「下の者に示しがつかねえんだよ。」
「拳。往生せよ。」
拳銃が放たれる間際、拳は叫んだ。
「源治〜。」
「跳べ〜。」
BANG!BANG!BANG!
撃たれたと同時に海に落とされる拳。
拳は海に沈みながら思った。
『源治。クソったれ。』
『お前に出会わなきゃ・・・』
『俺の人生は・・・』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
鴉の学校鈴蘭高校
屋上にある壁の一番上には
『鈴蘭の頂点』とカラースプレーで書かれていた。
下には多数の猛者どもの名前が書かれているが、
その一番上に『芹沢多摩雄』の名前があった。
それを見上げた源治。
源治は多摩雄の名前を白いスプレーで塗りつぶし、
その上に『滝谷源治』の名前を書いた。
その日は入学式であった。
鈴蘭高校の歴史でテッペンを獲った者はいない。
新入社員はテッペンを獲ること夢見ており、
1年最強を名乗るために1年内での乱闘が始まる。
上級生には、今後の鈴蘭を大きく左右するもの。
と同時に、賭けの対象となり注目が集まっていた。
そんな日に校庭にヤクザが来た。
その先頭を歩くのは舎弟頭の拳。
拳は校内に向かって声を上げる。
「うちの若い者を病院送りにした
芹沢多摩雄ってのはどいつだ?」
「出て来い!オラ!」
それを聞いて、舎弟どもが拳に声をかけた。
「兄貴。ジュース買って来てもらえます?」
拳は言い返す。
「何で俺がパシリみたいなことを
しなきゃいけねえんだよ。」
舎弟は続けた。
「お願いしますよ。」
「兄貴が出る幕じゃないです。」
拳は言う。
「そう?」
「後は頼んだぞ!」
そう言うと、持っていたバットを舎弟に渡す。
バットを持ち校内に近づく舎弟たち。
「早く出て来いや馬鹿ガキ。」
そのころ多摩雄は病院に居た。
病院から出てきた時生は、多摩雄に言った。
「俺、何ともねえってよ〜。」
そしてバイクのエンジンをかけて言う。
「早く乗れよ!」
多摩雄は時生に言い返した。
「お前歩いて行け。」
そして時生のバイクを奪い跨る。
時生は多摩雄に言い返す。
「お前バイク乗れねえだろ?」
多摩雄は無視してバイクを発進させた。
バイクを運転できない多摩雄は、
目の前の車にぶつかりそうになり急ブレーキ。
身だけ乗り出し、自分の頭で車のガラスを割る。
それでも全く動じない多摩雄。
独り言のように呟いた。
「何で本当のこと言わねえんだよ・・・」
そして何事も無かったようにバイクを発進させた。
バイクで病院を出た多摩雄。
出て直ぐに、またもや車と衝突しそうになる。
多摩雄は車に向かって叫ぶ。
「危ねえなコノヤロウ。」
運転席から顔を出したのは、警察の黒岩であった。
「芹沢君。君免許持ってたっけ?」
その顔をみて直ぐに逃走を開始する多摩雄。
なんとか逃げ切り鈴蘭高校へと向かった。
しかし、バイクをコントロールできずに、
グランドのフェンスに突っ込んで停まった。
グラウンドでは、乗り込んできたヤクザの舎弟達を
1人で倒した伸した源治が立っていた。
それを見た多摩雄は源治に言った。
「こいつら俺の客だろ?」
そして続けて源治の顔を見て言う。
「見ねえ顔だな。」
源治は答えた。
「今日から鈴蘭だ。」
その会話の途中で、多摩雄を追って警察が来た。
パトカーから降りた黒岩が叫んだ。
「芹沢〜。」
その言葉を聞き、源治は気づき多摩雄に言う。
「お前が、芹沢多摩雄?」
多摩雄は、
「そう。そう。」
と軽く答えると、そのまま連行されていった。
クラブで酒を飲んでいた源治。
そんな源治に声をかける逢沢ルカ。
「3年生になって転校したんじゃ、
友達居なくて退屈でしょ?滝谷君!」
「何で、鈴蘭高校なんかに転校したの?」
答えない源治の変わりにマスターが答えた。
「不良偏差値トップの通称カラスの学校。」
「そこで派閥争いを制して頂点に立つためだよな!」
ルカは続けて源治に言った。
「何かヤクザみたい。」
「やめたら?」
源治の親父はヤクザの組長で鈴蘭OB。
家に帰った源治に親父は言う。
「粋がっているだけで、
テッペン獲れるほど鈴蘭甘くねえぞ。」
源治は言い返す。
「鈴蘭獲れなかったあんたに言われたくねえな〜。」
「俺はあんたとは違う。」
「絶対鈴蘭獲ってやるよ。」
「そしたら約束通り、あんたの組貰うからな。」
翌日
屋上の壁の『滝谷源治』の文字は、
黒スプレーで塗りつぶされていた。
その屋上で麻雀をしていた芹沢軍団幹部たち。
多摩雄は壁を指差して時生に聞いた。
「あれ誰やったんだ?」
時生は何も知らないように言う。
「さあ・・・」
その時、多摩雄は声を上げた。
「国士無双・・・」
「お前等、驚くなよ・・・」
そう言って杯を倒そうとした瞬間。
源治が麻雀卓を蹴り上げた。
呆然とする多摩雄。
即座に椅子を持ち上げて、
源治に襲い掛かろうとする戸梶。
戸梶を止めた時生。
「落ち着け。悪りい。」
「俺の中学のダチ。」
そんな事も関係ない様子で源治は言う。
「久しぶりだな時生。」
そして自分の名前が消された壁を指差して聞く。
「消したのお前か?」
時生は答えた。
「おう。」
自分で話しかけた会話も流して、
そのまま多摩雄に声をかける源治。
「お前3年で一番強えんだろ?」
「やろうぜ・・・」
多摩雄も怒っていた。
「てめえ。よくも人の国士無双を・・・」
そう言って源治に向かって行く多摩雄。
全力で多摩雄を抑える時生。
そのタイミングで、
別派閥を仕切る三上兄弟が屋上に現れた。
好都合とばかりに時生は言った。
「悪いけどお前に構っている暇はねえんだ。」
「どうしても多摩雄とやりてえんなら、
2年の多摩雄の弟子リンダマンを倒してからにしろ。」
「そいつに勝ったらここに来い。」
時生の話を承諾して立ち去る源治。
その話を聞いた三上兄弟は多摩雄に言う。
「3年のトップ決めようぜ。」
「で?いつからリンダマンが
てめえの弟子になったんだ?」
「ビビッて闘ったこともねえくせによ。」
そう言うと多摩雄に殴りかかった。
しかし多摩雄の相手ではなかった。
一瞬で三上兄弟を倒す。
一方、時生の言った通りにリンダマンを探す源治。
そんな源治に声をかけてきた拳。
