今場所も番付上位では横綱稀勢の里・大関高安が欠場。
それでも土俵上は活気に満ちてはいた。
なんといっても今場所の主役は栃ノ心。
優勝は逃したものの闘志あふれる相撲っぷりは
すでに大関の風格に満ちていた。
優勝を争った鶴竜との取り組みでは
焦ってまわしが1枚しか取れず、
それが原因で力がうまく出しきれずに敗れてしまった。
そういった余裕の無さはまだあるにせよ
白鵬も破っての13勝2敗という結果は立派だ。
この調子で行けば大関としてふさわしい、
この先に横綱も狙える存在となることだろう。
もう一人の今場所の主役は新三役の遠藤だったが、
右腕を負傷してしまって欠場、負け越してしまった。
報道では御嶽海戦で負傷したと伝えられているが、
私はその前日の逸ノ城戦だと見ている。
あの逸ノ城の体を投げきるのは相当の無理があったはずだ。
遠藤は怪我を押して途中出場してきたわけだが、
それは立派な心がけだとは思うが、
無理してケガを長引かせては元も子もない。
実際にほぼ同時期に大関まで駆け上った照の富士が
今場所十両で1勝もできず、関取でなくなってしまう羽目になっている。
遠藤は左足首のケガを出場しながら治してきたから
体の管理には自信があるのかもしれないが。
その遠藤に敗れた逸ノ城だが、
今場所の序盤は実に調子よく見え、
ひょっとしたら主役に踊り出るのでは?
と期待してしまったが、
遠藤に敗れてから調子を崩してしまった。
なんとか勝ち越しはしたものの、
土俵際で粘ることなく敗れてしまう回数が多かった。
ただ白鵬戦は見事であった。
あのような取り組みができるはずなのだから
なんとも見ていて歯がゆい存在である。
今場所よかった力士は輝(かがやき)かな。
恵まれた体格を活かせるようになってきた。
今後大化けするかもしれない。
今私のお気に入りは
錦木と十両の明瀬山。
錦木は地味なんだけれどなんとなく可愛らしくて
目が離せない。
明瀬山はそのたるんだフォルムが
浮世絵の力士みたいでノスタルジックな気分になる。
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