「やっと見つけたぞ。」
「ヤクザ者に手を出したらどうなるのか、
分からせてやるよ芹沢。」
源治は違うと答えるも、
聞く耳持たずに襲い掛かる拳。
見た目とは違い一瞬で源治に倒される拳。
そして人違いだと拳に伝えた。
拳も元鈴蘭生であり、強い源治に興味を持った。
「お前みたいに強いだけでは、
群雄割拠の鈴蘭を
1つにまとめる事はできねえのよ。」
そう言って、人徳や統率力が必要と教えた。
それを聞いた源治は聞く。
「あんた、それ持ってるのか?」
「俺鈴蘭入ったばかりで
右も左も知らなきゃ、上も下もねえんだ。」
「だから・・・」
「俺に協力してくんねえか?」
「俺、人付き合いも苦手だし。」
「だから、俺に力貸してくれよ。」
頼られた拳は上機嫌で、
テッペンを獲るアドバイスを始めた。
その頃屋上では、時生と多摩雄が話していた。
源治との過去の思い出を話したあとに言う。
「もう源治とは関係ねえ。」
「やり合う覚悟はできてる。」
「俺とお前も、いつかは変わっちまうのかな?」
それを聞いた多摩雄は答えた。
「俺と見る景色は、いつまでも変わんねえよ。」
「この鈴蘭じゃ俺とお前の上には誰も立てねえ。」
「かかってくる奴は、片っ端から叩き潰す。」
「お前はのんびりしてりゃあいい。」
そう言って立ち去る多摩雄。
1人に屋上で、多摩雄の言葉に喜んで微笑む時生。
と同時に、頭に激痛が走り倒れこんだ・・・
次の日から、
源治は拳に言われた行動を始めた。
まずは自分のクラスで叫んだ。
「このクラスで一番強い奴はどいつだ?」
名乗りを上げた忠太。
あっさりと忠太を倒す源治。
倒れている忠太に源治は言った。
「今日からこのクラスは俺のもんだ。」
「俺についてくれば、いい夢見させてやるぞ。」
源治に付いて行くことを決めた忠太。
忠太は拳に鈴蘭の情勢を伝えた。
最大派閥の芹沢軍団。
芹沢多摩雄、辰川時生、戸梶勇次、筒本将治。
対を張っていたが、多摩雄に敗北した三上兄弟。
単独勢力の牧瀬隆史。切れ者の伊崎瞬。
2年のリンダマン、阪東秀人、鷲尾郷太。
1年を制した3人トリオの桐島、本正、杉原。
全てが別格の力を持っていることを伝えた。
話を聞いた拳は、牧瀬を取り込もうと考えた。
一匹狼の牧瀬を取り込むには・・・
拳は力ではなく、女を紹介することを考えた。
源治は相沢ルカの伝手で合コンを開いた。
女性経験がない牧瀬の行動はヤバかった。
グダグダな合コン。
拳の仕込みで、隣の席に居た忠太が絡む。
それに対して、女の子を守ろうとする牧瀬。
しかし牧瀬より先に忠太を攻撃したルカ。
結果グダグダなまま、合コンは終了した。
計画は失敗したように見えたが、
馬鹿で純粋な牧瀬はあっさり意気投合した。
合コンの別れ際。
牧瀬は源治に言った。
「滝谷。C組はてめえに預ける。」
「一緒にテッペン獲ろうじゃねえか。」
次に取り込もうと考えたのは切れ者の伊崎。
そんなとき、伊崎が源治を呼び出してきた。
以前から牧瀬が勧誘を続けており、
それに承諾すると言うことでの呼び出し。
伊崎に源治は聞いた。
「俺たちに、つくって本当か?」
それに伊崎は答えた。
「ああ。だが少しルールは変える。」
「芹沢とやりあうのはお前じゃない。」
「俺のほうだ。」
「戦争にきれいごとはいらねえんだよ。」
その言葉と同時に、
1人の源治に伊崎の仲間たちが襲い掛かった。
多勢に無勢で、やられる源治。
倒れたままで源治は伊崎に言った。
「牧瀬が頭下げて頼むから、
どんな奴かと思ったら・・・」
そう言うとフラフラで立ち上がる源治。
「終わってねえよ。バ〜カ。」
次から次へと襲い掛かる伊崎の仲間を、
次々に倒していく源治。
しかし人数の多さに、力尽きた源治。
伊崎の胸ぐらを掴んだままで気を失った。
源治を牧瀬の下に運んだ伊崎。
牧瀬は怒り伊崎に襲い掛かろうとするが、
それを制して伊崎は牧瀬に聞いた。
「あまえ、何でこいつを担ぐ気になった?」
牧瀬は答えた。
「理由なんかねえし・・・」
それを聞いた伊崎は言う。
「そこの大将に伝えろ。」
「明日からダーツ教えてやるって。」
源治は拳に伊崎が加わったことを伝えた。
話を聞いて喜ぶ拳。
源治と話をしながら歩いていると、
ルカがストリートギャングに絡まれていた。
怪我が癒えない源治にカッコつけて、
源治とルカを逃がした拳。
しかし拳の腕っ節では逃がすのが精一杯。
結果ボコボコにされた・・・
通報で駆けつけた警察の黒岩。
黒岩は拳に言った。
「鈴蘭出身で、
チンピラやってるのはお前ぐらいだぞ。」
「ヤクザやっても半端かよ。」
「カラスの学校で何学んだんだよ。」
「中退の半端者じゃしゃあないか・・・」
拳には返す言葉が無かった・・・
そして拳は空を見上げて泣いた・・・
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源治一派は伊崎、牧瀬が加わったことで、
芹沢軍団にも勝る勢力となりつつあった。
仲間もどんどん増えていった。
その様子を見ていた、多摩雄は時生に言った。
「あいつら、見逃すわけにはいかねえぞ。」
時生は返す。
「俺が見逃してくれって言ったかよ?」
「鈴蘭のテッペン登ってから、
見る景色っていうのはよ・・・」
「さぞかし、壮大なんだろうな〜。」
「獲るぞテッペン。」
その話を横で聞いていた戸梶。
芹沢軍団一の切れ者が動き出した。
標的になったのは伊崎。
1人で歩く伊崎の前にたった戸梶が言う。
「確か戦争に綺麗ごとはいらねえ。」
「だったよな・・・」
そう言うと集団で襲いかかった。
それを知った源治は怒った。
しかし、やられた伊崎が源治を止めて言う。
「行くな・・・」
「まだ数が足んねえ。」
源治は振りほどいて歩き出した。
源治を止めて牧瀬も言った。
「伊崎の言うとおりだ。」
「今やっても負けは見えてる。」
源治は言い返す。
「そういう問題じゃねえだろ。」
牧瀬はその言葉に被せて言った。
「そういう問題なんだよ。」
「お前が負けたら、それで終わりなんだよ。」
「この戦争はそう言うところまで来てるんだよ。」
源治はその場で、天を見上げて呟いた。
「辛れえんだな〜。こういうのって。」
「てめえがやられたほうが、
よっぽどマシだな〜。」
手を出せずにイラつく源治。
そんな源治と牧瀬の前に、
たまたま多摩雄と時生が現れた。
源治は怒り時生に向かって行った。
それを止めて多摩雄は言う。
「お前の相手は俺だろ?」
源治は言った。
「伊崎やったのはてめえ等か?」
多摩雄は何も知らない様子だったが、
直ぐに気がついた多摩雄は、
源治に背を向けて歩き出す。
事情を知っていた、時生は多摩雄を止めた。
が・・・
そのまま痙攣を起こして倒れこむ時生。
病院へと運ばれた時生。
多摩雄は全て知っていた。
時生は脳に爆弾を抱えていた。
手術の成功率は30%
そう医者に言われている姿を、
病室の外から聞いていた多摩雄。
その時、時生が先生へ返した言葉。
「だったら手術はしねえ。」
「医者が手術して30%って言うなら、
俺は手術しねえで100%生きてやる。」
「俺は死なねえよ。」
そんな時生が倒れたことが、
多摩雄と源治を急がせた。
源治は無茶苦茶に暴れて、
倒した奴等をどんどん仲間にして行った。
力付くで勢力拡大を進める源治に牧瀬は
「そんな奴等集めても戦力にならねえよ。」
「いい加減にしろ!」
「お前、何のために暴れてるんだよ。」
「悪りいけど、今のお前には付いていけねえ。」
そう言って源治から離れていった。
悩んだ源治は拳に相談へと言った。
「一遍にいろんなことが
起きすぎて、もう分かんねえよ。」
「俺には、人を束ねる力はねえ。」
拳は一生懸命励ました。
「お前ならできるよ。」
「お前は俺にとって夢なんだよ。」
「一度言ったことはよ、最後までやろうぜ。」
源治は呟く。
「親父を越えるために鈴蘭に入ったんだよ。」
そして源治は自分の親がヤクザだと拳に伝えた。
敵対している組の親分だと知った拳。
しかも昔から慕っていた鈴蘭の先輩でもあった。
数日後、拳は組長に呼ばれていた。
「最近鈴蘭のガキとつるんでいるだって?」
「しかもそのガキ、
うちの連中とやり合ったらしいじゃねえか?」
そう言うと拳銃を拳に渡して言う。
「これでそのガキやって来い。」
拳は言う。
「その高校生・・・
実は劉生会の組長の倅なんです。」
「劉生会はうちと敵対している組織だし、
その倅のタマをとったってなったら・・・」
組長は知ってたと言うばかりに被せた。
「抗争になっちまう・・・」
抗争目的で、拳に吹っかけていたのだった。
一方源治は、拳と話したことで頭を冷やしていた。
源治は牧瀬の下へ向かい、そして牧瀬に言う。
「俺とタイマンはってくんねえ?」
「もし俺が勝ったら・・・」
「もう一回着いて来てくんねえかな?」
その言葉を聞いて牧瀬は笑った。
牧瀬と仲直りしできたことを拳に報告した源治。
「なんかグチャグチャしてたけどさ。」
「仲間って言葉の意味が、
俺にも少しわかってきた気がするよ。」
言葉を発することなく聞く拳。
そこに多摩雄が現れた。
「1つ言いてえことがあって来たんだ。」
「時生は俺のダチだ。」
「それをお前に言いにきた。」
そう言って立ち去る多摩雄。
2人のやり取りを聞いていた拳は話し出した。
「うらやましいな〜。」
「命一杯、真っ直ぐ生きるお前たちには、
何の混じりっけもねえ。」
「嬉しくて泣けてくるよ。」
「俺も鈴蘭でお前みたいな生き方できたら、
ちっとはマシな道歩けたかな〜?」
「おかげで目覚めたわ!」
そう言って拳に近づくと、
源治の腹に命一杯のパンチをした。
そして続けて話す拳。
「俺のパンチじゃ、お前には効かねえはな。」
「拳の重さは俺にも分かる。」
「受けてきた数が違うからな〜。」
「源治!」
「テッペン獲れよ!」
そう言って、その場を後にした拳。
拳はその足で、源治の親父の下へ向かった。
拳は、劉生会組長に言った。
「俺は滝谷さんに憧れてました。」
「あなたは俺を劉生会には入れてくれなかった。」
「だから敵対する矢崎組に入ったんです。」
「なんも分かっちゃ無かった・・・」
「うちの組長が源治のタマを狙ってます。」
源治の親父は拳に聞いた。
「なぜ俺に話した。」
拳は答えた。
「逃げっぱなしの人生です。」
「最後くらいは、
自分の気持ちに正直にけじめつけたいんです。」
そして手紙を出して頭を下げた。
「これを源治に渡してください。」
そして話を続けた拳。
「鈴蘭を制覇したら、
跡目を継がせるって言ったそうですね?」
「あいつがテッペン獲ったらどうするんですか?」
「あいつをこの世界に入れるんですか?」
源治の親父は答えた。
「鈴蘭を制覇できるような人間になったら、
きっとあいつは自分から跡目を降りる・・・」
その言葉に拳は安心した様子だった・・・
戸梶は影で動き続けていた。
多摩雄に黙って、源治潰しの策を練っていた。
その計画で利用したのは武装戦線。
武装戦線のトップ争いに協力するため、
源治一派を潰して欲しいと話を持ちかける。
火種となったルカだった。
ルカから連絡が入った源治。
「助けて、髑髏の革ジャン来た奴に捕まってる。」
「坂東って言ってる・・・」
それを聞いた源治は直ぐに向かった。
それを見て牧瀬は伊崎に聞いた。
「どうするんだよ?武装と戦争か?」
伊崎は答える。
「あいつが右向きゃ。
俺たちも右向くしかねえだろ。」
そう言って源治の後を追う。
埠頭にある倉庫に乗り込んだ源治たち。
武装相手の戦いが始まった・・・
戦いの途中で気づく源治。
「髑髏がねえ・・・」
倒した武装の革ジャンに髑髏マークが無かった。
根拠がない争いをしたと気がついたとき、
武装戦線の阪東が話し始めた。
「もういい。やめろ。」
源治は聞いた。
「やったの、お前等じゃねえのかよ?」
坂東は答えた。
「俺とお前が戦争して一番得するのは誰だ?」
「お前のおかげで、うちの連中はやる気満々だ。」
「それなりに詫びいれてもらわねえと、
納得できねえ。」
そう言って牧瀬を指差して続けた。
「お前の耳貰おうか?」
「どっちか片一方でいい。」
牧瀬は言い返した。
「くれてやろうじゃねえかよ。」
それを止めた源治。
「俺ので勘弁してくんねえかな?」
「両方ともくれてやるよ。」
そう言うとナイフを耳に当てた源治。
本気の源治に男気を見て、坂東は止めた。
「そんな汚い耳いらねえよ。」
「女さらって、クラブSの地下室に連れてこい。」
「それが奴等から最初に持ちかけられた計画だ。」
「いけよ!」
「女助けてから、ケリつけようぜ。」
クラブSでは、戸梶の元に多摩雄が入っていた。
「時生の手術、明日の5時に決まった。」
そう伝えた時、源治たちも入ってきて言う。
「女だせ。」
理解が出来ていない多摩雄。
多摩雄に気がつかれないように、
追い返そうとする戸梶。
その行動で気がついた多摩雄は、
ルカを返して、戸梶を殴った。
「何やったか分かってるのか?」
「こんなことするぐらいならな、
真っ向から突っ込んで
潰されたほうがマシだ。」
仲間割れする多摩雄たちを見ていた源治。
源治は多摩雄に言う。
「解決するには1つしかねえだろ?」
多摩雄も答えた。
「決着付けるときが来たみてえだな・・・」
源治は言った。
「明日5時。」
「場所は俺たちの鈴蘭。」
家に帰った源治は、親父から拳の手紙を貰った。
『お前なら俺の見れなかった
景色が必ず見れるはず。
跳べ
鴉のように高く羽ばたけ。』
手紙を読んだ源治に親父は言った。
「あいつは、
お前のために渡世の掟を破ったんだ。」
「お前を殺せと言う、親の命令に背いたんだ。」
それが何を意味しているか悟った源治。
直ぐに家を出ようとするが、親父は止めた。
「お前が行ってどうなる?」
「あいつも極道の端くれだ。」
「てめえのケツはてめえで拭くよ。」
「あいつの託した思いを踏んでやれ。」
翌日。天気は大雨。
傘を差し向かう戦いに望む源治。
その後に続けて歩く、
牧瀬・伊崎・忠太そして仲間たち。
同時期・・・
手術室に向かう時生。
手術室に運ばれる時生は言った。
「止めてください。」
「自分で歩いていいですか?」
そう言うと、歩いて手術室へと入っていった・・・
待ち構える、多摩雄・筒本・三上兄弟。
多摩雄は時生を思い言った。
「あいつと一緒に闘うんだ・・・」
自分の行動でギクシャクしていた戸梶。
そんな戸梶に多摩雄は言った。
「勝って時生に自慢してやろうぜ。」
そして、
GPS30人と芹沢軍団70人の戦いが始まった・・・
圧倒的な人数の差に押される源治たち。
そこに突如として現れた武装戦線。
武装の坂東は言う。
「狙うは芹沢の首だ。」
これで人数は互角となった・・・
牧瀬・忠太VS三上兄弟
伊崎VS戸梶
坂東VS筒元
互角の戦いが続くが、
紙一重で倒し続けるGPS。
そして・・・
雨がやむ頃、最終の戦いが始まった。
源治と多摩雄の戦い。
互角で殴りあう二人。
そのころ拳も闘っていた。
親分に拳銃を返して言う。
「俺には出来ません。」
親分は返した。
「ただじゃすまねえぞ。」
そう言うと子分に車を出すように伝えた。
そして埠頭につれてこられた拳。
親父は自分のジャケットを脱いで拳に渡す。
「欲しがってたなこれ?」
「やるよ。持っていけ。」
「ヤクザになったの後悔してるか?」
拳は答えた。
「してません。」
そして親分は言った。
「悪く思うなよ。」
「下の者に示しが付かない。」
そう言うと拳を座らせて、
背後から拳銃を向けた。
拳は泣いていた・・・
そして、引き金が引かれる瞬間に拳は叫んだ。
「源治〜!」
「跳べ〜!」
お互い互角で、フラフラで殴りあった源治と多摩雄。
最後に立ち上がったのは源治だった・・・
撃たれて、海へ落とされた拳。
海に沈みながら拳は思っていた。
『源治。』
『クソったれ。』
『お前と出会わなければ・・・』
『俺の人生は・・・』
『もっとクソったれだった。』
『ありがとよ。』
仲間に担ぎおこされた多摩雄。
多摩雄は呟くように言う。
「時生は・・・」
「そうか・・・」
「時生は勝ちやがった・・・」
海に沈むはずの拳は・・・
途中で意識が戻り、急いで海から這い上がった。
そして親分に着せてもらったジャケットを脱ぎ、
背中を確認すると防弾ジョッキとなっていた。
車で去っていく、親分に頭を下げた拳。
「ありがとうございました。」
「源治〜。」
「俺生きてるぞ〜!」
それから数日後・・・
多摩雄と、退院した時生が見守る中で、
源治はリンダマンを呼び出していた。
「悪りいな・・・」
「お前を倒さないと、
鈴蘭のテッペン獲れねえんだ。」
リンダマンは言った。
「鈴蘭にテッペンはない。」
「あんたが芹沢を倒したように、
新しい奴が次から次へと出てくる。」
「それが鈴蘭だ。」
「その相手をしているうちに、
卒業ってことになる。」
「制覇は夢となって消える。」
源治は答えた。
「それはどうかな〜?」
リンダマンは言う。
「容赦しねえぞ。」
そして、拳を交わすのであった・・・
(終わり)
〜〜 関 連 商 品 〜〜
〜〜RIKUのメインブログ〜〜
・【アフィリエイトで稼ぐ】超初心者からの挑戦(リアルタイム)
〜〜RIKUのサブブログ〜〜
・「携帯・スマホゲーム」DORAKENを実際に攻略して・・・
・☆馬の気持ち☆
〜〜〜Sponsords Link〜〜〜
【クローズZERO】
【出演者】
GPS(GENJI PERFECT SEIHA)
滝谷源治:小栗旬
伊崎瞬:高岡蒼甫
牧瀬隆史:高橋努
田村忠太:鈴之助
芹沢軍団
芹沢多摩雄:山田孝之
辰川時生:桐谷健太
戸梶勇次:遠藤要
三上学(双子の兄):伊崎右典
三上豪(双子の弟):伊崎央登
筒本将治(2年):上地雄輔
三代目武装戦線
阪東秀人:渡辺大
千田ナオキ:武田航平
山崎タツヤ:鈴木信二
鈴蘭高校その他
2年
林田恵(リンダマン):深水元基
鷲尾郷太:波岡一喜
亜久津太:沖原一生
1年
桐島ヒロミ:大東俊介
本城俊明:橋爪遼
杉原誠:小柳友
その他
片桐拳:やべきょうすけ
逢沢ルカ:黒木メイサ
牛山(クラブのマスター):松重豊
黒岩義信(警察):塩見三省
滝谷英雄(劉生会組長・源治の父):岸谷五朗
矢崎丈治(矢崎組組長・拳の親分):遠藤憲一
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【感想】
これって男は皆好きですよね〜
原作が好きすぎて、何回も読んでるんです。
なかなか、実写化は難しいと思ってたんですが、
これは良い!!!
人選も良かったと思います。
小栗くんって上手いですよね〜
でも一番のはまり役は山田くんですね!
脇を固める役者さんも上手い。
でもね・・・
やっぱり25期生の時代を映画化して欲しい・・・
坊屋春道はもちろんですが、
自分はやっぱり武装は難です!
九能龍信、村田十三、武田好誠なんて最高。
個人的には、村田さんが大好きなんです!
って程々にして、
漫画好きでも納得の作品。
是非見てください。
【あらすじ】(ネタバレあり)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
拳に拳銃を向けて矢崎が言う。
「悪く思うなよ。」
「下の者に示しがつかねえんだよ。」
「拳。往生せよ。」
拳銃が放たれる間際、拳は叫んだ。
「源治〜。」
「跳べ〜。」
BANG!BANG!BANG!
撃たれたと同時に海に落とされる拳。
拳は海に沈みながら思った。
『源治。クソったれ。』
『お前に出会わなきゃ・・・』
『俺の人生は・・・』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
鴉の学校鈴蘭高校
屋上にある壁の一番上には
『鈴蘭の頂点』とカラースプレーで書かれていた。
下には多数の猛者どもの名前が書かれているが、
その一番上に『芹沢多摩雄』の名前があった。
それを見上げた源治。
源治は多摩雄の名前を白いスプレーで塗りつぶし、
その上に『滝谷源治』の名前を書いた。
その日は入学式であった。
鈴蘭高校の歴史でテッペンを獲った者はいない。
新入社員はテッペンを獲ること夢見ており、
1年最強を名乗るために1年内での乱闘が始まる。
上級生には、今後の鈴蘭を大きく左右するもの。
と同時に、賭けの対象となり注目が集まっていた。
そんな日に校庭にヤクザが来た。
その先頭を歩くのは舎弟頭の拳。
拳は校内に向かって声を上げる。
「うちの若い者を病院送りにした
芹沢多摩雄ってのはどいつだ?」
「出て来い!オラ!」
それを聞いて、舎弟どもが拳に声をかけた。
「兄貴。ジュース買って来てもらえます?」
拳は言い返す。
「何で俺がパシリみたいなことを
しなきゃいけねえんだよ。」
舎弟は続けた。
「お願いしますよ。」
「兄貴が出る幕じゃないです。」
拳は言う。
「そう?」
「後は頼んだぞ!」
そう言うと、持っていたバットを舎弟に渡す。
バットを持ち校内に近づく舎弟たち。
「早く出て来いや馬鹿ガキ。」
そのころ多摩雄は病院に居た。
病院から出てきた時生は、多摩雄に言った。
「俺、何ともねえってよ〜。」
そしてバイクのエンジンをかけて言う。
「早く乗れよ!」
多摩雄は時生に言い返した。
「お前歩いて行け。」
そして時生のバイクを奪い跨る。
時生は多摩雄に言い返す。
「お前バイク乗れねえだろ?」
多摩雄は無視してバイクを発進させた。
バイクを運転できない多摩雄は、
目の前の車にぶつかりそうになり急ブレーキ。
身だけ乗り出し、自分の頭で車のガラスを割る。
それでも全く動じない多摩雄。
独り言のように呟いた。
「何で本当のこと言わねえんだよ・・・」
そして何事も無かったようにバイクを発進させた。
バイクで病院を出た多摩雄。
出て直ぐに、またもや車と衝突しそうになる。
多摩雄は車に向かって叫ぶ。
「危ねえなコノヤロウ。」
運転席から顔を出したのは、警察の黒岩であった。
「芹沢君。君免許持ってたっけ?」
その顔をみて直ぐに逃走を開始する多摩雄。
なんとか逃げ切り鈴蘭高校へと向かった。
しかし、バイクをコントロールできずに、
グランドのフェンスに突っ込んで停まった。
グラウンドでは、乗り込んできたヤクザの舎弟達を
1人で倒した伸した源治が立っていた。
それを見た多摩雄は源治に言った。
「こいつら俺の客だろ?」
そして続けて源治の顔を見て言う。
「見ねえ顔だな。」
源治は答えた。
「今日から鈴蘭だ。」
その会話の途中で、多摩雄を追って警察が来た。
パトカーから降りた黒岩が叫んだ。
「芹沢〜。」
その言葉を聞き、源治は気づき多摩雄に言う。
「お前が、芹沢多摩雄?」
多摩雄は、
「そう。そう。」
と軽く答えると、そのまま連行されていった。
クラブで酒を飲んでいた源治。
そんな源治に声をかける逢沢ルカ。
「3年生になって転校したんじゃ、
友達居なくて退屈でしょ?滝谷君!」
「何で、鈴蘭高校なんかに転校したの?」
答えない源治の変わりにマスターが答えた。
「不良偏差値トップの通称カラスの学校。」
「そこで派閥争いを制して頂点に立つためだよな!」
ルカは続けて源治に言った。
「何かヤクザみたい。」
「やめたら?」
源治の親父はヤクザの組長で鈴蘭OB。
家に帰った源治に親父は言う。
「粋がっているだけで、
テッペン獲れるほど鈴蘭甘くねえぞ。」
源治は言い返す。
「鈴蘭獲れなかったあんたに言われたくねえな〜。」
「俺はあんたとは違う。」
「絶対鈴蘭獲ってやるよ。」
「そしたら約束通り、あんたの組貰うからな。」
翌日
屋上の壁の『滝谷源治』の文字は、
黒スプレーで塗りつぶされていた。
その屋上で麻雀をしていた芹沢軍団幹部たち。
多摩雄は壁を指差して時生に聞いた。
「あれ誰やったんだ?」
時生は何も知らないように言う。
「さあ・・・」
その時、多摩雄は声を上げた。
「国士無双・・・」
「お前等、驚くなよ・・・」
そう言って杯を倒そうとした瞬間。
源治が麻雀卓を蹴り上げた。
呆然とする多摩雄。
即座に椅子を持ち上げて、
源治に襲い掛かろうとする戸梶。
戸梶を止めた時生。
「落ち着け。悪りい。」
「俺の中学のダチ。」
そんな事も関係ない様子で源治は言う。
「久しぶりだな時生。」
そして自分の名前が消された壁を指差して聞く。
「消したのお前か?」
時生は答えた。
「おう。」
自分で話しかけた会話も流して、
そのまま多摩雄に声をかける源治。
「お前3年で一番強えんだろ?」
「やろうぜ・・・」
多摩雄も怒っていた。
「てめえ。よくも人の国士無双を・・・」
そう言って源治に向かって行く多摩雄。
全力で多摩雄を抑える時生。
そのタイミングで、
別派閥を仕切る三上兄弟が屋上に現れた。
好都合とばかりに時生は言った。
「悪いけどお前に構っている暇はねえんだ。」
「どうしても多摩雄とやりてえんなら、
2年の多摩雄の弟子リンダマンを倒してからにしろ。」
「そいつに勝ったらここに来い。」
時生の話を承諾して立ち去る源治。
その話を聞いた三上兄弟は多摩雄に言う。
「3年のトップ決めようぜ。」
「で?いつからリンダマンが
てめえの弟子になったんだ?」
「ビビッて闘ったこともねえくせによ。」
そう言うと多摩雄に殴りかかった。
しかし多摩雄の相手ではなかった。
一瞬で三上兄弟を倒す。
一方、時生の言った通りにリンダマンを探す源治。
そんな源治に声をかけてきた拳。
「やっと見つけたぞ。」
「ヤクザ者に手を出したらどうなるのか、
分からせてやるよ芹沢。」
源治は違うと答えるも、
聞く耳持たずに襲い掛かる拳。
見た目とは違い一瞬で源治に倒される拳。
そして人違いだと拳に伝えた。
拳も元鈴蘭生であり、強い源治に興味を持った。
「お前みたいに強いだけでは、
群雄割拠の鈴蘭を
1つにまとめる事はできねえのよ。」
そう言って、人徳や統率力が必要と教えた。
それを聞いた源治は聞く。
「あんた、それ持ってるのか?」
「俺鈴蘭入ったばかりで
右も左も知らなきゃ、上も下もねえんだ。」
「だから・・・」
「俺に協力してくんねえか?」
「俺、人付き合いも苦手だし。」
「だから、俺に力貸してくれよ。」
頼られた拳は上機嫌で、
テッペンを獲るアドバイスを始めた。
その頃屋上では、時生と多摩雄が話していた。
源治との過去の思い出を話したあとに言う。
「もう源治とは関係ねえ。」
「やり合う覚悟はできてる。」
「俺とお前も、いつかは変わっちまうのかな?」
それを聞いた多摩雄は答えた。
「俺と見る景色は、いつまでも変わんねえよ。」
「この鈴蘭じゃ俺とお前の上には誰も立てねえ。」
「かかってくる奴は、片っ端から叩き潰す。」
「お前はのんびりしてりゃあいい。」
そう言って立ち去る多摩雄。
1人に屋上で、多摩雄の言葉に喜んで微笑む時生。
と同時に、頭に激痛が走り倒れこんだ・・・
次の日から、
源治は拳に言われた行動を始めた。
まずは自分のクラスで叫んだ。
「このクラスで一番強い奴はどいつだ?」
名乗りを上げた忠太。
あっさりと忠太を倒す源治。
倒れている忠太に源治は言った。
「今日からこのクラスは俺のもんだ。」
「俺についてくれば、いい夢見させてやるぞ。」
源治に付いて行くことを決めた忠太。
忠太は拳に鈴蘭の情勢を伝えた。
最大派閥の芹沢軍団。
芹沢多摩雄、辰川時生、戸梶勇次、筒本将治。
対を張っていたが、多摩雄に敗北した三上兄弟。
単独勢力の牧瀬隆史。切れ者の伊崎瞬。
2年のリンダマン、阪東秀人、鷲尾郷太。
1年を制した3人トリオの桐島、本正、杉原。
全てが別格の力を持っていることを伝えた。
話を聞いた拳は、牧瀬を取り込もうと考えた。
一匹狼の牧瀬を取り込むには・・・
拳は力ではなく、女を紹介することを考えた。
源治は相沢ルカの伝手で合コンを開いた。
女性経験がない牧瀬の行動はヤバかった。
グダグダな合コン。
拳の仕込みで、隣の席に居た忠太が絡む。
それに対して、女の子を守ろうとする牧瀬。
しかし牧瀬より先に忠太を攻撃したルカ。
結果グダグダなまま、合コンは終了した。
計画は失敗したように見えたが、
馬鹿で純粋な牧瀬はあっさり意気投合した。
合コンの別れ際。
牧瀬は源治に言った。
「滝谷。C組はてめえに預ける。」
「一緒にテッペン獲ろうじゃねえか。」
次に取り込もうと考えたのは切れ者の伊崎。
そんなとき、伊崎が源治を呼び出してきた。
以前から牧瀬が勧誘を続けており、
それに承諾すると言うことでの呼び出し。
伊崎に源治は聞いた。
「俺たちに、つくって本当か?」
それに伊崎は答えた。
「ああ。だが少しルールは変える。」
「芹沢とやりあうのはお前じゃない。」
「俺のほうだ。」
「戦争にきれいごとはいらねえんだよ。」
その言葉と同時に、
1人の源治に伊崎の仲間たちが襲い掛かった。
多勢に無勢で、やられる源治。
倒れたままで源治は伊崎に言った。
「牧瀬が頭下げて頼むから、
どんな奴かと思ったら・・・」
そう言うとフラフラで立ち上がる源治。
「終わってねえよ。バ〜カ。」
次から次へと襲い掛かる伊崎の仲間を、
次々に倒していく源治。
しかし人数の多さに、力尽きた源治。
伊崎の胸ぐらを掴んだままで気を失った。
源治を牧瀬の下に運んだ伊崎。
牧瀬は怒り伊崎に襲い掛かろうとするが、
それを制して伊崎は牧瀬に聞いた。
「あまえ、何でこいつを担ぐ気になった?」
牧瀬は答えた。
「理由なんかねえし・・・」
それを聞いた伊崎は言う。
「そこの大将に伝えろ。」
「明日からダーツ教えてやるって。」
源治は拳に伊崎が加わったことを伝えた。
話を聞いて喜ぶ拳。
源治と話をしながら歩いていると、
ルカがストリートギャングに絡まれていた。
怪我が癒えない源治にカッコつけて、
源治とルカを逃がした拳。
しかし拳の腕っ節では逃がすのが精一杯。
結果ボコボコにされた・・・
通報で駆けつけた警察の黒岩。
黒岩は拳に言った。
「鈴蘭出身で、
チンピラやってるのはお前ぐらいだぞ。」
「ヤクザやっても半端かよ。」
「カラスの学校で何学んだんだよ。」
「中退の半端者じゃしゃあないか・・・」
拳には返す言葉が無かった・・・
そして拳は空を見上げて泣いた・・・
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源治一派は伊崎、牧瀬が加わったことで、
芹沢軍団にも勝る勢力となりつつあった。
仲間もどんどん増えていった。
その様子を見ていた、多摩雄は時生に言った。
「あいつら、見逃すわけにはいかねえぞ。」
時生は返す。
「俺が見逃してくれって言ったかよ?」
「鈴蘭のテッペン登ってから、
見る景色っていうのはよ・・・」
「さぞかし、壮大なんだろうな〜。」
「獲るぞテッペン。」
その話を横で聞いていた戸梶。
芹沢軍団一の切れ者が動き出した。
標的になったのは伊崎。
1人で歩く伊崎の前にたった戸梶が言う。
「確か戦争に綺麗ごとはいらねえ。」
「だったよな・・・」
そう言うと集団で襲いかかった。
それを知った源治は怒った。
しかし、やられた伊崎が源治を止めて言う。
「行くな・・・」
「まだ数が足んねえ。」
源治は振りほどいて歩き出した。
源治を止めて牧瀬も言った。
「伊崎の言うとおりだ。」
「今やっても負けは見えてる。」
源治は言い返す。
「そういう問題じゃねえだろ。」
牧瀬はその言葉に被せて言った。
「そういう問題なんだよ。」
「お前が負けたら、それで終わりなんだよ。」
「この戦争はそう言うところまで来てるんだよ。」
源治はその場で、天を見上げて呟いた。
「辛れえんだな〜。こういうのって。」
「てめえがやられたほうが、
よっぽどマシだな〜。」
手を出せずにイラつく源治。
そんな源治と牧瀬の前に、
たまたま多摩雄と時生が現れた。
源治は怒り時生に向かって行った。
それを止めて多摩雄は言う。
「お前の相手は俺だろ?」
源治は言った。
「伊崎やったのはてめえ等か?」
多摩雄は何も知らない様子だったが、
直ぐに気がついた多摩雄は、
源治に背を向けて歩き出す。
事情を知っていた、時生は多摩雄を止めた。
が・・・
そのまま痙攣を起こして倒れこむ時生。
病院へと運ばれた時生。
多摩雄は全て知っていた。
時生は脳に爆弾を抱えていた。
手術の成功率は30%
そう医者に言われている姿を、
病室の外から聞いていた多摩雄。
その時、時生が先生へ返した言葉。
「だったら手術はしねえ。」
「医者が手術して30%って言うなら、
俺は手術しねえで100%生きてやる。」
「俺は死なねえよ。」
そんな時生が倒れたことが、
多摩雄と源治を急がせた。
源治は無茶苦茶に暴れて、
倒した奴等をどんどん仲間にして行った。
力付くで勢力拡大を進める源治に牧瀬は
「そんな奴等集めても戦力にならねえよ。」
「いい加減にしろ!」
「お前、何のために暴れてるんだよ。」
「悪りいけど、今のお前には付いていけねえ。」
そう言って源治から離れていった。
悩んだ源治は拳に相談へと言った。
「一遍にいろんなことが
起きすぎて、もう分かんねえよ。」
「俺には、人を束ねる力はねえ。」
拳は一生懸命励ました。
「お前ならできるよ。」
「お前は俺にとって夢なんだよ。」
「一度言ったことはよ、最後までやろうぜ。」
源治は呟く。
「親父を越えるために鈴蘭に入ったんだよ。」
そして源治は自分の親がヤクザだと拳に伝えた。
敵対している組の親分だと知った拳。
しかも昔から慕っていた鈴蘭の先輩でもあった。
数日後、拳は組長に呼ばれていた。
「最近鈴蘭のガキとつるんでいるだって?」
「しかもそのガキ、
うちの連中とやり合ったらしいじゃねえか?」
そう言うと拳銃を拳に渡して言う。
「これでそのガキやって来い。」
拳は言う。
「その高校生・・・
実は劉生会の組長の倅なんです。」
「劉生会はうちと敵対している組織だし、
その倅のタマをとったってなったら・・・」
組長は知ってたと言うばかりに被せた。
「抗争になっちまう・・・」
抗争目的で、拳に吹っかけていたのだった。
一方源治は、拳と話したことで頭を冷やしていた。
源治は牧瀬の下へ向かい、そして牧瀬に言う。
「俺とタイマンはってくんねえ?」
「もし俺が勝ったら・・・」
「もう一回着いて来てくんねえかな?」
その言葉を聞いて牧瀬は笑った。
牧瀬と仲直りしできたことを拳に報告した源治。
「なんかグチャグチャしてたけどさ。」
「仲間って言葉の意味が、
俺にも少しわかってきた気がするよ。」
言葉を発することなく聞く拳。
そこに多摩雄が現れた。
「1つ言いてえことがあって来たんだ。」
「時生は俺のダチだ。」
「それをお前に言いにきた。」
そう言って立ち去る多摩雄。
2人のやり取りを聞いていた拳は話し出した。
「うらやましいな〜。」
「命一杯、真っ直ぐ生きるお前たちには、
何の混じりっけもねえ。」
「嬉しくて泣けてくるよ。」
「俺も鈴蘭でお前みたいな生き方できたら、
ちっとはマシな道歩けたかな〜?」
「おかげで目覚めたわ!」
そう言って拳に近づくと、
源治の腹に命一杯のパンチをした。
そして続けて話す拳。
「俺のパンチじゃ、お前には効かねえはな。」
「拳の重さは俺にも分かる。」
「受けてきた数が違うからな〜。」
「源治!」
「テッペン獲れよ!」
そう言って、その場を後にした拳。
拳はその足で、源治の親父の下へ向かった。
拳は、劉生会組長に言った。
「俺は滝谷さんに憧れてました。」
「あなたは俺を劉生会には入れてくれなかった。」
「だから敵対する矢崎組に入ったんです。」
「なんも分かっちゃ無かった・・・」
「うちの組長が源治のタマを狙ってます。」
源治の親父は拳に聞いた。
「なぜ俺に話した。」
拳は答えた。
「逃げっぱなしの人生です。」
「最後くらいは、
自分の気持ちに正直にけじめつけたいんです。」
そして手紙を出して頭を下げた。
「これを源治に渡してください。」
そして話を続けた拳。
「鈴蘭を制覇したら、
跡目を継がせるって言ったそうですね?」
「あいつがテッペン獲ったらどうするんですか?」
「あいつをこの世界に入れるんですか?」
源治の親父は答えた。
「鈴蘭を制覇できるような人間になったら、
きっとあいつは自分から跡目を降りる・・・」
その言葉に拳は安心した様子だった・・・
戸梶は影で動き続けていた。
多摩雄に黙って、源治潰しの策を練っていた。
その計画で利用したのは武装戦線。
武装戦線のトップ争いに協力するため、
源治一派を潰して欲しいと話を持ちかける。
火種となったルカだった。
ルカから連絡が入った源治。
「助けて、髑髏の革ジャン来た奴に捕まってる。」
「坂東って言ってる・・・」
それを聞いた源治は直ぐに向かった。
それを見て牧瀬は伊崎に聞いた。
「どうするんだよ?武装と戦争か?」
伊崎は答える。
「あいつが右向きゃ。
俺たちも右向くしかねえだろ。」
そう言って源治の後を追う。
埠頭にある倉庫に乗り込んだ源治たち。
武装相手の戦いが始まった・・・
戦いの途中で気づく源治。
「髑髏がねえ・・・」
倒した武装の革ジャンに髑髏マークが無かった。
根拠がない争いをしたと気がついたとき、
武装戦線の阪東が話し始めた。
「もういい。やめろ。」
源治は聞いた。
「やったの、お前等じゃねえのかよ?」
坂東は答えた。
「俺とお前が戦争して一番得するのは誰だ?」
「お前のおかげで、うちの連中はやる気満々だ。」
「それなりに詫びいれてもらわねえと、
納得できねえ。」
そう言って牧瀬を指差して続けた。
「お前の耳貰おうか?」
「どっちか片一方でいい。」
牧瀬は言い返した。
「くれてやろうじゃねえかよ。」
それを止めた源治。
「俺ので勘弁してくんねえかな?」
「両方ともくれてやるよ。」
そう言うとナイフを耳に当てた源治。
本気の源治に男気を見て、坂東は止めた。
「そんな汚い耳いらねえよ。」
「女さらって、クラブSの地下室に連れてこい。」
「それが奴等から最初に持ちかけられた計画だ。」
「いけよ!」
「女助けてから、ケリつけようぜ。」
クラブSでは、戸梶の元に多摩雄が入っていた。
「時生の手術、明日の5時に決まった。」
そう伝えた時、源治たちも入ってきて言う。
「女だせ。」
理解が出来ていない多摩雄。
多摩雄に気がつかれないように、
追い返そうとする戸梶。
その行動で気がついた多摩雄は、
ルカを返して、戸梶を殴った。
「何やったか分かってるのか?」
「こんなことするぐらいならな、
真っ向から突っ込んで
潰されたほうがマシだ。」
仲間割れする多摩雄たちを見ていた源治。
源治は多摩雄に言う。
「解決するには1つしかねえだろ?」
多摩雄も答えた。
「決着付けるときが来たみてえだな・・・」
源治は言った。
「明日5時。」
「場所は俺たちの鈴蘭。」
家に帰った源治は、親父から拳の手紙を貰った。
『お前なら俺の見れなかった
景色が必ず見れるはず。
跳べ
鴉のように高く羽ばたけ。』
手紙を読んだ源治に親父は言った。
「あいつは、
お前のために渡世の掟を破ったんだ。」
「お前を殺せと言う、親の命令に背いたんだ。」
それが何を意味しているか悟った源治。
直ぐに家を出ようとするが、親父は止めた。
「お前が行ってどうなる?」
「あいつも極道の端くれだ。」
「てめえのケツはてめえで拭くよ。」
「あいつの託した思いを踏んでやれ。」
翌日。天気は大雨。
傘を差し向かう戦いに望む源治。
その後に続けて歩く、
牧瀬・伊崎・忠太そして仲間たち。
同時期・・・
手術室に向かう時生。
手術室に運ばれる時生は言った。
「止めてください。」
「自分で歩いていいですか?」
そう言うと、歩いて手術室へと入っていった・・・
待ち構える、多摩雄・筒本・三上兄弟。
多摩雄は時生を思い言った。
「あいつと一緒に闘うんだ・・・」
自分の行動でギクシャクしていた戸梶。
そんな戸梶に多摩雄は言った。
「勝って時生に自慢してやろうぜ。」
そして、
GPS30人と芹沢軍団70人の戦いが始まった・・・
圧倒的な人数の差に押される源治たち。
そこに突如として現れた武装戦線。
武装の坂東は言う。
「狙うは芹沢の首だ。」
これで人数は互角となった・・・
牧瀬・忠太VS三上兄弟
伊崎VS戸梶
坂東VS筒元
互角の戦いが続くが、
紙一重で倒し続けるGPS。
そして・・・
雨がやむ頃、最終の戦いが始まった。
源治と多摩雄の戦い。
互角で殴りあう二人。
そのころ拳も闘っていた。
親分に拳銃を返して言う。
「俺には出来ません。」
親分は返した。
「ただじゃすまねえぞ。」
そう言うと子分に車を出すように伝えた。
そして埠頭につれてこられた拳。
親父は自分のジャケットを脱いで拳に渡す。
「欲しがってたなこれ?」
「やるよ。持っていけ。」
「ヤクザになったの後悔してるか?」
拳は答えた。
「してません。」
そして親分は言った。
「悪く思うなよ。」
「下の者に示しが付かない。」
そう言うと拳を座らせて、
背後から拳銃を向けた。
拳は泣いていた・・・
そして、引き金が引かれる瞬間に拳は叫んだ。
「源治〜!」
「跳べ〜!」
お互い互角で、フラフラで殴りあった源治と多摩雄。
最後に立ち上がったのは源治だった・・・
撃たれて、海へ落とされた拳。
海に沈みながら拳は思っていた。
『源治。』
『クソったれ。』
『お前と出会わなければ・・・』
『俺の人生は・・・』
『もっとクソったれだった。』
『ありがとよ。』
仲間に担ぎおこされた多摩雄。
多摩雄は呟くように言う。
「時生は・・・」
「そうか・・・」
「時生は勝ちやがった・・・」
海に沈むはずの拳は・・・
途中で意識が戻り、急いで海から這い上がった。
そして親分に着せてもらったジャケットを脱ぎ、
背中を確認すると防弾ジョッキとなっていた。
車で去っていく、親分に頭を下げた拳。
「ありがとうございました。」
「源治〜。」
「俺生きてるぞ〜!」
それから数日後・・・
多摩雄と、退院した時生が見守る中で、
源治はリンダマンを呼び出していた。
「悪りいな・・・」
「お前を倒さないと、
鈴蘭のテッペン獲れねえんだ。」
リンダマンは言った。
「鈴蘭にテッペンはない。」
「あんたが芹沢を倒したように、
新しい奴が次から次へと出てくる。」
「それが鈴蘭だ。」
「その相手をしているうちに、
卒業ってことになる。」
「制覇は夢となって消える。」
源治は答えた。
「それはどうかな〜?」
リンダマンは言う。
「容赦しねえぞ。」
そして、拳を交わすのであった・・・
(終わり)
〜〜 関 連 商 品 〜〜
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